ニコチン補充療法;ニコチンパッチ
-
Upload
myra-ellison -
Category
Documents
-
view
23 -
download
0
description
Transcript of ニコチン補充療法;ニコチンパッチ
JAMA,2002
米国では 1996 年にニコチンパッチ ( NRT ) が一般薬 ( OTC ) 化された。その後、禁煙開始後の禁煙継続率はさらに低下。本調査ではNRTに長期的ベネフィットはないと結論した。 JAMA 2002 J.P.Pierce, et al.
60歳代の男性。肺気腫のため在宅酸素療法を受けていたが、肺炎を併発し入院。人工呼吸器管理を要する危篤状態に陥るも回復。入院中の4ヵ月間は禁煙していたが、退院後、酸素をつけたまま喫煙し、顔面熱傷のため
再入院となった。( 本人・家族の承諾を得、顔面の状態をそのまま掲載 )
33歳で肺がんを発症。腫瘍は肋骨と皮膚を破壊し、胸に肺とつながる穴が開いてしまった。
本人はタバコにより、肺炎を合併しやすくなること、その場合は命の危険に直結することを、しっかり理解しており、妻も「禁煙して、肺炎を防いで、一日でも長生きしようね」と懇願していた。
写真は在宅療養のため、スタッフに見守られ、妻がガーゼ交換の練習をしているところ。
じわじわと悪化する呼吸困難にも我慢強く耐え、取り乱すこともなかった。禁煙の意欲も強く、パッチを用いて繰り返し挑戦。周りみんなで応援した。しかし、一日数本のタバコがどうしても止められず、パッチを貼りながら喫煙してしまう状態であった。
2年後、肺炎による喀血で、幼稚園児の娘2人を残し亡くなった。
当時はまだ、リセット禁煙はできなかった。
年齢も若く 試みる価値はあったと残念である。
ニコチンパッチによる皮膚炎 パッチ継続を希望し塗り薬を求め来診。44歳男性、1日30本。 2年前にパッ
チで禁煙するも再喫煙。2日前より再挑戦中であった。パッチは中止とし、同日よりリセット禁煙にて禁煙。
リセット禁煙とは 目的: 心理的依存の解消をめざす
方法: シナリオ化された面接 体系化された質問群による、5ステップ
春⇒夏⇒秋⇒冬⇒新春 ( 気づきの連鎖反応をシステマティック
に起こす )
適する対象者⇒ 若者、再喫煙者、がんばって禁煙中の人
でも今回は違った !! 肺ガンの話とかはなく色々な質問をされて答えていくうちにタバコに対する想いが少しずつさめていった。
今まで禁煙という言葉を聞くと“またか・・”という思いがありました。今回も谷口さんから禁煙といわれ、正直あまり聞く気がしませんでした。
ステージ別に見たリセット禁煙の成績
Stage1: 無関心期 ( 禁煙する気はない )stage2: 関心期 ( 禁煙に興味はあるが予定はない )stage3: 準備期 ( すぐにも禁煙を始めたい )stage4: 実行期 ( 禁煙を始めた )
0102030405060708090
100
Satge1, 2 Stage3, 4
1ヶ月後2ヶ月後6ヶ月後
n=23, 平均年齢 36 歳、中央値 33 歳、一般外来 18 人、禁煙外来 5 人、カウンセリングあり 20 人、本のみ 3 人。ニコチン置換療法併用者なし。
0
10
20
30
40
50
非喫煙 喫煙 禁煙成功
合格率
喫煙状況 非喫煙 喫煙 禁煙成功合格率
(%)40.7
(111/273)25.9*
(21/81)36.8
(21/57)*p<0.001 (2004 磯村ら )
公衆衛生からみたリセット禁煙の位置づけ (案 )
パッチと併用 (NRTの補強 ) 禁煙外来 パッチ⇒リセット or リセット単独リセット禁煙単独 (処方箋不要 ) 妊産婦 禁煙外来に来にくい人 学校・健診・保健施設 教師・看護師・健康推進員・市民 マンパワー無限何かの理由で禁煙中の人
妊娠中、停学中、入院中など 知識の伝達のみでOK マスを対象に可能
公衆衛生的意義
携帯 禁煙ラブストーリー• 携帯ヘル スプロモーションツール・ファミリードクター とリセット禁煙研究会による禁煙支援ツール
禁煙開始後のフォローに使用可能 ラブストーリーが携帯 に届き、リセ禁の内容をストー
リーを 追いながら自然に復習できる
本に敷居が高い人にも、アプローチできる可能性がある
無料で購読でき、いつでも止められる