第8章 直流モータの PWM 制御
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第8章 直流モータの PWM 制御
● 直流モータを動かすマイコン回路を完成させる。● マイコンで直流モータの回転数制御を行う。● マイコンのプログラムを理解する。
直流モータを動かすマイコン回路
8.1 アクチュエータ制御の概要
★ アクチュエータ制御の目的
① 回転角度制御(位置制御)
② 回転数制御(速度制御)
③ トルク制御(荷重制御)
それぞれの目的に見合ったアクチュエータと制御方法を選定することが重要!
8.2 直流モータの制御
★ 直流モータの制御方法
①ON-OFF 制御:単にモータを ON-OFF する。
② リニア制御:モータへの入力電圧を変化させる。
③PWM 制御:パルス幅を変化させる。
実際のメカトロニクス機械には様々な制御方法が使われている!
(1) ON-OFF 制御
● 単にモータを ON-OFF する方法
例:温度を感知して ON-OFF 制御するパソコンの冷却ファン
●ON-OFF 制御のマイコンプログラム
入力ピン PD0 を押すと出力ピン PB0 が ON になるプログラムを作成する(動作確認)。
トランジスタを「スイッチ」として使用している!(ベース電流を流せばモータがまわる)
●ON-OFF 制御のマイコンプログラム
'' Sample Program ch06-01.bas'Config Portb = OutputConfig Portd = Input'Do'If Pind.0 = 1 Then Goto Motor0If Pind.0 = 0 Then Goto Motor1'Motor0:Portb.0 = 0Goto Ledend'Motor1:Portb.0 = 1Goto Ledend'Ledend:LoopEnd
ポートの設定
入力ピンの判断
出力しない
出力する
(2) リニア制御
● 可変抵抗などを利用し,アナログ的にモータへの入力電圧を変化させる方法
リニア制御方式の原理
抵抗値を変えるとモータに加わる電圧が変わる。
トランジスタのベース電圧を変えても同じ効果がある。
抵抗で熱を発生するため,効率
は低い!
(3) PWM 制御
●Pulse Width Modulation 制御
● モータに加える電圧の ON と OFF の時間比率(デューティ比)を変化させる方法
PWM 制御の原理
ON-OFF を繰り返す!
パルス幅で平均電圧を制御する!
8.3 PWM 制御の実際★PWM 制御の基本プログラム
①AVR マイコンの出力端子 PB0 にパルスを発生させる。
② デューティ比を変化させる。
●PWM 制御のマイコンプログラム
'' Sample Program hosei2-2.bas'Config Portb = OutputConfig Portd = Input'Dim M As IntegerDim N As Integer'Wait 1'DoIf Pind.0 = 1 Then N = 2If Pind.0 = 0 Then N = 10M = 20 - NPortb.0 = 0Waitms MPortb.0 = 1Waitms NLoop'End
ポートの設定
変数の定義
8.4 直流モータ制御の応用
★ マイコンプログラムの応用例
● 一定時間待機した後,運転を開始する( Wait 文)。
● スイッチを押すごとに運転・停止が切り替わる( 2-3 )。
● 決められた周期で運転・停止を繰り返す。
● モータを加速・減速させる( 2-4 )。
● スイッチを押すごとに運転モードが替わる。
● その他・・・
プログラムを作成して,直流モータを思い通りに動かす!
【演習問題】(1)可変抵抗などを利用するアナログ式の
モータ制御とマイコンなどを利用するデジタル式のモータ制御の特徴をまとめなさい。
(2)デジタル式のモータ制御の特徴を活かしたメカトロニクス機械を考えなさい。