第53回WIT研究会におけるリアルタイム映像配信の報告

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53WIT研究会における リアルタイム映像配信の報告 山口 俊光 西本 卓也 四方田 正夫 渡辺 哲也 20108WIT54 研究会 1

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福祉情報工学研究会では2010年5月に実施した第53回研究会において, PC要約筆記の字幕を映像に付与して,講演およびシンポジウムの映像と音声をUstreamサービスでリアルタイム配信した. さらにTwitterサービスを用いて遠隔からの参加を支援した. 2日間を通じて60人近い登録ユーザに利用された. なお技術的な説明は http://www.slideshare.net/escawk/53wit を参照されたい。

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第53回WIT研究会におけるリアルタイム映像配信の報告

山口俊光 西本卓也四方田正夫 渡辺哲也

2010年8月 WIT54 研究会

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はじめに=配信は楽しい

• WIT配信WGメンバー募集(笑)

– NHKの研究所で「放送ごっこ」ができる

– Twitterのフォロワーが増える

– たくさんの人に感謝してもらえる

– Ustreamのスキルが身につく

• 趣味に仕事にきっと役立ちます。。

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背景

• WIT研究会における情報保障の取り組み

• HCG所属4研究会によるAMAI-WG(2004年)– 論文作成・発表アクセシビリティガイドライン

– 「会議・プレゼンテーションのバリアフリー」出版

• 第53回WIT研究会の企画

– 「地域におけるITサポート」シンポジウム

• 地域の人に参加してもらいにくいのでは?

• 研究会会場に足を運びにくい人への配慮

– 会場のアクセシビリティ、遠隔参加技術への期待

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リアルタイムメディアの動向

• Ustream– 受信も配信もブラウザで手軽にできる技術

• Twitter– WITでは2009年3月から非公式な利用

– 最初@nishimotzはハッシュタグも知らない素人

– 多くの外部サービスと連携

• UstreamとTwitterの連携

– 配信を見ながらツイートすると。。。

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字幕付き動画の配信

• 要約筆記の字幕を配信映像に合成

– IPtalk の情報をUstream配信に合成

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ユーザ登録/パスワード配信

• PC要約筆記の配信対象者を確認・限定

• WIT53では約60人が登録

– 登録されたメールアドレスにパスワードを送信

– Ustreamで配信を受けるためにパスワード使用

• 登録者の属性

– 地域のITサポートという企画に関心

– 一般講演も含めて興味

– 配信の取り組みに関心

• 研究会の常連・運営委員の方々も

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意外に多い全盲の利用者

• スクリーンリーダでFlash画面にパスワードを

– 配信を受けられなかったという苦情あり

– NVDAやJAWSならできるという話

• WIT54では「できた」「できない」両方の報告

– 「映像つき」「映像なし」2種類の配信をすれば?

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遠隔地からの議論への参加

• Ustreamで「ソーシャルストリーム」設定– Twitterのハッシュタグを指定

– 参加者は映像を見ながら発言を共有できる

– だが「よくわからなかった」人が多数と思われ。。

• WIT53ではYが配信担当、NがTwitter担当– Twitterに「議論への意見」「配信への要望」が

– Usteramによる受信は数秒から数十秒の遅延

• 考察– 現場の人間だけで完璧にできると考えない

– 参加者に助けてもらう姿勢も大事では。。

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実績(WIT53)

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実績(WIT54の1日目)

• 開始時間 2010/08/05 11:45

• 終了時間 2010/08/05 17:40

• 配信した時間 5 時,54 分,45 秒

• 視聴時間 4 日,3 時,25 分

• ユニーク視聴者数 48

• 合計視聴者数 106

• 平均視聴者数 17

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評価(WIT53)• 字幕配信:複数モダリティの有効性

– スクロール速すぎ?改行しすぎ?

• スライド:文字の可読性の課題

• 話者:表情は読み取りにくい?プライバシー?

• 会場風景:不要?状況の説明?– 「画面に映っている人数が情報」という話

• 音声:音量、ピンマイクの音質。。– WIT54ではUSBオーディオで適宜調節中

• Twitter:書き起こす(@tsudaる)ことの効果?– UstreamでTwitterパスワード入力することへの抵抗

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考察

• 情報保障に配慮した配信の可能性

– 要約筆記への配慮 vs パスワード入力のバリア

• ニーズはある

– 会場に足を運べないが参加したい人がいる

– 今回も「どうする?」と言われつつ登録者40人

• 参加者に慣れてもらう必要

– Ustream+Twitterによる双方向議論のスタイル

• 配信担当者の腕

– 遠隔からのツイートを会場にフィードバック

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WIT配信WGの可能性

• 新しい学会・研究会の可能性

– 当事者・現場に開かれたコミュニティの再生

• 新しい情報保障の可能性

– 「アクセシブルな学会活動」に向かっている

– 情報保障と配信:重複する作業が多い

• 新しいメディアの可能性

– 双方向+リアルタイム+ユニバーサル

– 次のチャレンジは音声認識。。。

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