ソーシャル・ケア・エコシステム

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Social Care Ecosystem ー福祉・医療・教育の視点を企業・地域へ活かすー ソーシャル・ケア・デザイナー 須藤 順 ([email protected])

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Social Care Ecosystem

ー福祉・医療・教育の視点を企業・地域へ活かすー

ソーシャル・ケア・デザイナー

須藤 順 ([email protected])

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問題意識

「すべての人・組織・地域が、主体的で、創造的に生きる/生きられる社会を創る」

多くの人、組織、地域との関わりを通じ、医療や福祉、教育に関わる専門職が有する視点や手法、知識が地域や社会、企業が提供するサービスにもっと生かされてもいいのではないか、と考えるようになりました。

効率化と合理化を優先した社会を追及した結果、一定の経済性という成果に結実した一方で、何かが大切なものをないがしろにしてきてしまったのではないのでしょうか。

ソーシャルワーカー、まちづくりやソーシャルビジネスの支援、企業のコンサルティングなど、活動のフィールドを移す中で、我々の暮らしには常に、人・組織・社会との関係が発生するということでした。そして、そうした現場で発生している様々な問題を突きつめれば、人・組織・社会の関係のあり方、つくり方がどこかおかしくなっているように思えてきます。

こうした中、現状の仕組みやあり方に対して問題を感じ、その解決へ向けて活動をしている仲間に出会ったことを契機に、医療・福祉・教育などのヒューマンケア領域で蓄積された考え方や経験を、企業経営や新商品・サービスの開発、人材育成に直接に活かし、また、そうした領域に携わる人々に何か新たなきっかけを与えることができるのではないか、ということがSocial Care Ecosystemを着想しました。

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イノベーションの源泉が変わった

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人・社会産業経営事業技術

「技術」起点アイデア

「人・社会」起点アイデア

今、解決が急がれる問題の多くは、人間の生活、暮らしに関わるもの

生活や暮らしのイノベーション、新たな文化の創造が求められている

“人・社会”を主体に新たな社会的価値の提供が必要

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これからの社会に必要な人材

ダニエル・H・ピンク(2006)

「未来をリードするのは、何かを創造できる人や人と共感できる人、パターン認識い優れた人、そして、物事に意義を見出せる人」

「芸術家や発明家、デザイナー、ストリーテラー、介護従事者、カウンセラー、そして総括的に物事を考えられる人」

「デザイン、物語、全体の調和、共感、遊び心、生きがい」の6つのセンスが大切になる

トム・ケリー(2001)

イノベーションを創出するための10のキャラクター像

①人類学者、②実験者、③花粉の運び手、④ハードル選手、⑤コラボレーター、⑥監督、⑦経験デザイナー、⑧舞台装置家、⑨介護人、⑩語り部

リチャード・フロリダ(2002)

クリエイティブ・クラス:「意義のある新しい形態をつくり出す」仕事に従事していること

スーパー・クリエイティブ・コア:科学者、技術者、大学教授、詩人、小説家、芸術家、エンタテイナー、俳優、デザイナー、建築家、ノンフィクション作家、編集者、文化人、シンクタンク研究員、アナリスト、オピニオン・リーダー

クリエイティブ・プロフェッショナル:ハイテク、金融、法律、医療、企業経営

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出典:Lee Fleming(2004), Perfecting Cross- Pollination, HBR, Sep.P.22-24.

多様性がイノベーションを生み出す

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“care”が重要性を帯びる社会の到来

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Care Design+ =Socialcare

innovation

Care:人の心の中、人と人との関係、人と地域・社会との関係など、目に見えない関係性や悩み、苦悩、苦しみに共感し、そこから立ち上がる一人一人の潜在的な力を呼び起こす

Design:「自分が普通に暮らしている日常世界を他者の目で眺めるところから始めて、何か新しいアイデアを思いついたら、それを表現する構成を考えて、さらに最終的なスタイルを決定するという作業のことである」(奥出,2013)

直観と五感、感性を駆使し、相互作用的に個別具体の諸要素の関係性を創出し、それらをダイナミックに組織化(形態化)する人間的営み、プロセス

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Social Care Ecosystem の概要

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医療、福祉、保育、リハビリ、教育など、「人間」、「家族」、「地域」、「社会」に対する「高い専門性」と「実践性」を持った人材のエコシステム

① social care café の開催医療、福祉、保育、教育などの領域で先進的な活動を行う人材の対話の場。

それぞれが問題意識を持ちより、それぞれの視点から相互に学び合う、フューチャーセンター。

異なるバックグラウンドを活かした多様で、多面的な価値を与え合う、give & giveの場

② 企業向けセミナーの開催今後、企業は福祉・医療・保育・教育領域へ参入を積極化することが期待されている。しかし、企業セクターで働く人々の多くは、福祉や医療、保育の現場について深い理解を得る機会が少なく、現場とのミスマッチが生じていることが危惧される。

そこで、医療・福祉・保育の現場についての理解を促し、現場が抱える課題について、相互理解を深め、それぞれのセクターのタッチポイントを作るセミナーを開催する。

③ 企業とのコラボレーション医療・福祉・教育領域へ参入する企業を対象に、多様な専門性を持つ人材がプロジェクトチームを組んで、新商品・サービス開発をサポートする。

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Social Care Ecosystemのしくみ

(メンバーシップ)1.人々の生活に関わる専門領域への高い専門性を持っている2.地域や社会へのアプローチ、アクションを起こしている実践家である3.多様かつ異分野の人々との協働・共創に価値を感じている

(参加方法)

●コアメンバーからの完全招待制

(特徴)

●ゆる~くつながる

●それぞれが有するコミュニティ、

ネットワークをつなぐ場

●異なる専門家同士の出会いの場

●多様な視点、異質な視点を歓迎

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Social care ecosystem

医師

看護師/

保健師

ソーシャルワーカー

保育士

介護士

教員

社会起業家

臨床心理士

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個人的に取り組んでみたい/学んでいきたいこと

医療・福祉・心理・教育の視点・手法の応用

地域づくり・まちづくりへの応用

人材育成への応用

地域づくりへのパターン・ランゲージの応用

パターンランゲージをより具体的実践場面へ適用

医療・福祉・教育の専門職の活動フィールドの拡大

経営

まちづくり

新事業/新商品開発

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