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1 100℃でのペロブスカイト太陽電池の耐久性確認 兵庫県立大学 大学院工学研究科 材料・放射光工学専攻 671-2280 兵庫県姫路市書写 2167 伊藤省吾 <要旨> 未来の人類の新エネルギーとして実用化が期待されている有機無機ハイブリッド CH 3 NH 3 PbI 3 ペロ ブスカイト結晶太陽電池であるが、その耐久性に関しては非常に問題がある。本稿では、ペロブス カイト太陽電池の開発経緯と主に、これまでに明らかになったペロブスカイト太陽電池の耐久性に 関する知見をまとめた。特に、光、水分(湿度)および TiO 2 の3元要素が同時に存在すると、特 に劣化が加速されることが判明した。 キーワード:湿度、湿気、光、酸化チタン、CH 3 NH 3 PbI 3 <本文> ペロブスカイトとは、 200 年前にロシア人科学者であるペロブスキーが発見した結晶構造であり、立 方晶を基本とし、ABX 3 3 元系元素組成比率をとる (図1) [1]。一般的なペロブスカイト結晶は、 A サイトに 2 価金属カチオン、B サイトに 4 価金属カチオン、そして O サイトに 2 価酸素イオンか らなる酸化物結晶である(代表的なものとしては、CaTiO 3 および BaTiO 3 )。それに対し、1 価のア ルカリカチオン(Cs + K + )、2価鉛イオン(Pb 2+ )および 1 価のハロゲンアニオン(Cl - Br - I - からなるペロブスカイト結晶がウェルズによって発見され [2]、さらに 1 価カチオンとして有機分子 イオンであるメチルアンモニウムカチオン(CH 3 NH 3 + )を使用した有機無機ハイブリッド型のペロ ブスカイト結晶がモーラーによって発見された[3]。特に、その有機無機ハイブリッド型ペロブスカ イト結晶は優れた半導体としての光学特性を持つことが Mitzi らにより 1995 Science に報告され [4]、その発表を受けて日本でも戦略的創造研究推進事業(CREST, JST)の研究が立ち上がり、精力的 に物性研究が行われた。 その後、CREST の研究者であった手島博士が、色素増感型太陽電池を開発していた桐蔭横浜大学 の教授宮坂研究室に異動し、当時学生であった小島博士を指導することで、有機無機ハイブリッド 型ペロブスカイト結晶は太陽電池として初めて使用された[5]。当初は正孔輸送材料としてヨウ素電 解液が使用され、効率はわずか 3.8%であった。その 3 年後に、宮坂教授とスネイス教授(オックス フォード、英国)の共同研究、およびパク教授(成功館大学、韓国)とグレッツエル教授(EPFL

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    100℃でのペロブスカイト太陽電池の耐久性確認

    兵庫県立大学 大学院工学研究科 材料・放射光工学専攻 〒671-2280 兵庫県姫路市書写 2167 伊藤省吾

    <要旨> 未来の人類の新エネルギーとして実用化が期待されている有機無機ハイブリッド CH3NH3PbI3 ペロブスカイト結晶太陽電池であるが、その耐久性に関しては非常に問題がある。本稿では、ペロブス

    カイト太陽電池の開発経緯と主に、これまでに明らかになったペロブスカイト太陽電池の耐久性に

    関する知見をまとめた。特に、光、水分(湿度)および TiO2 の3元要素が同時に存在すると、特に劣化が加速されることが判明した。 キーワード:湿度、湿気、光、酸化チタン、CH3NH3PbI3

    <本文>

    ペロブスカイトとは、200 年前にロシア人科学者であるペロブスキーが発見した結晶構造であり、立方晶を基本とし、ABX3の 3 元系元素組成比率をとる (図1) [1]。一般的なペロブスカイト結晶は、A サイトに 2 価金属カチオン、B サイトに 4 価金属カチオン、そして O サイトに 2 価酸素イオンからなる酸化物結晶である(代表的なものとしては、CaTiO3および BaTiO3)。それに対し、1 価のアルカリカチオン(Cs+、K+)、2価鉛イオン(Pb2+)および 1 価のハロゲンアニオン(Cl-、Br-、I-)からなるペロブスカイト結晶がウェルズによって発見され [2]、さらに 1 価カチオンとして有機分子イオンであるメチルアンモニウムカチオン(CH3NH3+)を使用した有機無機ハイブリッド型のペロブスカイト結晶がモーラーによって発見された[3]。特に、その有機無機ハイブリッド型ペロブスカイト結晶は優れた半導体としての光学特性を持つことが Mitzi らにより 1995 年 Science に報告され [4]、その発表を受けて日本でも戦略的創造研究推進事業(CREST, JST)の研究が立ち上がり、精力的に物性研究が行われた。

    その後、CREST の研究者であった手島博士が、色素増感型太陽電池を開発していた桐蔭横浜大学の教授宮坂研究室に異動し、当時学生であった小島博士を指導することで、有機無機ハイブリッド

    型ペロブスカイト結晶は太陽電池として初めて使用された[5]。当初は正孔輸送材料としてヨウ素電解液が使用され、効率はわずか 3.8%であった。その 3 年後に、宮坂教授とスネイス教授(オックスフォード、英国)の共同研究、およびパク教授(成功館大学、韓国)とグレッツエル教授(EPFL、

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    スイス)の共同研究が同時に立ち上がり、10%前後の効率を持つペロブスカイト太陽電池がほぼ同時期に 2 件報告された[6,7]。開発の大きなポイントとしては、ヨウ素電解液を使用せずに、有機のホ ー ル 輸 送 材 で あ る N2,N2,N2’,N2’,N7,N7,N7’,N7’- octakis(4-methoxyphenyl)-9,9’-spirobi[9H-fluorene]-2,2’,7,7’-tetramine (spiro-OMeTAD)を使用したことであった。セルの構造は、前者の宮坂教授とスネイス教授の共同研究によるものは、であり、後者のパク教授とグレッツエル教授の共同研究のものはであった(図2)。

    その後、ペロブスカイト太陽電池の開発は進み、わずか 4 年の間に効率は 20%にまで至るようになった [8-12]。第3機関に認証されたデータとしての最高値は、ソック教授(ウルサン大学 / KRICT、韓国)であり、その光電特性は、開放起電力 (Voc) 1.11 V、短絡光電流密度 (Jsc) 25.0 mA cm-2、曲率因子 (FF) 0.817、および変換効率 (PCE) 22.6%である [8, 13]。また、非認証データとしては、イム教授(キュンヒー大学、韓国)によるものであり、開放起電力 (Voc) 1.28 V、短絡光電流密度 (Jsc) 23.2 mA cm-2、曲率因子 (FF) 0.81、および変換効率 (PCE) 24.1%である [14]。変換効率の限界値としては、おそらくは 25-26%程度であろうかと研究者間では推測されている。 ペロブスカイト太陽電池は、現在のシリコン太陽電池と同等までの変換効率を得ることが出来た。

    その実用化に向けた次のステップとしては、「製造コスト低減」と「材料の無毒化(非鉛ペロブス

    カイト太陽電池の開発)」、および「耐久性の向上」である。製造コストに関しては、非真空プロ

    セスであり、各原材料も非常に低価格であることから、現行市場で最も低価格な太陽電池であるカ

    ドミニウムテルライド太陽電池の半分近くの超低価格になる事を、グリーン教授(UNWS、オーストラリア)が学会等で報告を行っている。また、ペロブスカイト太陽電池の非鉛化には懸命な努力

    が科学者によって実施されているが、いずれも芳しい成果は得られていない。しかし、鉛に関して

    は RoHS 指令による非常に厳しい制限もあるが、我々の環境には(人工・自然環境も含めて)非常に多くの鉛にあふれており、現に我々人類の血中にも常時鉛が存在していることから、最終的には

    鉛毒性の問題は今後の社会的議論にゆだねられるものと考えられる。よって、最後の科学的な検討

    項目は「耐久性」ということになる。 しかしながら、CH3NH3PbI3を基本構造とするペロブスカイト太陽電池は水と反応して PbI2になっ

    てしまうことが知られている[15-17]。特に、CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶を構成するメチルアンモニウムイオン(CH3NH3+)は水と共に以下の反応(式1)を起こし、その平衡定数は Ka = [CH3NH2][H3O +]/[CH3NH3+] = 2.2 x 10-11ということまで有機化学の教科書にまで記載されている事項である[18]。

    CH3NH3++H2O ⇄ CH3NH2 + H3O+ (式 1)

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    なお、ここで形成されるメチルアンモニウム(CH3NH2)とヨウ化水素(HI)は共に沸点がそれぞれ-6℃および -34℃であり、常温では気体である。つまり、CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶は以下の反応(式2)で簡単に分解してしまうことを示している。

    CH3NH3PbI3 ⇄ PbI2 + CH3NH2↑ + HI↑ (式 2)

    実際に、封止をしていない CH3NH3PbI3ペロブスカイト太陽電池は、光照射下では一晩もその光電変換特性を維持することが出来ない。その光照射下での脆弱さを、我々のグループは初めて論文と

    して示した[19]。わずか 12 時間の光照射で、変換効率はゼロ%にまで減少し、色合いも初期の黒色から、PbI2の黄色に変化した。つまり、CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶は光照射により分解して PbI2に変化し、太陽電池として不活性化した。 その一方、数百時間もの変換効率維持を示すペロブスカイト太陽電池の論文が数多く報告され、

    CH3NH3PbI3ペロブスカイト太陽電池は非常に耐久性が良いように見受けられてきた。しかし、論文を精査すると、それらの耐久性の良い状態は、「封止無しでは暗所保持」[7, 20]、もしくは「封止をすれば光照射下保持」[21, 22]であった。また、我々が別の実験を行ったところ、「TiO2が無ければ、封止無しでも光照射下で耐久性有り」ということが判明した[23]。つまり、CH3NH3PbI3 ペロブスカイト結晶は、光と空気と TiO2の 3 要素が同時に存在するときに不安定化することが判明した。つまり 3 つの要素うちのどれか2つであれば、CH3NH3PbI3 ペロブスカイト結晶は即時分解しない事となる。 また、ハック教授(ロンドン帝国大学、英国)は、酸素と光と TiO2の共存下では、その CH3NH3PbI3

    ペロブスカイト結晶は劣化しないことを光化学的に解明し、CH3NH3PbI3 ペロブスカイト結晶の空気との劣化は、空気内の酸素は問題無く、湿度が問題であることを証明した[24]。さらに、キイ教授(沖縄先端科学技術大学院大学)は、ペロブスカイト太陽電池に通常使用される有機ホール輸送材料

    (spiro-OMeTAD)は湿度の進入を効果的に防ぐことが出来、太陽電池作製方法の最適化により、spiro-OMeTAD 層のピンホールを減らすことで耐久性を向上させることが出来ることを報告した[25]。

    CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶中のイオン拡散が、光照射により活性化し[26, 27]、さらに、結晶の微小欠陥があると、ヨウ素[28]やメチルアンモニウムイオン[27]が結晶内を拡散することがウェルシュ教授(バス大、英国)およびファン教授(ネブラスカ・リンカーン大学、米国)から報告され

    た。また、TiO2の表面と CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶およびそこから出来る PbI2とは接着力が弱く、さらにその材料間の表面は乖離することが瀬川教授(東大)、チェン教授(モナシ大、オース

    トラリア)、および著者伊藤(兵県立大)より報告されている[29, 30, 31]。また特に TiO2表面には水分子が吸着しやすいことは良く知られており[32, 33]、ドライルームの除湿ローター材料に使用されているほどである[34]。よって、TiO2と CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶の間が乖離して空間が出来た場合には、セル外部から進入した水分子が優先して吸着することが考えられる。

    よって、考えられる CH3NH3PbI3ペロブスカイト太陽電池の分解スキームとしては、

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    (1) 光照射により、CH3NH3PbI3ペロブスカイトから TiO2に電子が移動する。 (2) TiO2 と CH3NH3PbI3 ペロブスカイトの電位差をドライビングフォースとしてヨウ素イオン

    (I-)が背面電極に、メチルアンモニウムイオン(CH3NH3+)が TiO2電極側に移動する。 (3) TiO2 の表面に吸着した水分子とメチルアンモニウムイオン(CH3NH3+)が式1の反応によ

    り、メチルアンモニウム(CH3NH2)ガスが発生し、その結果、式2のように PbI2 が発生して太陽電池特性が劣化する。

    以上のスキームから、TiO2と湿度と光の 3 つのヨウ素が共存することで、CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶の分解が促進されることが予測される。我々のグループは、TiO2の表面を Sb2S3でコートすることで、封止しない CH3NH3PbI3ペロブスカイト太陽電池の寿命を向上させる事を見出したが、これは TiO2 の表面で発生する水分子と CH3NH3PbI3 ペロブスカイトとの反応(式1、式2)を防いだことによるものと考えられる[35]。 さらに、ハン教授(武漢科学技術大学、中国)は封止無しで、擬似太陽光照射下で 1000 時間以上

    の耐久性を示すペロブスカイト太陽電池の作製に成功した[36]。耐久性の向上には、以下の 4 つのポイントが考えられる。なお、最初のポイントの(1)はハン教授の論文中でも議論されている内容

    であるが、(2)および(3)については論文中に記述はなく、著者の予測も含めた内容である。(1)有機ホール輸送材料を使用しない構造であったために、その 2 重結合鎖の分解やドーパントイオンの拡散を考える必要が無くなった事が挙げられる。 (2)多孔質カーボン背面電極を使用して、の構造をとる太陽電池を作製した(図 3)。ペロブスカイト上に積層する正孔輸送材料もペロブスカイトと相互拡散して、結晶構造が変化する劣化

    することが知られている[37]。しかし、ハン教授のペロブスカイト太陽電池は最後に多孔質電極構造内部に流し込むことになり、ペロブスカイトは他材料の積層時の影響を受けなくてすむことになる

    (図 3)。さらに、ペロブスカイトは多孔質カーボン表面と非常に強いコンタクトを持つことが XRDおよび XPS 測定により判明し、その結果、使用したカーボン電極は多孔質構造であるにも関わらず、その多孔質内部はペロブスカイトで満たされると、湿度のブロックにおいて非常に強い効果を得る

    ことになる [38]。つまり、水に弱い CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶は、多孔質カーボンの細孔内部を埋める事が出来、さらにカーボンとの強固な結合を有するために、カーボン内部では水に対する

    耐久性が向上したものと考えられる。 (3)ハン教授は CH3NH3PbI3に HOOC(CH2)4NH2 (5-aminovaleric acid; 5-アミノ-n-吉草酸)を少量添

    加した [36]。これは、色素増感型太陽電池の TiO2と色素の接合のように、TiO2表面とペロブスカイトの接合を向上させる働きがあるものと考えられる。この HOOC(CH2)4NH2の添加により、TiO2とペロブスカイトの間の乖離が発生しにくくなり、水分子が入り込まず、耐久性が非常に向上したもの

    と考えられる。 (4)ハン教授の論文[36]にはペロブスカイト結晶の 2 次元化のコメントは挙げられていないが、

    材料の XRD データを見ると、その 2 次元結晶化は明白である。つまり、3 次元結晶である CH3NH3PbI3

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    ペロブスカイトに、HOOC(CH2)4NH2を添加することで、結晶を 2 次元化したことが挙げられる。この 2 次元化による湿度に対する耐久性の向上はマッギーヒー教授(米国)により報告されており[39]、ペロブスカイト結晶の 2 次元化はその耐久性向上において重要な開発項目であるといえる。

    また、このような構造のペロブスカイト太陽電池は、85 度での熱耐久性においても効果を発揮している [40]。これを使用したモジュールの変換効率は 10%ということである。

    著者らの兵庫県立大学伊藤グループでは、ペロブスカイト太陽電池における耐久性におけるカー

    ボン電極の役割を検証し、カーボン電極とペロブスカイト層が強固に相互作用して結合しているこ

    とを、特にカーボンと鉛、およびカーボンとヨウ素が強く影響していることをXPSおよびXRD

    による測定により見出した[38]。さらに、兵庫県立大学伊藤グループではカーボン電極を使用したCH3NH3PbI3 ペロブスカイト太陽電池が 100℃の高温下での熱耐久性試験を行った。そのときには、太陽電池内部の封止材の位置は発電部位の外側のみに存在すること(side sealing)が重要であり、封止材が発電部位(ペロブスカイト結晶)の上側を覆っている場合(over sealing)には熱劣化が進むことが判明した(図 4)。その、over sealing の場合の熱劣化による光電特性は、30 時間程度で安定状態に達するが、封止無し(naked)では徐々に直線的に劣化していくことが判明した。これは、ペロブスカイト太陽電池デバイスの劣化モードが外気と反応しているか、もしくは封止材と反応している

    ことによる違いであると考えられる[41]。さらに、暗所のもと封止材有りで 2500 時間以上の耐久性を示すことを確認した(図5)。

    今後は、ペロブスカイト太陽電池の実用化を目指して、このような環境高耐久型ペロブスカイト

    太陽電池の開発が加速するものと考えられる。

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    参考文献

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    (別紙:図およびキャプション)

    図1. ペロブスカイト結晶の構造図

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    図2. 初期のペロブスカイト太陽電池の構造図

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    図3. 非真空完全印刷式ペロブスカイト太陽電池の作製プロセス

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    図4. Over sealing 封止(a)および side-sealing 封止(b)による、<ガラス基板/FTO/緻密-TiO2/多孔質 TiO2+PVK/多孔質-ZrO2+perovskite /C>構造のペロブスカイト太陽電池の光電特性(短絡光電流密度:Jsc(c)、光開放起電力:Voc(d)、曲率因子:FF(e)、変換効率:PCE(f))の熱耐久性特性(暗所、100℃)[38]

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    図5. <ガラス基板/FTO/緻密-TiO2/多孔質 TiO2+PVK/多孔質-ZrO2+perovskite /C>構造のペロブスカイト太陽電池の変換効率(PCE)の熱

    耐久性特性(暗所、100℃、封止セル(side sealing: 図 5 参照))