Title untitled Created Date 2/18/2011 10:28:51 PM

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http://www.chugoku.meti.go.jp/info/press/h17/20050727-01.pdf 中国経済産業局 平成17年7月27日 中小企業課長尾本哲朗 TEL(082)224-5661 「新連携計画」認定(第2弾) 中国経済産業局は中国地方整備局とともに、本年4月に施行された「中小企業の新た な事業活動の促進に関する法律(略称:中小企業新事業活動促進法)」に基づき、連名 により下記異分野連携新事業分野開拓計画(略称:新連携計画)について7月27日付 けで認定を行いました。他省庁との共管認定は管内で初めてとなります。 概要 ■ 「新連携」とは、「複数の事業者が異なる事業分野で蓄積したノウハウ・技術等の 経営資源を持ち寄り、それらを相互補完的に組み合わせることで初めて可能となる事業 活動を行うことで、新たな需要の開拓を行う企業グループ」のことです。 ■ 本事業の活用により、地域の中小企業等がそれぞれの強みを持ち寄った新事業を積 極的に展開するとともに、これと相俟って産業クラスターの形成や産学官連携等、地域 経済の活性化策が促進されることを期待しています。 ■ 認定計画では、連携する中小企業者等が創意工夫のもと、それぞれの強みを組合せ て、新事業の創出並びに新市場の拡大を目指します。 ■ 今回認定した計画については、新連携支援事務局(中小企業基盤整備機構中国支部) がブラッシュアップしてきたものであり、事業化までの継続的な支援を実施します。 新連携計画の内容 ○テーマ名自然調和型土木構造物「ブランチブロック」を用いた擁壁施工 ○コア企業名(株)吉工園:山口県美祢市 【市場の状況】 ○国や地方公共団体が行う河川、道路等の護岸工事や擁壁工事においては、コンクリー ト打設による工法が大半を占めるが、近年、環境影響負荷の問題や工期短縮、コスト低 減の面から石積みによる工法が期待されている。しかしこの工法は、植栽が可能で生物 にもやさしいなど環境面で優れている反面、熟練技術を要することから一般的な工法と

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  • http://www.chugoku.meti.go.jp/info/press/h17/20050727-01.pdf

    中国経済産業局 平成17年7月27日

    中小企業課長尾本哲朗 TEL(082)224-5661

    「新連携計画」認定(第2弾)

    中国経済産業局は中国地方整備局とともに、本年4月に施行された「中小企業の新た

    な事業活動の促進に関する法律(略称:中小企業新事業活動促進法)」に基づき、連名

    により下記異分野連携新事業分野開拓計画(略称:新連携計画)について7月27日付

    けで認定を行いました。他省庁との共管認定は管内で初めてとなります。

    概要

    ■ 「新連携」とは、「複数の事業者が異なる事業分野で蓄積したノウハウ・技術等の

    経営資源を持ち寄り、それらを相互補完的に組み合わせることで初めて可能となる事業

    活動を行うことで、新たな需要の開拓を行う企業グループ」のことです。

    ■ 本事業の活用により、地域の中小企業等がそれぞれの強みを持ち寄った新事業を積

    極的に展開するとともに、これと相俟って産業クラスターの形成や産学官連携等、地域

    経済の活性化策が促進されることを期待しています。

    ■ 認定計画では、連携する中小企業者等が創意工夫のもと、それぞれの強みを組合せ

    て、新事業の創出並びに新市場の拡大を目指します。

    ■ 今回認定した計画については、新連携支援事務局(中小企業基盤整備機構中国支部)

    がブラッシュアップしてきたものであり、事業化までの継続的な支援を実施します。

    新連携計画の内容

    ○テーマ名自然調和型土木構造物「ブランチブロック」を用いた擁壁施工

    ○コア企業名(株)吉工園:山口県美祢市

    【市場の状況】

    ○国や地方公共団体が行う河川、道路等の護岸工事や擁壁工事においては、コンクリー

    ト打設による工法が大半を占めるが、近年、環境影響負荷の問題や工期短縮、コスト低

    減の面から石積みによる工法が期待されている。しかしこの工法は、植栽が可能で生物

    にもやさしいなど環境面で優れている反面、熟練技術を要することから一般的な工法と

  • はなっていない。

    ○コア企業の㈱吉工園が開発した「ブランチブロック(解説は次ページ)」を用いた擁

    壁施工法は、これらの課題を解決した環境影響負荷が少なく、施工期間を大幅に短縮し

    た低コスト工法であり、相当程度の需要が見込まれている。

    平成17年7月27日 中小企業課長尾本哲朗

    TEL(082)224-5661

    【連携事業の特徴・事業化の見通し】

    ○この事業は、

    株式会社 吉工園が開発した「ブランチブロック」と

    ㈲岡部造園の石積み技術を組み合わせてブランチブロック工法を確立するとともに、

    その工法を㈱ソルテックのフランチャイズ戦略と多機能フィルター㈱の営業活動に

    より全国展開するもの。

    ・㈱吉工園(コア) :「ブランチブロック(特許取得済)」を工場生産により製造・販

    売する。

    ・㈲岡部造園 :ブランチブロックへの石積施工及びフランチャイズ加盟業者への

    施工ノウハウを提供する。

    ・多機能フィルター㈱:販売代理店・特約店のネットワークを活用して、国、地方公共

    団体、電力会社等への営業活動を展開する。

    ・㈱ソルテック :造園業者や地場の建設業者を対象にブランチブロック工法のフラ

    ンチャイズ

    展開・管理・運営を行う。

    ○5年後にフランチャイズを含めた施工売上高5億円/年を目標

    擁壁施工におけるシェア拡大を見込む。

    (参考)「ブランチブロック」及び施工例 「ブランチブロック」擁壁にブランチブロ

    ックを用いた施工例

    ※「ブランチブロック」とは?

    ・「ブランチブロック」とは㈱吉工園が開発した、1本の軸に対して両端から3方向に

    突起物が出た形状の鉄筋コンクリート二次製品のこと。

    ・「ブランチブロック」をハニカム状に組み合わせ、その空洞部にブロックの構造に合

    わせて石積工法に準じて石を充填していくことにより、通常の石積みのような熟練技

    術を要することなく短期間で施工できるとともに、安定した構造が形成できる。

    ・また、石積みした石の間隙(すきま)に植栽が可能であり、緑化効果を得られるとと

  • もに、その植物の成長により、さらに構築物の安定性が確保できる。

    http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000821010260001

    造園会社「吉工園」 2010 年 10 月 26 日

    ◆植物根付くブロック開発

    石垣のように岩を積み重ねて擁壁や護岸をつくる

    伝統工法「空積(からづ)み」を、さらに頑強に仕

    上がるようにしたのが鉄筋コンクリート製の構造物

    「ブランチブロック」だ。

    造園会社「吉工園(きっこうえん)」(美祢市西

    厚保町)が12年前に考案した。本格的に実用化し

    た2003年2月から、これまでに国内外で15件

    の施工実績がある。昨年8月の台風8号で約700

    人の死者・行方不明者が出た台湾では、はん濫した

    河川の一部区間(長さ約840メートル)の復旧工

    事で使われた。

    発端は、本業の造園業からだった。圃場(ほじょ

    う)を整備するなかで高さ4~5メートルほどの擁

    壁が必要になった。だが、空積みは高くするほど安

    定感が減り、強度が落ちる。 吉村隆顯(たかあき)

    社長(67)の脳裏に浮かんだのは、かつて見た、

    大雨で崩壊する山の光景だった。根を張った木々が、

    倒れながらも幹や枝で土砂の流出を食い止めていた。

    あの形をうまく反映できれば――。こうして生まれ

    たのが木の枝(ブランチ)を模したブロックだった。

    強度を上げ、安定感を出すには何本の「枝」が最

    適なのか。試行錯誤を繰り返し、「幹」から3方向

    に枝を突き出す今の形に落ち着いた。蜂の巣のよう

    な形になるよう等間隔に組み、その合間に岩を積ん

    でいく。

    そもそも擁壁や護岸を造る場所は、水気が多い土地

    や河川など常に浸食と堆積(たいせき)を繰り返し、

    植物が根付きにくい場所が多い。ブランチブロックが植物の根のように張り巡らされると、地盤が安定

    するうえ、岩と岩の間に植物の種が飛んできて、自然と緑化も進む。コンクリートで固める方法とは大

    きな違いが出る。「このブロックは地球上の地面を守ってきた植物との調和を可能にする。これからも

    広めていきたい」

    (大井穣)

    木の枝を模した独特の形状のブランチブロック。

    「この形にするまで試行錯誤を繰り返した」と吉村

    社長=美祢市西厚保町の吉工園

    ブランチブロックを使って築造された河川の護岸。

    蜂の巣状に組み合わさったブロックの合間に岩が

    空積みになっている=下関市豊浦町、吉工園提供

  • http://www.netis.mlit.go.jp/RenewNetis/Search/Nt/NtDetail3.asp?REG_NO=CG-050005&TabType=2&nt=nt

    新技術概要説明情報

    「概要」「従来技術との比較」等のタブをクリックすることでそれぞれの内容を閲覧することができます。関連する情報がある場合

    は画面の上部にあるリンクをクリックすることができます。

    技術

    名称 ブランチブロック工法

    試行

    技術

    試行技術

    (2005.8.4~) 登録 No.

    CG-050005-

    V

    事前審査

    事後評価 技術の位置付け

    試行実証評価 活用効果評価 推奨

    技術

    準推奨

    技術

    活用促進

    技術

    設計比較

    対象技術

    少実績

    優良技術

    (2010.6.10~)

    施工単価

    100m2(高さ 5m(斜長 5.46m)、幅 18.3m)の河川護岸を施工する場合について施工単価を紹介します。

    根入れは 1m、計画高水位は 3m、計画高水位まで吸出し防止材を施工する場合です。(図-2 河川護岸標準断面)

    必要とするブロックは 1m 間隔で配置することから 100 個です。ブロック 1 個当たりは単価 15,000 円であること

    から、ブロック費用は 1,500,000 円となります。

    その他、石材、石積工、裏込材工、吸出し防止材工の合計が 1,705,700 円となり、総合計は 3,205,700 円となり

    ます。

    したがって、この場合、1m2 当たりの施工単価は、約 32,100 円となります。

    なお、単価は山口地区の単価です。

    ブランチブロック工の施工歩掛の例(100m2 当たり)

    工種 名称 単位 数量

    ブランチブロック工 土木一般世話役 人 4.0

    ブランチブロック工 造園工(石積) 人 15.0

    ブランチブロック工 普通作業員 人 36.0

    ブランチブロック工 石材 個 1300

    ブランチブロック工 ブランチブロック 個 100

    裏込材工(砕石) m3 57.1

  • 裏込材工(客土) m3 14.3

    吸出し防止材工 m2 81.5

    歩掛り表あり ( 標準歩

    掛,

    暫定歩

    掛,

    協会歩

    掛,

    自社歩

    掛)

    施工方法

    1.ブランチブロック据付部床堀および地

    山掘削・整形

    (1)施工場所および土質、法面の状況を確

    認します。

    (2)根入れは、通常 0.5m 以上確保します。

    河川護岸の場合は、河川特性を考慮して適

    切な根入れをすることを基本とします。

    2.基礎砕石均し締固め・ブロック

    据付

    (1)支持地盤の砕石を巻きだし、床掘り部

    を締固めます。

    (2)ブランチブロックを搬入します。

    (3)ブランチブロック前面の枝材を境界線

    にあわせて、直線あるいはカーブしてブラ

    ンチブロックを据付けます。

    3.ブランチブロックにあわせた石

    積み

    (1)ブランチブロックのたわみを防ぐためにブロック下部に石や砕石を詰めます。

    (2)壁面となる石積みを行います。

    (3)準備した「裏込め砕石」を使って、ブランチブロック背面への裏込めを行います。

    4.ブランチブロック 2段目以降の据付

    2~4の作業を計画高まで繰り返し、上載盛土をして施工は完了です。

    なお、河川護岸の場合は、流水部の影響がある高さまで締め切りおよびポンプ排水を行います。

    また、HWL まで吸い出し防止材および砕石を詰めます。

    図-2 標準断面(上)と施工方法(下)

    1.ブランチブロック据付部床堀および地山掘削・整形

    (1)施工場所および土質、法面の状況を確認します。

  • (2)根入れは、通常 0.5m 以上確保します。

    河川護岸の場合は、河川特性を考慮して適切な根入れをすることを基本とします。

    2.基礎砕石均し締固め・ブロック据付

    (1)支持地盤の砕石を巻きだし、床掘り部を締固めます。

    (2)ブランチブロックを搬入します。

    (3)ブランチブロック前面の枝材を境界線にあわせて、直線あるいはカーブしてブランチブロックを据付けます。

    3.ブランチブロックにあわせた石積み

    (1)ブランチブロックのたわみを防ぐためにブロック下部に石や砕石を詰めます。

    (2)壁面となる石積みを行います。

    (3)準備した「裏込め砕石」を使って、ブランチブロック背面への裏込めを行います。

    4.ブランチブロック 2段目以降の据付

    2~4の作業を計画高まで繰り返し、上載盛土をして施工は完了です。

    なお、河川護岸の場合は、流水部の影響がある高さまで締め切りおよびポンプ排水を行います。

    また、HWL まで吸い出し防止材および砕石を詰めます。

    図-2 標準断面(上)と施工方法(下)

    今後の課題とその対応計画

    (1)課題

    ①5m を超える擁壁・護岸の施工を目指しています。

    ②石材の調達が困難な場合は、適用できません。

    (2)開発計画

    ①実物大の試験擁壁における載荷試験、振動台実験および数値解析を行い、高い構造物への適用性を検証します。

    ②従来技術などより、厳しい水理条件やより高規格の性能が要求される条件に適用できることを実証し、コスト

    メリットを創出します。また、施工実績数量の増大により、施工単価の減少を図ります。

  • http://www.tajima.or.jp/modules/nature/details.php?bid=270

    空石積護岸(からいしづみごがん)

    カテゴリ たじまのしぜん » そのほか

    執筆 菅村定昌 2009-3-29 12:15

    出石川に新しいタイプの護岸(ごがん)が作られています。

    場所は鳥居橋の上流です。台風 23 号の時に堤防(ていぼう)が破れてしまいましたが、その少し上流部に作られ

    ています。この護岸はブランチブロックという工法で作られています。

    川岸が水の流れでけずられないように護岸というものを作ります。いろいろなタイプがありますが、石やコンクリー

    トブロックを積んで作るものが多いです。石を積む時にそのまま積むものを「空石積み(からいしづみ)」といい、コン

    クリートで石と石をくっつけて積むものを「練石積み(ねりいしづみ)」といいます。空石積みは、お城の石垣に見られ

    ますね。昔の石垣はみんなこんなでした。

    空石積みは、コンクリートで固めていないのですき間があ

    ります。すき間は生き物のすみかになりますし、水も通る

    ことができます。一方、練石積みのコンクリートからは生

    き物には毒になる成分が流れ出たりもします。というよう

    に生き物にとっては空石積みの護岸の方がいいのです。

    でも、工事をする人間の側には人間の都合があります。

    川の流れに負けない護岸を空石積みで作るには高度な

  • 技術が必要です。誰にでもできるわけではありません。そ

    れに時間もかかります。それで工事が容易で時間がかか

    らない練石積みが工事の主流となり、今では空石積みの

    技術を持つ人はほとんどおられません。

    生き物にやさしい護岸は空石積みです。最新技術の力で

    誰にでもできる空石積みを実現しようと様々な工夫がなさ

    れています。ブランチブロック工法もその一つです。

    ブランチブロック工法は、枠の中に石を積むので特別な

    技術はいりません。基礎のコンクリートがいらないので、生

    コンクリートが流れ出たりしません。コンクリートが固まるま

    で世話をする必要もありませんので時間もかかりません。

    なかなかよい工法のようです。

    生き物にやさしい護岸は空石積みです。最新技術の力で誰にでもできる空石積みを実現しようと様々な工夫がな

    されています。ブランチブロック工法もその一つです。

    この工法は、河川の工事をしていた人ではなく、造園関係の仕事をしている会社の社長さんが発明されました。

  • ピックアップ情報

    ブランチブロック工法の理念

    地表面の土が流失せずに地形が保たれているのは、植物の根によって土壌が緊縛されている、すなわちル

    ートマットが形成されているためです。植物は空気・水・太陽光で光合成を行い、地球上全ての生命を育ん

    できました。

    ブロンチブロック工法は天然素材の石を使用し、ブランチブロックによって石積を一体化させる土木構造物

    ですが、ヒントは植物のルートマット構造でした。

    従来の工法では、河川は周辺地下水系と繋がり育まれる生態系を護岸で分断します。擁壁は背面の山体の植

    物・昆虫・微生物などの生態系との空気・地下水の繋がりを阻害します。ブランチブロック工法は唯一、護

    岸や斜面の安定性と生態系保全を併せ持った工法なのです。

    お問い合せ先 株式会社 吉工園

    山口県美祢市西厚保町原 1675-2

    TEL:0837-58-0151

    FAX:0837-58-0181