ADCTの新型検出器の性能評価 · 2015. 7. 1. · 目的 目的:東芝社製Aquilion ONE...

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市立四日市病院 倉谷洋佑 高橋康方 丹羽正厳  JECO 四日市羽津医療センター 吉田亘孝 田中孝 磯部好孝 ADCTの新型検出器の性能評価 1

Transcript of ADCTの新型検出器の性能評価 · 2015. 7. 1. · 目的 目的:東芝社製Aquilion ONE...

  • 市立四日市病院   倉谷洋佑 高橋康方 丹羽正厳  JECO四日市羽津医療センター   吉田亘孝 田中孝 磯部好孝

    ADCTの新型検出器の性能評価

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  • 目的

    目的:東芝社製Aquilion ONE VISION Editionがこのたびバージョンアップし、新型の検出器(PureDetector)が搭載された。 この新型検出器では東芝独自の精巧な極小切断  (マイクロブレード)技術が使用され、検出器素材の最適化がおこなれ、DAS実装密度の最大化により、得られる信号が40%増え、電気ノイズも28%低減される仕様となっている。 今回、われわれは従来の検出器を有するAquilion ONEと新型検出器を有するAquilion ONE VISION Editionで基礎データを取得し、比較検討を行ったので報告する

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  • 使用装置

    市立四日市病院   2015年12月稼働

    JECO四日市羽津医療センター   2008年稼働

    Aquilion  ONE Version4 Aquilion  ONE  VISION  Edi;on Version7

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  • 方法

    Catpha700を 撮影中心に設置した。 撮影条件  

     120kVp 0.5sec/rot FC17 ヘリカルピッチ 111/80   管電流 10,30,50,100,200,400,550(旧),750(新)mA   再構成スライス厚 1mm,5mm 再構成FOV24cm   CTDIは同一条件ではどちらの装置も同様であった。  

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    hKp://www.toyo-‐medic.co.jp/seihin/catg03/catphan.html

  • 方法(MTF)

    Catphan CTP700型のCTP682型 ジオメトリ・センシトメトリ・モジュールを使用した。 モジュール内の50µ径スチール製MTFワイヤを使用してMTFを測定した。 測定にはCTmeasure(日本CT技術学会)を使用した。

    CTP682型

    50μ径スチール製MTFワイヤ

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    hKp://www.toyo-‐medic.co.jp/seihin/catg03/catphan.html

  • 方法(SD,NPS)

    Catphan CTP700型のCTP717型均一性セクションモジュールを使用した。 SDの測定にはAutoQA Liteソフトウェア(IRIS QA社)、 NPSの測定にはCTmeasure(日本CT技術学会)を使用した。

    CTP717型

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    hKp://www.toyo-‐medic.co.jp/seihin/catg03/catphan.html

  • CTP682型 CTP714型

    結果:CTP682型、 CTP714型,5mmスライス

    200mA旧検出器

    新検出器

    200mA

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  • 結果:MTF(Wire)検出器による違い(200mAs) MTF  

    Spa;al  Frequency[cycles/mm]

    0  

    0.2  

    0.4  

    0.6  

    0.8  

    1  

    1.2  

    0   0.2   0.4   0.6   0.8   1   1.2  

    旧1mm  

    旧5mm  

    新1mm  

    新5mm  

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  • 結果:MTF(Wire)焦点サイズによる違い MTF  

    Spa;al  Frequency[cycles/mm]

    0  

    0.2  

    0.4  

    0.6  

    0.8  

    1  

    1.2  

    0   0.2   0.4   0.6   0.8   1   1.2  

    100mA小焦点550mA大焦点750mA大焦点:新検出器

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  • 200mA 400mA旧検出器

    100mA

    結果:CTP515型,5mmスライス

    新検出器

    WW/WL  100/50

    WW/WL  100/5010

  • 1  

    10  

    100  

    10   100   1000  

    新5mm   新1mm  

    旧5mm   旧1mm  

    SD

    mA

    1mmスライス

    5mmスライス

    結果:SD 検出器による違い

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  • 0.01  

    0.1  

    1  

    10  

    100  

    1000  

    10000  

    0   0.2   0.4   0.6   0.8   1   1.2  

    30   100   400  

    4   12   20  15mAs

    50mAs

    200mAs

    NPS[m

    m2]  

    Spa;al  Frequency[cycles/mm]

    結果:NPS 検出器による違い 5mm

    新検出器

    旧検出器

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  • 結果(MTF) •  50%MTFでは新型検出器が0.35cycle/mmに対し従来の検出器では0.30cycle/mmであった。10%MTFでは新型検出器が0.55cycle/mmに対し従来の検出器では0.50cycle/mmであった。新型検出器を有するAquilion ONE VISION Editionのほうが、従来検出器のものよりもよくなった。

    •  小焦点では、大焦点よりもMTFがよくなっていた。

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  • 結果(SD,NPS) •  すべての条件で新型検出器を有するAquilion

    ONE VISION Editionのほうが、従来検出器のものよりもよくなった。 SDについては10%から30%の改善が見られた。NPSについても同様にすべての管電流値で改善が見られた。

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  • 考察

    •  新型検出器は従来の検出器よりも、 加工精度が高く、検出部でのクロスオーバー光が 低減されていることと、焦点サイズについての見直しが され、新システムでは焦点サイズが小さくなっていること からMTFの向上が見られたと考える。SD、NPSについ ては、新型検出器は従来の検出器よりも電気ノイズが 低減され、検出器素材の最適化がされたことで改善さ れたと考える。

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  • まとめ

    •  新旧の装置を比較することで、性能の違いを 確認することができた

    •  今後、測定したデータを臨床に活かしていきたい

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