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平成 30(2018)年 12 月

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平成 30(2018)年 12 月

堺 市

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はじめに

これまで私達は、生活の利便性を追求するあまり、地球温暖化、廃棄物や資源の問題、生物多様性の

損失等、環境に対して多大な負荷をかけてきました。

中でも、地球温暖化に関しては、世界の平均気温が上昇しており、強い台風や豪雨、そして猛暑日や

熱帯夜が増加するなど、私たちの身近なところに気候変動の影響が現れています。本市においても、

観測史上最大の瞬間風速を記録した平成 30(2018)年 9 月の台風 21 号では、市民 1 名の尊い人命が

失われたほか、住宅の損壊、街路や公園の倒木等、甚大な被害が発生しました。

こうした気候変動の影響から市民の安全・安心を確保するためには、地球温暖化の原因となる温室

効果ガスの排出を抑制する「緩和策」だけでなく、気候変動の影響に対応するための「適応策」に

関する取組を推進することが重要です。

国連では、平成 27(2015)年に、貧困や不平等・格差、気候変動、資源の枯渇、自然破壊等の

様々な問題を根本的に解決するため、「持続可能な開発目標(SDGs)」を掲げる「持続可能な開発の

ための 2030 アジェンダ」が採択されました。「誰ひとり取り残さない」社会の実現に向けて、全世界

共通の目標が設定されており、その達成に向けた取組が求められています。また、堺市は、平成30(2018)

年 6 月に国から SDGs 達成に向けた取組を推進する自治体として「SDGs 未来都市」に選定されました。

こうした背景を踏まえ、平成 21(2009)年に選定された「環境モデル都市」としての取組を

引き続き推進するとともに、SDGs の考え方を取り入れ、安全・安心を基盤として、経済・社会・環境

の統合的向上、マルチベネフィットの創出に向けた取組を総合的かつ計画的に推進するため、

「第 3 次堺市環境基本計画」を策定しました。

環境施策の基本的な方向性を示す本計画を市民・事業者・行政等の参加・協働により推進することで、

様々な環境課題の解決を図るとともに、SDGs の達成にも貢献するものと考えていますので、皆様の

積極的な参加とより一層のご協力をお願いいたします。

最後になりましたが、本計画の策定にあたり、貴重なご意見をいただきました市民の皆様をはじめ、

熱心にご審議をいただきました堺市環境審議会の委員の方々に対し、深く感謝いたします。

平成 30(2018)年 12 月

堺市長 竹山 修身

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目 次

<本編>

第1章 計画の基本的事項 ·········································································· 2

第1節 計画の位置付け ··························································································· 2

第2節 計画期間 ··································································································· 2

第3節 計画の体系 ································································································ 3

第4節 計画の対象地域 ··························································································· 3

第2章 計画策定の背景 ············································································· 4

第1節 社会的背景 ································································································ 4

1.人口減少・超高齢社会の到来 ···································································· 4

2.東日本大震災を契機とするライフスタイルの変化 ··········································· 4

3.気候変動と温室効果ガス削減に向けた社会の動き ··········································· 4

4.循環型社会に向けた社会の動き ································································· 5

5.生物多様性の保全に向けた社会の動き ························································· 5

第2節 持続可能な社会に向けた SDGs を中核とする 2030 アジェンダと社会の動き ·············· 6

1.持続可能な開発目標 ················································································ 6

2.環境基本計画における国の考え方 ······························································· 6

3.第 3 次堺市環境基本計画と SDGs との関連 ··················································· 7

第3章 計画のテーマと望ましい環境像 ························································· 8

第1節 計画のテーマ ······························································································ 8

第2節 望ましい環境像 ··························································································· 9

第4章 施策体系 ····················································································· 10

第1節 低炭素 ····································································································· 10

1.現状と課題 ·························································································· 10

2.持続可能なまちへ向けた方向性 ································································ 11

3.環境目標 ····························································································· 12

第2節 資源循環 ·································································································· 14

1.現状と課題 ·························································································· 14

2.持続可能なまちへ向けた方向性 ································································ 15

3.環境目標 ····························································································· 16

第3節 自然共生 ·································································································· 18

1.現状と課題 ·························································································· 18

2.持続可能なまちへ向けた方向性 ································································ 19

3.環境目標 ····························································································· 20

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第4節 安全・安心 ································································································· 22

1.現状と課題 ·························································································· 22

2.持続可能なまちへ向けた方向性 ································································ 23

3.環境目標 ····························································································· 24

第5章 計画の推進~参加と協働~ ······························································ 26

1.現状と課題 ·························································································· 26

2.持続可能なまちへ向けた方向性 ································································ 27

3.環境配慮指針 ······················································································· 28

第6章 計画の進捗管理と評価指標 ······························································ 30

<資料編>

第1節 概要図 ····································································································· 34

第2節 堺市環境審議会及び検討部会 ········································································· 36

1.委員名簿 ····························································································· 36

2.審議経過 ····························································································· 37

第 3 節 第2次計画評価指標の現状(平成 29 年度)······················································ 38

第4節 環境啓発事業「堺エコ×ラボ」の開催 ······························································ 44

第5節 市民・事業者の意識と実態(アンケート結果から抜粋) ······································· 44

第6節 環境活動団体の意識と実態(ヒアリング結果から抜粋) ······································· 53

第7節 パブリックコメントの実施 ············································································ 53

第8節 個別計画一覧 ····························································································· 54

第9節 用語解説 ·································································································· 55

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本 編

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2

堺市環境基本計画は、「堺市環境基本条例」に基づく、環境の保全と創造に関する目標、それを達成

するための施策、配慮の指針、その他の必要な事項について定める環境行政のマスタープランに位置付

けられるものです。

本市では、平成 12(2000)年に“人と自然が共生し、環境にやさしい循環型都市・堺”をテーマと

した堺市環境基本計画(第 1 次)を策定、平成 21(2009)年には第 2 次堺市環境基本計画(以下、「第

2 次計画」という。)として改定し、環境の保全と創造に関する施策を総合的・計画的に進めてきました。

第 3 次堺市環境基本計画(以下、「第 3 次計画」という。)では、近年の社会的背景等を踏まえ、

新たな方向性や環境目標等の基本的な事項を設定し、本市の環境分野の個別計画(堺市地球温暖化対策

実行計画、第 3 次堺市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画、生物多様性・堺戦略等)に掲げる具体的な施策

の展開により、計画を推進します。

なお、第 3 次計画は、上位計画である堺市総合計画「堺 21 世紀・未来デザイン」、堺市マスタープラ

ン「さかい未来・夢コンパス」や関連計画である堺市 SDGs 未来都市計画等との整合を図っています。

また、本市の環境に係る状況を把握するために、「堺の環境(環境白書)」を毎年作成します。

図 1 計画の位置付け

新たな環境問題への対応には、長期間の継続的な努力を必要とするため、第 1 次、第 2 次計画で設定

した計画期間を踏まえ、第 3 次計画の計画期間を平成 31(2019)年度から平成 40(2028)年度まで

の 10 年間とします。なお、計画内容は社会情勢に合せて、適宜見直します。

第1節 計画の位置付け

第2節 計画期間

第1章 計画の基本的事項

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第 3 次計画は、第2次計画策定以降 10 年間の社会情勢の変化を踏まえ、「低炭素」「資源循環」

「自然共生」と、それを支える基盤としての「安全・安心」の 4 つの目標領域で構成します。

また、これらの目標領域における施策を、市民・事業者・行政等の「参加・協働」により推進します。

図 2 計画の体系

第 3 次計画の対象地域は、本市全域とし、丘陵部・内陸部・都心市街地・臨海部といった本市の

多様な環境の特徴(地域性)を活かした各種施策を展開します。

図 3 計画の対象地域

第3節

第4節

計画の体系

計画の対象地域

低炭素

資源循環 自然共生

安全・安心

参加・協働

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1.人口減少・超高齢社会の到来

国の「第 5 次環境基本計画」では、日本は「今や少子高齢化・人口減少社会を迎え、今後、数年間は

総人口の減少が避けられない」とし、人口動態の変化に加え、「地域の環境保全の取組にも深刻な影響

を与える」としています。

平成 28 年(2016)年における本市の総人口約 84 万人のうち、65 歳以上の高齢者人口は約 23 万人、

高齢化率(総人口に対する高齢者人口の割合)は約 27%であり、今後も高齢化は更に進行すると予測

されています。

環境に配慮した取組を幅広い世代の参加により実現するためには、年齢構成の変化に合わせて、

シニア世代や若年層の活躍を推進する必要があります。また、未来を担う子どもたちが本市に愛着を

もち、本市で活躍してもらうための取組についても検討する必要があります。

さらに、第 3 次計画の実行性を高めるため、「市民」「事業者」「行政」のみならず地縁団体や NPO 等

の「地域」も含めた施策を展開する必要があります。

2.東日本大震災を契機とするライフスタイルの変化

平成 23(2011)年 3 月 11 日に発生した東日本大震災以降、国のエネルギー政策の見直しや節電・

省エネライフスタイルの広がり、再生可能エネルギーを中心とした創エネ技術の革新等により、本市に

おいても、第 2 次計画策定後の 10 年間で市民のライフスタイルや事業者のビジネススタイルは大きく

変化しています。

日本全体でみると、東日本大震災以降の省エネ傾向が、実質 GDP が増加しても最終エネルギー消費

量が減少する要因ともいわれていることから、本市においても、環境と経済を両立させる動きをさらに

加速させるようなエネルギー政策を進めていくことが求められています。

また同時に、災害時にも自立して電力や熱を確保できる等、災害に強いまちづくりを進めていく必要

があります。

3.気候変動と温室効果ガス削減に向けた社会の動き

平成 27(2015)年にパリ協定が採択されたことを受け、我が国では平成 28(2016)年に「地球

温暖化対策計画」を策定し、その中で 2050 年までに温室効果ガス排出量を 80%削減することが位置

付けられ、温暖化対策の着実な実行が求められています。また、温室効果ガスを削減する「緩和策」の

みならず、避けられない気候変動の影響への「適応策」を含め、これらの両輪で地球温暖化対策を進め

る必要があります。

なお、多くの事業者においても独自に中長期の温室効果ガス排出量削減目標を設定し、対策に着手し

ています。金融の分野では、環境(Environment)や社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮

する事業者を重視して行う投資「ESG 投資」の拡大等、金融投資家が事業者の環境面への配慮を投資の

判断材料の一つとして捉える動きが拡大しています。

第1節 社会的背景

第2章 計画策定の背景 第2章 計画策定の背景

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図 4 気候変動と温室効果ガス削減に向けた社会の動き

4.循環型社会に向けた社会の動き

平成 28(2016)年 5 月に富山で開催された G7 環境大臣会合において、持続可能な開発目標(SDGs)

及びパリ協定の実施も見据え、国際的に協調して資源効率性や3R に取り組むという強い意志を示した

世界の先進事例ともいうべき国際的枠組である「富山物質循環フレームワーク」が合意されました。

資源が効率的かつ持続的に使われる社会を実現することにより、廃棄物や資源の問題を解決するだけ

ではなく、雇用を産み、競争力を高め、グリーン成長を実現し得る、自然と調和した持続的な低炭素

社会も実現する、という共通ビジョンが示されています。

5.生物多様性の保全に向けた社会の動き

平成 22(2010)年に名古屋市で開催された「生物多様性条約第 10 回締約国会議(COP10)」では、

生物多様性に関する新たな世界目標である愛知目標として 20 の個別目標が採択されました。

平成 28(2016)年にメキシコのカンクンで行われた「生物多様性条約第 13 回締約国会議(COP13)」

においても、引き続き愛知目標達成に向けた努力が求められています。

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1.持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、以下「SDGs」という。)

平成 27(2015)年に「国連持続可能な開発サミット」が、150 を超える加盟国首脳の参加のもと開

催され、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」

が採択されました。アジェンダは、人間、地球及び繁栄のための行動計画として、宣言及び目標を掲げ

ており、この目標が 17 のゴールと 169 のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」です。

図 5 SDGs の 17 のゴール

2.環境基本計画における国の考え方

国の「第5次環境基本計画」では、SDGs は「複数の課題を統合的に解決することをめざすこと、

1つの行動によって複数の側面における利益を生み出すマルチベネフィット※1 をめざすこと、という

特徴を持っている」とし、「SDGs の考え方※2 も活用し、環境・経済・社会の統合的向上の具体化を

進めることが重要である」としています。

さらに、「地域に着目し、地域の視点を取り入れ、SDGs の考え方を活用して地域における各種計画の

改善に資するようなものにすることが必要である」としています。

※1 マルチベネフィットの事例

自然環境が有する多様な機能(生物の生息・生育の場の提供、良好な景観形成、気温上昇の抑制等)

を活用した社会資本整備や土地利用である「グリーンインフラ」等

※2 SDGs の考え方

・シナジー(相乗効果)をもたらす統合的な解決が求められている

・あらゆるステークホルダー(利害関係者)が参画する「全員参加型」のパートナーシップの促進

・めざすべき社会の姿から振り返って現在すべきことを考える「バックキャスティング」の考え方

が重要 (環境省:第5次環境基本計画(平成 30(2018)年 4 月)より)

我が国が抱える環境・経済・社会の課題

環境の課題 温室効果ガスの大幅排出削減、資源の有効利用、森林・里地里山の荒廃、野生鳥獣被害、生物多様性の

保全 等

経済の課題 地域経済の疲弊、新興国との国際競争、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット化)等の技術革新

への対応 等

社会の課題 少子高齢化・人口減少、働き方改革、大規模災害への備え 等

【抜粋】第5次環境基本計画(平成 30(2018)年\閣議決定)

第2節 持続可能な社会に向けた SDGs を中核とする 2030 アジェンダと社会の動き

コ ラ ム

第2章 計画策定の背景

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3.第 3 次堺市環境基本計画と SDGs との関連

第 3 次計画においては、SDGs の「17 のゴール」の考え方を取り入れ、経済・社会・環境の統合的

向上、マルチベネフィットの創出に向けた活動を進めます。

また、本市が推進する取組と SDGs 推進の方向性が合致したことから、平成 30(2018)年 6 月 15

日に内閣府から「SDGs 未来都市」に選定されました。このため、環境分野においても、SDGs の視点

を持ちながら各課題を解決するとともに、SDGs「17 のゴール」の達成にも貢献します。

図 6 第3次計画と SDGs との関連

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SDGs のゴールの達成や温暖化対策の着実な実行が世界的に求められていることを踏まえ、また

「豊かな未来を築く」という積極的な姿勢を表現し、計画のテーマを次のとおり設定します。

豊かな未来を築く、持続可能なまち・堺

第 1 節 計画のテーマ

第3章 計画のテーマと望ましい環境像

○市民・事業者・行政等の環境行動を通して、将来にわたって地域が活き活きとにぎわう「豊かな

未来」を築きます。

○「経済の活性化」「人とのつながり」「自然との共生」が保たれた「持続可能なまち」をめざします。

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「低炭素」「資源循環」「自然共生」「安全・安心」の4つの目標領域について、本市がめざす

望ましい環境像をつぎのとおり設定し、これらの施策を市民・事業者・行政等の参加・協働によって

推進します。

第 2 節 望ましい環境像

エネルギーが効率的に活用され、低炭素型の暮らしが息づくまち

創エネルギー・省エネルギー等エネルギー部門の技術革新

やビジネス創出が実現し、市内の経済が活性化している。

また、太陽光発電等の導入により、無理のない低炭素型

の暮らしが定着している。

健康と安全が守られ、地域の歴史・文化・景観が活かされるまち

大気や水等の生活環境が汚染されることなく健全に維持

されるとともに、起こりうる気候変動や災害に備えたまち

づくりによって、市民の健康と安全が守られている。

また、暮らしに根付いている堺の都市環境が守られ、

豊かな市民生活を送ることができている。

資源が有効利用され、環境負荷の少ない循環型のまち

生ごみや古紙等さらなる廃棄物の減量化への取組、

小型家電等資源の有効利用が市全体で実現している。

さらに高齢者対策や有害物質・災害対策等の仕組みが

構築されている。

森・里・川・海のつながりが保たれ、人と自然が調和するまち

堺市の多様な自然と風土を適切に保全するとともに、

豊かな生態系ネットワークがまちの中に息づいている。

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1.現状と課題

産業部門からの CO2

本市域の温室効果ガス排出量は、総排出量に占

める産業部門の割合が約 6 割であり、産業部門に

おける高効率なエネルギーの利用促進等の一層

の取組が求められています。今後は、より一層の

省エネルギー・創エネルギーの推進等により、エ

ネルギー利用の効率化等を図る必要があります。

民生部門からの CO2

民生家庭部門、民生業務部門等における温室

効果ガス排出量は、総排出量に対してそれぞれ

1 割強を占めており、エネルギーの使い方の見直

しや省エネルギー家電への買替え、創・蓄エネル

ギー機器の設置等、日々の暮らしにもうひと工夫

を加えるよう、ライフスタイルの転換を推進する

必要があります。

環境モデル都市としての取組

平成 21(2009)年に環境モデル都市に選定

されてから、産業廃棄物処分場跡地を利用した

全国で初めて電力会社が営業運転を行うメガ

ソーラー「堺太陽光発電所」の稼動(平成 23(2011)

年)、小学校跡地を利用した国内初のネット・

ゼロ・エネルギータウン「晴美台エコモデルタウ

ン創出事業」(平成 25(2013)年)、下水再生水

を熱や水源として商業施設で複合的に利用する、

全国初の「下水再生水複合利用事業」(平成 28

(2016)年)等、堺市らしい「進取の気風」に

富んだ取組を実現しています。

今後も、環境モデル都市として、温室効果ガス

削減に向けて先進的に取り組む必要があります。

安全、安心、快適なエネルギー利用体系

本市はこれまで、まち全体で太陽光発電を利用

する取組を積極的に進めてきました。今後はこれ

に加え、持続可能なエネルギー社会の構築のため、

市民・事業者の自立的、効率的なエネルギー利用

スタイルの普及促進を行う必要があります。

2 つの温暖化対策:適応と緩和

「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」

第 5 次評価報告書では、将来、世界の平均気温は

上昇し、気候変動の影響のリスクが高くなると予

想されています。このため、温室効果ガス削減の

「緩和策」を進めるとともに、気候変動の影響へ

の「適応策」についても検討する必要があります。

第1節 低炭素

関連する個別計画

平成 25(2013)年 11 月には省エネルギー・創エ

ネルギー施策を総合的に推進するための方向性や取

組を示した「堺市地域エネルギー施策方針」を策定し

ました(平成30(2018)年12月改定)。平成26(2014)

年 7 月には堺市役所自らの事務及び事業から排出さ

れる温室効果ガスの削減を目的に「堺市地球温暖化対

策実行計画<事務事業編>」を策定しました。

また平成 29(2017)年 8 月には、「地球温暖化対

策の推進に関する法律」に基づき、地球温暖化対策を

総合的かつ計画的に実施することを目的に「堺市地球

温暖化対策実行計画(区域施策編)」を策定しました。

なお、この計画は、「堺市環境モデル都市行動計画」

を統合した、地球温暖化対策の総合計画です。

図 7 温室効果ガス排出量の内訳 (平成 24(2012)年度分)

図 8 温室効果ガス排出量の推移

第4章 施策体系

58%

11%

13%

13%

2%

3%

産業部門

民生家庭部門

民生業務部門

運輸部門

廃棄物部門

その他5ガス

*産業部門については、エネルギー転換部門を含む

*産業部門については、エネルギー転換部門を含む

0

200

400

600

800

1,000

2010 2011 2012 2013 2014

その他5ガス

廃棄物部門

運輸部門

民生業務部門

民生家庭部門

産業部門

(年度)

(万t-CO2)

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2.持続可能なまちへ向けた方向性

本市は低炭素化と経済の活性化を実現することで、SDGs のゴール「7 エネルギーをみんなに

そしてクリーンに」「13 気候変動に具体的な対策を」の達成に貢献し、持続可能なまちをめざします。

また、低炭素に係る市民のライフスタイルの転換により、SDGs のゴール「11 住み続けられるまち

づくりを」の達成に貢献し、持続可能なまちをめざします。

併せて、SDGs のゴール「8」「9」「12」「17」に係るマルチベネフィットを創出します。

図 9 低炭素における持続可能なまちへ向けた方向性

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3.環境目標

「低炭素」においては、望ましい環境像及び持続可能なまちへ向けた方向性を踏まえ、下図のとおり

環境目標を設定します。

環境保全と経済成長の両立

基本施策

本市には、最先端の産業技術や優れた環境技術を有する事業所が多数集積しています。特に産業拠点

である堺泉北臨海工業地帯では、複数の LNG 基地、製油所、火力発電所、都市ガス工場が集積して

関西圏を支えるエネルギーインフラ拠点となっていることや、日本最大規模の液化水素供給プラントを

はじめ水素利活用技術を有する事業所が立地していること等から、この地域の強みを最大限に活かした

取組を進めます。その中で、産学公連携により新たな環境ビジネスの創出と振興を図ります。

また、ものづくり産業の集積という強みを活かし、環境関連等を含む幅広い分野において市内の事業

者がリーディングカンパニーとして成長できるよう、技術開発力、人材力、経営力の強化支援を行うこ

とで、製品の高付加価値化と競争力強化を図り、さらには、市内外での温室効果ガス削減に寄与します。

環境目標①

第4章 施策体系

①環境保全と経済成長の両立 エネルギー × 経済

低炭素型ビジネスの創出等、

低炭素化と経済の活性化を実現

望ましい環境像 持続可能なまちへ向けた方向性 環境目標

エネルギーが効率的に活用され、

低炭素型の暮らしが息づくまち

住み続けられるまち × ライフスタイル

交通環境の向上や低炭素型住宅への支援

により、市民のライフスタイルを転換

②低炭素都市構造の形成

③低炭素型ライフスタイルの創造

④気候変動の影響への適応策の推進

図 10 低炭素における環境目標の体系図

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13

低炭素都市構造の形成

基本施策

低炭素都市構造の形成に寄与する交通、施設、まちなかの緑等のインフラや都市環境を整え、ヒート

アイランド対策等を進めます。

まず、自動車に頼り過ぎないまちづくりに向け、公共交通や自転車の利用を促進します。過度な

自動車利用の抑制をめざすと同時に、環境負荷の小さい自動車の利用促進やエコドライブの普及啓発等

を行います。

また、都市拠点、地域拠点、駅前拠点等の各拠点が相互に連携した集約型の都市構造の形成にあわせ、

再生可能・未利用エネルギーの導入、エネルギーの面的利用、地域エネルギーマネジメント等を

推進します。

さらに、下水再生水を利用した潤いの創出、古墳群やため池、農地里山等といった「みどりと水辺」

の保全やまちなかへの緑の創出等によって潤いのある都市環境の創出をめざします。

低炭素型ライフスタイルの創造

基本施策

低炭素型ライフスタイルの創造に向けて、市民・事業者は、省エネルギー・低炭素型の製品・サービ

ス・行動等を日常生活のなかで導入・選択する必要があります。

これまで、本市は太陽光発電や燃料電池だけでなく、HEMS(住宅用エネルギー管理システム)や V2H

(ビークル・トゥ・ホームシステム)の導入支援を行ってきました。引き続き、年間の一次エネルギー

消費量の収支がゼロとすることをめざした住宅「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の普及

に向けた取組を進めます。

気候変動の影響への適応策の推進

基本施策

関係機関と連携して気温や降水量等の気象データ等を収集・分析し、気候変動に関するリスク評価を

行うことで、気候変動から受ける影響や地域の脆弱性に必要な対策を検討します。

また、気候変動適応策を推進するため、市民や事業者等に対して市ホームページや広報さかい、SNS

等様々な広報媒体を活用し、周知・啓発を行います。

気候変動適応法

【概要】

・国、地方公共団体、事業者、国民が気候変動適応の推進のため担うべき役割を明確化しています。

・国は、農業や防災等の各分野の適応を推進する気候変動適応計画を策定し、その進展状況について、把握・評価手法を

開発します。

・気候変動影響評価をおおむね 5 年ごとに行い、その結果等を勘案して計画を改定します。

【抜粋】気候変動適応法 概要(平成 30(2018)年\環境省作成資料)

環境目標②

環境目標③

環境目標④

コ ラ ム

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14

1.現状と課題

循環型社会の構築へ向けた取組

本市は、これまで、循環型社会の実現に向けて、

市民・事業者等とともに廃棄物の減量化・リサイ

クルに取り組むことで、廃棄物の排出量や最終

処分量の削減等を進めてきました。

一般廃棄物(ごみ)については、“4R”の考え方

を基本とし、市民の意識高揚に向けた啓発活動や

分別収集品目の拡大、有用な貴金属・レアメタル

が多く含まれている使用済小型家電の回収(都市

鉱山 の資源の有効活用)等、様々な減量化・

リサイクル施策を実施してきました。その結果、

ごみの排出量は、近年減少傾向にあるものの、

排出された生活ごみの中には、食べ残し等の

「食品ロス」や古紙類等のリサイクル可能な物が

多く含まれています。このため、今後も引き続き、

さらなる減量化・リサイクルの推進に向けた

効果的な取組等を進める必要があります。

また、家電リサイクル法等の各種リサイクル法

の対象品目について、更なるリサイクル法の促進

に向けて、各種リサイクル法に基づく処理を推進

しています。

一方、産業廃棄物については、近年、排出量

及び最終処分量は減少傾向にあるなかで、引き

続き、産業廃棄物の資源としての有効利用を進め

る必要があります。

なお、不法投棄等の不適正処理に対しては、

適正処理の徹底を指導するとともに、未然防止に

向けた普及・啓発が必要です。

時代に応じた新たな取組

本市では、排出が困難な高齢者や障害者に対し

て、粗大ごみの運び出しを支援する「粗大ごみふ

れあい収集」を実施しています。今後、超高齢社

会の進展に伴い、ごみ出しの支援を必要とする

市民が増加すると予想されることから、時代に応

じた新たな支援体制を検討する必要があります。

適正処理に関する取組

様々な減量化・リサイクルの取組を実施した

うえで、最終的に処理が必要なごみについては、

市民の生活環境の保全及び公衆衛生の確保の

観点から、清掃工場(東工場・臨海工場)等で

適正に処理しています。

清掃工場では、発生した蒸気の工場内給湯・

暖房への利用や外部施設への供給、高効率の廃棄

物発電による工場内電力の確保や余剰電力の電

気事業者等への売却等、焼却時に発生する熱エネ

ルギーの有効利用を図っています。また、臨海工

場では溶融処理を行っており、溶融スラグは建設

資材等、溶融メタルは建設機械のおもり等として

リサイクルし、最終処分量の削減を図っています。

なお、家庭から排出される蛍光管や乾電池等に

ついては、含まれている水銀が環境中に飛散する

ことを防止するため、水銀汚染防止法に基づき、

適正に回収・処理(水銀回収及びリサイクル)を

行っています。

災害廃棄物の発生に備えた取組

大規模災害時において、災害廃棄物を迅速かつ

適切に処理するため、平成 28(2016)年度に

「堺市災害廃棄物処理計画」を策定し、これに

基づき、平成 29(2017)年度から、災害廃棄物

処理マニュアルの作成や職員研修に取り組む等、

平時からの備えを進めています。

今後も引き続き、災害廃棄物の迅速かつ適正な

処理体制の構築に向けて、関係する民間事業者団

体等との連携・支援体制の拡充等に取り組む必要

があります。

第2節 資源循環

第4章 施策体系

関連する個別計画

平成 28(2016)年 3 月、循環型社会の形成に関す

る基本方針や行動指針等を取りまとめた、本市の資源

循環分野における総合計画である「第3次堺市循環型

社会づくり計画」を策定しました。

同時に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づ

き、ごみの発生抑制及び適正処理等に関する基本的事

項を定めた「第3次堺市一般廃棄物(ごみ)処理基本

計画」を策定しました。

また、平成 29(2017)年 3 月には、災害廃棄物処

理に関する本市の基本的な考え方と具体的な対応方

策を示した「堺市災害廃棄物処理計画」を策定しまし

た。

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15

2.持続可能なまちへ向けた方向性

本市は廃棄物の減量化、個人(一人ひとり)への啓発、高齢者対策や災害廃棄物処理体制の整備等に

より、SDGs のゴール「12 つくる責任 つかう責任」の達成に貢献し、持続可能なまちをめざします。

併せて、SDGs のゴール「3」「7」「11」「13」「17」に係るマルチベネフィットを創出します。

図 11 資源循環における持続可能なまちへ向けた方向性

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16

3.環境目標

「資源循環」においては、望ましい環境像及び持続可能なまちへ向けた方向性を踏まえ、下図の

とおり環境目標を設定します。

4R(Refuse、Reduce、Reuse、Recycle)のさらなる推進

基本施策

ごみに関わる多様な主体との連携・協働のもと、地域における社会経済活動のあらゆる場面で、4R

による資源の循環的な利用を徹底することで、食品ロスの削減等、ごみのさらなる減量化・リサイクル

を進めます。

そのためには、ごみ問題に関心をもつ人だけでなく、すべての市民・事業者がごみの減量化やリサイ

クルに高い意識をもつことが必要であることから、これまでの方法では情報が届きにくかったと考え

られる若年層への効果的な周知・啓発や、積極的な情報発信を図ります。

また、最終処分量の減量化のため、引き続き、廃棄物を溶融処理することにより生成される溶融

スラグ・メタルのリサイクルに取り組みます。

4R とは

4R とは、次の 4 つの言葉の頭文字をとったもので、その優先順位として、あくまでも Recycle(リサイクル)は最後

の手段とし、Refuse(リフューズ)、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)を優先して推進することとしています。

①Refuse(リフューズ)・・・発生源でごみを断つ ②Reduce(リデュース)・・・ごみとなるものを減量する

③Reuse(リユース)・・・くり返し使う ④Recycle(リサイクル)・・・再資源化する

第4章 施策体系 ~資源循環(環境目標)~ 第4章 施策体系

①4R(Refuse、Reduce、Reuse、Recycle)

のさらなる推進 生産と消費 × 個人・体制

さらなる減量化や啓発、高齢者対策、

災害廃棄物処理体制の整備

望ましい環境像 持続可能なまちへ向けた方向性 環境目標

資源が有効利用され、

環境負荷の少ない循環型のまち

②安定的・継続的なごみ処理の推進

③適正排出の推進

④安全な処理体制の構築

図 12 資源循環における環境目標の体系図

環境目標①

コ ラ ム

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17

安定的・継続的なごみ処理の推進

基本施策

家庭系ごみについては適切かつ効率的な収集運搬体制の確保を、事業系ごみについて許可制度による

収集を基本とした適切な収集運搬体制の構築を図るとともに、将来のごみ量の予測に応じて、適正な

処理体制を継続的に確保します。

なお、引き続き、ごみの処理過程で得られる熱エネルギーを廃棄物発電等により有効活用し、

低炭素化の実現にも寄与します。

また、産業廃棄物は、引き続き、排出抑制・減量化・有効利用や適正処理等を促進します。

適正排出の推進

基本施策

ごみを適正に分別・排出することは、リサイクル及び適正処理を進めるうえで重要であることから、

排出ルールの周知徹底はもとより、道路形状等の地域特性や社会の変化に即して柔軟に対応し、市全体

での適正排出に努めます。

家庭系・事業系ごみの排出ルールや搬入禁止物の取扱いについて継続的に啓発を行い、周知を徹底

するとともに、SNS やごみ分別アプリ「さんあ~る」の活用等により、他の年代と比べて分別協力意識

が若干低いと考えられる若年層へ向けた周知啓発を積極的に行います。生活ごみに資源ごみが混ざって

いる場合等の不適正排出等については、指導を強化し、改善を促します。

また、今後も高齢化が進むことから、ごみの排出が困難な高齢者や障害者に対するごみ出し支援等

について、関係部局の連携のもとに進めます。

安全な処理体制の構築

基本施策

平常時における法令等に基づいた適正な処理体制の確保はもとより、大規模災害時における災害

廃棄物の迅速かつ適切な処理も見据えて、環境に配慮した安全・安心な処理体制の構築を図ります。

本市の清掃工場については、地震等の災害によって稼働不良とならないよう、施設の耐震化・浸水

対策等を考慮して適切な時期に更新・改良を行い、施設の強靭化を図ります。また、今後の施設整備に

あたっては、清掃工場が防災拠点としての機能も確保できるよう検討します。

また、災害廃棄物の発生を可能な限り抑制し、災害時に迅速な対応がとれるよう、市民に対する情報

発信に努めるとともに、関係部局や国・府・他市町村及び事業者との協力体制の構築・拡充を図ります。

さらに、市職員等に対して計画的に研修を実施し、人材育成に努めます。

環境目標②

環境目標③

環境目標④

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1.現状と課題

堺市の貴重な生態系

本市では、貴重な野生生物を「堺市レッド

リスト 2015」として、653 種の動植物を選定

しています。これらの多くは樹林やため池が多く

残された南部丘陵や堺 7-3 区埋立地をはじめと

する臨海部で確認されています。本市の限られた

地域にしか生息しない種が多くいる場所は、生物

多様性を維持する上で重要な「生物多様性ホット

スポット」であり、将来もこの環境が維持できる

ように保全する必要があります。

さらに、限られた地域のみを保全するのでは

なく、周辺地域や都市部に残された環境を少し

でも改善し、生態系ネットワークの形成を進め、

生き物がつながる環境をつくることが重要です。

堺らしい緑

本市には、里地里山として育まれてきた南部

丘陵(丘陵部)、歴史文化を特徴づけ、まちに

潤いと安らぎをもたらす古墳・社寺の緑(都心

市街地・内陸部)、また近年整備された海辺の

広大な緑地(臨海部)といった特徴ある堺らしい

緑があります。

本市の緑は、都市の発展過程とともに姿を変え

つつも、その自然特性や歴史特性と深く結びつき、

市民の手で守り育まれてきたものであり、将来の

まちづくりに欠かせない貴重な緑として継承し

ていく必要があります。

また、都市の緑は、大気の浄化、ヒートアイ

ランド現象の緩和、多様な生き物の生育・生息地、

災害時の延焼防止、都市景観の形成等、多面的な

機能を有しており、その効果を最大限に発揮した

まちづくりに努めていく必要があります。

外来種対策

本市の生態系等への影響が大きいと予想され

る外来種を「堺市外来種ブラックリスト 2015」

として、79 種 3 属の動植物を選定しています。

近年、新たに国内への侵入が確認されたヒアリ等

の外来種については、市内への侵入・定着による

市民生活への影響を防止するための取組が重要

です。また、市内ではアライグマやオオクチバス

(ブラックバス)・ブルーギル等多くの外来種が

確認されており、在来種の捕食等により、本来の

生態系を脅かしています。外来種による被害を

防止するために、国の方針である予防三原則「入

れない、捨てない、拡げない」を遵守し、早期の

防除対策等、適切な対応をとる必要があります。

生物多様性への理解

「生物多様性」とは、様々な生態系が存在する

こと、生物の種間、種内に違いや個性があること

をいいます。

平成 29(2017)年に行った市民アンケート

調査では、「生物多様性」の言葉の認知度の割合

は 62.9%でした。一方、その意味まで知ってい

る人の割合は 24.4%と低く、その重要性や理解

が十分に浸透していないと考えられます。

学校での子どもたちへの教育活動や、市民参加

型の体験イベント等の実施を通じて環境学習の

場・機会を提供し、生物多様性の認知度を高め、

理解が広まることによって、全ての市民が生物

多様性に配慮し、生物多様性を保全する取組に

つなげることが期待されます。

第4章 施策体系

第3節

関連する個別計画

平成 25(2013)年 3 月、生物多様性基本法に

基づき、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する

基本的かつ総合的な計画である「生物多様性・堺戦略」

を策定しました。

また平成 30(2018)年 3 月には、緑地の保全と

緑 化 の 推 進 に 関 す る 施 策 を 示 し た 「 堺 市 緑 の

基本計画」の改定版を策定しました。

自然共生

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19

2.持続可能なまちへ向けた方向性

本市は自然や風土を保全するとともに、健全な生態系ネットワークを構築することで、SDGs の

ゴール「14 海の豊かさを守ろう」「15 陸の豊かさも守ろう」の達成に貢献し、持続可能なまちを

めざします。

併せて、SDGs のゴール「4」「11」「12」「17」に係るマルチベネフィットを創出します。

図 13 自然共生おける持続可能なまちへ向けた方向性

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3.環境目標

「自然共生」においては、望ましい環境像及び持続可能なまちへ向けた方向性を踏まえ、下図の

とおり環境目標を設定します。

生態系の保全・再生・創造と継承

基本施策

市内に残る自然環境を保全し、また新たに水辺や緑等をまちなかに再生・創造し、これらを継承する

ことで、豊かな生物相を育みます。

南部丘陵に残る里地里山(丘陵部)では、樹林地・農地・ため池等が一体となった緑豊かな自然環境

の保全・活用を進めます。臨海部では、堺 7-3 区の「共生の森」、浅場の造成(人工海浜、人工干潟)

等により海域環境の改善等が行われている堺 2 区(堺浜)を、多様な生物の生息地として、また環境

学習の場として活用していきます。このほかにも、古墳・寺社の植生、市街化調整区域に広がる農地、

大和川や石津川等の河川、大仙公園等の大規模な公園緑地、泉北ニュータウンの緑道等、地域ごとの

個性豊かな水と緑とその中に息づく生物多様性を将来にわたって受け継ぎます。

また、関係機関等と連携し、貴重な動植物を保全するとともに、外来生物に対する防除対策を

実施することで、市内の生物多様性を継承します。

第4章 施策体系 ~自然共生(環境目標)~ 第4章 施策体系

①生態系の保全・再生・創造と継承

自然の豊かさ × 風土

地域の自然と風土を保全、

健全な生態系ネットワークの構築

望ましい環境像 持続可能なまちへ向けた方向性 環境目標

森・

里・

川・

海のつながりが保たれ、

人と自然が調和するまち

②生態系ネットワークに配慮した

まちづくりの推進

③生物多様性に寄与する

くらし方の推進

図 14 自然共生における環境目標の体系図

環境目標①

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生態系ネットワークに配慮したまちづくりの推進

基本施策

水と緑の生態系ネットワークを構築し、それぞれの地域に適した生き物が見られる環境をつくります。

都心市街地・内陸部では、河川や大規模公園等の拠点、街路樹等の整備により、南部丘陵から河川・

臨海部・大阪湾をつなぐ「生態系ネットワーク」の形成を進めます。その構築に向けて、地域や学校等

と連携した生き物調査や環境学習の推進を行います。また、都市緑地の管理の充実、民有地における緑

化促進、農空間の保全と活用に向けた支援等を行います。

さらに、南部丘陵や臨海部における緑地の保全・創出、河川・大阪湾における水環境の改善等により、

豊かな生物相の回復を図ります。具体的には、堺自然ふれあいの森での里地里山の保全・再生活動や、

堺 7-3 区共生の森づくりへの協力、河川・海域の水生生物調査、適切な下水処理等を行います。

「生態系ネットワーク」について

地域固有の生物相の安定した存続、あるいは個体数の減少した生物の回復を図り、将来にわたって生物多様性が保たれ

る国土を実現するためには、保全すべき自然環境や優れた自然条件を有している地域を核(コアエリア)として確保し、

外部との相互影響を軽減するための緩衝地域(バッファーゾーン)を設けるとともに、これらを生態的な回廊(コリドー)

により有機的につなぐことにより、生態系ネットワーク(エコロジカルネットワーク)を形成していくことが必要です。

このような生態系ネットワークには野生生物の生息・生育空間の確保、良好な景観や人と自然とのふれあいの場の提供、

気候変動による環境変化への適応、都市環境、水環境の改善、国土の保全等の多面的な機能の発揮が期待されています。

[抜粋]生物多様性国家戦略 2012-2020(平成 24(2012)年\閣議決定)

生物多様性に寄与するくらし方の推進

基本施策

市民・事業者や学校等が生物多様性の重要性を認識し、生物多様性に配慮したくらしや活動ができる

よう、ホームページ、イベント等を通じて、普及啓発や学習支援を行います。

地域に本来あるべき生態系を守るために、これを脅かす外来種に関する普及啓発及び防除対策を

推進し、在来種と人との共生を図ります。

また、環境配慮製品の購入等を促し、市民・事業者の消費行動やライフスタイルの転換を図ります。

さらに、大学、教育機関、活動団体、行政等により構成される「堺市生物多様性ネットワーク会議」

及び生物多様性ウェブサイト「堺いきもの情報館」をプラットフォームとして、多様な主体との連携・

協働による生物多様性に配慮した活動や市民・活動団体等からの情報提供によるモニタリング調査等を

促進します。

環境目標②

環境目標③

コ ラ ム

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1.現状と課題

環境の状況

<大気>

昭和 30 年代の後半に、電力、ガス、鉄鋼、

石油精製、石油化学等の重化学工業を中心とする

堺・泉北臨海コンビナートが建設され、広域的

な大気汚染の発生源となりました。

近年では、これらの固定発生源からの硫黄

酸化物や窒素酸化物等の大気汚染物質排出量は、

燃料の軽質化や公害防止施設の設置、省エネ対策

の進展等により大幅に減少しています。

二酸化硫黄、浮遊粒子状物質及び二酸化窒素に

ついては、現在は概ね環境基準を達成しています。

しかしながら、一方では光化学オキシダント及び

微小粒子状物質(PM2.5)については環境基準を

達成していない測定局があることから、引き続き

測定データの蓄積を行い、今後の対策を検討する

必要があります。

また、アスベスト使用の疑いがある建築物が

2028(平成 40)年頃に解体のピークを迎える

ことが予測されていることから、大気汚染防止法

をはじめとした関係法令に基づいた指導の徹底

に取り組む必要があります。

<水質・土壌>

河川及び海域の水質については、近年では概ね

全ての調査地点で環境基準に適合しています。

また、地下水の水質については、テトラクロロ

エチレン等の揮発性有機化合物の項目で基準超

過が見られます。

このような状況から、有害物質等を使用して

いる工場・事業場に対しては、引き続き排水規制

の監視・指導の徹底が必要です。

<有害化学物質>

環境への排出を抑制するために事業者による

化学物質の自主管理を促進するとともに、環境

リスクに関する情報・知識等、化学物質に対する

理解を深める取り組みなどが必要です。

また、PCB 廃棄物については、確実かつ適正な

処理を推進する必要があります。

さらに、埋め立てられている酸化チタン廃棄物

については、事業者に対して徹底した管理を指導

する必要があります。

まちの賑わいと魅力の創出

市内には、仁徳天皇陵古墳に代表される百舌鳥

古墳群、歴史的なまちなみが残る環濠地区、

茶の湯文化、刃物や線香等の伝統産業等、豊かな

歴史・文化があり、市民の共有財産として保存・

継承しています。

「百舌鳥・古市古墳群」(堺市、羽曳野市、藤

井寺市)の世界文化遺産登録が実現すれば、ます

ます国内外から人が集まることが予想されます。

本市に暮らす人のみならず観光客も対象とし、

引き続き、まちの景観向上や、「まち歩き観光」

や自転車による周遊を促進するための環境整備

等を進めていくことが必要です。

また、歴史的文化的遺産、自然風景・まち並み

の適正な保存、継承、創出により、都市環境を保

全することで、豊かな市民生活が守られている

ことが必要です。

地域主体のまちづくり

堺東駅周辺の商店街や泉ヶ丘駅前の広場、泉北

ニュータウンの公園等を活用した、市民や事業者

等の自主的な取組が活性化し、それとともにまち

づくりの担い手となる人材も育成されています。

今後も引き続き、取組の活性化や人材育成に

取り組むことが必要です。

関連する個別計画

まちづくりを担う様々な主体が堺のめざすべき

都市の姿を共有し、その実現に向けたまちづくりを

進めるための共通の指針として「堺市都市計画マスタ

ープラン」(平成 24(2012)年 12 月)があります。

また、「堺 都心のまちづくりプラン」(平成 24

(2012)年 7 月)、「堺市歴史的風致維持向上計画」

(平成 25(2013)年 11 月認定)、「堺市景観計画」

(平成 28(2016)年 1 月改定)等のまちづくりに

関する個別計画もあります。

第4章 施策体系

第4節 Setu

安全・安心

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2.持続可能なまちへ向けた方向性

本市は生活環境の保全及び市民の健康を実現することで、SDGs のゴール「3 すべての人に健康と

福祉を」「11 住み続けられるまちづくりを」「13 気候変動に具体的な対策を」の達成に貢献し、

持続可能なまちをめざします。

併せて、SDGs のゴール「6」「12」「14」「15」「17」に係るマルチベネフィットを創出します。

図 15 安全・安心における持続可能なまちへ向けた方向性

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3.環境目標

「安全・安心」においては、望ましい環境像及び持続可能なまちへ向けた方向性を踏まえ、下図の

とおり環境目標を設定します。

空気・水等の安全・安心

基本施策

大気、水質、騒音、振動、悪臭、土壌等への環境負荷を低減して良好な生活環境を確保し、公害の

ない都市をめざします。そのためには、工場や事業場に対して法令遵守を徹底するよう、指導・啓発を

行います。

市民・事業者に対して、環境負荷の小さい自動車への買替えや、エコドライブ、公共交通の利用促進、

公共下水道に未接続な生活排水の水洗化への促進等、ライフスタイルの転換等に関する普及啓発を

継続します。

また、解体工事に伴うアスベスト飛散防止対策の徹底、PCB を含む電気機器(PCB 廃棄物)の期限内

処分完了(高濃度 PCB 廃棄物:平成 33(2021)年 3 月 31 日、低濃度 PCB 廃棄物:平成 39(2027)

年 3 月 31 日)に向けた取組促進、公共用水域の環境監視(河川の異常水質の監視等)、化学物質の排出・

移動量の把握、大規模な事業を行うにあたっての環境影響評価の実施等により、化学物質等による

環境汚染のリスク低減を図ります。

さらに、多くの幹線道路を擁する本市において、まち全体の自動車排気ガスによる大気汚染を回避

又は低減するため、交通流の円滑化対策として違法駐車対策、都市計画道路の整備、鉄道の高架化

(立体交差)、阪神高速道路大和川線事業等、交通インフラを整備するとともに、三宝水再生センター

による全量高度処理等の下水処理を引き続き実施することで、水環境の保全に寄与します。

第4章 施策体系 ~安全・安心(環境目標)~ 第4章 施策体系

①空気・水等の安全・安心

健康・福祉 × 環境保全

環境負荷を低減させる対策取組により、

環境保全及び市民の健康を実現

望ましい環境像 持続可能なまちへ向けた方向性 環境目標

健康と安全が守られ、

地域の歴史・文化・景観が

活かされるまち

住み続けられるまち × まちなみ

地域に根付いた都市環境を保全・活用し、

まちへの愛着を深め、さらなる保全を促進

②まちの安全・安心

③都市環境の保全

図 16 安全・安心における環境目標の体系図

環境目標①

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まちの安全・安心

基本施策

避けられない気候変動による影響や、起こりうる大規模災害の被害を回避・低減し、回復力のある

まちづくりを行うため、「低炭素」の環境目標④「気候変動の影響への適応策の推進」及び「資源循環」

の環境目標④「安全な処理体制の構築」のとおり進めます。

また、災害時にも自立して電力や熱を確保できるよう、公共施設や住宅、事業所等への創エネルギー・

蓄エネルギー設備の導入を進めます。

都市環境の保全

基本施策

市内に数多く存在する歴史的・文化的遺産や里山等の自然風景、まちなみ等は、長い歴史の中で保存・

継承されてきた、堺らしさを感じることができる貴重な共有財産です。特に町家や寺社等が数多く残る

「堺環濠都市北部地区」では、歴史的なまちなみを将来に渡って保存・継承するために、建物や道路等

の修景整備を進め、歴史的景観と都市環境が調和する環境整備を推進します。

また、環境にやさしい乗り物である自転車について、市民・事業者・行政等が協働して、交通ルール

の遵守・マナーの向上を図るとともに、安全で安心して、そして楽しく利用することができる自転車の

まちづくりを推進します。

さらに、商店街や駅前広場、公園や緑道等、まちのあらゆる環境を活用した、市民や事業者等の

自主的な取組の発展・持続化や団体間の連携を支援し、賑わいの相乗効果を図ります。

環境目標②

環境目標③

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1.現状と課題

環境情報の提供

本市ホームページや SNS 等に環境に関する

情報を掲載し、迅速な情報提供を行っています。

本市の環境の状況や施策の実施状況については、

毎年「堺の環境」にとりまとめています。

環境活動の表彰

平成 21(2009)年度に「堺市環境活動表彰

制度」を創設し、環境活動の推進に顕著な功績が

ある個人・団体等に対してその活動を表彰してい

ます。市民・事業者等の参加・協働により、さら

に環境活動の展開を進めていくことが必要です。

堺エコロジー大学

平成 22(2010)年度に「堺エコロジー大学」

を開校し、市民、NPO、学校・大学、事業者、

行政等がそれぞれの知識や経験等を活かし、講座

やシンポジウム、フィールド学習等を幅広く展開

しています。

環境教育やイベントの開催

本市職員による「堺市生涯学習まちづくり出前

講座」や環境月間(6 月)をはじめとする

イベントの開催等、環境について学ぶ機会を提供

しています。

学習施設の整備

環境について学ぶことができる施設として、

本市には「都市緑化センター」、「堺自然ふれあい

の森」、「クリーンセンター東工場」等があります。

「都市緑化センター」では、都市緑化の普及と

人 材 育 成 事 業 を 実 施 し て い ま す 。「 堺 自 然

ふれあいの森」では、里山における遊び・農・

学習・食・散策等の関わり方を考える場や

プ ロ グ ラ ム を 提 供 し て い ま す 。「 ク リ ー ン

センター東工場」では、一般廃棄物の処理方法や

ペットボトル等のリサイクルについて学習する

見学会を実施しています。

第5章 計画の推進~参加と協働~

関連する個別計画

平成 21(2009)年 5 月、環境教育推進法に基づき、

環境教育の推進を図るための具体的な方策・取組を

示した「堺市環境教育基本方針」を策定しました。

なお、平成 24(2012)年 10 月には改正法である

環境教育等促進法が施行されており、本市では第3次

計画の策定に併せて「堺市環境教育等行動計画」を

策定する予定です。

堺市環境活動表彰

堺エコロジー大学 フィールド学習

堺市生涯学習まちづくり出前講座

堺自然ふれあいの森

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2.持続可能なまちへ向けた方向性

本市は情報発信及び環境教育を推進することで、SDGs のゴール「4 質の高い教育をみんなに」の

達成に貢献し、持続可能なまちをめざします。

また、市全体に環境活動が展開・拡大する取組を推進することで、SDGs のゴール「17 パートナー

シップで目標を達成しよう」の達成に貢献し、持続可能なまちをめざします。

併せて、多くの SDGs のゴールに係る様々なマルチベネフィットを創出します。

図 17 参加・協働における持続可能なまちへ向けた方向性

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3.環境配慮指針

1)基本的な考え方

第 3 次計画で掲げている目標を実現するために、本市に関わる市民・事業者・行政及び地域の各主体

が、家庭や職場等の様々な場所・場面において、それぞれの立場で協力し合い、環境に配慮した行動を

実践する必要があります。

環境に配慮した行動は、次のフェーズ(段階)に沿って深化するものと捉えられます。

① 知る・体験する(気づく)⇔ 考え、行動する

② 広げる・継続する(定着する)

表 1-1 市民、事業事業者における環境配慮行動(例)

目標

領域 環境目標

環境配慮行動(例)

市民 事業者

低炭素

環境保全と経済成長の両立 ・環境配慮製品を選択する ・温暖化対策に資する新たな技術や製品の

研究開発に努める ・CO2 排出量の少ない生産設備を導入する

低炭素都市構造の形成 ・公共交通や自転車を利用する ・交通事業者は公共交通の利便性向上に努

める ・CO2 排出量の少ない輸送手段に変更する

低炭素型ライフスタイルの創造

・家庭では省エネルギーに努め、太陽光発電等を導入し住宅をスマートハウス化する

・オフィスにエネルギーマネジメントシステムを導入する

・クールビズ、ウォームビズを推進する

気候変動の影響への適応策の推進

・豪雨に対する危険回避や熱中症の予防等に取り組む

・事業継続計画(BCP)を作成し、災害による被害の回避・低減に努める

資源循環

4Rのさらなる推進 ・ごみの減量化・リサイクルに関心を

持ち、実践する ・簡易包装・グリーン購入に努める

・容器包装が少ない商品を推奨する ・環境マネジメントシステム等を活用し、

従業員教育を行う

安定的・継続的なごみ処理の推進

― ―

適正排出の推進 ・分別収集・拠点回収に協力する ・廃棄物管理責任者を置く等、排出ルール

を遵守する

安全な処理体制の構築 ・災害ごみをださないために、家具を

固定し、いらないものは捨てておく ・有害物質を適正に管理する

自然共生

生態系の保全・再生・創造と継承

・生物多様性保全の保全活動(里山保全活動、海浜美化活動等)へ参加する

・CSR 活動を通じ、森林や里山での生物多様性の保全に貢献する

生態系ネットワークに配慮したまちづくりの推進

・屋上緑化や壁面緑化等住宅の緑化を進める

・工場等でのビオトープづくりや緑化を進める

生物多様性に寄与するくらし方の推進

・市民参加型のイベント(体験学習、観察等)へ参加する

・生物多様性に配慮した調達、製造、販売を行う

安全・安心

空気・水等の安全・安心 ・エコドライブに努める ・工場や事業場等において規制基準を遵守

し、環境配慮事業を行う

まちの安全・安心 ・豪雨に対する危険回避や熱中症の予

防等に取り組む ・事業継続計画(BCP)を作成し、災害に

よる被害の回避・低減に努める

都市環境の保全 ・自転車の利用等環境と調和した暮ら

しを実践する ・地域の取組に積極的に参加する

・歴史・文化的建築物との一体的なまちなみ整備に協力する

・商店街等の自主的な取組を進める

第5章 計画の推進~参加と協働~

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2)各主体の環境配慮指針

:身近な環境や地球全体の環境問題に関心を持つとともに、環境に配慮した行動や環境保

全活動を実践します。

:事業活動において積極的に環境への配慮を行うとともに、従業員や地域住民に対する環

境教育の実施者としても社会貢献を実践します。

:意識の向上や環境行動を推進する環境学習の機会の充実、世代別に対応した環境情報の

発信等の施策を総合的に進めることで、参加・協働による取組の充実・拡大を図ります。

:蓄積された知識やノウハウを活かして地域の環境問題解決のために活動し、さらに地域

や団体間の連携によりその取組を大きく展開します。

表 1-2 行政、市民団体における環境配慮行動(例)

目標

領域 環境目標

環境配慮行動(例)

行政 地域や市民団体

低炭素

環境保全と経済成長の両立 ・環境取組を行う事業者を支援する ・ 堺 市 環 境 マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム

(S-EMS)を推進する

・地域の事業者等と協働し、新たな 低炭素型ビジネスを立ち上げる

低炭素都市構造の形成 ・公共交通の利用促進を図る ・自転車の利用促進や通行環境の整備等

自転車を活かしたまちづくりを行う ・今ある「みどりと水辺」を保全する

低炭素型ライフスタイルの創造

・市民・事業者等の省エネルギー・創エネルギー行動を支援する

・地域での環境教育・環境学習を進める

気候変動の影響への適応策の推進

・気候変動による影響について科学的知見を集積し、必要な情報提供を行う

・地域での防災訓練を進める

資源循環

4Rのさらなる推進 ・ごみ排出量や減量化・リサイクルの

取組の情報を積極的に発信する ・地域での有価物集団回収活動を進める ・ごみ減量化推進員制度に協力する

安定的・継続的なごみ処理の推進

・適正な処理体制を継続的に確保する ―

適正排出の推進 ・市民へのルール啓発や、事業所訪問指

導、清掃工場での搬入物検査を行う ・ごみ出し支援策を検討する

・未分別ごみの啓発に協力する

安全な処理体制の構築 ・清掃工場の強靭化を図る ・災害対応を考慮した施設整備を行う

自然共生

生態系の保全・再生・創造と継承

・様々な主体と協働して、生物多様性の保全を行う

・地域特性に応じた保全活動を行う

生態系ネットワークに配慮したまちづくりの推進

・生態系ネットワークに配慮した緑化等の取組を推進する

・樹林地やため池等地域の自然の管理に携わる

生物多様性に寄与するくらし方の推進

・自然ふれあい活動、環境教育等を活性化する

・広く個人の参加を受け入れるためのプログラムの提供や体制づくりを行う

安全・安心

空気・水等の安全・安心 ・工場や事業場等に対して監視、指導を

行い、環境基準の達成・維持を図る ・市の環境状況をモニタリングする

・工場や事業場等とのコミュニケーションを図り、地域のリスク管理を行う

まちの安全・安心 ・気候変動による影響について科学的知

見を集積し、必要な情報提供を行う ・地域での防災訓練を進める

都市環境の保全 ・歴史的なまちなみを保存・継承するた

め、一体的な環境整備を行う ・地域において市民・団体・商業者等と

連携した自主的な取組を推進する

市 民

事 業 者

行政(本市)

地 域 や 市 民 団 体

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第3次計画の実行性を確保し、着実な推進を図るためには、評価指標を設定し取組状況を定期的に

把握したうえで評価を行い、適切な見直しを継続的に行っていくことが重要です。下図に示す「PDCA

サイクル」により、評価指標の進捗管理を行います。

また、環境分野の個別計画の進捗状況についても、「堺の環境」で毎年取りまとめ、本市の環境の

状況を把握し、環境分野の個別計画の運用及び施策に反映します。

第6章 計画の進捗管理

図 18 評価指標と進捗管理体制

第6章 計画の進捗管理と評価指標

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市民・事業者・地域

各主体が第 3 次計画に示す環境目標を踏まえ、自主的に環境活動に取り組むとともに、本市が

実施するアンケート調査等により、取組の成果に係る意見・課題等をフィードバックすることで、

計画を推進します。

行政

市民・事業者等の環境活動を支援するとともに、分野横断的・総合的に環境施策を実施します。

また、本市の環境に係る状況を把握するために「堺の環境」を毎年作成し、堺市環境審議会に

報告、ホームページで公表等を通じた PDCA サイクルにより、環境分野の個別計画の見直し及び

施策へ反映します。

環境審議会

「堺の環境」等に基づき、本市の環境の状況を確認します。

進捗管理における各主体の役割

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資 料 編

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第1節 概要図

資料編

望ましい環境像

持続可能なまちへ向けた方向性

低炭素 資源循環 自然共生 安全・安心

エネルギーが効率的に活用され、

低炭素型の暮らしが息づくまち

資源が有効利用され、

環境負荷の少ない循環型のまち

森・里・川・海のつながりが保たれ、

人と自然が調和するまち

創エネ・省エネ等エネルギー部門

の技術革新やビジネス創出が実現し、

市内の経済が活性化している。また、

太陽光発電等の導入により、無理な

く低炭素型の暮らしが定着している。

生ごみや古紙等さらなる廃棄物の

減量化への取組、小型家電等資源の

有効利用が市全体で実現している。

さらに高齢者対策や有害物質・災害

対策等の仕組みが構築されている。

堺市の多様な自然と風土を適切に

保全するとともに、豊かな生態系

ネットワークがまちの中に息づいて

いる。

豊かな未来を築く、 持続可能なまち・堺

環境目標と評価項目

【環境分野の個別計画】

堺市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)

<堺市環境モデル都市行動計画>(H29.8)

【環境分野の個別計画】

生物多様性・堺戦略(H25.3)

【環境分野の個別計画】

第3次堺市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画(H28.3)

第3次堺市循環型社会づくり計画(H28.3)等 等

【環境目標】① 環境保全と経済成長の両立② 低炭素都市構造の形成③ 低炭素型ライフスタイルの創造④ 気候変動の影響への適応策の推進

【評価項目】市域全体のCO2排出量

【環境目標】① 4Rのさらなる推進② 安定的・継続的なごみ処理の推進③ 適正排出の推進④ 安全な処理体制の構築

【評価項目】一般廃棄物総排出量清掃工場搬入量一般廃棄物最終処分量

【環境目標】① 生態系の保全・再生・創造と継承② 生態系ネットワークに配慮したま

ちづくりの推進③ 生物多様性に寄与するくらし方の

推進【評価項目】

生物多様性の認知度いきもの発見報告件数(堺いきもの情報館)

【環境目標】① 空気・水等の安全・安心② まちの安全・安心③ 都市環境の保全

【評価項目】環境基準達成度

【環境分野の個別計画】

「エネルギー」 ×「経済」

事業者に対する低炭素型ビジネス

の創出や、再生可能エネルギー等に

関する経済活動への支援等を行い、

低炭素化と経済の活性化を実現しま

す。

「生産と消費」 ×「個人・体制」

廃棄物のさらなる減量化、これま

で情報が届きにくかった若年層を含

めたすべての市民・事業者への啓発、

高齢者対策や災害廃棄物処理体制の

整備等を行います。

「自然の豊かさ」 ×「風土」

南部丘陵や泉北ニュータウン内に

残された林地や緑道、内陸部のため

池や田園、市街地の都市公園、臨海

部等、地域の自然と風土を保全する

とともに、健全な生態系ネットワー

クを構築します。

「住み続けられるまち」 ×「ライフスタイル」

交通環境の向上や低炭素型住宅へ

の支援等により住み続けられるまち

をつくることで、その中で暮らす市

民のライフスタイルを転換します。

健康と安全が守られ、 地域の

歴史・文化・景観が活かされるまち

「健康・福祉」 ×「環境保全」

市域全体の生活環境保全や公害対策を行い、環

境保全及び市民の健康を実現します。

「住み続けられるまち」 × 「まちなみ」

各地域に根付いている都市環境を保全するとと

もに、積極的に活用することで、まちへの愛着を

深め、さらなる保全を促進します。

市 民 、 事 業 者 、 行 政 等 の 「 参 加 ・ 協 働 」 に よ る 計 画 の 推 進

大気や水等の生活環境が汚染されることなく健

全に維持されるとともに、起こりうる気候変動や

災害に備えたまちづくりによって、市民の健康と

安全が守られている。

また、暮らしに根付いている堺の都市環境が守

られ、豊かな市民生活を送ることができている。

参加・協働による計画の推進

【持続可能なまちへ向けた方向性】

【基本的な考え方】

○ 第3次計画で掲げている目標を実現するために、本市に関わる市民・事業者・行政及び地域の各主体が、家庭や職場等の様々な場所・場面において、それぞれの立場で協力し合い、環境に配慮した行動を実践する必要があります。

○ 堺市は、自主的な環境活動やライフスタイルの実現の促進、環境教育・環境学習の充実、環境情報の発信等を総合的に進め、各主体の取組を支援することで、参加・協働による持続可能なまちづくり活動の充実・拡大を図ります。

「すべてのひとに」 × 「発信・教育」

参加・協働を促すためには、環境問題に関する気づきや理解を促進していくことが重要であることから、市民に対する情報発信や環境教育・環境学習を推進します。

「パートナーシップ」 × 「展開・拡大」

市民・事業者等の各主体が自主的に行っている環境活動等を支援することによって、市全体に環境活動が展開・拡大する取組を推進します。

① 知る・体験する(気づく)⇔ 考え、行動する

② 広げる・継続する(定着する)

【取組】

堺市環境教育等行動計画 等

【環境分野の個別計画】

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望ましい環境像

持続可能なまちへ向けた方向性

低炭素 資源循環 自然共生 安全・安心

エネルギーが効率的に活用され、

低炭素型の暮らしが息づくまち

資源が有効利用され、

環境負荷の少ない循環型のまち

森・里・川・海のつながりが保たれ、

人と自然が調和するまち

創エネ・省エネ等エネルギー部門

の技術革新やビジネス創出が実現し、

市内の経済が活性化している。また、

太陽光発電等の導入により、無理な

く低炭素型の暮らしが定着している。

生ごみや古紙等さらなる廃棄物の

減量化への取組、小型家電等資源の

有効利用が市全体で実現している。

さらに高齢者対策や有害物質・災害

対策等の仕組みが構築されている。

堺市の多様な自然と風土を適切に

保全するとともに、豊かな生態系

ネットワークがまちの中に息づいて

いる。

豊かな未来を築く、 持続可能なまち・堺

環境目標と評価項目

【環境分野の個別計画】

堺市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)

<堺市環境モデル都市行動計画>(H29.8)

【環境分野の個別計画】

生物多様性・堺戦略(H25.3)

【環境分野の個別計画】

第3次堺市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画(H28.3)

第3次堺市循環型社会づくり計画(H28.3)等 等

【環境目標】① 環境保全と経済成長の両立② 低炭素都市構造の形成③ 低炭素型ライフスタイルの創造④ 気候変動の影響への適応策の推進

【評価項目】市域全体のCO2排出量

【環境目標】① 4Rのさらなる推進② 安定的・継続的なごみ処理の推進③ 適正排出の推進④ 安全な処理体制の構築

【評価項目】一般廃棄物総排出量清掃工場搬入量一般廃棄物最終処分量

【環境目標】① 生態系の保全・再生・創造と継承② 生態系ネットワークに配慮したま

ちづくりの推進③ 生物多様性に寄与するくらし方の

推進【評価項目】

生物多様性の認知度いきもの発見報告件数(堺いきもの情報館)

【環境目標】① 空気・水等の安全・安心② まちの安全・安心③ 都市環境の保全

【評価項目】環境基準達成度

【環境分野の個別計画】

「エネルギー」 ×「経済」

事業者に対する低炭素型ビジネス

の創出や、再生可能エネルギー等に

関する経済活動への支援等を行い、

低炭素化と経済の活性化を実現しま

す。

「生産と消費」 ×「個人・体制」

廃棄物のさらなる減量化、これま

で情報が届きにくかった若年層を含

めたすべての市民・事業者への啓発、

高齢者対策や災害廃棄物処理体制の

整備等を行います。

「自然の豊かさ」 ×「風土」

南部丘陵や泉北ニュータウン内に

残された林地や緑道、内陸部のため

池や田園、市街地の都市公園、臨海

部等、地域の自然と風土を保全する

とともに、健全な生態系ネットワー

クを構築します。

「住み続けられるまち」 ×「ライフスタイル」

交通環境の向上や低炭素型住宅へ

の支援等により住み続けられるまち

をつくることで、その中で暮らす市

民のライフスタイルを転換します。

健康と安全が守られ、 地域の

歴史・文化・景観が活かされるまち

「健康・福祉」 ×「環境保全」

市域全体の生活環境保全や公害対策を行い、環

境保全及び市民の健康を実現します。

「住み続けられるまち」 × 「まちなみ」

各地域に根付いている都市環境を保全するとと

もに、積極的に活用することで、まちへの愛着を

深め、さらなる保全を促進します。

市 民 、 事 業 者 、 行 政 等 の 「 参 加 ・ 協 働 」 に よ る 計 画 の 推 進

大気や水等の生活環境が汚染されることなく健

全に維持されるとともに、起こりうる気候変動や

災害に備えたまちづくりによって、市民の健康と

安全が守られている。

また、暮らしに根付いている堺の都市環境が守

られ、豊かな市民生活を送ることができている。

参加・協働による計画の推進

【持続可能なまちへ向けた方向性】

【基本的な考え方】

○ 第3次計画で掲げている目標を実現するために、本市に関わる市民・事業者・行政及び地域の各主体が、家庭や職場等の様々な場所・場面において、それぞれの立場で協力し合い、環境に配慮した行動を実践する必要があります。

○ 堺市は、自主的な環境活動やライフスタイルの実現の促進、環境教育・環境学習の充実、環境情報の発信等を総合的に進め、各主体の取組を支援することで、参加・協働による持続可能なまちづくり活動の充実・拡大を図ります。

「すべてのひとに」 × 「発信・教育」

参加・協働を促すためには、環境問題に関する気づきや理解を促進していくことが重要であることから、市民に対する情報発信や環境教育・環境学習を推進します。

「パートナーシップ」 × 「展開・拡大」

市民・事業者等の各主体が自主的に行っている環境活動等を支援することによって、市全体に環境活動が展開・拡大する取組を推進します。

① 知る・体験する(気づく)⇔ 考え、行動する

② 広げる・継続する(定着する)

【取組】

堺市環境教育等行動計画 等

【環境分野の個別計画】

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1.委員名簿

■堺市環境審議会及び検討部会委員名簿

区分 役 職 名(法人格等省略) 氏名(敬称略) 検討部会

堺 市 議 会 議 員

堺市議会議員 上村 太一

〃 芝田 一

〃 田渕 和夫

〃 西 哲史

〃 野村 友昭

〃 平田 大士

〃 札場 泰司

〃 森田 晃一

学 識 経 験 者

大阪市立大学大学院 工学研究科 教授 内田 敬 ※

堺市医師会 会長 岡原 猛

大阪府立大学大学院 工学研究科 教授 ◎ 小西 康裕

堺市薬剤師会 理事 中辻 里美

大阪産業大学大学院 人間環境学研究科 教授 〇 花田 眞理子 部会長

大阪工業大学 工学部 環境工学科 准教授 福岡 雅子 ※

大阪産業大学大学院 人間環境学研究科 教授 前迫 ゆり ※

大阪府立大学大学院 工学研究科 教授 横山 良平 部会長代理

大阪府立大学 高等教育推進機構 准教授 若林 身歌 ※

認そ めの る他 者市 長 が 適 当 と

連合大阪堺地区協議会 副議長 片田 栄一

大阪労連堺労働組合総連合 副議長 北 俊明

堺市自治連合協議会 副会長 中辻 道雄

堺商工会議所 事務局長 久保 直樹

堺市女性団体協議会 委員長 山口 典子

堺市農業委員会 委員 吉田 義清

(◎:会長、〇:副会長、※:検討部会委員)

(平成 30(2018)年 5 月時点 各区分 50 音順、敬称略)

第2節 堺市環境審議会及び検討部会

資料編

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37

2.審議経過

■堺市環境審議会の経緯

開催日 議題

平成 29(2017)年 7 月 4 日

○会長・副会長の選出について ○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について(諮問)

平成 30(2018)年 2 月 5 日

○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について(部会中間報告)

平成 30(2018)年 5 月 7 日

○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について(答申案)

■堺市環境審議会検討部会の経緯

開催日 議題

平成 29(2017)年 7 月 21 日

○部会長の選出について ○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について

平成 29(2017)年 9 月 13 日

○計画のテーマ(めざす姿)、望ましい環境像について ○計画体系について ○意識調査内容について

平成 29(2017)年 11 月 29 日

○計画のテーマ(めざす姿)及び望ましい環境像について ○計画の体系について

平成 30(2018)年 1 月 15 日

○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について (部会中間報告案)

○計画の評価項目について

平成 30(2018)年 3 月 28 日

○計画の評価項目について ○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について

(答申案)

平成 30(2018)年 4 月 16 日

○「第3次堺市環境基本計画」の基本的な考え方について (答申案)

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38

Ⅰ健康で安心して暮らせるまち【生活環境】 Ⅰ-1 空気のきれいさが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

空 気 の きれいさ

身近な地域においての市民満足度

55.4% (H19)

60% 68.3% (H29)

大気一般

大 気 に 係 る環境基準

二酸化硫黄 6 局/6 局 (H19)

維持・達成 (できるだけ速やかに達成に努め、すでに達成している場合、現状を維持するよう努める。)

6 局/6 局 (H28)

二酸化窒素 8 局/8 局 (H19)

9 局/9 局 (H28)

浮 遊 粒 子 状物質

8 局/8 局 (H19)

9 局/9 局 (H28)

光 化 学 オ キシダント

0 局/9 局 (H19)

0 局/9 局 (H28)

有 害 大 気 汚染 物 質 に 係る環境基準

ト リ ク ロ ロエチレン

3 局/3 局 (H19)

3 局/3 局 (H28)

テ ト ラ ク ロロエチレン

3 局/3 局 (H19)

3 局/3 局 (H28)

ベンゼン 3 局/3 局 (H19)

3 局/3 局 (H28)

ジ ク ロ ロ メタン

3 局/3 局 (H19)

3 局/3 局 (H28)

ダ イ オ キ シン類

4 局/4 局 (H19)

4 局/4 局 (H28)

自動車

大 気 に 係 る環境基準[自動 車 排 出 ガス測定局]

二酸化窒素 6 局/6 局 (H19)

維持・達成 (できるだけ速やかに達成に努め、すでに達成している場合、現状を維持するよう努める。)

6 局/6 局 (H28)

一酸化炭素 2 局/2 局 (H19)

2 局/2 局 (H28)

浮 遊 粒 子 状物質

6 局/6 局 (H19)

5 局/6 局 (H28)

公用車への低公害車導入率 33.1% (H19)

H30 までに 100% 36.6% (H28)

悪臭 臭気指数規制基準 ―

維持・達成 (できるだけ速やかに達成に努め、すでに達成している場合、現状を維持するよう努める。)

悪臭に係る苦情受付件数 77 件(H15~19 の平均)

日常生活に支障を及ぼさないレベル

55 件 (H28)

※ 表中の m/n は、m=環境基準を達成した測定局数、 n=全測定局数

第3節 第2次計画の評価指標の現状(平成 29 年度)

資料編

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39

Ⅰ-2 池・川等の水のきれいさが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

池 や 川 のきれいさ

身近な地域においての市民満足度

21.5% (H19)

30% 35.3% (H29)

水質

河川の BOD 環境基準 3 評価区間/5 評価区間(H19) 維持・達成

(できるだけ速やかに達成に努め、すでに達成している場合、現状を 維 持す る よう 努める。)

5地点/5地点 (H28)

海域の COD 環境基準 5 地点/5 地点 (H19)

1地点/1地点 (H28)

河川・海域の健康項目に係る環境基準

26 地点/27 地点 (H19)

21 地 点 /21地点(H28)

水質に関するダイオキシン類の環境基準

9 地点/9 地点 (H19)

9地点/9地点 (H28)

下水道

下 水 道 必 要 整 備 区 域(12,707ha)における下水道普及率

98.1% (H19)

H30 までに 100%※ 99.9% (H28)

下水道接続率 93.6% (H19)

順次拡大 94.3% (H28)

※ 平成 27(2015)年度末に見直しを行った堺市下水道ビション(改定版)においては、H30 の目標を 98.3%としています。

Ⅰ-3 まちの静けさが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況 ま ち の 静けさ

身近な地域においての市民満足度

64.1% (H19)

70% 67.9% (H29)

騒音

騒音に係る環境基準達成率[一般環境騒音]

95.1%(H14~19 の平均)

維持・達成 (できるだけ速やかに達成に努め、すでに達成している場合、現状を維持するよう努める。)

100% (H28)

騒音に係る環境基準達成率[自動車騒音]

88.1% (H19)

89.9% (H28)

振動 振動に係る苦情受付件数 11 件(H15~19 の平均)

日常レベルに支障を及ぼさないレベル

13 件 (H28)

Ⅰ-4 まちの清潔さが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

ま ち の 清潔さ

身近な地域においての市民満足度

52.5% (H19)

60% 69.3% (H29)

環境美化 路上喫煙禁止エリア ― エリアの設定・啓発の推進

堺東駅~堺駅間をエリア指定済み (H27)

不法投棄 不法投棄件数 198 件 (H19)

順次減少 19 件 (H28)

活動団体 『堺市まち美化促進プログラム(アドプト制度)』登録団体数

208 団体 (H19)

順次増加 260 団体 (H28)

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40

Ⅰ-5 化学物質等に対する安全性が確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

大気 PRTR 法の指定化学物質排出量・移動量(届出排出量+届出外排出量)

― 管理改善・排出抑制 排出量:3,022 トン 移動量:5,051 トン(H27)

Ⅰ-6 土の安全性が確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

土壌 土壌に係る環境基準

― 維持・達成 (できるだけ速やかに達成に努め、すでに達成している場合、現状を維持するよう努める。)

4 地点/4 地点 (H28)

地下水 地下水に係る環境基準

6 地点/7 地点 (H19)

7 地点/13 地点 (H28)

地盤 地盤沈下 認められない (H19)

進行させない 認められない (H28)

※ 表中のm/nは、m=環境基準を達成した調査地点、n=全調査地点 Ⅱ自然とのふれあいを大切にするまち【自然環境】 Ⅱ-1 緑とのふれあいが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

緑 と の ふれあい

身近な地域においての市民満足度

55.75 (H19)

60% 61.2% (H29)

街路樹 街路樹の本数等

高木 50,600 本、 中木 30,588 本、 低木 335,096m2 (H19)

維持

高木 50,336 本 中木 36,208.98 m2※ 低木 210,602.36 m2 (H29.4.1 調べ)

樹林 古樹名木の指定 指定樹木 172 本 樹林 12 か所 (H19)

保全 指定樹木 163 本 樹林 12 か所 (H28)

都市公園 市民一人当たりの公園面積

8.13 m2 (H19) 長期的に 10 m2 以上 8.41m2 (H28)

市民農園 市民農園の区画数

1,318 区画 (H20.9)

順次拡大 1,588 区画 (H28)

緑地

永続性のある緑地

18.0%(H20) 長期的に市域の 30%を確保

19.0% (H28)

樹林・樹木でおおわれた緑の空間

堺区 約 10% 中区 約 9% 東区 約 8% 西区 約 9% 南区 約 33% 北区 約 12% 美原区 約 11% (H20)

長 期 的 に 各 区 域 の15%以上を確保

※ 中木は、平成 22(2010)年から投影面積管理に変更

資料編

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41

Ⅱ-2 水辺とのふれあいが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

水 辺 と のふれあい

身近な地域においての市民満足度

20.2% (H19)

30% 28.2% (H29)

海 親水機能を有した港湾緑地等

2 か所 (H19)

順次拡大 3 か所 (H28)

河川 自然とふれあえる水辺 1 か所 延長 0.1km (H19)

順次拡大(仁徳陵・内川水環境再生プラン)

1 か所 延長 0.2km (H28)

ため池 親水空間のため池 7 か所 順次拡大 13 か所 (H28)

Ⅱ-3 生き物とのふれあいが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

野生生物 『堺市レッドリスト』に基づく貴重な野生生物種(カワバタモロコ等)

動物 277 種 植物 297 種 (H19)

レッドリスト掲載種の数の増加防止

動物 333 種 植物 320 種 (H26)

生息空間 ビオトープ 17 か所/全 92 小学校(H15)

保全及び順次拡大 27 か所/全 93 小学校(H28 年)

Ⅲ うるおいやにぎわいを育む快適なまち【都市環境】 Ⅲ-1 歴史・文化とのふれあいが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

歴史文化とのふれあい

身近な地域においての市民満足度

54.2% (H19)

60% 57.6% (H29)

史跡 遺跡・古墳等を活用した公園

6 か所 (H19)

順次拡大 6 か所 (H28)

文化財 指定文化財等 109 指定 (H19)

順次拡大 166 指定 (H28)

文化施設 文化施設等 6 か所 (H19)

整備・充実 5 か所 (H28)

Ⅲ-2 まち並みの美しさが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

まちなみ

身近な地域においての市民満足度

43.9% (H19)

50% 53.9% (H29)

地区計画、建築協定の指定数

62 件 (H19)

順次増加

72 件 (地区計画 17件、建築協定 55件)(H28)

放置自転車等の撤去数 36,873 台 (H19)

減少 16,525 台 (H28)

路上違反簡易広告物除去活動団体数

48 団体 (H19)

順次増加 48 団体 (H28)

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42

Ⅲ-3 まちのにぎわいが確保されている

区分 項目 基準 目標等 現況

にぎわい

来街者数 3,483 万人(H19) 順次増加 5,015 万人 (H27)

観光レンタサイクルシステム

観光レンタサイクル 利用総件数 4,240 件 貸出所 12 か所 設置台数 48 台 (H19)

システムの構築、順次拡大

観光レンタサイクル 利用総件数 4,185 件 貸出所 4 か所 設置台数 69 台 (H28)

コミュニティサイクルシステム※

コミュニティサイクル 利用総件数 13,751 件 貸出所 4 か所 設置台数 450 台 (H22)

順次拡大

コミュニティサイクル 利用総件数 189,285 件 貸出所 8 か所 設置台数 770 台 (H28)

※平成 22(2010)年 9 月から運用開始 Ⅳ 地球環境にやさしい持続可能なまち【地球環境】 Ⅳ-1 エネルギーが効率的に利用されている

区分 項目 基準 目標等 現況

CASBEE CASBEE(建築物総合環境性能評価システム:A ランク以上)による省エネ建築物数

8 件 (H19)

順次増加 26 件(H23~28の累計)※1

ヒ ー ト アイランド

ヒートアイランド現象による熱帯夜数

28 日(H18~20 の平均)

減少 32 日 (H28)

新 エ ネ ルギー

バイオマス燃料製造施設数 1 か所 (H19)

順次増加 2 か所 (H28)

E3 ステーション数 1 か所 (H19)

順次増加 2 か所 (H28)

家庭用太陽光発電施設数 1,109 件※2 (H17)

H21~25 に 1 万基 (H42 に 10 万基)

13,182 件 (H28)

※1 平成 23(2011)年 8 月から CASBEE 堺の運用開始 ※2 住宅用太陽光発電導入促進事業による国庫補助を活用したもの

資料編

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43

Ⅳ-2 資源が循環的に利用されている

区分 項目 基準 目標等 現況

一般廃棄物

排出量 402,700t (H16)

H22 に 11%抑制(357,100t) H27 に 14%抑制(346,500t)

299,790t (H28)

リサイクル率 13.1% (H16)

H22 に 24.5% H27 に 28%

19.3% (H28)

最終処分量 62,500t (H16)

H22 に 20%抑制(49,500t) H27 に 57%抑制(26,500t)

22,910t (H28)

産業廃棄物

排出量※ 306 万 t (H22)

H27 年度に 約 278 万 t 以下

237 万 t (H26)

再生利用率※ 28% (H22)

H27 年度に 約 30%以上

40% (H26)

最終処分量※ 9.6 万 t (H26)

H32 年度に 9.6 万 t 以下

9.6 万t (H26)

グ リ ー ン 購入

市施設でのグリーン調達品目 (H19:17 分野 159品目)の購入率

― H30 に 100% ―

水道水 市民一人一日当たりの水道水使用量

235 ㍑/人・日 (H19)

順次減少

312 ㍑/人・日 (工場等を含む) 227 ㍑/人・日 (一般家庭・事業所のみ) (H28)

雨水等 市施設での再生施設数

2 か所 (H19)

順次増加 4 か所 (H28)

※ 5年ごとの調査により数値の見直しを実施 Ⅳ-3 地球環境保全に貢献している

区分 項目 基準 目標等 現況

温 室 効果 ガ ス※1

市域全体の温室効果ガス排出量

342 万 t-CO2 (H17)

H32 に 5%増加まで抑制

923 万 t-CO2(9.6%増加)(H26)

民生部門、運輸部門、廃棄物部門(産業分野を除く)等、各分野の温室効果ガス排出量

民生部門 181 万 t-CO2 運輸部門 123 万 t-CO2 廃棄物部門 24 万 t-CO2 その他 24 万 t-CO2 (H17)※2

H32 に 15%削減

民生部門 228 万 t-CO2 (26.0%増加) 運輸部門 115 万 t-CO2 (6.5%削減) 廃棄物部門 17 万 t-CO2 (29.2%削減) その他 43 万 t-CO2 (H26)

産業分野の温室効果ガス排出原単位

1.849t-CO2/百万円 (H17)※3

H32 に 15%改善 1,474t-CO2/百万円 (20.3%改善) (H26)

※1 基準年度の数値は、「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策)策定マニュアル(第1版)(平成 21(2009)年 6 月環境省発行)」に基づいて集計しなおしたものである。 ※2 その他は、CO2 以外の温室効果ガス及びエネルギー転換部門温室効果ガス排出量である。 ※3 産業分野の温室効果ガス排出原単位は、製造出荷額あたりの温室効果ガス排出量である。

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44

(概要)

堺市環境基本計画の実現へ向けた気運醸成を目的として、「低炭素」、「資源循環」、「自然共生」に係

る講演会、イベント等を実施しました。

■講演会、イベント等

講 演 会 さかなクンの”ギョーさんおるで!さかいのお魚”

開 催 日 平成 29(2017)年 6 月 11 日

内 容 ・「さかなクン」による堺市の魚や海の生物多様性に関する講演

参加者数 644 人

イベント 「落語×マジック」~身近なエコからはじめよう!~

開 催 日 平成 29(2017)年 8 月 10 日

内 容 ・落語家 林家うん平氏による「毎日が楽しい!環境にやさしいエコライフ」 ・エコマジシャン ミヤモ氏による「エコマジックショー」

参加者数 918 人

■調査概要

項目 市民アンケート 事業者アンケート

調査地域 堺市全域

調査対象 20 歳以上の個人 3,000 人 1,000 事業所

抽出方法 住民基本台帳から区域別人口、性比を考慮して層化無作為抽出

経済センサス調査から業種別事業者数を考慮して層化無作為抽出

調査期間 平成 29(2017)年 10 月 13 日~11 月 30 日

調査・回収方法 郵送による質問紙調査。なお、回答はインターネット、郵送のいずれか。

回答数 972 人(回答率 32.6%) 221 件(回答数 24.4%)

第4節 環境啓発事業「堺エコ×ラボ」の開催

第5節 市民・事業者の意識と実態(アンケート結果から抜粋)

資料編

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45

■市民

○住環境周辺の満足度について

上段:平成 19(2007)年度調査、下段:平成 29(2017)年度調査

■第 2 次計画評価指標における市民満足度の達成状況

区分 基準

(平成 19(2007)年度) 目標

現況 (平成 29(2017)年度)

空気のきれいさ 55.4% 60% 68.3%

まちの静けさ 64.1% 70% 67.9%

まちの清潔さ 52.5% 60% 69.3%

池や川のきれいさ 21.5% 30% 35.3%

水辺とのふれあい 20.2% 30% 28.2%

緑とのふれあい 55.7% 60% 61.2%

まちなみのうつくしさ 43.9% 50% 53.9%

歴史文化とのふれあい 54.2% 60% 57.6%

13.522.6

23.527.2

40.242.6

10.0 16.7

2.1

4.92.4

4.7

18.621.0

7.47.9

8.210.1

9.310.7

41.945.7

40.640.7

34.036.5

42.552.6

19.430.6

17.823.5

37.140.2

36.546.0

36.639.0

44.946.9

30.123.0

22.922.0

16.814.4

36.823.1

45.541.6

40.939.6

29.026.2

40.034.5

35.734.6

32.730.3

13.26.2

12.68.7

8.45.0

9.65.6

30.317.5

35.024.5

14.09.6

14.59.0

18.313.9

10.68.3

1.3

2.5

0.41.3

0.61.4

1.12.1

2.85.5

3.97.7

1.33.0

1.62.7

1.32.5

2.53.7

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

空気のきれいさ

住まいのまわりの静けさ

住まいの日当たり

町の清潔さ

池や川のきれいさ

水辺とのふれあい

緑とのふれあい

まちなみのうつくしさ

街路の快適さ

歴史文化とのふれあい

満足 やや満足 やや不満 不満 無回答凡 例

「池や川のきれいさ」「水辺とふれあい」を除き、いずれの項目も「満足」「やや満足」をあわせ

ると概ね 50%を超えている。特に「住まいの日当たり」は「満足」「やや満足」をあわせて約 79%

と満足度が高い。

第2次計画策定時(平成 19(2007)年度)に実施したアンケート結果と比べると、すべての項

目において「満足」「やや満足」の割合が増加している。また、「住まいのまわりの静けさ」「水辺と

のふれあい」「歴史文化とのふれあい」を除くすべての項目で第2次計画の目標値を達成している。

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46

○関心のある環境問題について

資料編

市民の半数以上が「地球の温暖化」、「公害問題(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、

地番沈下、悪臭等)」に関心を寄せている。

58.8

55.5

42.4

41.4

38.6

34.9

34.7

28.1

25.3

24.1

23.9

19.5

17.2

5.3

1.5

3.7

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0

(%)

地球の温暖化

公害問題(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、

都市部の温暖化(ヒートアイランド現象)

身近な自然環境の保全

生活ごみの分別回収

外来生物による影響

有害化学物質による環境汚染

オゾン層の破壊

歴史的、文化的遺産の保全

産業廃棄物の不適正処理

酸性雨

貴重な野生生物の保護

その他

環境問題に関心はない

無回答

騒音、振動、地盤沈下、悪臭等)

都市生活型の環境問題(生活騒音、生活(ごみ)臭、

生活に密着した苦情など、いわゆる公害規制になじまない

近隣の環境問題)

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47

○環境保全に係る市民の取組について

市民の取組としては、「エネルギーの節約を心がける」、「缶・びん、新聞、雑誌等はリサイクルに

出す」、「ごみの分別収集に積極的に協力する」、「騒音をださないように気をつける」は 7~8 割が実

践しておりほぼ定着しているといえる。対して、「自然エネルギーを利用した発電システムを設置す

る(太陽光発電等)」、「生ごみは堆肥(肥料)にする」は実践率が 1 割未満と極端に少なく、「環境

に配慮されたマークの入った商品を買う(使う)」、「外来生物を防除する」は 3 割未満であった。実

施率が少ない市民の取組に対して、堺市の取組の推進が必要である。

71.8

52.8

6.4

53.1

53.3

57.3

54.9

58.0

4.3

86.1

3.2

3.1

1.3

3.1

4.1

4.3

9.8

5.1

5.1

2.1

19.0

33.5

36.0

21.3

19.3

17.6

13.0

19.7

25.7

5.9

1.6

3.7

47.3

13.7

10.5

6.7

15.5

11.3

55.0

2.6

4.3

6.9

9.0

8.8

12.8

14.1

6.8

5.9

9.8

3.4

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

エネルギー(電気、ガス等)の節約を心がける

省エネ機器など環境に配慮した製品を購入する

近くへは自動車を使わないようにする

待機中の自動車のエンジンを止める

庭やベランダ等で植物を育てる

エコドライブを心がける

買い物袋を持参し、レジ袋を辞退する

生ごみは堆肥(肥料)にする

缶・ビン、新聞、雑誌等はリサイクルに出す

自然エネルギーを利用した発電システムを設置する。(太陽光発電等)

現在取り組んでいる 以前取り組んでいた 今後取り組みたい 今後も取り組まない 無回答凡 例

86.3

27.9

54.8

52.0

81.5

43.5

19.0

3.0

1.2

3.6

5.3

10.1

1.6

3.3

1.4

6.7

48.5

24.1

19.1

9.7

36.8

46.9

1.7

1.5

12.4

10.5

13.3

2.0

9.7

21.9

3.0

4.2

7.6

5.2

5.6

5.2

6.7

10.7

92.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ごみの分別収集に積極的に協力する

食器の油よごれ等を古紙等で拭き取る

騒音をださないように気をつける

地元で採れたものを食べる

外来生物を防除する

その他

水を有効利用する(風呂の残り湯で洗濯、打ち水等)

環境に配慮されたマークの入った商品を買う(使う)

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48

○環境保全活動への参加について

①環境保全活動への参加状況について

③環境保全活動に参加しようと思わない理由について

資料編

市民で環境保全活動に「参加したことがない」人は 79.1%であり、これを 100%としてこのうち

23.7%は「機会があれば参加したい」と思っているが、73.6%は「参加しようと思わない」である。

参加しようと思わない理由としては、「活動団体を知らない」が 20.7%、「参加する時間がない」が

33.4%、「一緒に活動する知り合いがいない」が 11.1%であり、「興味がない」は 12.0%のみであ

った。活動へのきっかけを用意することで裾野を拡大できる可能性があるといえる。

②環境保全活動に参加することにどう思うか

参加したことがある

15.0%

参加したことがない

79.1%

無回答

5.9%

身近なところに

活動団体がない

4.9%

活動団体を

知らない

20.7%

参加する時間

がない

33.4%

一緒に活動する

知り合いがいない

11.1%

興味がない

12.0%

その他

9.9%

無回答

8.0%

興味があるので、機会

があれば参加したい

23.7%

興味はあるが、参加

しようとは思わない

51.4%

参加しようと

は思わない

22.2%

無回答

2.7%

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49

○市民が情報を取得しやすい媒体について

市民が情報を取得しやすい媒体としては、「広報さかい」が 7 割以上で最も多く、次いで「市から

の配布物(チラシや冊子)」が約 3 割であり、自ら情報を受け取りに行かずとも受動的に受け取れる

ものが上位を占めている。対して堺市ホームページは約 1 割、SNS(Facebook、Twitter 等)は

1 割未満と少ない。

71.5

28.4

12.7

11.1

4.3

3.5

3.4

2.8

0.5

0.3

0.8

2.7

18.7

広報さかい

市からの配布物(チラシや冊子)

新聞記事

堺市ホームページ

ミニコミ誌・フリーペーパー

駅などの電光表示

SNS(Facebook、Twitter等)

ケーブルテレビ

ごみ分別アプリ「さんあ~る」のインフォメー…

メールマガジン

その他

わからない

無回答

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0(%)

ごみ分別アプリ「さんあ~る」のインフォメーション(お知らせ機能)

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50

■事業者

〇関心のある環境問題について

資料編

事業者の半数以上が「公害問題」に関心を寄せている。次いで、「都市生活型の環境問題(生活騒

音、生活(ごみ)臭、生活に密着した苦情等、いわゆる公害規制になじまない近隣の環境問題)」が

37.6%、「地球の温暖化」が 36.2%となっている。

53.4

37.6

36.2

32.1

31.7

26.7

26.2

25.3

20.4

19.9

17.2

10.0

10.0

3.2

2.7

1.8

公害問題(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、

騒音、振動、地盤沈下、悪臭等)

都市生活型の環境問題(生活騒音、生活(ごみ)臭、

生活に密着した苦情など、いわゆる公害規制に…

地球の温暖化

産業廃棄物の不適正処理

生活ごみの分別回収

有害化学物質による環境汚染

都市部の温暖化(ヒートアイランド現象)

身近な自然環境の保全

外来生物による影響

歴史的、文化的遺産の保全

オゾン層の破壊

貴重な野生生物の保護

酸性雨

その他

環境問題に関心はない

無回答

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0(%)

近隣の環境問題)

都市生活型の環境問題(生活騒音、生活(ごみ)臭、生活に密着した苦情など、いわゆる公害規制になじまない

公害問題(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、悪臭等)

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51

○環境保全への取組について

①環境保全への取組意識について

③環境のことを考えた貴社の取組の体制について

②環境保全への取組意識の程度について

事業者の環境保全への取組意識は、「何らかの形で貢献していきたい」、「ある程度の協力をしてい

きたい」の合計が 7 割以上であり、これを 100%としてこのうち約 1 割は「積極的に環境保全に取

り組みたい」と思っており、約 8 割はあまり手間又は経済的負担のかからない範囲で取り組みたい

と思っている。手間や経済的負担への効果的な支援を行うことで、取組を促進できる可能性がある。

事業者の環境のことを考えた取組体制は、「担当者をおいている」、「担当の組織をつくっている」、

「社内規定をつくっている」が合計で約 2 割であり、「取り組んでいない」が約 7 割である。体制

づくりへの情報提供や支援、きっかけづくりを行うことで、取組を促進できる可能性がある。

手間や経済的負担

等が多少かかっても、

積極的に環境保全

に取り組みたい

12.3%

あまり手間の

かからない範囲で

取り組みたい

31.5%

あまり経済的な

負担のかからな

い範囲で取り組

みたい

45.7%

手間や経済的

負担等がかかる

のなら取り組み

たくない

7.4%

わからない

0.6%

無回答

2.5%何らかの形で貢献

していきたい

29.9%

ある程度の協力を

していきたい

43.4%

自社とは

関係ないと思われる

7.2%

わからない

16.3%

その他

1.4%

無回答

1.8%

担当者をおいている

8.6%

担当の組織を

つくっている

1.8%

社内規定を

つくっている

9.5%

取り組んでいない

66.5%

その他

8.1%

無回答

5.4%

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52

○情報を取得しやすい媒体について

資料編

事業者が情報を取得しやすい媒体としては、「市からの配布物(チラシや冊子)」が約 7 割であり、

自ら情報を受け取りに行かずとも受動的に受け取れるものが上位を占めている。対して堺市ホーム

ページは約 2 割、SNS(Facebook、Twitter 等)は 1 割未満と少ない。

73.8

20.8

20.8

14.0

5.0

2.7

2.3

1.4

0.9

0.0

0.5

3.6

7.7

市からの配布物(チラシや冊子)

堺市ホームページ

新聞記事

商工会などからのお知らせ

ミニコミ誌・フリーペーパー

ケーブルテレビ

SNS(Facebook、Twitter等)

駅などの電光表示

メールマガジン

ごみ分別アプリ「さんあ~る」の…

その他

わからない

無回答

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0(%)

ごみ分別アプリ「さんあ~る」の

インフォメーション(お知らせ機能)

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53

■ヒアリング実施団体一覧

分類 団体No. 活動の概要

NPO法人 団体① 農業の活性化、福祉との連携、シニア活躍の場の創出等

団体② 市内名所・旧跡の案内等

任意団体

団体③ 自転車の利用促進とマナー啓発等

団体④ 環濠(水辺)環境の活性化等

団体⑤ 大仙公園の森づくり、出前講座、苗木の生産・販売等

団体⑥ 環境学習の企画・実施等

団体⑦ レモンの植樹推進、特産品づくり、フェスタの開催等

事業者 団体⑧ アドプト制度による公共スペースの花壇の管理等

サークル 団体⑨ ごみの分別指導、ごみ拾い等

※平成 29(2017)年 11 月 13 日から 12 月 23 日にかけて実施

■ヒアリング結果(抜粋)

〇活動のきっかけとしては、定年を機に生涯学習講座等を受講し、その仲間と活動を立ち上げ継続して

いるというパターンが一定ある。その背景には団塊世代の熱心さもうかがえる。

○若年層については、情報提供のみならず、直接顔を合わせて仲間を探せるような座談会等の場の設定

が求める声があった。

○このことから、幅広い世代へのきっかけとなるような学習講座やイベント、座談会等の検討が有効で

あると考えられる。

○観光・環境の両面で自転車利用が今後普及してくる手応えが感じられるが、道路環境の整備が課題と

なっている。また体験やアクティビティに対する需要が高まっていると見受けられる。

○成果や達成感を味わえることが、やりがいに通じ、継続的な活動につながっている。

○はじめての活動等で困っている場合もあり、気軽に相談できる窓口等、堺市の支援の充実が有効で

あると考えられる。

○活動は、人の縁や価値観の共有等が重要なファクターであり、また様々な人と一緒に活動するために

はゆるいつながり・ゆるい組織であることが効果的であると考えられる。

意見募集期間 平成 30(2018)年 10 月 2 日~10 月 31 日

提 出 状 況 提出者 4 人、事項数 11 項目

主 な 意 見 ・堺市環境行政と SDGs の関係について ・計画(案)全体に対する意見について ・その他

第6節 環境活動団体の意識と実態(ヒアリング結果から抜粋)

第7節 パブリックコメントの実施

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54

計画名称 策定・改定年月 所管課

堺 都心のまちづくりプラン 平成24(2012)年 7月 建築都市局 都市再生部 都心まちづくり課

堺市都市計画マスタープラン 平成24(2012)年12月 建築都市局 都市計画部 都市計画課

堺市生活排水処理基本計画 平成25(2013)年 3月 環境局 環境事業部 環境事業管理課

生物多様性・堺戦略 平成25(2013)年 3月 環境局 環境保全部 環境共生課

堺市自転車利用環境計画 平成25(2013)年 6月 建設局 自転車まちづくり部 自転車企画推進課

堺市歴史的風致維持向上計画 平成25(2013)年11月 文化観光局 文化部 文化財課

堺市地球温暖化対策実行計画(事務事業編) 平成26(2014)年 7月 環境局 環境都市推進部 環境エネルギー課

堺市景観計画 平成28(2016)年 1月 建築都市局 都市計画部 都市景観室

第3次堺市循環型社会づくり計画 平成28(2016)年 3月 環境局 環境都市推進部 環境政策課

第3次堺市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画 平成28(2016)年 3月 環境局 環境事業部 環境事業管理課

堺市災害廃棄物処理計画 平成29(2017)年 3月 環境局 環境事業部 環境事業管理課

堺市地球温暖化対策実行計画(区域施策編) <堺市環境モデル都市行動計画>

平成29(2017)年 8月 環境局 環境都市推進部 環境エネルギー課

堺市緑の基本計画 平成30(2018)年 3月 建設局 公園緑地部 公園緑地整備課

堺市地域エネルギー施策方針 平成30(2018)年12月 環境局 環境都市推進部 環境エネルギー課

堺市環境教育等行動計画 策定中 環境局 環境都市推進部 環境政策課

(平成 30(2018)年 12 月時点)

第8節 個別計画一覧

資料編

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55

アスベスト(石綿)

熱や摩擦、酸やアルカリに強く切れにくい等、丈夫で変

化しにくいという特性を持つ、天然の鉱物繊維。吸い込ん

で肺の中に入ると 15~40 年の潜伏期間を経て、肺がん、

悪性中皮腫(悪性の腫瘍)等の病気を引き起こすおそれが

ある。用途は大きくは石綿工業製品と建材製品に分けられ、

その約 9 割は建材製品であり、昭和 30(1955)年頃か

ら使われ始め、ビルの高層化や鉄骨構造化にともない、鉄

骨造建築物等の軽量耐火被覆材として昭和 40 年代(1965

~1974 年)の高度成長期に多く使用されている。

液化水素

液化された水素。水素は、そのままの状態で保管するに

は非常に大きなスペースが必要となることから、高圧にし、

液体として貯蔵される。

エコドライブ

省エネルギー、CO2 や大気汚染物質の排出削減のための

運転技術をさす概念。主な内容は、アイドリングストップ

を励行し、経済速度の遵守、急発進や急加速、急ブレーキ

を控えること、適正なタイヤ空気圧の点検等が挙げられる。

SDGs 未来都市

自治体による SDGs の達成に向けて優れた取組にチャ

レンジしている都市として国に選定された都市。

エネルギー融通

住宅や事業所間で電気等エネルギーをやり取りするシ

ステムを通して、自家発電量が自家消費量を上回った量を、

自家発電装置を持たない又は発電量が不足しているとこ

ろに供給すること。

温室効果ガス

Greenhouse Gas。大気を構成する気体であって、赤外

線を吸収し再放出する気体。京都議定書では、二酸化炭素

(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(NO2)、ハイド

ロフルオロカーボン(HFCs)、パーフルオロカーボン

(PFCs)、六ふっ化硫黄(SF6)、三ふっ化窒素(NF3)の

7 物質が温室効果ガスとして排出削減対象となっている。

外来種

国外や国内の他地域から人為的(意図的又は非意図的)

に導入されることにより、本来の分布域を越えて生息又は

生育することとなる生物種。外来種のうち、導入先の生態

系等に著しい影響を与えるものを特に侵略的外来種と呼

び、これらは自然状態では生じ得なかった影響を人為的に

もたらすものとして問題となっている。国の「外来生物法」

や本市の「堺市外来種ブラックリスト」は、国外由来の外

来種を対象にしている。

環境モデル都市

低炭素社会の実現に向け高い目標を掲げて先駆的な取

組にチャレンジしている都市として国に選定された都市。

気候変動

地球の大気の組成を変化させる人間活動に直接又は間

接に起因する気候の変化であって、比較可能な期間におい

て観測される気候の自然な変動に対して追加的に生ずる

もの。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)

昭和 63(1988)年に、国連環境計画(UNEP)と世界

気象気候(WMO)により設立。世界の政策決定者に対し、

正確でバランスの取れた科学的知見を提供し、気候変動枠

組条約の活動を支援する。5~7 年ごとに地球温暖化につ

いて網羅的に評価した評価報告書を発表するとともに、適

宜、特別報告書や技術報告書、方法論報告書を発表してい

る。

強靭化

防災分野や環境分野で想定外の事態に対し社会や組織

が機能を速やかに回復する強靭さを意味する用語として

使われるようになった概念。

第9節 用語解説

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56

国連持続可能な開発サミット

平成 27(2015)年の 9 月 25 日から 27 日、ニューヨ

ーク国連本部において開催されたサミット。150 を超え

る加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々

の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェ

ンダ」が採択された。

最終エネルギー消費量

産業部門、民生部門、運輸部門等の各部門で実際に消費

されたエネルギーの量。産出されたままの形で使用される

一次エネルギーと電力やガソリンのように加工・転換され

使用される二次エネルギーの双方のエネルギー消費を合

わせたもの。

再生可能エネルギー

エネルギー源として永続的に利用することができる再

生可能エネルギー源を利用することにより生じるエネル

ギーの総称。具体的には、太陽光、風力、水力、地熱、太

陽熱、バイオマス等をエネルギー源として利用することを

さす。

CSR

Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)。

企業は社会的な存在であり、自社の利益、経済合理性を追

求するだけではなく、ステークホルダー(利害関係者)全

体の利益を考えて行動するべきであるとの考え方であり、

行動法令の遵守、環境保護、人権擁護、消費者保護等の社

会的側面にも責任を有するとしている。

事業継続計画

(BCP 、Business Continuity Planning )災害等の緊

急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事

業の継続や復旧を図るための計画。

住宅用エネルギー管理システム

(HEMS、Home Energy Management System)

電気やガス等のエネルギー使用状況を適切に把握・管理し、

削減につなげる。HEMS では、家庭内の発電量(ソーラー

パネルや燃料電池等)と消費量をリアルタイムで把握して、

電気自動車等のリチウムイオンバッテリー等に蓄電する

ことで細かな電力管理を行う。

食品ロス

まだ食べられるのに捨てられてしまう食品。手つかずの

食品や過剰除去、食べ残し等。

実質 GDP

国内総生産(GDP、Gross Domestic Product)とは、

一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額のこと。

このうち、物価の変動による影響を取り除き、その年に生

産された財の本当の価値を算出したものを実質 GDP とい

う。

省エネルギー

エネルギーの合理化、効率化を図ったり無駄を省いたり

することで節約し、エネルギーの消費を減らすこと、ある

いはそうした運動をさす概念。

水銀使用廃製品

蛍光管、乾電池、水銀体温計等の、水銀が使用された製

品が不要となったもの。

生態系

食物連鎖等の生物間の相互関係と、生物とそれを取り巻

く無機的環境の間の相互関係を総合的にとらえた生物社

会のまとまりを示す概念。

生物相

特定の地域に生息・生育する生物の種類組成。「植物相」

(特定の地域に生育する植物の種類組成)と「動物相」(特

定の地域に生息する動物の種類組成)を合わせた概念。

創エネルギー

従来の省エネルギーはエネルギーを節約することだっ

たが、節約だけでなく、各家庭でも太陽光発電等を利用す

ることで、積極的にエネルギーを作り出していくという考

え方。

地域エネルギーマネジメント

再生可能エネルギー(太陽光、風力)発電設備の導入・

普及にあたり、需給アンバランスや逆潮流による電力品質

問題を解決しながら、CO2 を最小にする最適運用を行う

こと。

資料編

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57

蓄エネルギー

夜間電力や太陽光発電の余剰エネルギー等を、蓄電池や

給湯器等に電力や熱として貯蔵すること。電力の需給調整

等に活用できる。

低炭素型

社会経済活動やその他の活動に伴って発生する CO2 が

少ないこと。

超高齢社会

65 歳以上人口の割合が 21%超の社会のこと。

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス

住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と

大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等

によってエネルギーを創り、年間の一次エネルギー消費量

が正味でゼロ以下となる住宅のこと。ZEH(ゼッチ)と略

称される。

廃棄物発電

ごみ焼却時に発生する熱エネルギーをボイラーで回収

し、蒸気を発生させてタービンを回して発電を行うもの。

化石燃料の使用削減につながることから温暖化対策とし

ても注目されている。

パリ協定

平成 27(2015)年 11 月 30 日から 12 月 13 日までフ

ランスのパリ郊外で開催された国連気候変動枠組条約第

21 回締約国会議(COP21)で採択された気候変動に関す

る国際条約。平成 28(2016)年 11 月 4 日に発効。

PCB

ポリ塩化ビフェニル。難燃性で電気絶縁性に優れ、電気

機器の絶縁油等として使われてきたが、有害であることが

判明したため、昭和 47(1972)年以降は製造や新たな使

用が禁止された。ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理

の推進に関する特別措置法で定められた期限までに処理

することが義務付けされている。(処分期限:高濃度 PCB

は 2021 年 3 月末まで、低濃度 PCB は 2027 年 3 月末ま

で)。

防除対策

もともとこの地域に生息していなかったのに、他地域・

他国から意図しないものも含めて人為的に持ち込まれた

生物の繁殖を予防又は駆除すること。

未利用エネルギー

工場廃熱、地下鉄等の冷暖房廃熱、外気温との温度差が

ある下水等、有効に利用できる可能性があるにもかかわら

ず、これまで利用されてこなかったエネルギーの総称。

メガソーラー

出力 1MW(1,000kW)以上の大規模な太陽光発電施設。

建設には広大な用地を必要とするが、再生可能エネルギー

の基幹電源として期待されている。

モニタリング調査

ある施策の効果を計るために定期的に監視する調査。

溶融スラグ・メタル

溶融処理したものを空気中や水中で冷却・固化させたも

の。発生した溶融固化物は、磁選機により溶融スラグと溶

融メタルに選別(磁石に引きつけられるものが溶融メタル、

それ以外は溶融スラグ)する。溶融スラグは建設資材等に、

溶融メタルは建設機械のおもり(カウンターウエイト)等

にリサイクルされる。

レアメタル

地球上の存在量がまれであるか、技術的・経済的な理由

で抽出困難な金属のうち、現在工業用需要があり今後も需

要があるものと、今後の技術革新に伴い新たな工業用需要

が予測されるもの。

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第 3 次 堺 市 環 境 基 本 計 画 豊かな未来を築く、持続可能なまち・堺

平成 30(2018)年 12 月発行

〒590 - 0078 堺市堺区南瓦町 3 番 1 号

堺市 環境局 環境都市推進部 環境政策課

TEL 072-228-3982 FAX 072-228-7063

http://www.city.sakai.lg.jp/

堺市配架資料番号 1-I1-18-0269