8月末ISPA恒例の初島三崎2泊3日100マイルトレー...
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8月末ISPA恒例の初島三崎2泊3日100マイルトレーニングは8月26日~28日にかけて行われた。太平
洋の小笠原の南には台風12号があって超ゆっくりと北上しており、日本海には前線が徐々に南下していると
いう気圧配置。台風の影響はなさそうで3日間とも南よりのいい風に恵まれるセーリングができると予想された。
参加者はISPA修了者4名。一郎さん(10年10月デイスキッパー)、達也さん(11年5月コンピテントクルー)、
泰彦さん(11年5月コンピテントクルー)、洋二さん(11年6月デイスキッパー)の資格を取得している。そして
私を入れて総計5名のクルージングとなる。
8月26日(金)快晴、さわやかな夏日。南西の風6~18ノット。YBMから初島まで45マイル。
イーストハウス0800に集合し簡単なミーティングをして0820出港。南西から5~8ノットの風があるが今日
は初島まで45マイルあるので城ヶ島まではなんとしてもお昼には通過したいので機帆走で城ヶ島に向う。そう
しないと初島に4時ごろまでに着けないからだ。フルメインにNO3ジブ、ジブをいっぱいに引き込んでクロース
ホールドで走る。機帆走と言えども普通のセーリングと変わらない走りができる。ヘルムは30分交代、ローテ
ーションでヘルム、ジブセール、メインセールと交代する。
観音崎までは南西風が10ノットくらいまであり、クロースホールドでスピードは平均5ノットを超えるくらいだ。
残念なことに船底が汚れているため若干スピードが遅い感じがする。船底掃除して置けばよかったと悔やまれ
る。1010観音崎を通過。この頃から風がちょっと弱くなり6~8ノット、スピードはやや鈍る感じ。なるべく陸に
寄せてカミングアバウト(タッキング)を繰り返す。金田湾に入ると海がきれいになり、房総半島の景色もくっきり
ときれいに見える。空には早くも秋を思わせる絹雲が覗いている。
1210剣崎をクリアするが風は真のぼり、少し我慢して真上に走り。剣崎沖にある定置網をクリアする位置
まで南下してコースを265M(マグネット)に取る。まっすぐに初島に向ける形になる。すると安定した南南西風
10ノットが吹いてきてセーリングに入る。1240、NO1ゼノアを上げるとクローズリーチで走れる。スピードは5
~6ノットで快調に走る。城ヶ島を過ぎると正面に城ヶ島南西沖浮標(黄色い)が見え、左側には雲がかかった
大島が見える。右側には三浦半島から江ノ島までくっきりと見える。海はコバルトブルーに近い明るいブルーが
果てしなく続いている。真夏の相模湾も素晴らしいものだ。バンクーバーやクロアチアの海に劣らない景色を提
供してくれる。
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相模湾のど真ん中までは、快晴で真夏の太陽を浴びても風があるのでちっとも暑くない。徐々に風は上がり
18ノットまで上がりちょっとだけ南西にシフトする。相変わらずダイナミックな走りを楽しむ。時折台風のうねり
がゆったりと流れてゆくが走りやすい海面である。初島に7マイルとなった頃平べったい独特の形をした初島が
見えてくる。その向こう側には伊豆半島の山々があるはずだが黒っぽい雲に覆われ、夜に向って天候が崩れ
る予兆を示している。初島4マイルくらいで1600になるが6ノット近くで走っているので、このままセーリングで
初島まで行くことにする。1700初島フィッシャリーナにドッキング。8時間半のセーリングとなった。
民宿なかのの若旦那が軽トラックで迎えに来てくれる。そのとき突然北からの強風が襲ってきた。上空は黒
雲に覆われ海面は真っ白な白波が渦巻いている。走りたくない海面がそこにあった。お風呂に入って汗を流し、
初島一番の夕食をいただく。お腹がすいていたので写真を取る暇もなく食べてしまう。かさごの煮付けは天下
一品であった。
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8月27日(土)曇り、寒い。北東の風10~20ノット。初島から諸磯まで24マイル。
昨日と打って変わって北東の風が朝から吹いている。寒そうだ。真のぼりで諸磯まで行くのか。それもカミン
グアバウトを繰り返しながらであることを覚悟する。朝食を済ませ、民宿のお母さんにおにぎりを握ってもらい、
0845初島を出港。北東風10~15ノット、NO1ゼノアを上げて真鶴半島に向ける。このあたりは波もなく走り
やすい。今にも雨が降りそうな空模様、ウインドブレーカーを着ないと寒いくらいだ。20分走ってカミングアバウ
ト、するとヘディングは060~070Mで走れる。これなら一本で走れそうだ。
初島を離れると台風のうねりがあり、北東の不安定の風が吹いてなかなか走りにくい。うねりの上になると
風を受けてオーバーヒール、うねりの底になるとヒールが起きてジブに裏風が入る、それを繰り返すのである。
ヒールを一定にして走るように教えるが、しょっちゅうそれを繰り返す。直ぐには身につかないものだ。しかし、
長くヘルムを取るとコツをつかんでできるようになってくるものである。相模湾の真ん中に来たころ風は20ノット
まで上がったのでジブをNO3に交換。さすがにジブ交換は効くものだ。走りやすくなる。5時間のクロースホー
ルドを走って1400諸磯にある京急油壺マリーナにドッキング。到着してからようやく天気が回復して太陽が見
えてくる。
宿泊は油壺観潮荘、チェックイン
海の幸が満載、腹いっぱい食べて、9時には寝てしまう。
して露天風呂(温泉)に入って、さ
へ。イルカのショーを見て、大回遊プールをゆっくり眺める。こんなこともクルージングの醍醐味である。夕食は
っぱりしたところでマリンパーク(水族館)
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8月28日(日)快晴、さわやか。北東風6~18ノット。諸磯からYBMまで30マイル。
朝は0500に起きて朝風呂に入って三崎の朝市に。ホテル送迎つきのバスで出かける。天気は回復して穏
やかである。朝市は人でごった返している。買いたいものはいっぱい合ったが冷蔵庫がないので買って帰るわ
けには行かない。わかし3匹400円、これは目玉商品で一段と多くの人がたかっていた。私はまぐろパン(まぐ
ろ入りの特大パン220円)を購入。
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京急マリーナは相模湾ヨットフェスティバルがあるため忙しそう。レース艇を眺めながら0900出港。北東か
ら5~6ノットが吹いている。スピンを上げたかったが、無理と判断。NO1ゼノアを上げてブロードリーチで城ヶ
島に向ける。直ぐにビームリーチに変わり、城ヶ島にとっつくとクロースホールドにして城ヶ島を反時計回りに回
り始める。風は12ノットまで上がりベストコンディションの走りとなる。スピードは5ノットくらいか。城ヶ島沖では
北東風が東京湾に入っていくに従って徐々に北に振れてゆく。我艇もヘディングが東から北東まで45度も変
わってしまう。同じポートタックで東京湾の真ん中まで走り、本船航路に近いところでカミングアバウトして金田
湾に寄せる。岸に寄せてカミングアバウトして海鹿島に向けはじける頃から風が強くなり18ノットまで上がる。
ジブをNO3に交換して海鹿島(あしかじま)沖、浦賀でコースを変えて観音崎をまわり、上げ潮に乗ってあっと
いう間に東京湾の中に吸い込まれてゆく。その画やや風が落ちるものの5ノットをキープしてのんびりセーリン
グを楽しむ。うたた寝が気持ちよかったこ。6時間のセーリングを満喫して1500YBMにドッキング。
風に恵まれ全レグをセーリングで走れた。それだけトレーニングが十分にできたと言うわけである。参加者
の充実した顔が誇らしげに見える。どうもお疲れ様でした
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