14回全日本学生フォーミュラ大会 参戦報告書 -...

19
横浜国立大学フォーミュラプロジェクト 第14回全日本学生フォーミュラ大会 参戦報告書 CONTENTS 1. はじめに 2. プロジェクト目標・活動報告 3. 車両紹介 4. 大会参戦報告・結果分析 5. メンバー紹介 6. スポンサー紹介 p.3 p.4 p.6 p.10 p.1 5 p.1 6

Transcript of 14回全日本学生フォーミュラ大会 参戦報告書 -...

横浜国立大学フォーミュラプロジェクト第14回全日本学生フォーミュラ大会

参戦報告書

CONTENTS

1. はじめに2. プロジェクト目標・活動報告3. 車両紹介4. 大会参戦報告・結果分析5. メンバー紹介6. スポンサー紹介

p.3p.4p.6

p.10p.15p.16

1

横浜国立大学フォーミュラプロジェクト

総合2位獲得!ご支援頂きました皆様

誠にありがとうございました!!

■ 第14回全日本学生フォーミュラ大会(2016年大会)

●大会会場

ECOPA(エコパ:小笠山総合運動公園) 静岡県袋井市愛野2300-1

大会結果

2

競技名・審査名 順位 配点 記録

静的審査

コスト審査 25 34.5/100 -

プレゼンテーション審査 4 63.75/75 -

デザイン審査 5 127/150 -

動的審査

アクセラレーション 13 56.85/75 4''434

スキッドパッド 11 19.64/50 5''558

オートクロス 5 129.28/150 58''970

エンデュランス 5 258.40/300 22'12''053

燃費 13 63.20/100 3.16L

総合 総合成績 752.65/1000

●結果

総合優秀賞 (参加92チーム中)

表彰:総合優秀賞第2位,ベストサスペンション賞第2位,日本自動車工業会会長賞

第14回大会は他のチームと比べ突出した成績を残すには至りませんでした

が,各競技バランスよく好成績を収めた結果総合第2位,またサスペンション

設計が評価されベストサスペンション賞第2位を獲得することができました.

チームはエンデュランス,燃費の競技以外の総計成績では首位に立っており

ましたが,本年優勝した京都工芸繊維大学に0.61点差という僅差で敗れてし

まい悔しくも初優勝を逃す形となってしまいました.次年度はコスト審査の底

上げと各競技の更なる高みを目指して優勝を獲得します.

1. はじめに

3

私達横浜国立大学フォーミュラプロジェクト(Yokohama National univ. Formula

Project)はフォーミュラスタイルの小型レーシングカーの設計・製作を通して大学の授業

だけでは学ぶことの出来ない「ものづくり」に取り組んでいる団体です.

今年も9月6日(火)から10日(土)にかけて開催された第14回全日本学生フォーミュ

ラ大会に参戦して参りました.今年は2日目に発生した電装トラブル,3日目における天

候の不安定等様々な苦難が起きましたが,静的審査,動的審査両者ともに無事すべての競

技を完遂することができ,そのうえで総合優秀賞第2位という輝かしい成績を残すことが

できました.

このように大会に出場することができたこと,私たちに素晴らしい成績をもたらしてい

ただいたことも,スポンサーの皆様,顧問の先生方,OB・OG・諸先輩方,そしてYNFP

を応援してくださった全ての方のご支援・ご助力あってのものです.ここに感謝を申し上

げると共に,今大会の結果を報告させていただきます.

2016年プロジェクトYNFP-16を応援して下さり,誠にありがとうございました.

今後とも横浜国立大学フォーミュラプロジェクトをよろしくお願い申し上げます.

御礼

2016年9月吉日

横浜国立大学フォーミュラプロジェクト

YNFP-16 チームリーダー 植松 亮裕

プロジェクト目標私たちYNFPはこれまでに11度の大会を経験し,それぞれの大会で数々の賞を獲得して

きました.総合優勝には手が届いていませんが,過去の実績を振り返ると私達が十分に上

位校と渡り合えるポテンシャルを持っていることが伺えます.

私たちは上の内容も踏まえメンバー間で話し合った結果,今年こそは歴代の先輩方が成

せなかった第14回全日本学生フォーミュラ大会総合優勝を勝ち取りたいと思い,2016年

度の目標と設定しました.

2. プロジェクト目標・活動報告

4

活動報告

設計本年度の設計はマシンがコンセプトに正確に沿う

よう早期よりコンセプトの落とし込みを行いました.

9月上旬よりメンバー間でマシンコンセプトやコン

セプトに見合ったマシンを作るためにはどのような

性能・評価等が必要か等を綿密に話し合いました.

また,チームを卒業した社会人OBや学内OBの方々

も交えて定期的に「定例会」を開催し,客観的な視

点からの評価や知識の伝授等をして頂きコンセプ

ト・設計への糧に致しました.各詳細設計はシェイ

クダウンと製作に要する時間等を考慮し, 2015年

内という早期に完了することができました.

製作製作は昨年度,新規搭載部品が大会直前にずれ込

んだ部分があったこと,それによる部品の信頼性の

不足等を反省し7月末期での新規部品搭載完了とし

て年間の予定を立てました.この上で,製作部品の

優先度や流用できる部品を積極的に用いる等の工夫

を凝らすことで時間と資金の面での調整を施しまし

た.結果,早期よりマシンへのパーツ搭載が完了し,

問題点の発見と信頼性の確保に要する時間を確保す

る事ができました.

OBの方々も交えコンセプトや設計に関する話し合いを実施(定例会)

静的審査(コスト・プレゼン・デザイン審査)コスト審査では,昨年の書類選考審査落ち(ペナルティ-100点)という厳しい結果を受け,

早期からの始動,および綿密な日程計画を立てることより始めました.これにより,チェッ

ク体制を余裕をもって敷くことができ,円滑にレポート作成を進めることができました.

プレゼン審査は昨年と同様,社会人OBや大学内の講師の方々より客観的な視点からの内容

やプレゼンテーションの評価をして頂くことで内容と発表手法の成熟を図りました.

デザイン審査については,コンセプトの流れに沿った内容のレポート作成,発表を心がけ

ました.さらにプレゼン審査と同様OBの方々からのご助力を得て内容と発表手法の円熟に努

めました.

走行走行は昨年と同様3月期より走行を行いました.今年は資金的な不足もあり,昨年よりも走

行回数を減らさざるを得ない状況となってしまいました.その為走行会毎に入念な走行計画

を立て,できるだけ走行時間を確保できるような体制を作ることを心がけました.また今年

はマシンセッティングにも力を注ぎました.走行毎にタイム,データロガー,ドライバーイ

ンプレッション等のデータを集め早期より積極的にマシンセットアップを行い,8月末期には

ほぼセットアップの煮詰めが済んでいる状況にすることができました.

5

本年も早期車両完成となる3月27日にシェイクダウン

各走行会毎にセットアップをこまめに行いました

YNFP-16 マシンコンセプト

「Drive at Will」今年の車両設計にあたって,学生フォーミュラの大会コンセプトに合致するアマチュ

アサンデーレーサー向けの小型フォーミュラカーの開発という点に着目し,16年度車両

のコンセプト名をDrive at Will としました.

このコンセプトは「ドライバーが意のままにマシンを操り性能の限界性能を引き出し

やすいマシン」というコンセプトです.私たちはこのコンセプトを達成するために

「車両挙動の安定化」「応答性の向上」「ドライバーへのフィートバック向上」

の3点に重点をおいて開発を行いました.

マシンレイアウトは,ドライバーの姿勢と重量配分を考慮しながら,ロングホイール

ベース・ワイドトレッド・シャフトドライブ・10インチホイールと過年度マシンを踏襲

しつつ本チーム初の試みとなるリアウイング搭載を致しました.

3. 車両紹介

6

YNFP-16 詳細設計

●全体概要

「車両挙動の安定化」,「応答性の向上」,「ドライバーへのフィードバック」の

これら3点の達成を目標とした詳細設計を行いました.また上記3点の達成の為にビー

クルダイナミクスに基づいた具体的な数値目標を設定し,それに沿った設計を行いま

した.

●シャシー班

シャシー班は上記3点の達成を,「入力に対する応答の正確性」,「タイヤグリップの

向上」,「車両挙動の改善」,「フィードバックの適正化」として落とし込み,これらを

目標に設計を行ってきました.また,2015年度走行中に起きた細かなトラブルにも積極

的に目を向け根本的な対策を図ってきました.昨年度の反省として数値計算,解析の改善

が挙げられたため,今年度はテクニカルディレクターがまず具体的な目標剛性値を掲げ,

フレーム,足回りの設計を開始しました.そして,フレーム及び各主要部品の設計を行う

前に,パッケージングレイアウトを優先して行いました.

結果,上記の設計により走行においては去年よりシャシー関係のトラブルを減らすこと

ができ,走行時間を多くとることができました.また,ドライバーからの意見も積極的に

取り入れ,ペダルや内装等を改善することにより走行会ごとにマシンをより走らせやすく

アップデートしていきました.

大会後の反省として,やはり他校のマシンより重いことが挙げられます.この1年で部

品の耐久性における良い基準ができたのではないかと思っているので,来年の設計では是

非16年度の部品をベンチマークとして設計を進めていってもらいたいです.

シャシー班リーダー 3年 星野 亮政

ハブは破損した昨年の反省を活かしよりRの

半径が大きくなるよう設計しました

7

本チームがステンレス管ブレーキラインを

学生フォーミュラ界初導入

●パワートレイン班

今年度のマシンコンセプトである”Drive at Will”からパワートレインとしての落とし込

みを行い,設計を行いました.その結果,パワートレインの観点から考えると以下の3点

が重要であると考えました.

①パーシャル域での操縦性の向上

②アクセル操作に対するレスポンスの向上

③ドライバーの運転中の負担の軽減

それらを踏まえた上で昨年度の分析を行い,マシンの目標性能を決定しました.シフト

の操作は少ない方がドライバーの負担は軽減できると考え,ホームストレートでのみシフ

トアップを行うように最終減速比を決定し,目標とするトルクカーブは昨年度同様GT-

POWERを用いて解析を行い決定しました.吸排気の最大慣性効果が発生する回転数をそ

れぞれ8000rpmと5500rpmに設定することで昨年度周回走行においてパーシャル域の使

用頻度の高かった5000~7000rpmのトルク変動を抑え,コーナー脱出に主に使われてい

た5000rpm付近のトルクの向上を図りました.また,吸気系の方ではリストリクターや

サージタンクの設計を見直すことで,アクセル操作に対するエンジンの応答性の向上を図

り,燃料系,冷却系,潤滑系については低重心化,信頼性の向上を目指しました.

以上よりドライバーの意図したとおりに追従する非常にコンセプトに合致したマシンと

することができました.しかし,大会当日は不安定な天候での走行ということもあり思っ

たような結果を残すことができませんでした.特に,エンデュランスでは冷却性能の不足

により,マシンの性能を限界まで引き出すことができませんでした.来年度はこの反省を

踏まえより信頼性の高いマシンを作っていきたいと思います.

パワートレイン班リーダー 3年 三井 玲

8

ドライバーがより運転しやすいよう独自の

ハンドクラッチを作成

走行性能曲線

より低回転寄りのトルク向上を目指しました

主要寸法 全長×全幅×全高 [mm] 2700×1495×1210

ホイールベース [mm] 1700

トラック(Front/Rear) [mm] 1270/1270

車両重量 [kg] 225

前後重量配分 44:56

重心高 [mm] 300

カウル 材料 GFRP

フレーム 材料・様式・結合方法 STKM11A鋼管スペースフレーム・TIG溶接

重量 [kg] 30

エンジン 形式 水冷直列4気筒・縦置きPC40E(HONDA CBR600RR)

排気量 [cc] 599

ボア×ストローク [mm] 67×42.5

燃料供給方式 電子制御燃料噴射

動力伝達 クラッチ ハンドクラッチ

トランスミッション 6速シーケンシャル

電磁アクチュエータによるボタン式シフト

ファイナルドライブ 直結プロペラシャフト・ベベルギヤ

最終減速比 3.18(35/11)

ディファレンシャル フェースカムタイプ

アクスルシャフト CVジョイント付きハーフシャフト(NTN)

走行装置 ステアリング ラックアンドピニオン 240°

ロックトゥロック

サスペンション コイルダンパーユニット 上下不等長

・ダブルウィッシュボーン

ブレーキ 4輪・油圧式アウトボードディスク

ホイール(Front/Rear) 10inch×7inchオフセット +35mm

/10inch×8inchオフセット 10mm

タイヤ(Front/Rear) 18.0×7.5-10 R25B Hoosier スリック

/18.0×7.5-10 R25B Hoosier スリック

YNFP-16 主要諸元

9

今年度は昨年の反省を活かし,早期からコスト作業に取り組みました.加えて,チーム

内で修正をグループ作業とすることで修正の時間を多くとり,かつ効率化する方針をとり

ました.その結果として書類選考を通過したものの,レポートの正確性において得点を伸

ばせず,結果的に目標の点数に到達することができませんでした.

原因としてはコスト担当が記載抜けのある部品を把握しきれていなかったこと,またコ

スト担当が細部のルールまで把握できておらず,修正を行うメンバーへの伝達ができてい

なかったことが挙げられます.

コスト審査については現状,最も向上の余地がある種目のため,来年はルールの熟知,

計上部品の管理を徹底して正確性の点数を上げ,安定した高得点の獲得を目指します.

シャシー班 3年 佐藤 駿紀

【プレゼン審査】63.75/75 4位

今大会でプレゼンテーション審査は4位という結果になりました.6位に終わった去年

度大会と比べると,2つ順位を上げることができました.

今年はこれまでの反省を踏まえ早くからストーリーをつくり,内容を詰めてきました.

早い段階から先生方や,OBの方々に協力をしてもらい,スライドの見せ方などを工夫し

てきたので,論理展開に関しては審査員の方に高く評価して頂きました.一方で,内容

に力を入れるあまり,発表のクオリティをおろそかにしてしまいました.十分に1位を狙

える内容であっただけに表彰台に立てなかったのは悔しくもあります.しかし,92もの

チームが参加する中でここまでの順位をとれたのは,ご指導・応援して頂いた皆様のお

かげです.誠にありがとうございました.来年こそはより質の高い発表を目指し,1位を

狙っていきます.

シャシー班 3年 中田 亜紀

4. 大会参戦報告・結果分析

10

【コスト審査】 34.5/100 25位

【デザイン審査】127/150 5位

今年のデザイン審査においては,車両コンセプト「Drive at will」のもと,ビークルダイナ

ミクスによる全体のまとまりや,それぞれの部品の性能目標値を意識して設計することで昨年

度より5点向上させ,127点という成績を収めることができました.

しかし15年度に対して点数の向上は見られましたが130点,3位という目標に至ることはで

きませんでした.原因としては質疑応答の時間22分の間に性能評価まで伝えきれなかった部分

があったこと,シャシー,パワートレイン,フレーム&ボディ,コックピット&ブレーキとい

う4項目(計100点)に注力しており他の面に十分に言及できなかったこと,設計ミスが数点存

在し,設計段階での検討の不正確さが露呈したためだと考えられます.

今回デザインレポートの段階では非常に高い点数をつけていただいていたらしく,発表の練

習不足がたたってしまった点もありました.来年は各部品の内容をブラッシュアップするとと

もに,設計段階での検討方法の改善,発表練習にも十分に力を注げればと思います.

また,デザインファイナルの出場校のうちでもUAS Grazに関してはエンジンの自作やカー

ボンホイールなど,内容の一つ一つが高度であり,レベルの違いを見せつけられました.しか

し,審査員とも話したところ,製作,部品設計の技術では現在大きく劣っているのが現状です

が,アイデアやビークルダイナミクスの観点を武器に,私たち日本チームも太刀打ちが可能だ

と感じました.

ロングホイールベース,ワイドトレッドという諸元を採用した13年度から16年度まで毎年

点数が少しずつ向上しており,今回の反省を踏まえてステップアップを重ねることで安定して

デザインファイナルに残れる強さが手に入るのではと思います.

テクニカルディレクター 3年 堀 雅敬

11

設計期よりデザイン審査を意識したミーティングを実施

デザイン審査当日

【アクセラレーション】56.85/75 13位【スキッドパッド】19.64/50 11位

本年のアクセラレーション・スキッドパッドは当日の天候の不安定も相まってマシンの

出走タイミング,タイヤといった戦略による読みあいでの戦いとなりました.自身がドラ

イバーとして搭乗した際,スキッドパッドはレインタイヤ,アクセラレーションはスリッ

クタイヤを履いて競技に臨みましたが,いずれも走行タイミングとしてはやや尚早であり

良い成績を残すことはできませんでした.特に,スキッドパッドに関しては最終的にトッ

プとなった京都工芸繊維大学がスリックを履いて戦略勝ちするという形になったため出し

抜かれたという思いが強いです.練習走行においても競技優勝を優に狙えていたことから

このマシンのポテンシャルを見せつけることが出来ず非常に悔しいです.後輩にはこの雪

辱を来年是非とも果たして欲しいと思います.

サブリーダー 3年 鈴木 祐太郎

表彰台に上るつもりで挑んだ大会でしたが,良いとは言えない結果に終わってしまいまし

た.原因としては,主にドライバーの習熟不足と考えております.競技前に雨が降った影響

でレインタイヤを装着しての参加だったのですが,今年度の走行会では1度も雨が降らな

かったため,雨の日の車両の走らせ方を事前に掴むことができず,またタイヤも皮むきを終

えていないものを使うしかありませんでした.しかしそれらは他大学も同じと考えれば,本

番の短い走行時間の中で車両の動き方を掴む能力が足りなかったのだと思います.

本来,私たちの車両はスキッドパッド・アクセラレーション共に表彰台に上るポテンシャ

ルを秘めているはずだったので,今年度の悔しさをバネに来年度の大会では車両の性能を最

大限に引き出して良い結果を残せるように精進して参りたいと思います.

パワートレイン班 2年 古澤 善克

12

【オートクロス】129.28/150 5位【エンデュランス】258.40/300 5位 (ファイナル6進出)【燃費】63.20/100 13位

オートクロスに関しては雨の予報があった為,急遽走行予定を変更しての走行とな

りましたが,しっかりと集中し2回目のアタックで58.970というタイムを出すことが

できました.その後,雨が降ってきたこともあり最終的に5番手を獲得し初のエンデュ

ランスファイナル6への進出を決めることができました.自分の力を出しきることがで

き,とても楽しかったです.

エンデュランスでは冷却の問題があり,思うようにタイムを出すことができません

でしたが,しっかり20周を完走する事ができました.ペナルティも無く,5番手とい

う結果でした.完走した瞬間の周りからの拍手にはとても感動しました.一年間やっ

てきたことがこうして報われ,とても嬉しかったです.

パワートレイン班 2年 市川 貴之

大会3日目のオートクロスは時間切れで走ることができなかったため,私自身少し不

安を抱えた中でのエンデュランス出走となりました.大会前の最後の走行会でマシン

にトラブルが出てしまい1度も耐久試験をやらずして本番を迎えてしまいましたが,無

事に完走することができました.冷却が追い付かず,全力での走行ができなかったこ

とに悔いが残りますが,走行中のペナルティーを受けなかったことはよかったと思い

ます.

次年度はエンデュランスを最後まで全力で走り切れる完璧な車両を作ってよりよい

結果を残したいと思います.

シャシー班 1年 椎橋 祐介

13

2016年度プロジェクト総括総合16位と振るわなかった昨年度大会から1

年が過ぎ,第14回目の全日本大会を迎えました.

チームとしていまだ成し遂げたことのない悲願

の総合優勝を達成するために,車両のパッケー

ジングを見直し,1年を通した戦略立てと日程管

理を行いました.結果,昨年より順位を14上げ,

総合成績2位を獲得することができました.1位

とはわずか0.61点差(1000点満点中)という部分

には非常に悔しさを感じますが,1年間のチーム

メンバーの頑張りが成果として十分に表れたと

感じており,大変喜ばしく思います.私たちが1

年間この部活動に打ち込み,一生のうちに今し

かできない貴重な経験を積むことができるのは,

ご支援頂いた全てのスポンサー様のおかげです.

誠にありがとうございました.

今回優勝にはあとわずかに届きませんでした.

このわずかな点差には非常に大きな意味がある

と考えております.事実,コスト審査では100

点満点中34.51点で25位,その他の競技でも入

賞にはあと一歩及びませんでした.また,他大

学の得点の取りこぼしに助けられた部分も大き

いです.そのため次回の大会では,今回のよう

に全競技に参加し得点を取りこぼさないことは

大前提として,動的審査・静的審査ともに更に

精度を高め,狙った位置に届くようにしたいと

思います.そのために必要なことは,まず明確

かつ現実的な得点の目標を立てることです.

これにより,今大会の結果から何をどう改善すれ

ばよいかというプロセスの目標が見えてくると考

えられます.

次に,目標に到達するまでの通過点を明確にし

ていくことです.チームが所有する「ヒト・モ

ノ・カネ」のリソースと照らし合わせながら,そ

れらを細分化していくことで,実現可能なストー

リーが見えてくると思います.

この1年,チームリーダーを務める中で学んだ

こととして,人というのはそう簡単には動かせな

いことを学びました.自分の持っている目的と相

手の持っている目的が一致しない限り信頼関係は

成り立たず,形だけのコミュニケーションになっ

てしまいます.しかし,人というのは,あるきっ

かけによって驚くほど大きく変われるというのも

また事実です.誰でも心のどこかでは,今の自分

を変えたい,もっと成長したいと望んでいるもの

です.そのような部分を各々から引き出すことが

できれば,更に強いチームになると考えています.

最後になりましたが,私たちの活動にご理解・

ご協賛頂いている皆様に改めて御礼申し上げます.

ありがとうございました.

チームリーダー 3年 植松 亮裕

14

5. メンバー紹介

15

●チームリーダー:

植松 亮裕 (理工学部 機械工学・材料系学科3年)

●サブリーダー:

鈴木 祐太郎 (理工学部 機械工学・材料系学科3年)

●テクニカルディレクター:

堀 雅敬(理工学部 機械工学・材料系学科3年)

●シャシー班:

星野 亮政(パートリーダー ※以下PL:理工学部 機械工学・材料系学科3年)

佐藤 駿紀 中田 亜紀 三枝 恵司 塙 直己 福地 赳幸 椎橋 祐介

●パワートレイン班:

三井 玲(PL:理工学部 機械工学・材料系学科3年)

植松 亮裕 岡本 優 鈴木 祐太郎 堀 雅敬 市川 貴之 川瀬 幹登

古澤 善克 瀧本 悠樹

●学生アドバイザー:

宮澤 仁 村井 佑旨 亀井淳哉 佐藤 恒一 中川 洋人 中島 秀政 木南 卓也 植村 智明

加納 智宏 小市 萌子 高倉 晃平 中崎 泰平 塙 祥吾 松山 仁志 秋山 直輝 井畑 知明

笠原 彬宏 永渕 恭佑 山本 康平 渡部 愛子

●顧問・指導教職員:

佐藤 恭一 (横浜国立大学 理工学部 機械工学・材料系学科 機械工学教育プログラム 教授)

松澤 卓 (同大学 機械工場 技術職員)

新堀 武儀 (同大学 理工学部 機械工学・材料系学科 機械工学教育プログラム 非常勤講師)

吉田 和宏 (同大学 理工学部 機械工学・材料系学科 機械工学教育プログラム 講師)

村富 洋一 (同大学 共同研究推進センター 教授)

富井 尚志 (同大学 理工学部 数物・電子情報系学科 情報工学教育プログラム 准教授)

■ 技術指導してくださった皆様斉藤 正久 様横浜国立大学 機械工場 様

■ スペシャルサンクス市村 正明 様NPO法人 ドイト・ヨコハマ 様

6. スポンサーの皆様

16

•企業スポンサーの皆様(50音順)アールエスコンポーネンツ株式会社 様 電装部品の資材を支援して頂きました

イグス株式会社 様 樹脂ベアリング等を支援して頂きました

石原金属化工株式会社 様 ワイヤーを協賛価格にて支援して頂きました

エヴォルテックジャパン株式会社 様 Li-Feバッテリーを支援して頂きました

NTN株式会社 様 ドライブシャフトの支援をして頂きました

オートデスク株式会社 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

学校法人 日英学園 日本自動車大学校 様 走行場所の支援をして頂きました

金子歯車工業株式会社 様 ベベルギアの製作をして頂きました

株式会社アイ・アール・エス 様 ロールバーパッド等を協賛価格にて支援して頂きました

株式会社IDAJ 様 GT-POWERを貸与して頂きました

株式会社旭スプリング製作所様 ステンレス管ブレーキラインを支援して頂きました

株式会社エフ・シー・シー 様 LSDを無償提供して頂きました

株式会社開明製作所 様 旋盤などの工作機械の貸与,丸棒等の材料を支援して頂きました

株式会社キノクニエンタープライズ 様 バンジョーボルトなどの製品を協賛価格にて支援して頂きました

株式会社クロスロード小山 様 シャシーダイナモ試験を協賛価格にて支援して頂きました

株式会社コイワイ 様 ディファレンシャルのアルミハウジングを製作して頂きました

株式会社神戸製鋼所 様 溶接棒を支援して頂きました

株式会社コトラ 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

株式会社小松製作所 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

株式会社ジィーエーティー 様 ハーネス部品,ハーネス作成の技術支援をして頂きました

株式会社シンクフォー 様 アップライトの製作を支援して頂きました

株式会社ダイナテック 様 データロガーV-VOXⅢを支援して頂きました

株式会社タシロ 様 レーザ加工でフレームのジグを製作して頂きました

株式会社東日製作所 様 トルクレンチを校正して頂きました

株式会社東邦通信システムズ 様 報告書,企画書,ポスターの印刷を支援して頂きました

株式会社日本ヴイアイグレイド 様 解析ソフトの支援をして頂きました

株式会社VSN 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

株式会社ネクスト 様 カーボンを提供して頂きました

株式会社深井製作所様 embrella®の支援をして頂きました

株式会社冨士精密 様 U-nutの支援をして頂きました

株式会社マキタ 様 電動工具を支援して頂きました

株式会社ミスミグループ本社 様 ボルト等の部品を支援して頂きました

株式会社ミツトヨ 様 3次元測定を支援して頂きました

17

株式会社ヤナセ 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

関東工業自動車大学校 様 塗装ブースの支援等をして頂きました

協和工業株式会社 様 ユニバーサルジョイントを支援して頂きました

呉工業株式会社 様 パーツクリーナー等を支援して頂きました

サイバネットシステム株式会社 様 解析ソフトANSYSを支援して頂きました

三立化工株式会社 様 サイレンサの消音材に使うグラスウールを支援して頂きました

三和メッキ工業株式会社 様 アップライトの表面処理をして頂きました

新星機工株式会社 様 ハブ等のスプライン加工をして頂きました

ジュニアモーターパーク クイック羽生 様 走行場所の提供,レーシングスーツの支援等をして頂きました

住友電装株式会社 様 コネクタと電線の支援をして頂きました

ゼット・エフ・ジャパン株式会社 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

ソリッドワークス・ジャパン株式会社 様 CADソフトの支援をして頂きました

大成プラス株式会社 様 カーボン部品の接着をして頂きました

タイヤフィッター横浜都筑店 様 タイヤの脱着の支援をして頂きました

田畑ラヂヱーター株式会社 様 特注のラジエーターを支援して頂きました

東洋電業株式会社 様 フレーム等に用いる鋼管を支援して頂きました

トルンプ株式会社 様 様々な板金部品のレーザ加工や曲げ加工を支援して頂きました

滑川軽銅株式会社 様 アルミ資材を協賛価格にて支援頂きました

ニイガタ株式会社 様 ハンドルの型を支援して頂きました

MOTUL(テクノイル・ジャポンK.K.) 様 エンジンオイルを支援して頂きました

日信工業株式会社 様 ブレーキキャリパーの支援をして頂きました

日本精工株式会社 様 ベアリングを支援して頂きました

日本ドライケミカル株式会社 様 消火器を支援して頂きました

日本発条株式会社 様 スプリングを製作して頂きました

本田技研工業株式会社 様 マシン,走行面等で支援して頂きました

三井金属アクト株式会社 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

武蔵ホルト株式会社 様 塗料やパテ,液体ガスケットなどを支援して頂きました

柳瀬株式会社 様 研磨材を支援して頂きました

有限会社神奈川厚板 様 フープ材の曲げ加工の支援をして頂きました

有限会社樹脂リードモデル 様 3Dプリンター部品等を協賛価格にて支援して頂きました

有限会社シンコー 様 プロペラシャフトの作成,工作機械の貸与をして頂きました

有限会社日研製作所 様 ハブ,アップライトの作成をして頂きました

有限会社安久工機 様 機械加工の作業場を使用させて頂きました

横浜高周波工業株式会社 様 歯車の焼き入れ加工をして頂きました

横浜国立大学名教就美会 様 運営面において,活動をご支援して頂きました

連絡先

ファカルティアドバイザ: 佐藤 恭一

横浜国立大学 理工学部機械工学・材料系学科機械工学教育プログラム同大学工学研究院 システムの創生部門 教授〒240-8501横浜市保土ヶ谷区常盤台79-5 Tel: 045-339-3883 (研究室)E-mail: [email protected]

2016年度チームリーダー:植松 亮裕横浜国立大学理工学部 機械工学・材料系学科〒240-8501横浜市保土ヶ谷区常盤台79-5 横浜国立大学 共同研究推進センター ワーキングルームE-mail: [email protected]

横浜国立大学フォーミュラプロジェクトホームページURL http://ynfp.jpE-mail: [email protected]: https://www.facebook.com/team.Beaujolais

18