2011fall guidance07

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平成23年度後学期生徒指導論(理農工)

07不適応といじめ2

富田英司

愛媛大学教育学部

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スケジュールについて• 第7回 いじめ2,不登校1

• 第8回 不登校2,ワークショップ型授業の導入

• 第9回 カウンセリングマインド,ワークショップ型授業

• 第10回 生徒理解の手法,ワークショップ型授業

• 第11回 ワークショップ型授業(年内最後)

• 第12回

• 第13回 ゲストスピーカーによる講話

• 第14回 重要事項のふり返り

• 第15回 テストと解説

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いじめへの対応• 組織的対応• いじめの発見

– チェックシートやアンケートの活用• アンケートによるいじめの発見は30%を占める

• 教師の態度– 教師もいじめを生み出した集団の一人である

• 被害者の保護– 被害者ケアが最初のステップ

• 加害者への指導– 家庭の問題や心の問題があることが多い

• 学級経営上の工夫– 特に傍観者への指導(傍観者はいじめを持続させる)

• いじめの予防– 情動制御,言語的文化の醸成,家庭環境,ネット環境

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いじめ集団の構造(森田・清永(1986)を再構成)

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傍観者

暗黙的支持

観衆

積極的是認

加害者

いじめている

被害者いじめられている

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心理学的アプローチによるいじめ対応• 予防のためのプログラム例

– アンガー・マネジメント

•怒りのメカニズムの理解,怒りを静める技法,適切な表現方法

•本田(2002) 『キレやすい子の理解と対応:学校でのアンガーマネージメント・プログラム』(ほんの森出版)

– 共感性トレーニング• 特に道具的攻撃を行う者に対して• 自他の感情の認識,他者の視点理解,共感的関わり方例)セカンド・ステップ(Committee for Children)

• 起こってしまったいじめへの対応例– 支援グループ・アプローチ(Sue Young)・・・ソリューション・フォーカスト・アプローチを応用した手法

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怒りのメカニズムなぜ怒りをぶちまけるのか?

• キレやすい人に共通する重要な特徴–自動思考

•ある出来事Aが起こると,次にBが来ると思いこみ,それに対応した反応を即座に行ってしまう

–感情を思考の対象にできていない•自分の感情の理由を説明できない

•適切なラベルになるような感情の言葉をしらない

–感情の幅や種類が豊かでない•キレやすい人は「快」「不快」の区別が中心

–密かに不安なことを抱えている•自分の不安を周囲の出来事や人に投影してしまう

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いじめへの別のアプローチ

• 社会学者による提言– 学級制度自体をなくすべき(内藤,2009)

• 閉鎖空間では,誰もがおかしくなりうる• 「いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか」講談社

• 評価観点の多様性を高める– 学校が特定の絶対的価値観を持たない– 多様な観点で人が評価される学校作り

• いじめに関する心理教育– 子どもにいじめのメカニズムを教える

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次回

• 課題

–配布プリントを読み,いじめに関連した事象の区分とそれぞれの対応法について,自身の考えを述べてください.

–締切:来週の水曜日

–提出:[email protected]

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