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1 Amazon のビジネスモデルの考察 -物流と顧客価値の観点から- 企業班 佐々木、西田、山根、横山 目次 1、はじめに 2Amazon の事業成長 3Amazon の長所 3-1、顧客価値 3-2、物流 4Amazon と他社の比較 4-1、顧客価値 4-2、物流 5、おわりに:結論

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Amazon のビジネスモデルの考察 -物流と顧客価値の観点から-

企業班 佐々木、西田、山根、横山

目次 1、はじめに 2、Amazon の事業成長 3、Amazon の長所

3-1、顧客価値 3-2、物流

4、Amazon と他社の比較 4-1、顧客価値

4-2、物流 5、おわりに:結論

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1、はじめに

現在、私たちの生活は進化し続けている。それは情報技術の進化の賜物といえるであろ

う。情報技術は、IT(情報技術)から ICT(情報コミュニケーション技術)と呼ばれる時

代に移行している。進化しているのは商取引も同じだ。商取引では eコマースと呼ばれる

形式が台頭している。『ICTを用いた商取引のことを「電子商取引(Electronic Commerce)」

といい、「eコマース」略して「EC」』1と言う。eコマース市場は年々伸びており、2016年

には、BtoC-EC市場規模は 15兆 1359 億円(前年比 9.9%増)2となっている。

図 1 BtoC-EC市場規模の推移

出所 平成 28 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdfを参考に筆者作成。

図 2 Amazonの売上推移

出所 ネットショップ担当者フォーラム アマゾン日本事業の 2016年売上高は約 1.1兆円【Amazonの

2016年販売状況まとめ】https://netshop.impress.co.jp/node/4002 を参考に筆者作成。

1大石(2015), 137 頁。 2 平成 28 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査) http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf (2017年10月4日アクセス)。

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売上高(百万ドル)全売上に占める割合(%)

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その eコマース市場の中でトップを走り続けるのが Amazonである。またトップを走るだけ

でなく成長し続けている。フォーブズが発表した世界で最も価値あるブランドランキング

では 6位に入っており、前年比の価値上昇率では 1位になっている。『ブランド価値は 54%

上がり、541 億ドルとなっている』3世界最大の小売企業であり、ロゴマークの A→Z が意

味している通り、Aから Z、つまり何から何まですべて Amazonで揃えることができる。そ

こで本論文では、Amazonの強みといわれている顧客価値、自社物流について、これらが急

成長の要因となっているという仮説を立てそれぞれの観点から考察していくことにする。

本論文の構成として第 2章では、Amazonの事業の成長を歴史の観点から振り返る。その

時代背景と見比べ、どのような経営手法で成長したのか、また、そのスタンスは時代背景

によって変えているのかを主として分析する。第 3章では、サブタイトルにある顧客価値、

物流において Amazon の長所について述べる。第 4 章では、述べた長所を元に、Amazon が

どのように何を実行し何を生んでいるのか、他社との比較を交えて考察する。第 5章では、

2~4 章までの考察の結論に加え、これからの Amazon に何が必要か考察する。第 2 章の事

業成長と第 4章の他社比較を踏まえ、未来の Eコマース市場を想像したうえで、消費者の

動向の観点から予測する。

2、Amazon の事業成長

まず、前提として Amazonはアメリカ発祥の企業である。経営方針を決めているのは本社

であるため、ビジネスモデルをメインとした考察をするにあたり本論文では Amazon.jpで

はなくジェフ・ベゾスが一から起業している Amazon.com の歴史を遡ることにする。 Amazonの創設は、元々ベゾスが勤めていた D・E・ショウ社の創業者、デビット・ショー

にインターネットビジネスのことについて調査を依頼されたことに起因する。この調査で

ベゾスは、インターネットの普及率が 1 年に 2300%という驚異的なスピードで伸びている

ことを知った。4彼はこれをチャンスだと考え、インターネットでの販売事業に目をつけた。

すぐさまインターネットの販売に適した商品を 20種類程度リストアップしたところ、本と

音楽が上位にきたが、ソニーや MCAのような大きな対抗企業がなかったことから本を選ぶ

ことにした。5こうして彼は、デビット・ショーの引き留めを振り払い、会社を創設するこ

とになった。その時考えていた会社の名前は Cadabra.comで、魔法の呪文アブラカダブラ

からとったものだった。魔法のようになんでも揃うということでこの名前にしようとした

ようだが、会社の登録手続きの際に弁護士にこの名前を伝えると、弁護士はカダバー(死

3 「世界で最も価値あるブランド」アップルが 7年連続でトップ - ライブドアニュース

(2017/10/5アクセス) http://news.livedoor.com/article/detail/13138381/ 。 4 ジェニファー・ランドー(2015),28 頁。 5 桑原(2014), 45,46 頁。

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体の意)と聞き間違えた。この時ベゾスは Cadabraからの変更を考えたようだ 6。

そしてベゾスはシアトルで Cadabraを立ち上げる。妻を連れ、わざわざシアトルで創設

した主な理由が 3つある。大手の配本業者イングラムの倉庫が近くにあること、マイクロ

ソフトやアドビ、任天堂やスターバックスのおかげでハイテク技術者が多くいたこと、税

の仕組みがベゾスにとって有利だったということだ。シェルダン・J・カファンとポール・

バートン・デイビスと共に 1994 年に事業を開始し、ホームページやシステムなどを一から

作り上げ、1995 年に正式にオープンした。7同年、Cadabra から Amazon へと名前の変更も

果たす。これは多くの支流を持つ世界最大の川からとったものである。また、Amazonの計

画を知った投資家から約 100 万ドルを受け取り、Amazon を使いやすくするために使った。

にもかかわらず、ショッピングカートなどの最新のサービス機能は、ベゾスやプログラマ

ーがフリクションレスショッピングと呼ぶものであり、この機能の開発に更に才能と資金

が必要になり、更なる借金を増やすこととなっていった。しかし 1996年、ウォールストリ

ートジャーナルは Amazonのことを取り上げ、これがきっかけで売り上げは倍増し、黒字に

もなっていった。以降、売り上げは伸び続け 1998年には取り扱う商品に CDを加えてから、

DVD やおもちゃ、家具など、あらゆるものへと手を伸ばしていった。そして 2000 年にはイ

ギリス、フランス、日本へと事業を展開している 8。

Amazonの歴史を知る中で、現在のビジネスモデルはベゾスが考えた当初のものから、ほ

とんど変わらずに成長していることが分かる。彼は社員を雇う際に、結果ではなく思考プ

ロセスを重視するような質問をしている。これはベゾスが、結果ではなく、一つの事柄に

とらわれず、どのようなものでも考えられるような、頭の良さを重視しているのではない

のだろうか。企業にとって成長するために、どのような分野でも通用できるような長期的

な視点から採用をしていることが分かる。また、ベゾスは起業する際に何度もプランを練

り直して成功率を試算した。これらのことから、彼はとても用心深い性格をしていると推

測できる。前述のように、彼は約 100万ドルを受け取った際にもそのすべてを Amazonが使

いやすくなるようにするために使った。ベゾスの、客を第一に考えること、彼の用心深さ、

この二つが、現在の企業理念、「地球上で最もお客様を大事にできる企業であること」をか

なえているのではないだろうか。

3、Amazon の長所

3-1、顧客価値

本章ではAmazonがeコマース業界で戦っていく上でどのようなビジネスモデルを確立した

6 ジェニファー・ランドー(2015), 35 頁。 7 同書(2015), 43 頁。 8 同書(2015), 57 頁。

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のかを考察するにあたり顧客価値が重要視される原因と社会的に変化している顧客の消費

活動について述べる。研究には顧客価値に関してはコトラー&ケラー(2008)と大石(2015)

を取り上げ、顧客の消費活動に関しては経済産業省(2015)を用いることとする。

1、顧客価値についてと重要性

コトラー&ケラー(2008)は顧客価値に関して「提供物と知覚される代替品の全ベネフィ

ットの総顧客価値および見込み客が評価した際の総顧客コストとの差である。」9と説明し

ている。総顧客価値とは、「特定の市場提供物に対して顧客が期待する経済的、機能的、心

理的ベネフィットを総合し、金銭的価値として知覚されるもの」10をいう。また総顧客コ

ストとは、「特定の市場提供物を評価し、入手し、使用し、廃棄する過程において顧客が見

積もったコストを総合したもの」11をいう。

企業は総顧客価値を増やし、総顧客コストを減らす努力をすることが顧客価値の増大につ

ながる。

さらに顧客満足について大石(2015)は「自分が消費した商品に対して評価を下した後に

出てくる感情、それが満足かどうかという感情」12と説明している。さらに大石(2015)は顧

客満足向上のメリットとして図 3のように「顧客満足を高めていけばいくほど、企業に対し

ての愛着・忠誠心である顧客ロイヤルティも高くなる」13と説明している。

以上のことをまとめると顧客価値を高め、顧客満足を高めることにより顧客ロイヤルティ

が増加し、売上に繋がるということである。

出所 大石芳裕(2015)「マーケティング零」155頁。

2、「モノ消費」から「コト消費」へ

最近インターネットやメディア等でこの言葉がよく使われるようになった。経済産業省の

9 コトラー&ケラー(2008), 80頁。 10 同書, 80 頁。 11 同書, 80 頁。 12 大石(2015), 154 頁。 13 同書, 155 頁。

図 3 顧客満足と顧客ロイヤリティの関係

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地域経済産業グループの調査によると、モノ消費とは「個別の製品やサービスの持つ機能

的価値を消費する活動」14、コト消費とは『製品を購入して使用し、単品の機能的なサー

ビスを享受するのみでなく、個別の事象が連なった総体である「一連の体験」を対象とし

た消費活動』15である。具体的な例としてモノ消費は好きな菓子を購入したり、気に入っ

た車を購入したりする消費で、コト消費は旅行に出かけたりカフェなど雰囲気を楽しむ消

費である。この現象が起こった背景として、人口動態の変化による総需要の減少や、社会

の情報化・高度化により消費の成熟化が進み、機能的な価値を提供するだけでなく、情緒

的な価値を提供することが求められることになったことが挙げられる。

下図は人々のモノの豊かさの重視率と心の豊かさ重視率の推移である。昭和 51年あたり

から心の豊かさを重視する人の割合がモノの豊かさを重視する人の割合の逆転が起こって

いる。

図 4 これからは心の豊かさか、まだモノの豊かさか

出所 内閣府(国民生活に関する世論調査 平成 26年 6月調査) http://survey.gov-online.go.jp/h26/h26-life/zh/z35.htmlを参考に筆者作成。

※調査対象は全国の市区町村に居住する満 20歳以上の日本国籍を有する者 6254人

3、まとめ

3-1では顧客価値についてとコト消費について述べた。4-1ではコト消費という点につ

いてさらに重点を置き実際に Amazon がおこなっている顧客価値の増大に関する事業を説

明する。さらに顧客価値の増大が Amazon急成長の要因になっていることも明らかにする。

3-2、物流

14 平成 27 年度 地域経済産業活性化対策調査 報告書 6 頁。 15 平成 27 年度 地域経済産業活性化対策調査 報告書 7 頁。

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心の豊かさ 物の豊かさ

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なぜ物流の観点から Amazonを考察するのか。その答えは創業者であるジェフ・ベゾフ氏

が述べた「Amazonはロジスティクス企業だ」という言葉にある 16。ロジスティクスとは物

流を一元に管理することであり、Amazonは物流を重要視しているということが分かる。よ

って本章では Amazonのビジネスモデルを考察するにあたり、物流の観点からアマゾンの長

所をロジスティクスとロングテールの 2つを説明し、重要だとされているラストマイルに

ついて述べる。

1、ロジスティクス

出所 ガベージニュース アマゾンドットコムの売上推移などをグラフ化してみる(最新)

http://www.garbagenews.net/archives/1966403.html を参考に筆者作成。

ジェフ・ベゾフが公言する通り、ロジスティクスこそが彼らの最大の強み 17とある。そ

の理由について彼は二つの見解を示している。一つ目は参入障壁の高さである。洗練され

たロジスティクスは一朝一夕に築きあげられるものではなく、多くの企業がその運用コス

トのために頓挫している。そのような中で Amazon は 20 年の歳月を費やし、1.4 兆円もの

投資を物流にすることで長期的な物流ネットワークを作り差別化をすることに成功してい

る。2 つ目はロジスティクスがそもそも合理化、低コスト化の手段であるがゆえに、アマ

ゾンにとって磨き続けられる武器となっているから 18である。図 5 からわかるように

Amazon の売上高は急激に伸びているが営業利益率は低水準に抑えられていることが分か

る。これは利益のほとんどを物流センターの建設などの投資に回していることが原因であ

る。ロジスティクスによって顧客の利便性と低コスト化を実現、商品の価格を下げること

で顧客数と売上高は増加していき、さらに物流センターに投資し効率化を図ることができ

るという好循環を生んでいる。齊藤(2016)は Amazonのネットビジネスの特徴は、積極的な

16 角井(2017), 57 頁。 17 角井(2016), 13 頁。 18 同書, 18 頁。

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営業利益率

( %)売上高

(億ドル)

売上高 営業利益率

図 5 Amazonの売上高と営業利益

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設備投資を先行的に行い、その中でネット通販の基盤となる物流システムを自ら構築する

というものであると述べている。また Amazonは自社の物流センターを「フルフィルメント

センター」という特有な呼び方 19で呼んでおり、ネット注文を受けてから、顧客に商品を

届けるための一連の業務を行うことを意味している。

2、ロングテール

角井(2016)によると Amazonは所有する巨大倉庫により、ロングテールの法則を利用して

いるとある。もともとは 80 対 20 という法則があり、実店舗では上位人気 20パーセントの

商品が 80パーセントの売り上げを占めていた。しかし Eコマースの出現により商品の在庫

管理数に制限がなく、人気のない商品でも積み重なることで利益を得ることができるよう

になった。ではどのネット通販も商品を無限に並べ、ロングテールを実現できるかという

とそうではない。商品点数を多く揃えてネット通販サイトを開設したのはいいものの、ピ

ッキングや梱包作業の効率が一向に上がらず発送作業がされていない受注件数が積みあが

って配送が遅れ、しかも配送時の商品破損が続出して評判を落としてしまった 20企業は多

い。一方 Amazonは巨額を自社の物流センターに投資し、高度な IT技術を駆使することで

在庫管理やピッキングの効率化、梱包の合理化をすることでロングテールを用いて成功す

ることができている。

3、ラストマイル戦略

斉藤(2016)は物流センターと並ぶ重要な物流機能として「ラストマイル」を挙げている。

ラストマイルとは元々通信業界で使われていた言葉だったが近年の物流業界でも使われて

おり、物流センターから顧客の家まで商品を運ぶ配送の最後の区間を意味する。齊藤(2016)

によるとネット通販にとってラストマイルは本質的に厄介なものであり、角井(2016)はこ

のラストマイルの区間でどのように差別化を図るかが重要であると述べており、その重要

性がわかる。そして斉藤(2016)は物流コストをいかに抑えるかが重要と述べている。図 6

を見てもらえればわかるが、ネット通販は他の業種に比べて配送コストが高く、その理由

として少量多頻度輸送という配送コスト、物流センターにおける在庫管理コスト、さらに

個々の注文に対して細かく品ぞろえをしなければならないことが挙げられる。Amazonは売

上高のうち配送コストが 10,7%を占めており、ネット通販においてラストマイルのコスト

がいかに大きな負担になるかを示している。そしてこのラストマイルにおける配送が大き

な問題を引き起こしている。この問題は 2013年に佐川急便が Amazon のラストマイルの配

送から撤退したことから始まった。もともと Amazonに提供していた配送の運賃が低く、採

算割れが続いたために値上げを交渉したが受け入れられなかったため撤退を決断した。こ

のようにネット通販のラストマイルは配送運賃の値上げにより配送コストが上昇する傾向

にあり、Amazon にも大きな影響を与えていると斉藤(2016)は述べている。

19 齊藤(2016), 33 頁。 20 角井(2016), 41 頁。

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9

出所 カイゼンベース 構内物流の第3の役割と改善の進め方(前編)【構内物流改善の進

め方:第5章】https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42832/ を参考に筆者作成。

4、まとめ

3-2では物流の観点から Amazonの長所について述べた。4-2では競合他社との比較や

Amazon 成長のもととなった企業について詳しく調べ、さらに物流について深掘りしていく。

4、Amazon と他社の比較

4-1、顧客価値

ネット通販各社は基本的に有料会員制度を設けており、顧客価値に関しての考察の初め

として各社のサービスの具体例を挙げ Amazonとの比較をする。ここでは例として下図の有

料会員利用者数上位 3 社の楽天、ヤフー、そして Amazon を挙げることにし、Amazon の他

社との明確なサービスの相違の発見、更に顧客のニーズに合っているかどうか考察する。

その考察に際して 3-1 で顧客価値の概要について記したことを前提に、Amazon の顧客

価値の内容はどのようなものなのかを含めて考察する。

図 7 ネット通販の有料会員(プレミアム会員)利用状況

出所:Marketing Research Camp Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2017年 4月度)

https://marketing-rc.com/report/report-ecmonth-20170511.html を参考に筆者作成。

0 2 4 6 8 10 12 14紙・パルプ

物流用機器

その他製造業

化粧品

電気機器

卸売業(総合商社)小売業(量販店)

%物流コストの割合

図 6 業種別売上高物流コストの割合

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1、 楽天

楽天の有料会員制度の名称は「楽天プレミアム」で、年会費は 3900円である。内容とし

て、主にポイント還元制度で顧客へポイントを付与し、再度顧客に消費をしてもらうとい

うものである。ポイント還元制度の内容として、無料会員であれば商品によるが買い上げ

金額の 10パーセントをポイントとして還元できるだけだが、有料会員となると送料分の金

額をポイントで還元(500 ポイント)や、ポイント 2 倍などのサービスを受けることができ

る。他の特典として楽天のカードや楽天トラベル等楽天グループのサービスを得して利用

できること、得して商品を購入することができるクーポンを配布するなどが挙げられる。21

また、楽天はグループ会社であるからカード等の有料制度もあり、楽天を利用する顧客が

相乗的にサービスを受けることを意図して会員になるケースも多い。

楽天の有料会員サービスのまとめとして、ポイントでの還元が主であり、それは顧客が

そのポイントを消費する前提での制度だと言える。

2、 Yahoo

Yahoo の有料会員制度の名称は「Yahoo!プレミアム」で、月会費は 500 円である。内容

として楽天と同じくポイントを付与する形のサービスが主であり、利用者数の多い Yahoo

オークションの利用可能が挙げられる。具体的には Yahooのサービス(Yahooショッピング、

Yahooトラベル、ロハコ等)のポイントが 5倍、更に Yahooオークションの利用、コミック

を無料で閲覧可(2017 年 10 月 1日現在で 88冊)、Yahooショッピングで使用可能なポイン

トの配布などがある 22。楽天のサービスと比較すると、似通った部分がかなり多いことが

わかる。

3、Amazon

Amazonの有料会員制度の名称は「Amazonプライム」で、年会費が 3900円、または月

額 400円である。Amazonのサービスは種類が豊富で、お急ぎ便、日時指定便が無料で利

用し放題、プライムナウ(後述)、会員限定の先行タイムセール、プライムフォト、Prime

Music、プライムビデオ(後述)、有料会員限定の割引等が主なサービス内容である 23。そ

れぞれのサービス内容を比較すると Amazon は多岐に渡るサービスを展開していること

が分かった。 その有料サービスを含む Amazonについてこの論文の仮説である顧客価値

の増大について先行して調査した「コト消費」の面から見ることにする。

4、Amazonの顧客価値

コト消費を重視するようになってからの「消費者マインド」として、「時間感覚重視」「利

21 Rakuten プレミアム https://premium.rakuten.co.jp/promotion/(2017 年 10 月 12 日

アクセス)。 22 Yahoo!プレミアム https://premium.yahoo.co.jp/ (2017 年 10 月 12 日アクセス)。 23 Amazonプライム https://www.amazon.co.jp/gp/prime/pipeline/landing (2017年10月 12 日)。

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便性重視」「個性化・充実化重視」「体験重視」「合理性重視」に大別できる 24。Amazon は

この中で「体験重視」以外に対応しているのである。

まず初めに「時間感覚重視」についてであるが、現代の消費者のニーズとして自分の「好

きな時」にサービスを消費したいという欲求が増えているという意味である。このニーズ

への Amazonの対応として、有料会員制度の Amazonプライムでは「プライムナウ」という

ものがある。これは有料会員が商品を購入したときに追加で 890円を支払えば狭いエリア

だけではあるが 1時間以内に配送してもらえるというものである。欲しい時に家から出ず

にすぐ注文した商品が届くというサービスは「時間感覚重視」の消費者のニーズに対応し

ている。

次に「利便性重視」であるが、時代が進むにつれ我々は常に便利な商品・サービスを開

発、提供、消費してきた。「より便利な」商品・サービスを提供出来ることが消費者のニー

ズに応えることが出来るということである。Amazonはこのニーズに応えるため「パントリ

ー」というサービスを提供している。このサービスは顧客が購入した商品の合計の重さ

12kgまでものを一つにまとめて届けるというサービスである。今までのネットでの商品購

入は商品ごとに小分けで届けられたため、顧客は配達を受けるため自宅にいなければなら

ない時間を取らなければいけなかった。このサービスはネットで簡単に注文でき、自分の

時間を割かれずに商品が届くもので、「利便性重視」をする消費者に見事に応えている。

3つ目の「個性化・充実化重視」は、時代の変化に伴うニーズの多様化が原因で起こり、

消費者が「自分らしさ」を重視するということである。Amazonはこれに対応するため、1220

万品目の品ぞろえという他のネット通販では実現できない規模で顧客を迎えている。その

ため一般の商店等では見つからない顧客にフィットした商品、サービスが受けられる。ま

た、有料会員へのサービスとして、プライムビデオという映画やアニメ、ドラマ、バラエ

ティなど幅広いジャンルの約 8000 もの作品を見ることができるというサービスもある 25。

これらのサービスは「個性化・充実化重視」をする消費者のニーズに応えているといえる。

最後に「合理性重視」についてである。これは消費者が商品価格やサービス内容等を「時

間感覚」「利便性」「個性化・充実化」「体験」から見て納得のいくものであるかを重視する

というものである。Amazon は商品価格も低く提供しており、年会費 3900 円で受けること

のできるサービスの質は極めて高い。

以上からこの論文の仮説である顧客価値の増大によって Amazon が急成長していること

はかなり相関があると考えられる。

4-2、物流

3-1 では Amazonが物流に重きを置いていることやその長所ついて触れた。本章では総合

24 近藤(2010), 43 頁。 25 角井(2016), 40 頁。

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ネット通販会社である Amazon の自社物流が実際にどのように成長に結びついているのか

を、対となるモール型ネット通販会社の楽天の物流と比較する。また Amazonの創始者であ

るジェフ・ベゾスが参考にし、Amazonの物流戦略に取り入れたウォルマートを物流と成長

の関係性に結び付けて研究する。

1、Amazon と楽天の物流

今でこそ急成長を遂げている Amazonだが、インターネットの登場以降から 20年ほどは

楽天に代表されるモール型ネット通販が優勢であった。楽天の 2014 年の流通総額は 2兆1

00億 26であり 1997 年のサービス開始から急成長を遂げた。その理由としてモール型のネ

ット通販であったため、様々なお店から出品してもらうことでいち早く品ぞろえを増やす

ことができたことが挙げられる。つまり楽天は物流を他社に委託しているため余計な時間

をかけずに急成長し、Amazon は自社でロジスティクスを構築するのに時間がかかっていた

のである。しかし2014年以降、楽天は苦戦を強いられていると考える。それは Amazon

のロジスティクスが完成してきており、品ぞろえで差別化を図ることができないというこ

とである。それに加え Amazon は自社のロジスティクスを洗練させるにつれて商品の価格と

配送コストを下げることが可能であり、それが近年の急成長に結びついているといえる。

いうなれば楽天には他社に委託しているぶん伸び代がなく、Amazonはロジスティクスが洗

練されるほど自分の力でより成長を遂げることができるのである。楽天は解決策として

2010年に「楽天物流」という子会社を立ち上げ 27、8つの物流拠点を作ることで自社の物

流ネットワークの構築を目指した。しかし先行投資による債務超過により楽天に吸収され、

一部の物流センターは閉鎖に追い込まれた。原因として、楽天は短期的にロジスティクス

を構築しようとしたために、Amazonが投資として行っていた構築をコストだと考え、急激

に物流拠点を広げすぎたことにある。この比較により Amazonの成長に自社物流が大きくか

かわっていることが分かり、洗練していくことでこれからの成長にもつながるということ

が明らかになった。

2、Amazonとウォルマート

2015年7月、Amazonの時価総額がウォルマートを抜き小売企業として世界最大となった。

そして Amazonの物流戦略はこのウォルマートを参考に作られているといえる。なぜなら上

でも述べたが創業者のジェフ・ベゾスはウォルマート創業者のウォルトンの本を読み、

Amazon の文化に取り入れたとされ、創業後もウォルマートの元物流担当副社長を Amazon

に引き抜くなど、積極的に戦略を取り入れているからである。従ってウォルマートの物流

戦略を研究しそのうえで Amazon の物流について考察することで成長との関連性や、Amazon

のビジネスモデルにつながった経緯を解明していく。まずウォルマートといえば世界で最

26 角井(2016), 46 頁。 27 同書, 54 頁。

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も物流戦略に長けた世界最大の小売企業だ 28とある。その成長の秘訣は「EDLP

(Everyday Low Price)」という言葉で表される。つまり毎日が低価格であり、日本の小売

企業のように特売で集客をしないということである。この経営方法のもとになるのがロジ

スティクスなのである。日本では店舗を立ててから物流の仕組みを整えるが、ウォルマー

トは逆で、物流拠点を作ってから店舗展開するのである。これにより注文されても商品が

顧客のもとに届かないということを防ぐことができる。そして物流拠点を中心として特定

地域に店舗を集中させるドミナント戦略をとっている。これにより配送の密度を上げ、高

度なロジスティクスにより物流コストを削減、低価格を実現することができるのである。

Amazon はウォルマートのEDLP戦略を取り入れ、優れたロジスティクスの構築、物流コ

ストの削減により得た資金を物流への投資と低価格戦略に費やすことで急成長を遂げてい

る。例えば「配送料無料」の制度も、マーケティングにお金をかけるより顧客に還元する

という考えの結果であり、それが有料会員の「Amazon プライム」にもつながるのである。

よって自社物流を構築し、コストを削減することで直接利益を得て成長するだけでなく、

顧客に還元するという形で顧客価値の増大にも自社物流の構築は一役買っているのである。

そしてウォルマートの物流戦略を取り入れたことにより成長につながったという仮説も立

証することができ、現在の Amazonのビジネスモデルの根幹になっているといえる。

5、おわりに:結論

3章で自社物流の構築、顧客価値の増大の二つの点から Amazon の長所を述べ、4章で他

社と比較することで、顧客価値と物流が Amazon の急成長につながっていることが分かり、

自分たちの立てた仮説は正しいということが立証された。また Amazonの事業成長・長所の

研究・他社との比較を通して、創業から現在までのビジネスモデルを考察することができ

た。物流面の考察では、Amazonは自社配達により効率的なロジスティクスを構築しコスト

を抑え、それを顧客に還元しているためにニーズに合わせたよりよいサービスを提供して

いる。顧客価値面での考察では現代の消費者が重視する 5つのポイントのうち 4つを押さ

えていた。しかし、日本における Amazonのシェアは下図の通り 2位の楽天に僅差で上回っ

ているだけで、決して高いものではない。企業がマーケットリーダー(トップシェア企業)

を確固たるものにするための課題として、全体市場の拡大、市場シェアの防衛、市場シェ

アの拡大が課題の 3つである 29。そこで、Amazonがマーケットリーダーであり続けるため

の方針を鷲尾の例に則り、3、4章の考察を踏まえて考えていくことにする。

28 同書, 102 頁。 29 鷲尾(2010), 203 頁。

図 8 各国の Amazonのシェア

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出所 ECCLab https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/44035 。

1、市場の拡大

初めに、全体市場の拡大についてである。全体市場とは例えば Amazonを含む電子

商取引市場のことである。この課題に対して新規顧客、新しい用途、使用量増加を追求す

るべきであると鷲尾(2010)は述べている 30。ここでは、新規顧客、使用量増加の追求を考

察する。

①新規顧客:消費者が通販サイトを使い分ける理由分けるとして、ポイントのたまりや

すさ、スピード配送、品ぞろえの豊富さなどが挙げられる。Amazonは消費者のニーズには

全般的に応えているが、ポイントのたまりやすさを重視する顧客には手が届いていないの

が現状である。Amazonがすべきこととして、ポイントを重視するなど一定数あるニーズに

も対応することである。

②新しい用途:製品の新用途を発見し普及促進を図ることで市場規模の拡大につながる

ということである。Amazonは独自の製品を販売しているわけではないため、代わりにサー

ビスの新用途を考える。サービスの代表といえば Amazon プライムであり、その特典である

Amazon ビデオによるWeb学習サービスなどが考えられる。

③使用量増加:これは、量的な増加と頻度の増加をひきあげるといことを指す。初めに

見たように Amazonのブランドの価値は急上昇している。このブランド力と既存のノウハウ

を生かし本格的に新市場(物流市場等)に参入することが Amazonの使用量増加につながる。

よってこれら新規顧客、使用量増加を追求することにより全体市場は拡大する。

2、市場シェアの防衛

次に、市場シェアの防衛について、ブランドを確立するポジション防御、弱点を守り、

30 鷲尾(2010), 203 頁

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場合によっては反撃の拠点となる側面防御、敵に攻撃される前に攻撃する先制防御、競合

他社に攻撃されたら反撃する反攻防御、将来的に攻守の要となる新しい領域にドメインを

広げる移動防御、すべての領域をもはや防御することができないと判断したときに戦略的

撤退をする縮小防御がある。これらの六つについては Amazonに当てはめて考察し、表にま

とめた。

図 9 Amazon にとっての防御

ポジション防御 顧客サービスの質の向上

側面防御 明確な弱みがない

先制防御 競合他社(楽天等)よりも先にニーズに合わせたサービス提供

反攻防御 産直品提供の強化(Amazon Flesh)

移動防御 Amazon GO等新たな分野へのサービス展開

縮小防御 明確な弱みがない

出所 鷲尾紀吉(2016)「現代マーケティング論-戦略的アプローチ-」205,206 頁を参考に

筆者作成。

3、最後の市場シェアの拡大について、マーケットリーダーの特権として市場シェアを伸

ばすことが比較的容易であることが挙げられる。既述の全体市場の拡大と市場シェアの拡

大を踏まえ、市場シェアを伸ばす方法として SWOT分析を用いたものが有効である。

図 10 Amazonに関しての SWOT分析

強み 弱み

機会 Amazon プライム(積極戦略) 自社商品を持つ(改善戦略)

脅威 ロジスティクス(差別化戦略) 物流、顧客価値の観点からはない(縮小戦略)

出所 筆者作成。

結論として上記の市場の拡大、市場シェアの防衛、そして SWOT 分析によって浮き彫りにな

ったことを実行することが市場シェア拡大につながると考える。

以上から Amazon はリーダーの戦略として事業領域の特定化をせずに強み(物流、顧客価

値)を伸ばし、弱みを改善していくものが有効である。

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・参考文献 大石 芳裕(2015)「マーケティング零」 白桃書房。

角井亮一(2016)「Amazonと物流大戦争」第二版 NHK出版。

角井亮一(2017)「物流大激突 Amazonに挑む宅配ネット通販」 SB新書。

桑原晃弥(2014)「ジェフ・ベゾス アマゾンをつくった仕事術」 講談社。

近藤隆雄(2010)「サービス・マーケティング ―サービス商品の開発と顧客価値の創造― 」第二版。

齊藤実 (2016)『物流ビジネス最前線 ネット通販、宅配便、ラストマイルの攻防』光文社。

ジェニファー・ランドー(2015)「時代をきりひらく IT 企業と創設者たち 4 Amazon をつくったジェフ・

ベゾス」岩崎書店。

フィリップ・コトラー、ケビンレーン・ケラー(2008)「マーケティング・マネジメント 基本編(第 3版)」

ピアソン・エデュケーション。

望月実、花房幸範、三木孝則(2013) 「ビジネスモデル分析術:数字とストーリーでわかるあの会社のビ

ジョンと戦略」 阪急コミュニケーションズ。

鷲尾紀吉(2010) 「現代マーケティング論 ―戦略的アプローチ― 」創成社。

・参考 URL カイゼンベース https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42832/ (2017/10/4アクセス)。

ガベージニュース http://www.garbagenews.net/archives/1966403.html(2017/10/4アクセス)。

経済産業省(2015)

http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/chiiki/koto_shouhi/pdf/report_01_02.pdf(2017/10/4ア

クセス)。

地域経済産業活性化対策調査報告書(地域の魅力的な空間と機能づくりに関する調査)

http://www.meti.go.jp/press/2015/10/20151001005/20151001005-1.pdf(2017/9/30 アクセス)。

ネットショップ担当者フォーラム『【ECサイト利用状況】Amazonと楽天市場、消費者はどう使い分けてい

る?』 https://netshop.impress.co.jp/node/4485(2017/10/1 アクセス)。

ネットショップ担当者フォーラム『Amazon日本事業の売上高は約 1.1兆円で 17%増(円ベース)、ドルベ

ースでは 3割増 』(2017/10/5アクセス) https://netshop.impress.co.jp/node/3997(20179/28 アク

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Ferret『ロングテールとは』https://ferret-plus.com/296(2017/10/2 アクセス)。

Marketing Research Camp

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ヤフープレミアム https://premium.yahoo.co.jp/(2017/10/2 アクセス)。

ライブドアニュース『「世界で最も価値あるブランド」アップルが 7年連続でトップ

http://news.livedoor.com/article/detail/13138381/(2017/10/4 アクセス)。