バリューチェーン・VRIO分析

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VRIO・バリューチェーン分析 I橋 1

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VRIO・バリューチェーン分析

I橋

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バリューチェーン分析• 企業にとって競争優位を生じさせる可能性のある経営資源やケイパビリティを特定する方法の一つ

※ケイパビリティ:企業が全体として持つ組織的な能力。企業が得意とする組織的な能力。

ex,スピード、効率性、高品質、etc…

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• コスト優位や差別化という競争優位の源泉を特定するツールで、企業の主な活動を細分化することで、自社の事業活動のどこに強み、弱みがあるのかを分析し、現在の戦略の有効性や改善すべき点を考えることができる。

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分析目的

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バリューチェーン-ポーターモデル

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価値創作活動を主活動と支援活動に分類

• 主活動:購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービス

• 支援活動:全般管理、人事・労務管理、技術開発、調達活動

※個々の活動をさらに細分化していくことによってより差別化の要因を特定しやすくなる

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具体例

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バリューチェーンのまとめ

• 内部分析→他社と比較→競争優位の源泉特定

• 同一業界における会社は、似たようなチェーンを持つとはいえ、競争業者のバリューチェーンはみな違う場合が多く、競争業者間のバリューチェーンの違いこそ、競争優位の決め手になるとしている。

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VRIOフレームワーク

• VRIOとは?

経済価値(value)希少性(rarity)模倣困難性(inimitability)組織(organization)

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VRIOフレームワークとは?• 企業ごとに異なる模倣困難な(複製に多額の費用がかか

る)リソースに着目するリソース・ベース・ビューにもとづき、企業内部において、競争優位となる経営資源やケイパビリティを特定する際に用いるフレームワークのこと。

※リソース・ベース・ビュー:企業ごとに異質で、複製に多額の費用がかかる経営資源(リソース)を活用することによって、企業は競争優位を獲得することができるという、経営資源に基づく戦略論。ジェイ・B・バーニーが展開した。

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VRIOの詳細• 経済価値(value)に関する問い

「その企業の保有する経営資源やケイパビリティーは,その企業が外部環境における脅威や機会に適応することを可能にするか。」

• 希少性(rarity)に関する問い「その経営資源を現在コントロールしているのは、ごく少数の企業だろうか。」

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自社の持つ経営資源に価値があるかどうか?

他の企業の持っていない経営資源を持っているかどうか?

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• 模倣困難性(inimitability)に関する問い「その経営資源を保有していない企業は,その経営資源を獲得あるいは開発する際にコスト上の不利に直面するだろうか」

• 組織(organization)に関する問い「企業が保有する、価値があり希少で模倣コストの大きい経営資源を活用するために、組織的な方針や手続きが整っているだろうか。」

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他企業が真似しにくい経営資源を持っているかどうか?

優れた組織体系を持ってるかどうか?

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VRIOフレームワークの例価値があるか?

希少か? 模倣コストは大きいか?

組織体制は適切か?

競争優位の意味合い

経済的パフォーマンス

強みか弱みか

NO - - NO 競争劣位 標準を下回る

弱み

YES NO - ↑ 競争均衡 標準 強み

YES YES NO ↓ 一時的競争優位

標準を上回る

強みであり固有のコンピタンス

YES YES YES YES 持続的競争優位

標準を上回る

強みであり持続可能なコンピタンス

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バリューチェーンとVRIOの関係

• 企業は、バリューチェーンを構成する活動のうちのどれか、あるいはいくつかにおいて、企業固有のコンピタンスを身につけなければならないが、バリューチェーン分析によって特定した経営資源やケイパビリティーがどの程度の競争優位になるのか(持続的か一時的か)をVRIOフレームワークによって評価することが可能である。

バリューチェーン分析→VRIOフレームワークで評価

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