二、肺内支气管和支气管肺段 肺叶支气管 —— → 肺段支气管 —— → 小支气管 —— → 细支气管 —— → 终末细支气管 支气管肺段左右两肺各十段(不作要求)。
20171219 量子コンピューターを支える物理学
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量子コンピューターを支える物理を覗いてみよう
Tokyo JAZUG Night 第10回@tanaka_733
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自己紹介@tanaka_733Red Hat K.K.勤務
OpenShift.NET Core on RHELRed Hat on AzureSQL Server on RHEL など
Microsoft MVP for VSDT.NET CoreやC#などAzureとかSQL Server on Linuxにも進出中
Ph. D.Google Scholarでぐぐってください• https://scholar.google.co.jp/citations?hl=ja&user=qR0zzd4AAAAJ超低温MRIによる固体ヘリウム3のU2D2相とCNAF相間における一次相転移の研
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AGENDA
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量子コンピューター概要Qubit量子回路
ソフトウェアスタック
デバイスの紹介
マイクロソフトのトポロジカル量子コンピューターを支えているかもしれない物理学明確にこのデバイスを利用しているという論文や発表がないので…
希釈冷凍機と超伝導磁石現状の量子コンピューターに希釈冷凍機は不可欠なのです
bitとQubit
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1
0
bit
0と1のどちらか
Qubit
0と1を重ね合わせた状態(Quantum superposition)
https://docs.microsoft.com/en-us/quantum/quantum-concepts-4-qubit?view=qsharp-previewより引用
重ね合わせた状態…???
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6|箱の中の状態|=|放射線が放出され猫が死んでいる|+|放射線が放出されず猫は生きている|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%8C%ABより引用
重ね合わせ (quantum superposition)量子論では同じ系の状態を測定しても、測定値は複数の値をとりうるシュレディンガーの猫でいう、生きている状態と死んでいる状態
状態を表現するために、それぞれの測定値を観測した確率を使おう状態A=1|生きている>+0|死んでいる>状態B= 1
2|生きている>+ 1
2|死んでいる>
状態C=0|生きている>+1|死んでいる>ここで係数の絶対値の二乗が確率となるように表現する実際は係数を複素数として扱うので
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Qubitに戻って状態 |𝜓 は2つの状態の重ねとして次のように表現できる
|𝜓 = 𝛼 |0 + 𝛽 |1
ただしαとβは 𝛼 2 + 𝛽 2 = 1を満たす複素数なので
次のように書き換えられる |𝜓 = 𝛼 𝑒−𝑖𝜙𝛼 |0 + 𝛽 𝑒−𝑖𝜙𝛽 |1
さらに変形して
|𝜓 = cos𝜃
2 |0 + 𝑒𝑖𝜙 sin
𝜃
2 |1 (𝜙 = 𝜙𝛽 − 𝜙𝛼)
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ブロッホ球による表現
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10https://en.wikipedia.org/wiki/Bloch_sphereより引用
|𝜓 = cos𝜃
2 |0 + 𝑒𝑖𝜙 sin
𝜃
2 |1
https://docs.microsoft.com/en-us/quantum/quantum-concepts-4-qubit?view=qsharp-previewより引用
操作(Operations)単一のQubitにおいて、ある状態から別の状態に遷移させる操作を考える
例:ビット反転演算子 XX|0>=11> , X|1>=|0>
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11https://www.ibm.com/developerworks/jp/cloud/library/cl-quantum-computing/index.htmlより引用
操作(Operations)は行列で表現できる
𝑋 =0 11 0
と表現できる。
例: X |0 =0 11 0
10
=01
= |1
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12https://www.ibm.com/developerworks/jp/cloud/library/cl-quantum-computing/index.htmlより引用
単一Qubitのまとめ単一Qubitは|0>と|1>の状態の重ね合わせ単一Qubitの状態はそれぞれの状態を観測する確率で表現される
単一Qubitの状態はブロッホ球で表現できる単一Qubitに対する操作は行列で表現できる
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複数Qubit~測定までの超概要単一Qubitでは2つの状態、n個のQubitで2nの状態複数Qubitの状態はそれぞれのQubitのテンソル積で表現できる複数Qubitに対する操作もまた行列で表現できるQubitの測定も操作と同様に表現できる(操作ではないが)操作をするとQubitの状態は変わってしまう量子性により元の状態はわからない。あくまで確率として測定できるのみ
このあたりの説明は今回省略です
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量子回路
基本的な流れ
しかし、いかんせん、操作=行列計算でわかりづらい
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Qubits
Qubits
操作
入力値を与えて
定義した操作を行い=演算
結果を得る
量子回路
可視化しましょう
例:CNOTCNOT01 𝐻⨂1 |00 =
1
2 |00 + |11
その他の回路記号
https://docs.microsoft.com/en-us/quantum/quantum-concepts-8-quantumcircuits?view=qsharp-preview
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ここまでまとめ
複数のQubitを用意するQubitへの操作を記述する アルゴリズム
記述した操作をQubitに適用する測定結果を得る
これでコンピューターの基本的な流れになります
また、ビット配列(のようなもの)に対する操作を記述していくので、
かなりプリミティブな操作をイメージするといいと思います
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ソフトウェア構成(一例)
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https://stacks.stanford.edu/file/druid:mz653ng0546/NCJones_Thesis_submission_double_sided-augmented.pdf より引用
ソフトウェア構成(Q#)
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20https://docs.microsoft.com/en-us/quantum/quantum-concepts-9-softwarestack?view=qsharp-preview より引用
量子コンピューターのためのデバイス
0と1という状態の重ね合わせで表現できる系であり
その状態に対する操作を実行でき
測定することができる
量子性そのものが外界からの影響を受けやすいので、それを遮断しやすい(もしくは影響をより受けづらい)などさらなる追加条件はある
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量子コンピューターのためのデバイス(例)超伝導素子: Google, IBM, 東大,理科学研究所などなにを量子ビットとするかによりさらに分かれる• 超伝導回路中の電荷(クーパー対)の自由度• SQUIDを含んだ磁束量子• トランズモン型(電荷型の改良版)、etc…
核磁気共鳴・電子スピン共鳴核磁気や電子スピンを量子ビットとする
量子光学光子を量子ビットとする
その他にも様々なデバイスで研究が進められている
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UCSB&Google/超伝導回路http://web.physics.ucsb.edu/~martinisgroup/
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IBM/シリコン量子ドットhttps://www.zurich.ibm.com/st/quantum/siliconquantumdots.html
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IBM/超伝導回路・トランズモン型https://www.zurich.ibm.com/st/quantum/superconductingcircuits.html
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IBM Q (トランズモン型)掘り下げ現在一般人でも利用可能な量子コンピューター
https://www.ibm.com/developerworks/jp/cloud/library/cl-quantum-computing/index.html
トランズモン型超伝導量子回路の改良型回路を細工してノイズを軽減=>エラー発生確率を下げる
https://uwaterloo.ca/institute-for-quantum-computing/sites/ca.institute-for-quantum-computing/files/uploads/files/120402_IQC_Hanhee_Paik.pdfhttps://pdfs.semanticscholar.org/7445/fda306d8221dd9902b97c4c54411f011c9d2.pdf
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Microsoftの場合…利用技術に関して明確にわかることはまだあまりなさそう
Ignite2017のキーノートからわかること:トポロジカル量子コンピューターという方式マヨラナ粒子という粒子が量子ビットとして働くらしい
関連しそうなWebサイトMicrosoft Quantum
https://www.microsoft.com/en-us/quantum/technologyデルフト工科大学 DiCarldoラボ
http://dicarlolab.tudelft.nl/マヨラナ粒子、量子コンピューターの誤り訂正についての論文Microsoft Researchから支援をうけている
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おことわり
このセクションの内容は、公開されている事実に基づく、私の想像です
Microsoftが研究しているものが、明確にこれだという論文・発表は今のところ見つけられていないです
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6つの技術要素https://www.microsoft.com/en-us/quantum/technology物理: マヨラナフェルミオンによるトポロジカル量子コンピューター
物質: 特殊な半導体ナノワイヤーデバイス: 上の物質を量子コンピューターとして動かす仕組み制御: デバイスと信号を送受信して制御する仕組みRuntime: 量子コンピューターのファームウェア・OSアプリケーション: 量子コンピューターの上で動かすソフトの開発
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物質: “nano-hashtags”
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この物質は、世界中のいくつかの研究所でさまざま工程を経て作られている。その一つがデルフト工科大学
Microsoft Quantum チームのブログEpitaxy of advanced nanowire quantum deviceshttps://cloudblogs.microsoft.com/quantum/2017/08/24/epitaxy-of-advanced-nanowire-quantum-devices/
関連記事・論文
‘Nano-hashtags’ could provide definite proof of majorana particleshttps://qutech.nl/nano-hashtags-provide-definite-proof-majorana-particles/
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結局、この物質は何なのか
半導体のナノサイズのワイヤーをハッシュタグ上にしたもの
超伝導体と接合している
超伝導体と半導体の接合自体は、Qubitの実現手段の一つとしてさまざまな研究が進んでいるこれにより、この系の中にマヨラナ粒子が存在するらしい準粒子(QuasiParticle)として存在
マヨラナ粒子は頑丈なため、Qubitとして理想的誤り訂正のための粒子を配置しているため、誤り訂正したものを系として測定できるらしい
というわけで量子コンピューターのデバイスとして研究を進めている
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Igniteで展示されていたこれは何?希釈冷凍機+量子デバイスを制御・測定する装置現在Qubitとして利用できる物性は、(大部分が)希釈冷凍機程度の温度まで冷却しないとダメ
希釈冷凍機は10~100mK程度の低温を連続的に実現できます
デバイスを制御、測定するために多数のリードがあります電流による磁場の影響とか、熱流入とかを防ぐためにおそらくあんな格好になっている
希釈冷凍機自体は既製品として購入もできる
どうやって冷やすの(1)?希釈冷凍機温度への到達
77K: 液体窒素。ミネラルウォーターぐらいのお値段
4K: 液体ヘリウム。液体窒素の10~100倍くらいの値段。病院のMRIなど研究施設以外でも見られる
1K: 液体ヘリウムを減圧冷却。通常、希釈冷凍機の一部
1~100mK: 希釈冷凍機
300K: 約27℃ 常温。
10μ~100μK: 断熱消磁
(3K: 宇宙の温度。宇宙背景放射)
熱力学第二法則により絶対零度に限りなく近づけるけど到達できないのです
温度が下がるほどより温度を下げるのが困難に
どうやって冷やすの(2)?希釈冷凍機の原理希釈冷凍機はヘリウム4(声を高くするあのガス)とその同位体ヘリウム3の混合溶液を利用します
超低温下で二相に分離し、ヘリウム3希薄相側は絶対零度でも6.6%溶け残ることヘリウム3の蒸気圧は有限に保たれること両相のエントロピー差が冷却能力となること
などを利用して冷却します画像は http://kelvin.phys.s.u-tokyo.ac.jp/fukuyama_lab/japanese/research/past_research/low_temperature.html より引用
液体ヘリウム小ネタ
真空容器(でっかい魔法瓶)に液体ヘリウム4を入れて(冷媒)その中に沈める形式が従来型数mKまで冷却可能冷却能力が高いので、ここから核断熱消磁で数μKの世界へ液体ヘリウムは適宜冷凍機に供給されて、冷却に利用しているので、定期的の補給する必要がある液体ヘリウムは蒸発するとすごい体積になるので、(日本国内では)高圧ガス保安法の範囲
数10mK~でよければ無冷媒型もある写真はなんとなくこっちのような気もする実験空間が広く、室温からお手軽に最低温度まで到達できるらしい
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希釈冷凍機構築の様子
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https://www.microsoft.com/en-us/research/group/microsoft-quantum-delft/
希釈冷凍機制御盤
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なぜ超伝導磁石?
先ほどでてきたマヨラナ粒子の論文含め、強い磁場をかけると発生する物理現象を利用したい
磁場の大きさ、方向などを制御できるのは電磁石(コイル)
導体に電流を流すとジュール熱が発生する
強い磁場に必要な大電流や超低温下ではジュール熱が無視できなくなる
超伝導でコイルを作ればいいじゃない
超伝導磁石小ネタ
超伝導状態だと一度流した電流は流れ続けるが、そのままだと調整できない超伝導コイルを外部の回路につないで = (ON/OFFできるスイッチ)外部の回路の電流を調整する
なにかのはずみで超伝導が破壊されることがある電流流しすぎ => 磁場が強すぎ =>超伝導壊れる磁場の変動が急すぎて、渦電流により発熱 => 超伝導壊れる磁力などによりコイルが動く=>摩擦熱=>超伝導壊れる など
クエンチと呼んで、急激に電流が流れさらなる発熱が発生するクエンチ発生時の保護回路が用意されている病院のMRIなどでは、緊急停止用にクエンチを発生させることもある
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