A New N=4 Membrane Action via Orbifold
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Transcript of A New N=4 Membrane Action via Orbifold
A New N=4 Membrane Action via
Orbifold
arXiv: 0805.1997 [hep-th] に基づく寺嶋 靖治氏、藤博之氏(京大基研)との共同研究
山崎雅人 (東大本郷)2008/Jul/01, 立教大学
今日の話題: M2-branes ( M 理論のブレーン)
今日の予定
• 1.準備
• 2. BLG 理論
• 3. BLG 理論のオービフォールド
• 4.真空のモジュライの解析
• 5.まとめ
• 補:最近の発展の概略
1.ちょっとした準備
D-brane とは?
D ブレーンには open string が端を持つことができる
N 枚のブレーンを重ねると SU(N) のゲージ理論ができる
ブレーンを使うことで、様々なゲージ理論を構成でき、その(しばしば非摂動的な)性質を調べる
ことができる
Dp-brane の別の見方
D ブレーンは、ゲージ理論と重力を結びつける(AdS/CFT 対応)
Black p-brane
N→∞
D ブレーン上:
ゲージ理論
Black p-brane= 超弦理論(超重力理論)のソリトン
M 理論• M 理論: Type IIA 超弦理論の強結合極限
( 11 次元の理論)
• 11 次元超重力を低エネルギー極限として持つ
D2-brane 上の N=8 SYM → M2-brane 上の?
M2-brane 上の理論が分かれば、 M 理論が何か知る手がかりになるはず!
M2-brane と M5-brane と呼ばれる brane が存在
2. M2-brane 上の理論( BLG 理論)
複数の M2-brane 上の理論
超弦理論: Dp-brane
M 理論 : M2-brane と M5-brane
D ブレーン上の理論はすでに知られており、10 次元の N=1 SYM の次元還元である。
複数の M2 ブレーン上の理論は?Lagrangian ?
答えは一枚の M2 ブレーンについてしか知られていなかった。
例: D2-brane には 3d N=8 SYM
BLG 理論Bagger-Lambert (and Gustavsson) (‘06-07): 3 次元の N=8 超対称性を持つ理論のLagrangian を提唱
この理論は 2 枚の M2-brane が orbifold におかれた理論であると考えられている。
根拠 : 3 次元で N=8 超対称性、SO(8) R-symmetry を manifest に持つ
また、おそらく superconformal
BLG 理論ゲージ群: SO(4)~SU(2)*SU(2)
登場人物: スカラー場
ゲージ場(二つ)
11 次元 Majorana フェルミオン
ここでは SU(2)*SU(2) 表示を用いる[van Raamsdonk]
Gauge 群の基本表現
BLG 理論の Lagrangian:
但し、
SUSY 変換
Chern-Simons 項の前の係数は量子化される
( k: Chern-Simons の level )
1. SO(8) R 対称性は manifest ( I の添え字)
2.おそらく共形場理論になっている
理由: Chern-Simons 項の前の係数 k は1-loop の補正を受けるだけその他の係数は SUSY によって k と関係付いている
従って、 M2-brane 上の理論を表していると考えられる。
3. BLG 理論の orbifold
論文の内容 : N=4 超対称性を持つ M2-brane 上の理
論
3 次元の N=4 超対称性をもつ新しいLagrangian を構成した。
この理論は、 orbifold におかれた M2-brane上の理論を表していると考えられる。
方法:オービフォールド
動機 ?
そもそも、 BLG 理論は本当に M2-brane 上の理論なのか ? orbifold は良い consistency check (どうやって orbifoldをとったらいいのかすら非自明)
Gaiotto-Witten(5 月 ) と BLG の関係 (3d N=4)?
モジュライ空間が IIA と M で一致するのは、matter content が違うのでかなり非自明
どうやって orbifold をとるか?
BLG 理論には SO(4)~SU(2)*SU(2) のゲージ群の fundamental scalars が 8 個ある
SU(2)*SU(2) の 2*2 行列表示 をつかって、あたかも U(2) の理論のように思って Douglas-Moore のように orbifold をとる
オービフォールドの Z_2 作用は、 M2-brane の残り8 次元のうち 4 次元分にマイナスで作用する
対角部分 (D) と非対角部分 (A) に分解すると、Z_2 作用ははっきりする:
フェルミオンも同様に分解する:
残る場
消去される場
オービフォールド後の作用
オービフォールドが超対称性を持つconsistent な
理論を与えるための条件もチェックできる:
Lagrangian
但し
ポテンシャル
但し
SUSY 変換
4. 真空のモジュライの解析
なぜモジュライ空間を調べるか
• 真空のモジュライは、 M2-brane が probe する幾何と一致するはず → M2-brane がどのような幾何を probe しているのかわかる
• M 理論でのモジュライ空間が、 IIA でのモジュライ空間の強結合極限と一致するべき→consistency check になる
オリジナルの BLG 理論のモジュライ
• k=1
• k :一般
[Lambert-Tong, Distler et. al. (4 月 )]
解釈:M 理論: 2 枚の M2-brane on orbifoldIIA: 2 枚の D2-brane と O2-plane ( orientifold )
“M-fold” dihedoral group
オービフォールドされた理論のモジュライの解析
やること:ポテンシャルの最小化
3 つの branch が見つかった:
3 つの branch の意味
orbifold
orientifold
on orbifoldon
orientifoldgeneric point
M2(k=1
)
D2
モジュライ空間の一致
モジュライ空間の一致
O(4) v.s. SO(4)• 我々の解析では、オービフォールドされる前
の BLG 理論のモジュライの解析 [Lambert-Tong, Distler et. al. ] と量子化条件が異なる
• IIA ではゲージ群は本当は SO(4) ではなくO(4) であるべき( Z_2 の分だけ答えが違う)
LT, Distler et. al. で k→2k とした量子化条件を使わないと、オービフォールドではモジュライがIIA と合わない
5. A New Duality?
オービフォールドした後の理論を考えると、元の理論にはなかった新たな Z_2 対称性がある
この Z_2 対称性の物理的意味は?
A New Duality?
IIA の立場からは、 orientifold と orbifoldがある
From M-theory の立場からは、 二つの orbifold があるので、その二つの orbifold を入れ替える対称性がある
Duality をたどっていくと、この事実は with O2 + Z_2 –orbifold と、 O2 + D6-brane の間の新たな duality を示唆している (O-duality?)
まとめ3 次元 N=4 超共形場理論の新しいLagrangian を提唱した。その理論は、オービフォールドにおかれた M2-brane を表している。
M-theory での真空のモジュライ空間 は、 Type IIA のそれと、 3 つの branch すべてにおいて一致
(以前の理解は、詳細において多分間違っている!)
新しい duality を提唱 ? ( O-duality )
補章:最近の発展の概略
Bagger-Lambert-Gustavsson による理論の提唱
( 3-Lie algebra による構成)
では、他に 3-Lie algebra はあるか?
No-go theorem
Metric の positivity を課す限り、 BLG の例しか本質的にない
[Gauntlett-Gutowski (5 月 )]
No-go theorem を回避するには?
一つの方法: negative norm を許す
欠点: unitarity がかなり危険(大丈夫という主張もある)
欠点を補うための一つの方法:Shift symmetry をゲージ化する
しかし、もとの N=8 SYM に戻ってしまう!
Gomis et. al. Benvenuti et. al.
Ho et. al.
Bandres et. al., Gomis et. al. Mukhi et. al.
ABJM model• Aharony, Bergman, Jafferis and Maldacena の理論:ゲージ群は U(N)*U(N) (SU(N)*SU(N)) 、 3 次元で N=6 超対称性を持つ
• k=1,2 では超対称性は N=8 に enhance する
• N=2 の時は BLG と一致する
• BLG の Lambert-Tong, Distler et. al. との解釈とは異なる( consistent かどうかは今のところ不明)
主張: C^4/Z_k をプローブする N 枚のM2-brane を記述している