3Dシステム利用による社内設計能力強化の取組

2016年11月24日

本田重工業株式会社 設計部 秦 奈々美

3D CAD利用セミナー in Sasebo

1. 本田重工業における設計の課題

・新ルール適用船開発

・多種内航船の対応

・引合い船（新設計）の敏速対応

NOx3次規制、Sox、騒音コード、EEDI Phase2・3・・・etc.

LPG、LNG、ケミカル、石灰石、セメント・・・etc.

過去実績船、引合い船データ整理、船台能力にあった主力船の開発及び検討・・・etc.

- 過去船紙データの電子データ化- 各船種の雛形3Dデータの作成

3Dシステム利用による社内設計能力強化

従来の設計構成の問題点2.1

2. 設計システム拡充化

・引合い船資料提出までに時間とコストがかかる・社内外の熟練者減少により図面作図や変更、修正の敏速対応が難しい・若手作業者の早期育成が難しい

外作が多く社内での対応力が弱い

NAPA：船型開発3Dソフト

CADMATIC-Hull：構造3Dモデリングソフト

CADMATIC-Outfitting：配管3Dモデリングソフト

3D CADシステム導入2.2

2. 設計システム拡充化

NAPA2D G.A.

今後の改善項目として・・・

3D G.A.を2D G.A.にする際、3D艤装品や船殻構造の隠線処理がされない為、手直しが必要になる。

CADMATIC-Hull

CADMATIC-Outfitting

3D G.A.

3.1

３．本年度の取組み

引合い船資料作成の短期化、CADMATICによる３D GAの迅速作成

船側Crane＝＞Center TwinCrane変更などを素早く

装置図、管サポート一品図出力を社内化へ

機関室配管設計のコスト

これまで機関室配管設計は100％外注業者に委託していましたが、装置図・管サポート一品図出力を社内化することにより、機関室配管設計の30％のコスト削減が見込めます。

管一品出力の社内化3.2

３．本年度の取組み

CADMATIC-Hull + AutoCAD

《石灰石専用運搬船検討用モデル》CADMATIC-Hullで船殻構造を作成し、AutoCADで艤装品を作成。社内で取合いや構造検討用に実用。

《貨物船検討用モデル》AutoCADで艤装品を作成し、

メーカーとの打合せ等に使用。

NAPA + AutoCAD《社内協議用ポペットモデル》NAPAで船型をIgesで出力し、AutoCADで艤装品を作成。社内協議及び構造検討用に実用。

3D CADの有効利用3.3

３．本年度の取組み

4. まとめ

本年度の改善点

今後の展望

・計画船図面、検討の早期対応

・上流、下流との連携強化

・現場サイドとの連携

・視覚的効果による状況把握

・社内内製化が可能な設計構成構築

・設計作業者の育成及び確保