腎不全と腎移植uro/docs/treatment/transplant/...5 2.腎不全と透析について • 慢性腎不全:腎臓が悪くなり、老廃物や水分を体 外に出せなくなる病気。•
2) 2腎 1 (RHR) (土旦)...2) 2腎1クリップ腎性高血圧ラット (RHR) (土旦) ラット...
Transcript of 2) 2腎 1 (RHR) (土旦)...2) 2腎1クリップ腎性高血圧ラット (RHR) (土旦) ラット...
2) 2腎 1クリップ腎性高血圧ラット (RHR) (土旦)
ラット (WKY 雄性, 7週齢)の左腎動脈をクリップで狭窄して作製した 2腎 lクリッ
プ腎性高血圧ラットを狭窄術 6 週間後(体重 245~404g) 実験に用いた。 CS-866 (001, 0.03,
0.1, O.3mg!kg, N~7 又は 8) 及び溶媒 (0 5%CMC, N~7) を単回経口投与した後 24 時間ま
での平均血圧及び心拍数の推移及び 24時間降圧面積値を図 2.6.1.2.2-7に示す。 CS-866は
O.03mg!kg以上の用量群で血圧の有意な下降が認められ,心拍数に有意な変化は認められな
かった。降圧面積値は O.Olmg!kg群が 73%・hr,O.03mg!kg群が 239%・hr,O.lmg!kg群が 306%・
hr, O.3mg/kg群が 337%・hrで用量依存的に増大し,同じ用量を投与した SHR(表 2.6.1.2.2-2,
p 27) よりも大きな降圧面積値を示した。
(拍/分)
450
400
Tしな差意有
、11111111111J
ま託手C!350
Fー
300
250
(mrnHg) 200
180
O.03mg/kg P~O.0075
O.1mglkg P=O.0026 O.3mglkg P=O.0006
出 160
国安
併 140
120
-0ー溶媒対照 (N~7 , -93土45%・hr)
-ー-0.0Imglkg(N~7, 73土114%'hr)一合一 0.03mglkg(N~8 , 239土77%・hr)-・-0.lmglkg(N~7 , 306土107%'hr)ー+ー 0.3mglkg(N~7 , 337土143%'hr)
100
12
時間
図 2.6.1.2.2-7 RHRに CS-866を単回経口投与した後の平均血圧及び心拍数の推移
(土旦)
。 6 18 24 (h)
平均値土標準誤差ヲ検定 投与前値を共変量とした反復測定分散分析及び溶媒対照群
に対する D四mettの多重比較検定 (P<0.05)
( )内は例数及び 24時間降圧面積値(平均値土標準誤差)を示す
29 2.6.1薬理試験の概要
3) DOCA食塩高血圧ラット(土且)
ラット (WKY 雄性, 7週齢)の左腎臓を摘出し,その 1週間後から生理食塩水を摂取
させるとともに DOCA を週 l 回皮下投与 (20mg!kg) し,腎臓摘出術 8 週後(体重 263~344g)
に実験に用いた。 CS-866 (30mg!kg, N二斗)及び溶媒 (05%CMC,N二斗)を単回経口投与後
24時間までの平均血圧及び心拍数の推移並びに 24時間降圧面積値を図 2.6.1.2.2-8に示す。
CS-866の投与により,血圧及び心拍数ともに溶媒対照群に比較し有意な変化は認められな
かった。
(拍/分)400
350
事語
手FJE300
250
200
(m22m0HgF )
200
吾出 180
翠併 160
140
120 。
有意差なし
ーレな差意有
、EEEEEEEEEEEJ
-0ー溶媒対照 (N~4 , 121土60%・hr)
-ー-30rng!匂(N~4, 73土59%'hr)
6 12
時間
18 24 (h)
図 2.6.1.2.2-8 DOCA食塩高血圧ラットに CS-866を単回経口投与した後の平均血圧
及び心拍数の推移(全当)平均値土標準誤差ヲ
( )内は例数及び 24時間降圧面積値(平均値±標準誤差)を示す
検定投与前値を共変量とした反復測定分散分析 (P<0.05)
2.6.1薬理試験の概要 30
4) 正常血圧ラット(土旦)
ラット (WKY 雄性, 13 週齢,体重 316~396g) に, CS-866 (09, 3, 9, 30mg!kg, N~5
又は 6)及び溶媒 (05%CMC, N~7) を単回経口投与した後 24 時間までの平均血圧及び心
拍数の推移並びに 24時間降圧面積値を図 2.6.1.2.2に示す。 CS-866の投与によりすべての
用量群で血圧の有意な下降が認められ,心拍数は 0.9mg/kg群で有意な増加が認められたが,
3mg!kg以上の用量群では有意な変化は認められなかった。降圧面積値は, 0.9mg!kg群が
156%・hr,3mg!kg群が 188%・hr,9mg!kg群が 221%・hr,30mg!kg群が 260%・hrで用量依存
的に増大したが, SHR (表 2.6.1.2.2-2,p 27) に比較すると,同程度の降圧面積値を示す用
量はより高用量であった。
(拍/分)
500
450
1
9
l
o
o -
p
p
。k
p白m
9
0
、EEEEEEEEEEEJ
議 400牢-J 350
300
250
(mrnHg)
160
140
--0ー溶媒対照 (N~7 , -4,,23%・hr)
-・-0.9mglkg(N~札 156土18% ・ hr).......3mglkg(N~5 , 188土15%・hr)ー・-9mglkg(N~5 , 221土29%・hr)ー"'_30rng!匂 (N~5 , 260土42%'hr)
出 120
国安
併 100109mgkg} 3 mglkg
9mglkg I P<O.OOOl 30 mglkg
80
60 。 6 12 時間
18 24(h)
図 2.6.1.2.2-9 正常血圧ラット (WKY) に CS-866を単回経口投与した後の平均血圧
及び心拍数の推移(全基)平均値±標準誤差
( )内は例数及び 24時間降圧面積値(平均値±標準誤差)を示す
検定 投与前値を共変量とした反復測定分散分析及び溶媒対照群に対する D田mettの
多重比較検定 (P<0.05)
31 2.6.1薬理試験の概要
以上の正常血圧ラットを含む高血圧モテ、ノレラットにおける 24時間降圧面積値をまとめて
図 2.6.1.2.2-10に示す。 24時間降圧面積値は RHR>SHR>正常血圧ラット >DOCA食塩高血
圧ラットの順に大きく, CS-866がRA系に作用し降圧作用を発現することが裏付けられた。
(%'h)
600
。
_ _ SHR(N~5~ 7)
ー司.....RHR(N~7又は 8)
一・-DOCA食塩高血圧ラット (N~4)
-0一正常血圧ラット (N~5~7)
500
o
o
o
n
u
n
u
n
U
4
3
2
坦駆回目盤臣世寸刊
100
レメ
0.01 。l 10 l∞(mglkg) 用量
図 2.6.1.2.2-10 高血圧モデルラット及び正常血圧ラットに CS-866を単回経口投与した
後の 24時間降圧面積値
(企且,企13_,企14,企1豆)平均値土標準誤差
2.2.2.2ラット (SHR)反復経口投与時の降圧作用
4) 14日間反復経口投与(土些)
互生ょ腹部大動脈にテレメトリ送信機を埋め込んだ SHR(雄性, 25 週齢,体重 349~412g)
にCS-866(03, Img!kg, N~6) 及び溶媒 (0 5%CMC, N~6) を l 日 l 回 14 日間反復経口投
与し,平均血圧及び心拍数をモニターした。なお,投与期聞の前後にそれぞれ7日聞の観
察期間を設け,溶媒を l日l回反復経口投与した。得られた血圧値及び心拍数は投与前に
対する相対値(%)に変換し,各投与日における 24時間平均血圧及び 24時間平均心拍数を
算出した。なお,投与量は単回経口投与で確実な降圧作用が認められた用量とした。
盆墨ム Img!kg投与群の血圧及び心拍数の推移を図 2.6.1.2.2-11に, 24時間平均血圧及び脈拍
数の推移を図 2.6.1.2.2-12に示す。 CS-866の投与により用量依存的に血圧が下降し, Img!kg
群では投与後 24時間まで血圧の下降が認められた。 24時間平均血圧は, 0.3及び Img!kg群
ともに投与 l日目から 14日目まで有意な低値(溶媒対照 163~168mmHg , O.3mg!kg: 145
~149mmHg , Img!kg: 138~143mmHg) を示し,投与期間中大きな変動なく推移した。最終
投与終了後の血圧は徐々に投与前値に回復した。 24 時間平均心拍数は Img!kg 群の投与 1~3
日目及び 12日目に有意な上昇が認められたが,上昇の程度は 10拍/分程度であり,その他に
有意な変化は認められなかったことから,心拍数に影響を与えにくいものと考えられた。
以上, CS-866は, SHRへの 14日間反復経口投与において心拍数にほとんど影響を及ぼ
すことなく安定した降圧作用を示した。反復投与による降圧作用の減弱は認められず,ま
た休薬後の血圧値は徐々に投与前の値に回復し, リバウンド現象は認められなかった。
2.6.1薬理試験の概要 32
(拍/分)
400
350
ま託手C!300
Fー250
200
(mrnHg)
180
160
出
雲山併
120
100
-2 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 (日)
日数
図 2.6.1.2.2-11 SHRにCS-866を 14日間反復経口投与した際の平均血圧及び心拍数の推移
(企1亘)平均値ヲ N~6
-2~0 日 溶媒投与ヲ 1~14 日 CS-866 lmglkg投与. 15~21 日 溶媒投与
(rmr由 g) (拍/分)200 r 310
-0ー溶媒対日召ー+ー溶媒対昭
~O.3 mglkg 特 -・0.3mglkg ー噛ー1mglkg L ー喧ー1mglkg 180
司出虫併1 曲 牢宮併皇290
E 皿町主「土
世世寸
寸円
140 280
120・ ー.. . . . . . . . .ーー 270
2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9叩 111213141516171819却 21(日) -2 -10 1 234 5 6 7 8910111213141516171819却 21(日)
回数 回数
図 2.6.1.2.2-12 SHRに CS-866を 14日間反復経口投与した際の 24時間平均血圧及び脈拍
数の推移(企1亘)平均値土標準誤差. N~6
検定 投与期間中(1~14 日) ;投与前値を共変量とした反復測定分散分析及び
Dunne性検定 *P<0.05. 判 P<O.OI
投与終了後(l5~21 日) ;投与前値を共変量とした分散分析 ↑P<0.05ラ↑↑P<O.OI
33 2.6.1薬理試験の概要
5) 24週間反復経口投与(土17,企旦畠全1呈,土19)
互孟,;, SHR (雄性, 20 週齢,体重 296~358g) に, CS-866 (1, 1 Omg/kg , N二 10)及びヒド
ララジン (5mg/kg,N~10) 並びに対照として溶媒 (05%CMC , N二 9) をそれぞれ l日l回
目週間反復経口投与した。また,正常血圧の対照として WKYラット(雄性, 20週齢,体
重 354~415g , N~10) に溶媒を同様に投与した。斗週ごとに投与約 3 及び 24 時間後(翌日
投与前)の血圧及び心拍数を tailcuff法により測定し, RA系の各種血摂中パラメータを投
与前後あるいは投与期間中に,血摂中心房性ナトリウム利尿ペプチド (ANP) 濃度を投与
24 週にそれぞれ測定した(主五一~)。さらに, 24 週間以降にも 1~3 週間投与を継続
し(主Aム--ー),血摂及び尿中カテコラミン(アドレナリン及びノノレアドレナリン)濃
度を測定した (4-18 主語~~)。なお,投与量は単回経口投与で確実な降圧作
用が認められた用量とし,さらに長期投与時の安全性確認のためより高い用量も設定した。
盆塁ょ投与3及び24時間後の平均血圧並びに心拍数の推移を図 2.6.1.2.2-13に示す。CS-866
投与により用量依存的な降圧が認められ,投与 3時間後の平均血圧は SHR溶媒対照群では
169~183mmHg の範囲で推移したのに対し, 1mg/kg 群では 137~150mmHg , 10mg/kg群で
は 117~126mmHg の範囲で推移し 1 及び 10mg/kg 群ともに投与期間中の全測定時点で有
意な下降を示した。同様に,投与 24 時間後も SHR 溶媒対照群の 168~I77mmHg に対し
1mg/kg 群では 152~161mmHg , 10mg/kg 群では 125~142mmHg で推移し, 1mg/kg群は投与
16週以降, 10mg/kg群は投与期間中の全測定時点で有意な下降を示した。心拍数は, 10mg/kg
群で 部有意な低値を示した以外に有意な変化は認められなかった。ヒドララジン投与群
は,投与後 3及び 24時間ともに投与期間中の全測定時点で有意な下降を示し,投与 3時間
後の降圧は CS-866の 10mg/kg群と同程度あるいはそれ以上であったが,心拍数の有意な増
加を伴っており,投与 24時間後の降圧は CS-866の 10mg/kg群より弱かった。
RA系の血摂中パラメータでは, CS-866の l及び 10mg/kg群において AI及びAII濃度の
用量依存的な高値が認められ, 10mg/kg群ではレニン活性の高値も認められた。血摂中アノレ
ドステロン濃度は,投与 12及び 24週において SHR溶媒対照群に比較し CS-866投与群で
有意な低値を示した。 ACE活性は SHRの全ての群で WKY溶媒対照群よりも低い値で推移
し, SHR溶媒対照群に比較し CS-866の 10mg/kg群で投与 24週に有意な高値を示した以外
は, SHR溶媒対照群と CS-866及びヒドララジン投与群との聞に有意な差は認められなかっ
た。血摂中 ANP濃度は, CS-866の 10mg/kg群及びヒドララジン群で有意ではないが低値を
示した。
投与期間終了時における血摂及び尿中カテコラミン濃度を表 2.6.1.2.2-3に示す。 CS-866
投与群の血摂及び尿中カテコラミン濃度は, SHR溶媒対照群に比較し有意な差は認められ
なかった。
以上, CS-866は SHRへの 24週間反復経口投与において耐性を生じることなく安定した
降圧作用を示し,その作用は投与後 24時間まで持続することが示された。また,降圧に伴
う反射性の頻脈,あるいは血摂及び尿中カテコラミン濃度の変化は認められず,交感神経
系の充進はないものと考えられた。 方, RA系では CS-866の AII桔抗作用を裏付ける AI
及び AII濃度の上昇が認められた。
2.6.1薬理試験の概要 34
** ーo--SHRi:創業対照(N=9)
ー・ーCS-8661mgJkg(N=10)ー唾F・CS-86610mg/kg(N=10)
ー王Fーヒドララジン 5mgJkg(N=10)ー合一WKY溶媒対照(N=10)
投与後24時間(拍/分)500
400
300
投与後3時間
暫判OU十f士士号さ300「ー→ー
(}白/分)
500
200
l'幹
|榊
**
(mmHg) 200
180
160
140
120
(mmHg)
200
180
160
E附
5120
100 100
80
*キ
24(週〉8 12 16
投 与 週
ロSHR溶媒対照(N=9)
園CS-866 1mg/kg(N=10)
図CS-866 10mgJkg(N=10)
図ヒドララジン 5mgJkg(N=10)
回WKY溶媒対照(N=10)
20 4
60
24(週) 0 20 8 12 16
投 与 週
ー-0-ーSHRl容自!t女ナ照(N=9)
ー・-CS-8661mgJkg(N=10)
_'_CS-866 10mg/kg(N=10)
~ーヒドララジン 5mgJkg(N=10)
---t-WKY溶媒対照(N=10)
4
80
60
0
投与24週
(pg/mL)
4000
3500
3000
制 2500
灘 2000
~ 1500
1000
500
0 (pg/mL)
25
10
20
15
5
川町灘口〈
(ng/rytJ-lhr) 30 r
キ
*園料
認出入リム融制司
。(pg/mL)
300
富山入 200ロ資150
去100¥
ト
20
10
5
25
15
50
投与24週投与前
。(pg/mL)
600
500
悩 400
警300
5200
100
0
*
。(IU/L) 40
10
0
30
20
35
15
25
記山首O〈
心拍数及び
2.6.1薬理試験の概要
投与24週
SHRにCS・866を24週間反復経口投与した際の平均血圧,
血築中 RA系パラメータ並びに ANP濃度 (企11)平均値土標準誤差
検定:SHR溶媒対照群に対する Dillille伎の多重比較検定 ザ<0.05ヲ川Pく0.01
35
24(週〉20 16 12
投与週
s 4
図 2.6.1.2.2-13
表 2.6.1.2.2-3 SHRに CS-866を 25-27週間反復経口投与した際の血策及び尿中
アドレナリン並びにノルアドレナリン濃度(全基, 全旦)
SHR
検査項目 溶媒対照 CS-866
(N~8) lmglkg (N~10) 10mglkg (N~10) ゆ
アドレナリン
血 (pg/mL) 17H38 274,,68 190I35
ま庶 ノルアドレナリン
(pg/mL) 214I40 23H38 266I70
アドレナリン61.4I4.2 79.9I7.4 73.6I7.8
尿(ng/dayllOOg体重)
ノルアドレナリン
(ng/dayllOOg体重)368,,14 435,,20 460I31
平均値土標準誤差
検 定 日HR溶媒対照群lこ対する DunneUの多重比較検定有意差なし (P>0.05)
SHR溶媒対日召群と WKY溶媒対日召群とのt検定 ↑↑Pく0.01a) 血援は N~8
b)血援は N二 9
2.2.2.3イヌ単回経口投与時の降圧作用(企Z旦)
ヒドフフジン 5mglkg
(N~10) ,)
120I43
178I45
90.H29.4
472,,62
WKY (N~10) b)
138,,27
174,,26
44.5,,2.9↑↑
31H12↑↑
左生ょ イヌ(ピーグ、ノレ 雄性, 7~9 カ月齢,体重 77~9 6kg) の左腎動脈に狭窄術を施し. 2
腎性 Goldblatl型 (2腎性 l腎動脈狭窄)高血圧犬を作製した。狭窄術後4週以降に血圧が高値を
示したところで実験に用いた。クロスオーバー法(休薬 3日間)により1.3及び 10mglkgの CS-866
(乳糖等の添加剤と混合しカプセノレに充填) .並びに対照として添加剤のみを充填したカプセノレ
を単回経口投与した (N~7) 。血圧及び心拍数は,大腿動脈に挿入したカテーテノレを血圧測定、ン
ステムに接続して投与後 48時間まで経時的に測定し,投与後 12及び 24時間までの降圧面積値を
算出した。
なお,次項に示すイヌ反復経口投与時の降圧作用の実験(主語=~)も,同様の高血圧モデ
ノレ犬及び測定方法により行った。
投与量は,単回及び反復経口投与ともに AII昇圧抑制作用を参考に降圧作用の発現が予想され
る用量範囲とした。
盆墨ム 投与後 48時間までの血圧及び心拍数の推移を図 2.6.1.2.2-14に,降圧面積値を表
2.6.1.2.2-4にそれぞれ示す。CS-866投与後の血圧は対照群よりも低い値で推移し,1, 3及び 10mglkg
群の降圧面積値は 12時間までがそれぞれ 61. 82及び 120%・hr. 24時間までがそれぞれ 86. 187
及び227%・hrでともに用量依存的に増大した。いずれの用量群も投与8時間後に最大降圧を示し,
3及び 10mglkg群は有意な下降を示した。心拍数はいずれの用量群においても有意な差は認めら
れなかった。
2.6.1薬理試験の概要 36
(拍/分)
175
さJ静ザミふ
(mrnHg)
170
160
150
出
雲140
併130
120
110
o 2 4 6 81012141618202224
時間
:!J
一争一対照
-・ーlmglkg-喧F・3mglkg
-・ー10mglkg
48 (h)
図 2.6.1.2.2-14 腎性高血圧犬に CS-866を単回経口投与した後の平均血圧及び心拍数の
推移(企盆)平均値土標準誤差ヲ N~7
検定対照群に対する D田mettの多重比較検定 *P<0.05ラ仲'P<0.01
表 2.6.1.2.2-4 腎性高血圧犬に CS-866を単回経口投与した後の 12及び 24時間降圧
面積値(全量)
投与量 降圧面積値(%・ hr)
(mglkg) 。 ~12 時間 。~24 時間
対照 24.3土21.7 45.8土51.6
l 61.3土31.5 86.1土70.9
3 82.1土26.9 186.6土54.9
10 120.3土38.2* 226.8土70.4
平均値土標準誤差 N~7
検定 対昭群lこ対する DunneUの多重比較検定 *P<O.05
37 2.6.1薬理試験の概要
2.2.2.4イヌ反復経口投与時の降圧作用(企2.1)
左生ょ イヌ(ピーグ、ノレ雄性, 7~8 カ月齢,体重 7A~10Akg) に前項と同様の方法で腎動脈狭
窄術を施し,腎性高血圧犬を作製した。 CS-866(1. 3. 10mg!kg)及び対照として添加剤のみ充填
したカプセノレを l 日 l 回 14 日間反復経口投与 (N二斗~7) し,引き続き 7日聞の休薬期間を設け
た。血圧及び心拍数の測定は,投与1.7及び 14日目に投与前から投与後 24時間まで経時的に行
った。投与期間中.RA系の血摂中パラメータ,血液生化学的検査(血清ナトリウム,カリウム及
びクレアチニン濃度) .尿検査(ナトリウム,カリウム及びクレアチニン排池量,クレアチニン
クリアランス)及び血摂ANP濃度並びにカテコラミン(アドレナリン及びノノレアドレナリン)濃
度の測定を行った。なお,ロサノレタン (30mg!kg.N二斗)及びカンテ、サノレタンシレキセチノレ (3mg/kg.
N二日)についても同様の検討を行った。
盆墨ム 投与1.7及び 14日目の血圧及び心拍数の推移を図 2.6.1.2.2-15に,最大降圧度及び降圧
面積値を表 2.6.1.2.2-5に示す。 CS-866投与群は.1mg!kg群では明らかな降圧は認められなかった
が. 3及び 10mg!kg群では各投与日において対照群よりも低い値で血圧が推移した。投与1. 7及
び 14日目の最大降圧度は. 10mg!kg群はいずれも 20mmHg前後で有意差は認められなかったが,
3mg!kg群は投与 l及び7日目が 29mmHg.投与 14日目が 22mmHgで,いずれも対照群に比較し
有意差が認められた。投与1.7及び 14日目の 24時間降圧面積値は.3mg/kg群がそれぞれ 318%.
hr.386%・hr及び278%・hrで,投与 l及び7日目に有意差が認められ.10mg/kg群がそれぞれ 143%.
hr. 434%・hr及び 405%・hrで,投与 7及び 14日目に有意差が認められた。心拍数は. 10mg!kgで
有意な低値が一部で認められた以外に有意な変化は認められなかった。休薬後の血圧値は,投与
前値を大きく上回るような変化を生じておらず, リバウンド現象は認められなかった。
カンテ、サノレタンシレキセチノレ投与群も各投与日において対照群よりも低い値で血圧が推移し,
投与1.7及び 14日目の 24時間降圧面積値はいずれも有意な高値を示した。心拍数は,一部有意
な減少が認められた以外に有意な変化は認められなかった。ロサノレタン投与群には明らかな降圧
作用は認められず,心拍数にも有意な変化は認められなかった。
図 2.6.1.2.2-16に示すように,血摂中カテコラミン濃度はノノレアドレナリンが l時点のみ有意な
高値を示した以外に有意な差は認められなかった。
RA系の血摂中パラメータでは,図 2.6.1.2.2-17に示すようにレニン活性. AI及び AII濃度の増
加が認められた。血液生化学的検査,尿検査及び血摂ANP濃度に明らかな変化は認められなかっ
た。
2.6.1薬理試験の概要 38
(拍/分)
160
& 0
• ロe
E
140
120 説明科会
• ロ0 対照(N=の• CS剖 61m酬cg(N=4)企 CS-8663m併cg(N=6)・CS-86610mg/kg(Nコ7)口カンデサルタンシレキセチル 3m肘cg(N二8)')
ムロサルタン 3仇nglkg(N=4)
24 10 0 1 2 4 6 8 白
100
24 2 4 7 (h) (日)
休薬
12 12 OO
KU
A守
ラ“-nu ・4
日
4仏Y
ヲ“
12 。ozo
A守ヲ
“-nU
-前日
80
投与第14日投与第7日投与m1日
(mmHg)
160
d.
• • ロ
d.
• • 。
ロ
-ロ
aoa
・
140
120
100
出H
司安時
24 (h) 2 4 7 (日)
休薬
12 B
Z0
4仏守
句
&-nU
-m日
d斗ラ“
キキ
12 OO
KU
A守
ラ“-nu ・4日
4仏Y
ヲ“
12 。ozo
A守ヲ
“-nU
-前日
80
投与第14日
腎性高血圧犬に CS-866文は類薬を 14日間反復経口投与した際の投与
1, 7及び 14日目の平均血圧並びに心拍数の推移(企21)平均値,検定:対照群に対する Durmettの多重比較検定 叩く0.05,州Pく0.01
a)投与第7日はN=7
2.6.1薬理試験の概要
投与第7日
39
投与第1日
図 2.6.1.2.2-15
表 2.6.1.2.2・5 腎性高血圧犬に CS・866文は類薬を 14日間反復経口投与した際の投与
1. 7及び 14日目の 24時間降圧面積値並びに最大降圧度 (企2.1)
投与群伊J 24時間降圧面積値(%・ hr) 最大降圧度 (rnrnHg)
数 投与 l日 投与 7日 投与 14日 投与 l日 投与7日
対照 5 -33.5:1:52.0 -108.3:1:76.0 -1l.6土66.6 10.4:1:2.6 12.6:1:4.5
CS-866 4 160.2士64.8 -4.7士27.4 25.4土59.3 13.8士2.9 17.0士2.6
1rnglkg
CS-866 6 317.7:1:84.7** 386.4:1:115.9** 277.9土150.9 28.5土5.5州 29.2:1:2.8**
3rnglkg
CS-866 434.0:1:80.3 ** 404.8:1: 77.5*
10rnglkg 7 142.5:1:71.6 22.l:!:3.0 18.9土2.5
カンデサルタン
シレキセチル 8 364.8:1:66.0** 609.5:1:66.8** 544.8土63.8** 31.8:1:3.8州 22.7:1:2.5
3rng_lkg_ ロサルタン
30rnglkg 4 104.4士45.3 -16.3士97.9 5.3土179.7 15.8士2.6 14.8士4.7
平均値土標準誤差
検定 対照群lこ対する Dunnettの多重比較検定 *P<O.05.仲 P<O.Ol
(pg/rnL) アドレナリン
0.3
量 伯三戸方 食挙話省投与前日 投与第3日 投与第12日 休薬7日。L L- ーー」
2 4 8 2 4 8 (時間)
ノルア ドレナ リン
(pg/rnL)
一-;:。-企・ト一対CCcカロンサSS S 照デル888タ666サ(Nン666ル=タ33511ン0mmc)mCmgwRRC句恒h竹R(例N(内(NN4=46=)) 73) ) mdhg(N4) 2.0 r
* 1.5 ~ ー合一 rnglkg
* 1.0 r企
首8-4投与前 日 投与第3日 投与第12日 休薬7日。L L...ー ーー」
2 4 8 2 4 8 (時間)
図 2.6.1.2.2-16 腎性高血圧犬に CS-866を 14日間反復経口投与した際の
血築中アドレナリン及びノルアドレナリン濃度の推移(企2.1)平均値
検定:対照群に対するDunnettの多重比較検定 叩く0.05
2.6.1薬理試験の概要 40
投与 14日
8.6土4.3
14.8士3.9
21.5土4.0*
19.9土3.0
16.6土2.7
17.3:1:4.3
(nglmνh)
25
20
坦
守15
,i 10
。(ngldL)
250
襲入 200
ロlこ1トL〈 150
トえ 100
o L
(pglmL)
20000
15000
制警曳ム司 10000 I
o 4 8 12 16 20 24
投与第1日
/ ____-!
o 4 8 12 16 20 24
投与第1日
。川島o L か.. 1
o 4 8 12 16 20 24
投与第l日
(ps5f0叫0)l
400
制懇〈 300
200 L .¥
100ι .b...キ ーロ
o L-ー-- E 盲
o 4 8 12 16 20 24
投与第l日
o 4 8 12 16 20 24
投与第1日
o 4 8 12 16 20 24
投与第7日
脳ァ~o 4 8 12 16 20 24
投与第7日
企詣o 4 8 12 16 20 24
投与第7日
凪l..1=tI..'-______
ヨk
o 4 8 12 16 20 24
投与第7日
o 4 8 12 16 20 24
投与第7日
-0一対照(N=5)
ーー- CS-8661mglkg(N=4)
ー由一CS-8663mglkg (N=6) -・-CS-86610m引{g(N=7)
一合ーカンヂサルタンシレキセチ}~ 3mglkg(Nニ 8)
ヰ ーローロサルタン 30mglkg(N=4)本ヨド
o 4 8 12 16 20 24 (ω
投与第14日
o 4 8 12 16 20 24 (h)
投与第14日
L三 国o 4 8 12 16 20 24 (h)
投与第14日
』量冨o 4 8 12 16 20 24 (h)
投与第14日
o 4 8 12 16 20 24 (h)
投与第14日
図 2.6.1.2.2・17 腎性高血圧犬に CS・866文は類薬を 14日間反復経口投与した際の投与
1, 7及び 14日目の血策レニン活性,アルドステロ ン濃度, AI及び AII濃度,
並びに ACE活性の推移(企21)平均値,検定 :対照群に対する Dunnettの多重比較検定 ザ<0.05,**Pく0.01
41 2.6.1薬理試験の概要