最重要課題人口減少とは? - pref.gunma.jp ·...

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本県は、リーマンショック後の経済的な混乱や東日本大震災といった危機を乗り越えて、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界文化遺産登録、ぐんまちゃんのゆるキャラⓇグランプリ制覇などに象徴されるように、新たな飛躍を遂げました。

一方で、人口減少対策が喫緊の課題となっており、今後は、この人口減少対策を土台として、先人が遺してくれた可能性を活かして、人・モノ・情報を呼び込むという新たな発想で、群馬の未来を創生し、次の世代に引き継いでいかなければなりません。

そこで、第15次総合計画「はばたけ群馬プランⅡ」では、「限りない可能性を大きくはばたかせ、群馬の未来を創生する」を基本理念として掲げ、4年間、全力を挙げて、安心して幸せを実感でき、将来にわたって住み続けたくなるような「魅力あふれる群馬」の実現を目指してまいります。

群馬県民の慣れ親しんだ「上毛かるた」では「力あわせる200万」と詠まれています。人口減少の流れに歯止めをかけ、「魅力あふれる群馬」を実現していくため、力をあわせ、オール群馬で人口減少に立ち向かい、群馬を更に大きくはばたかせていきたいと考えておりますので、県民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成28年3月群馬県知事

人口の総数が減少するだけでなく、現役世代や子どもの数が大きく減少する一方、高齢者は増加し、人口構成が大きく変化していくことが見込まれています。

最重要課題 人口減少とは?群馬県の人口は平成16(2004)年をピークに減少に転じました。

平成52(2040)年には163万人、平成72(2060)年には128万7千人にまで加速度的に減少していくと見込まれています。

死亡数の増加とともに、若年人口の減少が更なる少子化を招く負のスパイラルが生じています。

人口減少+人口構成の変化

若年人口が減少

転出者が多く(特に進学・就職時の若者)、転入者(U・Iターン者)が少ない 転出

超過

× 出生率の低下

未婚化・非婚化晩婚化 晩産化

など

死亡数増加

平均余命の延伸、団塊の世代等の加齢による高齢者数の増加

人口構成の変化(年齢3区分別人口と割合の推計)

(資料)県年齢別人口統計調査、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)「日本の地域別将来推計人口」(2040年以降は機械的に延長した数値) (注)平成27年国勢調査速報値 197.3万人(総人口)

人口減少の要因は?Q

出生数減少

T10(1920)

S5(1930)

S15(1940)

S25(1950)

S35(1960)

S45(1970)

S55(1980)

H2(1990)

H12(2000)

H22(2010)

H32(2020)

H42(2030)

H52(2040)

H62(2050)

H72(2060)

200.8

192178.7

163146.2

128.7

S25 S0

50

100

150

200

(万人)

これまでの推移 国の推計ベース

加速化する人口減少

H22(2010)

(2020)

(2030)

(2040)

(2050)

(2060)

H32

H42

H52

H62

H72

老年人口(65歳以上) 生産年齢人口(15~64歳) 年少人口(15歳未満)

47万人

58万人

58万人

60万人

56万人

50万人

(23.6%)

(32.4%)

(30.1%)

(36.6%)

(38.5%)

(38.5%)

(62.7%)

(57.0%)

(57.9%)

(53.0%)

(51.9%)

(51.3%)

126万人

111万人

102万人

86万人

75万人

67万人

28万人

23万人

19万人

17万人

15万人

12万人

(10.6%)

(12.0%)

(10.4%)

(9.6%)

(10.2%)

(13.7%)

高齢化の更なる進展

現役世代・子どもが大幅減少

群馬県人口の推移・推計

p.18※計画本書の参照ページ

p.19~23

(資料)前のグラフと同じ

のこ

だんかい

県民の皆様へ

H22(2010)

H27(2015)

H32(2020)

H37(2025)

H42(2030)

H47(2035)

H52(2040)

H57(2045)

H62(2050)

H67(2055)

H72(2060)

110120130140150160170180190200

(万人)

約180万人

約170万人

約200万人

約160万人

約120万人

約140万人

約160万人

移動率も回復

出生率が回復出生率も移動率も現状のまま

参考 社人研推計 1

2

31

2

3

移動率も回復

出生率が回復

出生率も移動率も現状のまま

1

2

3

約 193 万1千人約 193 万3千人約 194 万6千人

の場合

の場合

の場合

平成 31(2019)年(計画最終年)

人口減少に歯止めをかける

人口減少と人口構成の変化による影響は?Q

人口減少と人口構成の変化は、県民生活にさまざまなインパクトを与えることが懸念されています。

人口減少を克服するためには?Q

人口減少の克服のためには、次の2つの取組が必要です。

産業・経済への主な影響 地域社会への主な影響

行財政への主な影響

労働力不足の深刻化

担い手の高齢化

消費の減少 技術の断絶

人手が集まらない…

仲間は皆50代以上…

以前より物が売れない…

後継者が見つからない…

教育・子育てへの影響

空き家の増加・過疎化

近所のスーパーが撤退した…

最近、空き家が増えた…

同級生の人数が少ない…

商業施設や交通機関への影響

移動手段が車しかない…

高齢運転者の増加

税収の減少、社会保障費の増大、公共施設の維持困難 等

地域住民、地域コミュニティ…

若者の結婚・出産・子育ての希望(家族の理想)の実現

群馬に人を呼び込む流れの創出

出生率の回復

社会移動の改善

さらに、一定の人口減少を織り込みつつ、群馬での安全・安心な暮らしや経済・社会活動の基盤を守っていく地道な取組を進めていくことも重要です。

出生や社会移動の状況が改善した場合、人口減少に歯止めがかかり、将来人口は平成52(2040)年に約180万人、平成72(2060)年に約160万人になると見込まれます。

この最重要課題である人口減少対策を土台に据えて、県総合計画「はばたけ群馬プランⅡ」を策定しました

独居高齢者・要介護者

等の増加

独り暮らしで不安…産業・経済活動

の規模縮小活動の規模を縮小せざるを得ない…

人口の将来展望(独自仮定値による将来人口推計)

高齢者…

p.24~27

p.32~33

農林水産業、製造業・建設業、サービス産業…

目指す将来の方向

基本理念

群馬で暮らし始めたくなる 群馬で家族を増やしたくなる

群馬に住み続けたくなる

群馬の未来を創生する3つの視点

基本目標Ⅰ

地域を支え、経済・社会活動を支える人づくり

基本目標Ⅱ

誰もが安全で安心できる暮らしづくり

基本目標Ⅲ

恵まれた立地条件を活かした産業活力の向上・社会基盤づくり

限りない可能性を大きくはばたかせ、群馬の未来を創生する~「魅力あふれる群馬」の実現~

p.34~39

多彩で魅力的な温泉

高度な産業技術の集積

100km

高崎前橋

太田館林

宇都宮

東京

長岡

新潟

静岡

山形

郡山

仙台

長野

横浜

水戸金沢

名古屋

富山

北関東自動車道

新潟空港

新潟東港

茨城港

茨城空港

成田空港

羽田空港東京港

横浜港

上信越自動車道

中央自動車道

北陸新幹線

道車動自北東

線幹新越上

道央圏

東京から100km圏

日本を東西南北に結ぶ高速交通の十字軸北陸新幹線の金沢延伸

(高崎~金沢間 約120分)

北関東自動車道が全線開通

日本の中央に位置する交通の結節点

本県は日本の中央に位置する交通の結節点であり、東京から100km圏という地理的条件に恵まれた地域です。

県内には全国にその名が轟く名湯・秘湯がたくさんあります。また、東国文化の中心地として築き上げてきた歴史や、数多くの文化財等が残っており、豊かな自然や文化に恵まれた地域です。

本県は、長い年月を通じて継承されてきた高度な産業技術の集積があり、「ものづくり立県」として発展しています。また、農林水産業に適した環境に恵まれ、多彩な食材の供給源です。

この他にも、「群馬がん治療技術地域活性化総合特区」を活かしたがん治療をはじめとする高度・専門医療の提供、「ぐんま緑の県民税」による森林整備や森林ボランティア活動などの推進等に取り組んでいます。

特別支援学校を県内全域に配置尾瀬学校の推進

「はばたけ群馬プランⅡ」では、人口減少対策を県政のあらゆる分野の土台に据え、先人が遺してくれた可能性を活かして、群馬の未来創生に向けて取り組みます。

のこ

とどろ

東国文化の中心地(上野三碑)こうずけ

群馬の可能性

これまでの大きな成果

p.8~11

p.12~13

自給率100%の群馬のすき焼き

富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録子ども医療費の無料化

女性の活躍応援

障害者の活躍応援

高齢者の活躍応援

誰もが活躍できる社会づくり

性別や年齢、障害、国籍等によらず活躍できる社会をつくります

政策5 多様な人材の活躍応援

家族形成支援 子育て支援 仕事と子育てが両立できる職場づくりの推進

少子化対策のコンセンサス形成

若者の結婚や妊娠・出産・子育ての理想が実現する社会にします

政策4 家族の理想実現

交流促進 若い世代等の就労支援 移住促進

人の対流を巻き起こし、人を呼び込み、定着を図ります

政策3 交流・移住・定着促進

産業人材の育成・確保 医療・福祉人材の育成・確保

各分野の職業人材を育成・確保し、スキルアップを図ります

政策2 群馬の飛躍と地域の安心を支える職業人材の育成

郷土への誇りと愛着の育成

たくましく生きる力の育成

人生設計を描く力の育成

多様な連携による人づくり

信頼される魅力的な学校づくり

子ども・若者を、未来の経済・社会を担う人材として育成します

政策1 群馬の未来を担う子ども・若者の育成

人口減少時代を迎える中、「人」を最も重要な財産として捉え、育て、応援し、呼び込む「人づくり」を進めます

基本目標Ⅰ

+1,400人(H31年度)

小6 50.0%中3 50.0%(H31年度)

14,500人(H31年)

地域を支え、経済・社会活動を支える人づくり

小6 46.4%中3 34.2%(H27年度)

-662人(H26年度)

+1,400人(H31年度)

他都道府県からの転入超過数

成果指標

「地域や社会をよくするために何をすべきか考えることがある」と回答した小・中学生の割合

50.0%(H31年度)

14,522人(H26年)

14,500人(H31年)

出生数都内での移住相談会

上司と相談しながら作業を進める従業員 学生と赤ちゃんのふれあい体験

誰もが輝ける

障害者の活躍を応援します!

人を呼び込む 希望がかなう

群馬への移住を応援します!

結婚・子育てなどを応援します!

p.47

p.48~53

p.54~56

p.58~61

p.62~66

p.68~72

経済・社会環境が大きく変化し、人口減少が続く中でも、安全・安心して生活できる「暮らしづくり」を進めます

基本目標Ⅱ

県民の暮らしの安全を確保します

政策6 安全な暮らし実現

危機管理体制の整備

災害に強い県土づくり

犯罪・交通事故の防止

身近な暮らしの安全確保

政策7 医療・福祉連携による優しいぐんま推進

医療と福祉の連携により、誰にも優しいぐんまづくりを進めます

医療先進県ぐんまの推進

健康づくりの推進・健康寿命の延伸

地域包括ケアの推進

誰にも優しいセーフティネットづくり

安全・安心な医療・福祉環境づくり

政策9 地域住民がともに助け合う「地域力」強化

住民が助け合い、人口減少下でも持続可能な地域をつくります

地域コミュニティの再生・強化

県民による安全・安心な地域づくり

持続可能な地域づくり・まちづくり

68人(H27年)

20%以上減少させる

(H31年)

77.4%(H27年度)

80.0%(H31年度)

誰もが安全で安心できる暮らしづくり

「地域住民がともに助けあう地域力」が重要だとする県民の割合

交通事故死者数

政策8 優れた群馬の環境の保全・継承

豊かで持続的に発展する環境県群馬を目指します

自然環境・生活環境の保全

再生可能エネルギーの活用推進

低炭素・循環型社会づくり

成果指標

「ふれあいの居場所スマイル」(玉村町)子どもと卓球を楽しむ高齢者たち

新入学児童対象の横断歩道渡り方教室

安全で暮らしやすい

身近な暮らしの安全を確保します!

誰にも優しい

地域包括ケアを進めます!

まちなかの保育施設併設住宅(伊勢崎市)

持続可能

まちのまとまりを維持します!

p.75

p.76~80

p.82~87

p.88~91

p.92~95

群馬の強み・魅力を活かしながら、県内の「産業活力の向上」と「社会基盤づくり」を進めます基本目標Ⅲ

群馬のイメージアップを進めます

県民の誇り醸成 群馬のブランド力の強化・発信

歴史文化遺産活用・発信

文化・スポーツの振興・活用

政策12 豊かな文化・魅力を活かしたイメージアップ

群馬の強みや特性を活かした産業振興を進めます

「ものづくり立県」の推進

商業・サービス業の振興

魅力あふれる観光県ぐんまの推進

「林業県ぐんま」の実現

農業王国・ぐんまの発展

政策11 群馬の産業の強みを活かす戦略

経済の活性化や人・モノ・情報の対流効果の波及、利便性向上を図ります

道路ネットワークの整備

公共交通ネットワークの構築

情報通信ネットワークの構築・活用

八ッ場ダム建設事業の推進

政策13 群馬の未来を支える社会基盤づくり

恵まれた立地条件を活かした産業活力の向上・社会基盤づくり

305万円(H25年度)

14,000人4,000人(H28~31年度)

一人当たり県民所得

成果指標

315万円(H31年度)

全産業における雇用創出数(4年間の合計)

うち大学生等の県内就職分

展示会・見本市 利用イメージ販路開拓等のためのマッチング事業

雇用の維持・創出

コンベンション施設の整備やイメージアップに取り組みます!

地域の活力・都市力の向上

強い産業を構築して県内に雇用を確保します!

経済の活性化や雇用確保により、にぎわいや活力を創出します

経済・雇用戦略の推進

国際戦略の推進

次世代産業の創出・育成

企業誘致とバックアップ機能・本社機能等の誘致

コンベンションの推進

政策10 群馬の未来を見据えた経済・雇用戦略

p.97

p.98~103

p.104~109

p.110~114

p.116~120

地域別施策展開

群馬の未来を創生していくため、県内の11地域において、県と市町村が連携して取り組む施策の方向性を紹介します。

吾妻地域(中之条町、長野原町、嬬恋村、草津町、高山村、東吾妻町)○アウトドア、温泉、農業・農村体験など観光地としての更なる魅力向上と外国人の受入環境の整備○八ッ場ダム周辺地域の基盤整備及び上信自動車道整備の推進による地域振興○公共交通機関の維持や医療・介護・生活支援を包括的に受けることができる体制の整備

利根沼田地域(沼田市、片品村、川場村、昭和村、みなかみ町)○医師確保対策及び救急・災害医療、高齢者医療・介護など、地域医療・福祉の充実○豊かな自然や美しい景観、優れた歴史・文化の保全による利根沼田地域全体の観光ブランドづくり○三国軸や尾瀬軸、両軸をつなぐネットワーク整備による住民の利便性、観光客の周遊性向上

北群馬渋川地域(渋川市、榛東村、吉岡町)○北毛地域の中核的医療機関となる渋川医療センタ-等の連携による総合的な医療体制

の確保○上信自動車道や高渋バイパスの早期整備によるネットワーク拠点としての優位性向上○渋川県産材センターを核とした県産材の流通促進

桐生・みどり地域(桐生市、みどり市)○北関東道ICへのアクセス道となる渡良瀬軸の整備推進と国道50号前橋笠懸

道路の整備促進○わたらせ渓谷鐵道や東武鉄道など公共交通機関を活用した観光誘客○関係機関との連携による地域に根ざした地場産業(繊維産業等)の維持・強化

邑楽館林地域(館林市、板倉町、明和町、千代田町、大泉町、邑楽町)○医師等の確保、近隣医療機関との連携強化による地域医療体制の充実○東京圏・東北地方との近接性を活かした企業誘致と食品企業等のものづくり産業の活性化○担い手育成、キュウリ・ナシ等の特産品の活用、農産物の情報発信を通じた農業の活性化

太田地域(太田市)○自動車産業に代表されるものづくり産業の集積を活かした多様な産業の担い手育成○立地環境やものづくりの基盤を活かした産業活力の更なる向上○地域のイメージアップのためのスポーツに親しむ場・環境づくり

佐波伊勢崎地域(伊勢崎市、玉村町)○田島弥平旧宅など地域資源の価値の伝承による地域への愛着・誇りの育成と地域連携による広域観光の推進○NPO等との連携による外国人住民の自立に向けた支援及び国際交流の促進○高速道路や幹線道路へのアクセス道の整備及び公共交通ネットワークづくり

高崎・安中地域(高崎市、安中市)○上野三碑の世界記憶遺産登録に向けた周知や上野国分寺跡などの保存整備による周遊観光への活用○碓氷峠周辺の豊富な観光資源の整備・ネットワーク化による観光の拠点性強化○コンベンション施設の整備による雇用創出、交流人口の増加

多野藤岡地域(藤岡市、上野村、神流町)○移住希望者への情報発信と豊かな自然等を体験できる教育旅行・環境学習の誘致○バイオマス発電や加工流通施設の整備支援による素材生産量の増大○世界遺産(高山社跡)・ぐんま絹遺産、豊かな自然など地域資源を活用した広域的な観光振興

甘楽富岡地域(富岡市、下仁田町、南牧村、甘楽町)○地域の魅力を理解する移住者の積極的な受入れと定住支援の仕組みづくり○公共交通、ライフラインなど、人口減少、少子・高齢化の下での持続可能な生活基盤の確立○富岡製糸場、周辺の日本遺産、ぐんま絹遺産など、絹をテーマにした周遊観光コースの確立と発信

前橋地域(前橋市)○全国屈指を誇る医療機関等の集積や企業の集積を活かした人材の育成・確保○赤城山や利根川などの地域の特性を活用した前橋らしさの磨き上げと発信○上毛電鉄、路線バスなどの公共交通ネットワークの再構築

総合計画本書の内容など、詳しくは群馬県ホームページ(http://www.pref.gunma.jp)をご覧ください。問い合わせ/群馬県企画部企画課未来創生室 〒371-8570 前橋市大手町1-1-1 電話:027-223-1111(代)

p.122~145