11th Bipolar Disorder6 7 第11回 Bipolar Disorder 研究会 プログラム第11回 Bipolar...

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樋口 輝彦 国立精神・神経医療研究センター バルプロ酸の躁うつ病への適応拡大を機に設立された Bipolar Disorder 研究会は,早いもので,今回で第11回を迎えることとなりました。研究会 開始当初,諸外国に比べてわが国の双極性障害の有病率は低いとされて いましたが,その後,双極Ⅱ型障害の概念が次第に浸透してきたことや, パーソナリティ障害や発達障害と診断された症例のなかに双極性障害が 少なからず含まれ,気分安定薬によって改善効果が得られることなどが 報告されるに及び,双極性障害に対する関心は急速に高まってきました。 最近では,新しい気分安定薬のラモトリギンが上市され,一部の非定型 抗精神病薬において双極性障害への適応拡大がなされるなど,治療の 選択肢が広がってきたこともこの流れに掉さしたといえます。10年前の 双極性障害診療においては過少診断が臨床上のテーマでありましたが, 今日では逆に過剰診断に対する警鐘もなされるなど大きく様変わりしつつ あります。その意味で,双極性障害に関する正しい知識の普及と臨床応用 に対する重要性はますます高まってきており,本研究会が果たすべき役割 もより大きなものになっているのではないかと思います。 さて,今回の研究会では,近畿大学の白川治先生を当番世話人として, 第1部の一般演題と第2部の「双極性障害と自殺」をテーマとしたシンポ ジウムで構成いたしました。一般演題,シンポジウムとも充実したプログ ラムとなっておりますので,活発なディスカッションが展開され,実り多き 研究会になることを期待しております。 はじめに 3

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樋口 輝彦国立精神・神経医療研究センター

バルプロ酸の躁うつ病への適応拡大を機に設立されたBipolar Disorder研究会は,早いもので,今回で第11回を迎えることとなりました。研究会開始当初,諸外国に比べてわが国の双極性障害の有病率は低いとされていましたが,その後,双極Ⅱ型障害の概念が次第に浸透してきたことや,パーソナリティ障害や発達障害と診断された症例のなかに双極性障害が少なからず含まれ,気分安定薬によって改善効果が得られることなどが報告されるに及び,双極性障害に対する関心は急速に高まってきました。最近では,新しい気分安定薬のラモトリギンが上市され,一部の非定型抗精神病薬において双極性障害への適応拡大がなされるなど,治療の選択肢が広がってきたこともこの流れに掉さしたといえます。10年前の双極性障害診療においては過少診断が臨床上のテーマでありましたが,今日では逆に過剰診断に対する警鐘もなされるなど大きく様変わりしつつあります。その意味で,双極性障害に関する正しい知識の普及と臨床応用に対する重要性はますます高まってきており,本研究会が果たすべき役割もより大きなものになっているのではないかと思います。さて,今回の研究会では,近畿大学の白川治先生を当番世話人として,第1部の一般演題と第2部の「双極性障害と自殺」をテーマとしたシンポジウムで構成いたしました。一般演題,シンポジウムとも充実したプログラムとなっておりますので,活発なディスカッションが展開され,実り多き研究会になることを期待しております。

はじめに

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目 次

開会の辞国立精神・神経医療研究センター

樋口 輝彦

3

北島クリニック

北島 潤一郎

気分障害患者の復職支援における有酸素運動の有用性について 17

近畿大学医学部 精神神経科学教室

辻井 農亜,明石 浩幸,切目 栄司,三川 和歌子,安達 融,佐藤 篤,白川 治

双極性障害患者における自殺傾性と抑制機能の関連 25

恩方病院

堤 祐一郎

双極性感情障害におけるMixed Episode(DSM-Ⅳ-TR)からMixed Features(DSM-5)への臨床課題 40

セッション 2

1)北海道大学大学院医学研究科 精神医学分野2)市立稚内病院 精神神経科3)市立札幌病院 精神医療センター

田中 輝明1),井上 猛1),仲唐 安哉2),若槻 百美3),久住 一郎1)

TEMPS-A日本語短縮版の信頼性および妥当性の検討 32

第1部 一般演題

セッション 1

1)大阪医科大学 精神神経科学教室2)大阪神経医学研究所新阿武山病院,大阪医科大学精神神経科学教室

金子 貴雄1),菊山 裕貴2)

双極性障害の躁病相に対してラモトリギン単剤で気分安定を図れた一例 11

閉会の辞北海道大学 名誉教授

小山 司

99

帝京大学医学部附属溝口病院 精神神経科

張 賢徳

自殺予防に役立つ精神療法 69

大分大学医学部 精神神経医学講座

寺尾 岳

薬物療法からみた自殺予防 79

総合討論 94

1)名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学分野2)名城大学薬学部 病態解析学3)名古屋大学大学院医学系研究科 医療薬学4)株式会社デンソー 健康推進部

徳倉 達也1),木村 宏之1),吉見 陽1)2),大橋 美月2),増田 美江3),千崎 康司3),吉田 契造4),ブランコ アレクシッチ1),野田 幸裕2),山田 清文3),尾崎 紀夫1)

Brief Evaluation of Medication Influences and Beliefs(BEMIB)を用いた双極性障害の服薬アドヒアランス評価 48

双極性障害と自殺

近畿大学医学部 精神神経科学教室

白川 治

双極性障害における自殺をめぐって 57

第2部 シンポジウム

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第11回 Bipolar Disorder 研究会 プログラムグラム第11回 Bipolar Disorder 研究会 プログ

国立精神・神経医療研究センター

樋口 輝彦 先生●開会の辞 はじめに

近畿大学医学部 精神神経科学教室

白川 治 先生●当番世話人

北海道大学 名誉教授

小山 司 先生●閉会の辞 おわりに

●当番

会の辞わりに

●閉会 お

第1部 一般演題

セッション 1

双極性障害の躁病相に対してラモトリギン単剤で気分安定を図れた一例

大阪医科大学 精神神経科学教室

金子 貴雄 先生●演者

気分障害患者の復職支援における有酸素運動の有用性について

北島クリニック

北島 潤一郎 先生●演者

双極性障害患者における自殺傾性と抑制機能の関連

近畿大学医学部 精神神経科学教室

辻井 農亜 先生●演者

東北大学大学院医学系研究科 精神神経学分野

松岡 洋夫 先生●座長

双極ラモ●演者

気分有酸●演者

性傾

双極自殺●演者

セッション 1

●座長

セッション 2

TEMPS-A日本語短縮版の信頼性および妥当性の検討

北海道大学大学院医学研究科 精神医学分野

田中 輝明 先生●演者

国立精神・神経医療研究センター トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部

中込 和幸 先生

●座長

セッシション 2

●座長

TEMおよ●演者

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双極性障害における自殺をめぐって近畿大学医学部 精神神経科学教室

白川 治 先生●演者

自殺予防に役立つ精神療法帝京大学医学部附属溝口病院 精神神経科

張 賢徳 先生●演者

薬物療法からみた自殺予防大分大学医学部 精神神経医学講座

寺尾 岳 先生●演者

北海道大学名誉教授

小山 司 先生

●座長 近畿大学医学部精神神経科学教室

白川 治 先生

●座長

双極性感情障害におけるMixed Episode(DSM-Ⅳ-TR)からMixed Features(DSM-5)への臨床課題

第2部 シンポジウム

恩方病院

堤 祐一郎 先生●演者

Brief Evaluation of Medication Influences and Beliefs(BEMIB)を用いた双極性障害の服薬アドヒアランス評価

名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学分野

徳倉 達也 先生●演者

双極MixMix●演者

ied 薬者

北海道大学長

ンポジウム

●演者

Briand服薬●演者

障害における自殺をめ近畿大学医学部 精神神経科学教

白川 治 先生

●座

双極●演者

殺予者

自殺●演者

療薬物療●演者

●座長

第1部 一般演題