平成30年度 水素関連事業の取組み報告...5 活動結果...

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平成30年度 水素関連事業の取組み報告 1.国産燃料電池ユニットの開発・事業化支援事業 2.CO2フリー水素国内サプライチェーンを実現する阪神・瀬戸内 ネットワーク液化水素関連機器参入支援事業 一般財団法人大阪科学技術センター 技術振興部

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平成30年度 水素関連事業の取組み報告

1.国産燃料電池ユニットの開発・事業化支援事業

2.CO2フリー水素国内サプライチェーンを実現する阪神・瀬戸内

ネットワーク液化水素関連機器参入支援事業

一般財団法人大阪科学技術センター 技術振興部

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日本の燃料電池技術は世界トップクラスであるが、市場規模の大きな分野への参入のみに留

まっており、年間数百~数千台規模のアプリケーション市場は手つかずのままである。海外に目を

向けると、中小企業が先行して、様々な燃料電池アプリケーション開発を積極的に進めている。

本事業では、阪神機器(株)に対し、 燃料電池ユニットの開発・事業化のハンズオン支援を行い、

商品付加価値を高め、国内市場、海外市場へと事業拡大を進めていく。

<目標>①長寿命・高信頼性を合わせ持つ燃料電池ユニットの開発・事業化

②燃料電池ユニットの搭載アプリケーションの検討、販路拡大

基本燃料電池ユニット(阪神機器(株)の開発品)

<目標スペック>

出力 -3kW級 寿命 -10000hrs程度

効率 -50%以上 燃料 -水素(ISO14687に準拠する)

<想定する用途例>

・商業用モビリティー分野

・・・商用トラック・バス・特装車用電源

・災害分野

・・・蓄電池の稼働時間を延ばしたい無停電

電源装置(UPS)

・・・災害用電源(医療機器、避難所等)など

※中小企業ならではのニッチ市場を目指す

1.国産燃料電池ユニットの開発・事業化支援事業

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<事業管理機関> 大阪科学技術センター <支援機関・大学等> 神戸市産業振興財団 四国産業・技術振興センター 山口県産業技術センター 大学、自治体他 <その他参画企業> 液化水素の川下企業 阪神、瀬戸内エリアの地域企業

2030年頃の商用化を目指す国際水素サプライチェーン構築が、瀬戸内海を舞台に関西メーカーに

よって、進められている。一方で、それにつながる国内水素サプライチェーンの検討は、行われていな

い。そこで、工業ガス、プラント等の分野に強みのある阪神・瀬戸内エリアを中心に、地域企業によ

る液化水素関連分野への早期参入を支援し、関西産業の育成を図る。

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■事業の実施内容

(1)有識者ヒアリング、企業調査

(2)複数の企業有識者で構成する課題抽出・解決技術検討会の開催

(3)地域企業の市場参入機会の提供

(4)その他調査

2.CO2フリー水素国内サプライチェーンを実現する阪神・瀬戸内ネットワーク

液化水素関連機器参入支援事業

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■活動結果

(1)有識者ヒアリング、企業調査 大学関係者、地域の支援機関、大手企業、中小企業等を11者ヒアリング訪問し、ネットワーク構築のための情報

収集を実施。

1)ターゲットプロジェクトの抽出、2)関連する技術(企業)の洗い出しと企業フォーメーションの形成、3)推進課

題の整理、4)推進に向けた課題解決方策の検討。に対し、必要技術の整理、ブレストによりアイデアを2テーマ取り

まとめた。

課題の一例

課題 検討項目

予測可能な定常的かつ十分な量の

需要

・水素発電の開始とCO2フリー電気の産業需要増。

・FCV、FCバスの本格普及(高圧水素ガス→液化水素へ代替)

・産業用途の代替(高圧水素ガス→液化水素へ代替)

・上記以外の新たな適用用途(LNG→液化水素へ代替)

・ 〃 (ガソリン・重油→液化水素へ代替)

・岩谷産業以外の事業者が参入し、市場競争の加速

BOG回収・利用 ・BOG利用の燃料電池システムの開発

・BOGによる小型FC発電システムの最適化

・BOG回収機器の性能評価(ガスバック、吸蔵合金など)

LH2供給用機器類の開発 ・低温用バルブ(径・性能・気密性・操作性)

・液化水素温度でのシール材

・フレキシブルホース(径・流量・断熱性能)

・低温での信頼性のある安全弁・放出弁

・各種方式液化水素用液面計・流量計

・各種方式断熱配管、断熱材

・液化水素用フィルタ

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■活動結果

(2)複数の企業有識者で構成する課題抽出・解決技術検討会の開催 『阪神・瀬戸内 液化水素関連分野 ネットワーク連携を開始』 企業8社、地域の支援機関4社、学2名(神戸大、九州大)、四国経産局、中国経産局も参加し、

阪神・瀬戸内の広域エリアでのネットワークを形成し、プロジェクト化を目指していく。

●第1回液化水素国内水素サプライチェーン課題抽出・解決技術検討会

・日時:平成30年 10月 2日(火) 10:30~13:30

・場所:倉敷市倉敷物語館 2階会議室

・内容:

(1)ご挨拶 近畿経済産業局 地域経済部 総務企画部 参事官 大塚 公彦 氏

(2)問題提起

1)「国内水素サプライチェーンの形成における液化水素の魅力と課題―研究現場からの報告―」

神戸大学大学院 海事科学研究科 教授 武田 実 氏

2)「液化水素サプライチェーン構築に向けた課題」

岩谷産業(株) 上級理事 中央研究所 副所長 繁森 敦 氏

(3)液化水素国内サプライチェーン構築に向けた取組み案事務局

(4)出席者各自より事業紹介、関心のあるターゲット、ご意見等コメント、及び意見交換

(5)ランチミーティング(会場:クオーレ倉敷)

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