糖質とプログラミングと私

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糖質とプログラミングと私 ~「ヘルシープログラマ」出版記念イベント~ Twitter: @a_suenami Github: a-suenami id: a_suenami

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糖質とプログラミングと私 ~「ヘルシープログラマ」出版記念イベント~

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「ヘルシープログラマ」 ご出版おめでとうございます

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日頃忙しい プログラマのみなさんのために 糖質制限の話をします。

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とりあえず Spec はこんな感じ

describe Suenami subject { Suenami.instance }

it { expect(subject).to be_tdder } it { expect(subject).to be_ddder } it { expect(subject).to be_joined :tddbc }

describe “#usable_languages” do it { expect(subject.usable_languages).to include :ruby } it { expect(subject.usable_languages).to include :php } it { expect(subject.usable_languages).to include :javascript } it { expect(subject.usable_languages).to include :scala } it { expect(subject.usable_languages).to include :go } end end

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自己紹介終わり (技術的なお話したい方は懇親会で…)

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今日話したいこと• 糖質制限と私

• 糖質制限入門

• プログラマが糖質制限に向いていると思う 3 つの理由

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最初にお詫び• 糖質制限のことをちゃんとご説明したいと思って気合を入れてがんばったら資料に文字がとても多くなりました。

• 本日は LT と言いつつ 15 分いただけるとのことですが、正直それでも終わるかわからないのでちょっと早口になるかもしれません。

• 資料はのちほど公開するので本日は細かいところは気にせず、なんとなく糖質制限がどういうものなのか理解してもらえると幸いです。

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糖質制限と私

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糖質制限とは

すごくわかりやすく言うと糖質(≒炭水化物)を抜くダイエット法、健康療法です。

糖質を絶つと血糖値の食後変動がなくなり、 人体の代謝の仕組みが変わるという性質を利用して脂肪燃焼を促進するとともに、健康な体を維持

しようとする手法です。

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数字的成果期間: 2014年6月~飽きるまで

体重: 80kg 超 → 63kg →(筋トレ)→ 69kg

体脂肪率: 25% 超 → 10%

周囲の反応: 「すごい痩せましたね?」 「若返ったんじゃないの?」 「何やったらそんなになるの?」 「糖質警察だ!逃げろー!」

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Before & After

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主食

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糖質制限入門

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参考書籍

http://www.amazon.co.jp/dp/4022512008

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人体の代謝の仕組みは 焚き火に薪をくべるのとは違う

photo by き お

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「1 カロリーは 1 カロリー」ではない• 人体の代謝の仕組みは複雑であり、単純な酸化や還元反応として説明できるものではない。

• 摂取した栄養素の構成比によって、各種ホルモンが分泌されたり、体内の酵素が活性化したり、抑制されたりする。

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アラン・ケクウィックとガストン・パワンの実験• イギリス人医師2名による代謝優位性の研究。

• 被験者に別々の時期に同カロリーで異なる構成の食事を与える。

• A: カロリーの90%が炭水化物

• B: カロリーの90%が脂質

• C: カロリーの90%がタンパク質

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アラン・ケクウィックとガストン・パワンの実験• 結果

• A: 体重に変換なし

• B: 0.46kg/日減

• C: 0.26kg/日減

• この他にも代謝上の優位性を示す研究は多く、低炭水化物・高脂質・高タンパク質食が体重減少効果が高いという結果が多い。

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人体の代謝は血糖値と それにともなう

ホルモンバランスで ほぼ決まる

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流動的な脂肪• 皮下脂肪や内臓脂肪として固定されているかのように見える脂肪は実は流動的に血中と脂肪細胞を行き来している。

• 脂肪はトリグリセリドとして血中に存在し、血流によって脂肪細胞まで運ばれる。

• トリグリセリドはグリセロールと脂肪酸から構成されており、脂肪細胞に取り込まれる際には一旦これらに分解され、脂肪細胞内で再度結合される。

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血中

流動的な脂肪

(遊離)脂肪酸

グリセロール

脂肪細胞

トリグリセリド

トリグリセリド

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流動的な脂肪• 血中のトリグリセリドを分解して脂肪細胞への取り込みを行う酵素を「リポタンパク質リパーゼ」という。

• 脂肪細胞中のトリグリセリドを分解して血中への放出を行う酵素を「ホルモン感受性リパーゼ」という。

• 血中に放出された脂肪酸を「遊離脂肪酸」と呼び、血流によって各細胞組織に運ばれエネルギーとして利用される。

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インスリン• 血糖値が上昇すると細胞への取り込みを促進するために膵臓から分泌されるホルモン。

• 通称「肥満ホルモン」。

• リポタンパク質リパーゼを活性化し、血中のトリグリセリドの脂肪細胞への取り込みを促進する。

• インスリンの働きによって細胞内に取り込まれた糖は細胞内でグリセロールに変換される。グリセロールはその後脂肪酸と結合して脂肪細胞内に固定される。

• ホルモン感受性リパーゼの働きを抑制し、脂肪細胞ないのトリグリセリドの血中放出を遅らせる。

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グルカゴン• 低血糖時に分泌される血糖値を上げる働きを持つホルモン。

• タンパク質を摂取するとグルカゴンの分泌が促進される。

• 体内に貯蔵されたエネルギーを血中に放出するためのホルモンであり、肝臓に貯蔵されたグリコーゲンを血中に放出する。

• ホルモン感受性リパーゼを活性化し、脂肪細胞にあるトリグリセリドの血中放出を促進する。

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人体に必要なエネルギーは 体内で生成できる

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糖代謝から脂質代謝へ• 各細胞組織がエネルギー源として利用するのはブドウ糖と脂肪酸である。

• 脳は主にブドウ糖を、心筋は主に脂肪酸をエネルギーとして利用する。骨格筋はどちらもエネルギーとして利用できるが、ブドウ糖が存在する場合はそちらを優先的に利用する。

• 体内のブドウ糖が少なくなるとエネルギー源の中心が脂肪酸に変わり、脂肪燃焼を促進する。

• ただし、血液脳関門を脂肪酸は通過できないため、脳は脂肪酸を直接エネルギーとすることはできない。

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糖新生• グルカゴンが分泌されると体内で起こる化学反応で、糖質以外の物質から糖質を生成する。この作用により食事から糖質を摂取しなくても低血糖になることはない。

• 特定の炭素骨格を原料とし、脂肪酸をエネルギー源として肝臓で行われる。

• 主に原料として利用されるのは糖原性アミノ酸、グリセロール、乳酸などであり、これらが枯渇すると体内の筋肉を分解してアミノ酸を生成する。

• 体内の糖が枯渇した状態では糖新生は常に行われるため、エネルギー代謝が活発になり脂肪燃焼効果がある。

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ケトン体• 脂肪酸を肝臓で酸化した際に得られる物質。

• 肝臓を除くすべての細胞でエネルギーとして利用することができ、食事から摂取する糖質を制限したときには脳にとって唯一のエネルギー源となる。

• エネルギーとして利用されなかったケトン体は呼気や尿として体外に排出される。

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プログラマが糖質制限に 向いていると思う 3 つの理由

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しっかりした理論

高速なフィードバックループ

忙しくても実践可能

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しっかりとした理論がある• ちゃんとした理論があり、多くの研究によって実証されている。

• 「痩せる理由」「健康になる理由」がある。

• 頭を使う職業である皆さんにとって、原理や根拠がちゃんとある方法論は最適だと思います。

• 栄養学や生理学の研究は日進月歩なのでプログラマの学習欲求も満たせると思います。

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フィードバックループを速く回せる• みなさん、アジャイル開発とかって好きですよね?

• 小さなイテレーションをまわし、改善していくのは今や多くの現場で実践されていることだと思います。

• 糖質制限は始めてから成果を実現するまでの期間が短く、フィードバックサイクルを高速に回せるのでアジャイルな皆さんに最適です。

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“新たにやること”が増えるわけではない• お忙しいみなさんに朗報です。

• 糖質制限は足し算ではなく引き算の発想なので、新たに何かを始める必要はありません。

• 糖質制限は毎日ジョギングする、仕事終わったあとジムに行く、必要ありません。

• 自炊も必要ありません。糖質制限は外食でも可能です。僕はほぼ外食です。

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まとめ

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まとめ• 糖は人間にとって必要なエネルギー源ではありますが、必ずしも食事から摂取する必要はなく、十分な脂質とタンパク質を摂取していれば体内で合成できます。(糖新生)

• 飽食時代の先進国において糖質は「嗜好品」です。

• タバコを吸う人やアルコールを飲む人がいるように、糖質を好きで摂取することまで否定はしませんが「必須栄養素」ではないということは知っていただきたいです。

• 糖質制限はとてもプログラマにあっていると思っているのでみなさんもぜひ実践してみてください。

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ちなみに… 今日は糖質制限の話をしましたが、 筋トレやその他の健康ネタも大好物なので懇親会等でぜひお話しましょう。

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ご清聴ありがとうございました