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大分大学教育福祉科学部附属特別支援学校小学部 平成26年3月 「日常生活の指導」指導内容表 指導事項別 Ⅰ~Ⅳ段階

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大分大学教育福祉科学部附属特別支援学校小学部

平成26年3月

「日常生活の指導」指導内容表指導事項別 Ⅰ~Ⅳ段階

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 仕方を理解する段階 よりよい仕方を理解する段階 理解した仕方を自分で判断して進める段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

・上靴を履く ・上靴の左右を区別して履く ・いろいろな履き物を場や天候に・下靴を脱ぐ ・玄関の土間で、下靴と上靴を履 あわせて履く ・朝の支度・下靴を靴箱に入れる ・脱いだ下靴の左右をそろえる き替える ・そろっていない靴を見たら、履 ・帰りの

靴のき物を整頓する 支度

履き替え・下靴の左右をそろえて靴箱に ・休憩時間入れる

・スリッパを履く ・脱いだ下靴やスリッパの左 ・場所に応じて、上靴や下靴を履右をそろえる き替える

・スリッパを脱ぐ ・脱いだスリッパをそろえる・トイレに行ったら、スリッパに履き替える

・持ってきた荷物を机や棚 ・帽子、衣服、カバンなどを向 ・片づける場所ごとにまとめてカ ・常に整理しながら荷物を管理すなど決めた場所まで持っ きを整えて置くなどして持っ バンやカバンの中身を持ってい るていく てきたものを整理して置く くなどして持ってきたものを整 ・朝の支度

・帽子・衣服・カバンなど 理するを決めた場所にしまう

・カバンの中身を机や棚な ・連絡ノートを開いて出すなどど決めた場所に置く してカバンから決めた仕方で

荷物の整理しながら置く

整理・カバンに荷物を入れる ・カバンに荷物を整理して入れ ・持ち帰る物を判断して荷物を整

る 理する ・帰りの・整理した物を下校時持って帰る 支度

・帽子・衣服・カバンなど ・下校時、帽子、制服、カバン ・片付ける場所ごとにまとめてカ持ち帰るものを決められ など持ち帰るものを整理して バンやカバンの中身を持って行た場所から取ってくる 置く くなどして持ってきたものを整

理する・更衣室で着替える ・簡単な判断(前後判断や決め

た順番で着替えるなど)をし ・最後まで続けて着替える ・適切な場所で着替えるて着替える ・次の活動に応じて着替える

・更衣室に行き、決めた場所で着替える

着 ・制服から体操服に着替え ・たたむことを考えて、裏返し ・できるだけ下着姿にならないよ ・短時間で着替える ・朝の支度体 る にならないように脱ぐ うに着替える ・鏡で身なりの確認をする操

替 服 ・衣服の前後に気をつけて ・えり・そで・すそを整えて着へ 着る るの ・衣服の表裏に気をつけて

え 着 着る替 ・ポケットにハンカチを入 ・ハンカチをポケットに入れ替 ・脱いだ衣服を整理しながら着替え れる える える

・脱いだ服をカゴなどに入 ・脱いだ服をハンガーに掛けたれる り、たたんだりする

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 仕方を理解する段階 よりよい仕方を理解する段階 理解した仕方を自分で判断して進める段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

・汚れたら、更衣室に行き、着替 ・運動や作業の時は、決めた服装える をする

・寒暖や天候にあわせて衣服を調節する

着 ・更衣室で着替える ・自分から更衣室に行き着替え ・次の活動に応じて着替える ・適切な場所で着替えるる

・体操服から制服に着替え ・えり・そで・すそを整えて着 ・最後まで続けて着替える ・短時間で着替える替 る 替える ・鏡で身なりの確認をする

・衣服の前後に気をつけて着る制 ・衣服の表裏に気をつけて着る ・できるだけ下着姿にならないよ

え 服 ・更衣の後、ハンカチをポケッ うに着替えるへ トに入れ替える ・帰りのの ・ポケットにハンカチを入 支度着 れる替 ・脱いだ服をカゴなどに入 ・たたむことを考えて裏返しに ・脱いだ衣服を整理しながら着替え れる ならないように脱ぐ える

・脱いだ服をたたむ・汚れ物入れ(使用済み袋)に入れる

・汚れたら、更衣室に行き、着替 ・運動や作業の時は、決めた服装える をする

・寒暖や天候にあわせて衣服を調 ・場面や状況によって服装を変え節する える

エ ・エプロンを着ける・エプ ・給食前にエプロンを着ける ・配膳の前にエプロンをつけ、配 ・衛生的に配膳するプ ロンを脱ぐ ・給食後にエプロンを脱ぐ 膳が終わったらエプロンを脱ぐ ・食事の準備のルールや役割を理 ・給食の準ロ 解する 備ンの着脱

・立つ、座るなどの指示に ・始業、終業などの合図に従う ・時計を見て、始業時間に合うよ従う うに集合する

きまり・ ・声をかけられて、教室に ・会が始まることを告げられ ・時計を見たり、チャイムを聞い約束 戻ったり、席に着いたり て、教室に戻ったり、席に着 たりして教室に戻ったり、席に

する いたりする 着いたりする

・日程カードを見て次の活 ・予定の絵や写真などを見たり ・日常生活におけるおおよその予日程の理解 動に移る して、次に何をするかがわか 定がわかり、行動する ・学校生活

り、日課に沿って行動する 全般・健康観察の問いにこたえ ・けが、腹痛、歯痛などを教師 ・体調が悪いとき、教師に告げる ・体温や体調などから、保健室を

健 康る に告げる ・けがをしたとき、教師に告げる 利用するなど健康管理をする

・友だちがけがをしたとき、体の異常なときは教師に告げる

・ちり紙で鼻をふく ・ちり紙で鼻をかむ ・鼻がつまったり鼻水が出たりしたらちり紙で鼻をかむ

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 仕方を理解する段階 よりよい仕方を理解する段階 理解した仕方を自分で判断して進める段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

・一定時間に誘われて、用 ・自分から用便に行き、用を足 ・休憩時間などに用便に行く ・いろいろな場所で、状況に応じ便に行く す ・外出前に用便に行く て排泄をする

・便意・尿意・粗相を告げ ・ペーパーを適量とり、ふく ・学習が始まる前に用便に行くる ・排泄後はボタンやレバーを押

排 泄 ・便器の前で、ズボンなど したり、回したりして水を流を下げて用を足す す

・ウオッシュレットを使って始末をする

・生理の時にナプキンをつける ・休憩時間にナプキンを取り替え ・学校生活・使ったナプキンの始末をする る 全般

生 理 - ・生理の時にはナプキン(ポーチ)を持ってトイレに行く

・手を洗って、ハンカチや ・石けんを使って手全体を洗う ・トイレの後に手を洗う ・衛生面に気をつけて、手洗いをタオルを使って手をふく ・汚れたら、手を洗う する

手洗い・ハンカチを使ってふく ・ハンカチをポケットから出し ・使ったハンカチをたたんでポケ

て、手全体をふく ットにしまう

・ドアや窓を開閉する ・ドアや窓の窓を開けたり、閉 ・暑いときには窓を開ける ・天候や状況に応じて、照明を調・照明をつけたり、消した めたりする ・寒いときには窓を閉める 整したり、換気をしたりするりする ・部屋に入るときに照明をつけ ・部屋に誰もいないときは照明を

る 消す環 境 ・部屋を出るときには照明を消

す・ちり紙で汚れたところを ・ちり紙で食べこぼしなどをつ ・食べこぼしや汚れを見つけた ・汚れに応じて、雑きんやちり紙ふく まむ ら、ちり紙でふいたりつまんだ を使い分けてふく

りする

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 仕方を理解する段階 よりよい仕方を理解する段階 理解した仕方を自分で判断して進める段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

手・手を洗って、ハンカチや ・石けんを使って手全体を洗う ・汚れたら、手を洗う

洗タオルを使って手をふく

い・ハンカチを使ってふく ・ハンカチをポケットから出し ・使ったハンカチをたたんでポケ

て、手全体をふく ットにしまう ・家 庭テ ・テーブルの汚れたところ ・テーブル全体をふきんでふく ・配膳の前、食後にふきんでテー ・他の机や周囲の床などを確認し、ー

をふきんでふく ブルをふく 汚れているときは掃除する準 ブ ・こぼしたり、汚れたりしたらふ ・盛りつけや配膳をする (家庭)

ル ・ちり紙で汚れたところを ・ちり紙で食べこぼしなどをつ きん(ちり紙)でテーブルをふ ・食品・食器などの衛生に気をつけ備 ふ ふく まむ く る (家庭)

き ・病気に関係するかび、細菌など・ 食 ・給食前にエプロン・帽子・マ について消毒の働きや予防の意

器 スクなどを着ける 味がわかる (理科)片 ・ ・配膳後にエプロン・帽子・マ ・食事の準備や後片付けをする

食 スクなどを片付ける (家庭)付 品 <自分の準備>

給 の ・食器を配膳台に並べる ・並んで、順番に食器を取る ・主菜・副菜を手前に、飲み物・ ・昼の活動け 運 ・メニューの1つずつをト デザートを後側になど食べやす ・次の人が気持ちよく使うことが

搬 レーに並べる く配置して並べる できるよう片付ける・ <配膳>配 ・配膳のとき、席に座って ・メニュー毎に分けて配膳台に ・つぎ分けられた物を配膳台に並膳 待つ 並べる べる食 ・食器を返却口まで運ぶ ・食器の種類毎に分けて片付け ・順番を守り片付ける

食 器 るの ・食器を配膳台まで運ぶ ・ゴミを捨てる ・ゴミの分別をして捨てる返 ・残菜を容器に入れる却 ・容器を片付ける食 ・よくかんで食べる ・一口量を考えて食べる ・食べるものの量を始めに調整し ・そしゃくする必要性を理解してべ ・いろいろな食べ物を少量 ・好き嫌いをしないで食べる て食べる 食べる方 食べる ・主食、副食などを取り合わせて ・栄養を考え、いろいろな食品を(そ 食べる 組み合わせて食べる (家庭)し ・日常の食品と栄養との関係に関ゃ 心を持つ (理科)

食 く ・栄養が偏らないようにバランス・ の取れた食事をし食べ過ぎない偏 ようにする (保健体育)食)

事 箸、 ・自助具・スプーン・フォ ・箸で食べ物を挟んで食べる ・食べ物によってスプーン・箸・ ・食事の作法を考えながら食べるさ ークを使って食べる フォークを使い分けて食べるじの使 ・感謝の気持ちを持って食事するい方

・みんなが揃うまで待つ ・みんなが揃ってから食べる ・全員の準備ができたらあいさつをして食べ始める

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 仕方を理解する段階 よりよい仕方を理解する段階 理解した仕方を自分で判断して進める段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

・「いただきます」や「ご ・自分の食事の仕度ができたら ・準備してくれた人・作ってくれちそうさま」のあいさつ あいさつをして食べ始める た人に向かって、あいさつをすをする ・食べ終わったら、食後のあい る

食 ・両手を合わせる動作をし さつをする食 事 て食べ始める

の ・食事中は座って食べる ・テーブルに対面し、姿勢よく ・姿勢よく茶碗やお皿を持って食 ・姿勢や箸の作法などを考えなが ・家 庭作 ・茶碗やお皿を押さえて食 食べる べる ら食べる法 べる ・茶碗やお皿を持って食べる ・姿勢やお皿の持ち方を考えなが

事 ・口のまわりをふく ・食後に口のまわりをふく ・口のまわりが汚れたら、ふく ら食べる

そ ・食べているもの(ご飯や ・おかずの名前を言う ・献立表を見て、献立の名前を言 ・主食、主菜、副菜などについての パン)を言う ・食材の名称を言う う 知る (家庭)他 ・主な身体内部の器官の構造や名

前、働きに関心をもつ (理科)・頼まれた手伝いをする ・自分から任された仕事をする ・最後まで任された仕事をし、終 ・自分のできそうなことを手伝う ・朝・帰り

係仕事わったら報告をする の支度

・給食の準備・片付け

・休憩時間・傘を開く ・傘を下に向けてさす ・雨が降っていたら、屋根が切れ ・雨の降り具合によって雨具(傘 ・朝の支度・傘を閉じる ・しずくを切って、傘を閉じる るところで傘をさす ・レインコート・長靴)を使い ・帰りの支

雨具の利用 ・雨が降り出したら、傘をさす 分ける 度・傘をさす ・雨に濡れないように、傘をさ ・雨がやんだら、傘をとじて、巻 ・使い終わった雨具を保管する ・休憩時間

す いて留める ・活動によって雨具(傘・レインコート・長靴)を使い分ける

・ぞうきんやバケツ、ほう ・ふき掃除はぞうきんやバケツ ・掃除する場所や内容から、必要 ・掃除用具、運動用具、図書など準 き、ちりとりなどで掃除 を準備する な掃除道具を準備する の整理整頓をする (家庭)備 で使う物を指示されて持 ・はき掃除はほうきとちりとり

ってくる を準備する片 ・使ったそうじ道具を元の ・ぞうきんを広げてかけたり、 ・使った道具を片づけながらそう付 位置へ戻す 水を切ってバケツを片づけた じをする ・清 掃け りする ・作業学習

清 ・(教師と一緒に)ぞうき ・簡単な掃除道具を使って、任 ・汚れたらぞうきんを洗う、机な ・掃除用具、掃除機などを使ってんをしぼったり、はいた された範囲を掃除する どを動かしながらはく、掃除場 住居を清潔にする (家庭)りふいたり、ごみを拾っ 所によってそうじ道具を変えな ・清掃の用具を使って、きれいに

清 たり、ごみ箱のごみを捨 がら任された範囲を掃除する 掃除をする (家庭)てに行ったりすることな ・住居まわりの掃き掃除など環境

掃 ど、簡単な掃除や掃除道 の整備を行う (家庭)掃 具に慣れる ・指示に従って、ゴミを分別する

(家庭)・掃除用の洗剤、殺虫剤などを安全に扱う (家庭)

・道具や器具を大切に扱う(家庭)

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 会の参加の仕方を知って参加する段階 会の内容を理解して参加する段階 目的を持って会に参加する段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

・名前を呼ばれると、手をあ ・名前を呼ばれたら、相手の ・仕事を頼まれたら、返事をす ・時や場合に応じて、適切なことばやげたり、返事をしたりして 方を見て、返事をする る 態度で応対する ・朝の活動

あ 応答する ・朝の会いさ ・おはようと言われ、あいさ ・決まった場面で、「おはよ ・相手を意識(見て)して、あつ つを返す うございます」などのあい いさつをする

会 返 さつをする事 ・頭を下げたり、握手をした

へ りしてあいさつをする

の き ・立つ、座るなどの指示に従 ・始業、終業などの合図に従 ・時計を見て、始業時間に合う ・実際的場面で、指示や説明などを聞ま う う ように集合する き取って行動する ・朝の活動

参 り ・朝の会・ ・声をかけられて、教室に戻 ・会が始まることを告げられ ・時計を見たりチャイムを聞い ・休憩時間

加 約 ったり、席に着いたりする て、教室に戻ったり、席に たりして教室に戻ったり、席 ・学習時間束 着いたりする に着いたりする

・座って話を聞く ・話をする人の方を見て、聞 ・話を終わりまで静かに注意し ・教師などの説明や友だちの話などを・声や音のする方に、耳を傾 く て聞く 聞いて、内容がわかる ・朝の活動ける ・朝の会

・自分の意見をはっきり言う参 ・教師の話しかけに表情や身 ・友だちや教師からの働きか ・わからないときは聞き返す ・必要なときは丁寧なことばで話す ・学習時間加 振りで応じる けや呼びかけに応じる ・話を聞いて、おおよその内容 ・相手に伝わるように話すの ・音や身振りを模倣する がわかる仕方

・教師や友だちに話しかけた ・人に尋ねられたときは、はっり働きかけたりする きり応答する

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Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ指導事項 会の参加の仕方を知って参加する段階 会の内容を理解して参加する段階 目的を持って会に参加する段階 将来の生活で考えられる内容の段階 指導場面

(中学部・高等部)

日 ・日程表の見方を知る ・予定の絵や写真などを見た ・日常生活におけるおおよその ・カレンダーや予定表を見て、学校行程 りして、次に何をするかが 予定がわかり、主体的に行動 事や家庭の予定などに従って行動すの わかり、日課に沿って行動 する る理 する解

・健康観察の問いにこたえる ・けが、腹痛、歯痛などを教 ・体調が悪いとき、教師に告げ ・体調不良、不安を意識し、必要に応 ・朝の会師に告げる る じて伝える ・帰りの会

会 健 ・けがをしたとき、教師に告げの 康 る進 ・友だちがけがをしたとき、体行 の異常なときは教師に告げる

・ちり紙で鼻をふく ・ちり紙で鼻をかむ ・鼻がつまったり鼻水が出たりしたらちり紙で鼻をかむ

・ ・晴、雨などの天気を知る ・冬は寒く、夏は暑いなどの ・テレビや新聞の天気予報から ・身近にある植物、動物の成長や活動役 季節の特徴を知る 天気を知る の様子を知る割 自 ・テレビや新聞から地震や台風 ・季節による気象の変化や特徴を知る

などを知る ・身近な自然の事象・現象と人間の日然 常生活との関わりを知る

・学校に行く日と行かない日 ・昨日、今日、明日や、日付や ・暦のおおよその仕組みがわかり、そ暦 があることがわかる 曜日がわかり、暦を見て読む の扱いに慣れる

・教師などの話しかけに応 ・自分の経験したことや見聞 ・見聞きしたことや、経験した ・経験したことを相手にわかるようでき じ、音声や簡単な言葉で表 きしたこと、楽しみなこと ことのあらましや、自分の気 に、要点を入れて話すごと 現する を教師などに簡単な言葉で 持ちなどを教師などに話す

・昨日や今日の出来事に関連 話す ・自分の希望や意見を発表するする具体物を指す

・自分の名前カードを区別す ・自分の名前の文字がわかる ・教師や友だちの名前を読む ・必要に応じて相手に合わせて丁寧なる ことばを使う ・朝の会

活動に ・平仮名で書かれた語句を読 ・促音、長音等の含まれた語句 ・帰りの会よって取 む や短い文を正しく読む ・係仕事り上げる ・できたら○、できなかった ・身近な生活の中で使われて ・簡単な生活の処理を図表や○ ・日課表を読む内容 ら×など、○×の記号を使 いる○×などを表に記入す ×などの表で表す ・絵グラフや棒グラフを読む

う る ・時計で大体の時刻を読む

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■学校生活全般で指導する内容■■学校生活全般で指導する内容■■学校生活全般で指導する内容■■学校生活全般で指導する内容■Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ

・健康や安全に気を付け、物や金銭を大切にし、身の回りを整え、わがままをしないで、規則 ・生活習慣の大切さを知り、自分の生活を見直し、正しい生活をする 節度を守り節制に心掛ける

・気持ちのよいあいさつ、言葉遣い、動作などに心掛けて、明るく接する ・時と場をわきまえて、礼儀正しく真心をもって接(道徳) する (道徳)

・基本的な生活習慣を形成する・清掃などの当番活動等の役割と働くことの意義を理解する (特別活動)

・清掃などの当番活動等の役割と働くことの意義を理解する全 般 ・食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣を形成する(特別活動)

・生きることを喜び、生命を大切にする心をもつ ・生命がかけがえのないものであることを知り、自・身近な自然に親しみ、動植物に優しい心で接する 他の生命を尊重する・約束やきまりを守り、みんなが使う物を大切にする ・自然の偉大さを知り、自然環境を大切にする

・身近な集団に進んで参加し、自分の役割を自覚し、協力して主体的に責任を果たす

・希望や目標をもって生きる態度を形成する・望ましい人間関係を形成する・心身ともに健康で安全な生活態度を形成する

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生活単元学習

指導内容表

平成26年3月

大分大学教育福祉科学部附属特別支援学校

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〈買い物〉

Ⅰ段階の児童生徒に望む姿

・家の人や教師と一緒に店(個人商店、ス-パ-マ-ケット、コンビニエンスストアなど)や自

動販売機に行き、好きなものを選んでお金を払う

*お金などを支払うどの場合でも、買い物に見合う額を渡されている

○まずは、買い物(欲しい物を得る)には、お金が必要だということを(ICカードにおいては、お金

と同じ価値があるということを)指導していきたい。あわせて、買い物の手順を指導する。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の使用・ 品物と引替にお金 イ.店員に買う品物を見せるなどした後、お金を財布から出して

管理 を払う 渡したり、財布を直接渡したりする

ロ.「足りませんよ」と言うのを聞いてお金を追加して渡す

ハ.自動販売機に持っているお金を入れる

ICカードを扱う イ.店員に買う品物を見せるなどした後、ICカードを財布から

出して、読み取り機にかざし、財布に入れる

おつりを受け取る イ.差し出されたおつり(財布)を受け取る

ロ.受け皿に置かれたおつりを取る

ハ.自動販売機から出てきたおつりを取る

ニ.おつりを財布に入れる

仕組みの理解 手順を理解して、 イ.品物を選んだら、店の人に渡す(個人商店)

買い物をする ロ.品物を選んだら、レジに行き、品物を出す

ハ.係員がいるレジに行く(並ぶ)

ニ.レジに並んだ場合は、順番を守る

ホ.自動販売機にお金を投入した後、選択ボタンを押して、出て

きた品物を取る

*「お金を財布に入れて持つ」「店内用カゴを使う」「店内で走り回ったり、騒いだりしない」「商品

をむやみに触らない」「エコバッグを利用する」などといったようなことも、配慮的に指導する。

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・近所の個人商店やスーパーで欲しい物や頼まれた物を複数個、あるいは、複数の種類の物を銘

柄や内容量などを見分けて一人で買う

・品物があるか分からないとき、店員に尋ねて買う

*お金は、予め見合う分が用意されている

○一通りの買い物の手順は、理解できていると思われるので、決められた、あるいは、欲しい品物を確

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実に探すことができるようにしたいと考え、仕組みの理解を、まず取り上げるようにする。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の使用・ 品物に見合う代金 イ.買う品物のちょうどの代金を払う

管理 を払う ロ.買う品物より多目の金額を考えて払い、おつりをもらう

仕組みの理解 売場を品物のまと イ.同じ仲間の品物を手がかりに、目的の品物がある場所を見

まりごとに見分け つける

て、目的の売場を ロ.売場の違いを見分け、目的の売場を見つける

探す ハ.目的の品物がある売場を、列をのぞきながら探し、見つける

売場ごとの品物の イ.陳列棚の端から端まで、上段から下段まで見て探す

並び方を理解して ロ.買いたい銘柄を置いてあるところを探す

品物を探す

表示の理解 銘柄や値段表示、 イ.銘柄、メーカーなどを見て選ぶ

種類や内容量を見 ロ.種類表示(同一商品の味,香りなど)を見て選ぶ

て、品物を選ぶ ハ.内容量表示(g、mlなど)を見て選ぶ

ニ.値段表示を見て決められた値段の品物を選ぶ

メモの活用 必要なことを書い イ.買う物の銘柄を書いて持っていく

てメモを作り、持 ロ.買う物の銘柄、個数を書いて持っていく

っていく ハ.買う物の銘柄、個数、種類、内容量、値段を書いて持ってい

メモを見て、品物 イ.絵などで表したメモを見て品物を選ぶ

を選ぶ ロ.文字で書かれたのメモを見て品物を選ぶ

ハ.買う数のメモを見て同じ数だけ取る

ニ.種類、内容量、値段等のメモを見て、同じ種類、内容量、値

段等の品物を選ぶ

応 対 品物が見つからな イ.店の人を探して、メモを見せ、「これをください」などと言

いときは店員に尋 って尋ねる

ねる ロ.店の人を探し、「○○はありますか」などと尋ねる

*「金銭の使用・管理」については、Ⅰ段階の内容の定着指導を行う。

*実際指導では、「表示の理解」と「メモの活用」の内容を合わせて指導する場合が多い。

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・個人商店やス-パ-マ-ケット、デパ-トへ行き、自分の身の回りで必要なもの(衣料品など

も対象)を新鮮さや安さに目を向けて、持っているお金の範囲内で効率良く買う

○児童生徒によって、最初に取り上げる指導内容は、変わってくるだろう。望む姿にも段階があるだろ

うと考えている。

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指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の使用・ 予算や予定に合わ イ.持ち金内で、ほしい物の優先順位をつけて、違う品物を複数

管理 せて、買う品物を 個選ぶ

選ぶ ロ.運賃などの出費を除いた残金内で、品物を選ぶ

いくらかかるかを イ.買う品物の値段がはっきりしている場合、ちょうどより少し

おおよそ考えて、 多目の金額を用意する

お金を用意する ロ.買う品物の値段がはっきりしてない場合、似たような品物か

ら値段を推測し、少し多目の金額を用意する

表示の理解 品物の表示を見分 イ.品物の大きさ表示(S,M,Lなど)を見て、選ぶ

けて、適切な用途 ロ.賞味(消費)期限の表示を見て、選ぶ

に応じた品物を選 ハ.成分表示を見て、選ぶ

売場の案内表示を イ.各売場ごと(列やコーナー)にある表示を見分け、目的の売場

見て、目的の売場 を探して行く

に行く ロ.デパートなどの各階ごとに、その階全体の売場表示を見分

け、目的の売場を探して行く

ハ.デパートなどの全体の売場案内表示を見分け、目的の売場を

探して行く

近所や途中にある イ.知っている建物や看板などを手がかりにして、目的の店を探

目印を頼りに目的 して行く

の店を探して行く ロ.メモや略図と実際の建物などとを見比べながら、目的の店を

探して行く

仕組みの理解 買う品物によって イ.必要なものが、あるかないかで判断する

どの店に行くかを ロ.品物の種類の多さから判断する

決める ハ.複数のものが一度に買えるかで判断する

ニ.どの店が安いか、高いかで判断する

応 対 分からないときに イ.売場や支払場所を尋ねる

店員に尋ねる ロ.品物があるかどうかや値段を尋ねる

ハ.丁寧な言い方で尋ねる

メモの活用 品物を選んだ後、 イ.買い落とし(品物,種類)がないかを調べる

メモを見て確かめ ロ.買い間違い(種類,大きさなど)がないかを調べる

目的に応じた 目的や必要に応じ イ.日頃、使っているものがなくなりそうになったときに、買い

準備・計画 て、何をどれだけ に行く

買うかを決める ロ.何かをしたり、作ったりするときに、必要なものを考えて、

足りないものなどを買いに行く

ハ.自分が使う(食べるなど)量を考えて、買う量を決める

ニ.どのくらいの人数で使う(食べるなど)量かを考えて、買う

量を決める

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〈乗り物の利用〉

Ⅰ段階の児童生徒に望む姿

・家族や教師と一緒にバスや電車を利用し、その際、基本的な手順は覚えて、部分的に一人です

○基本的な手順の仕組みの理解を、まず指導する。運賃を払うことは、手順の一つとして指導するが、

同時に、乗り物を利用する際にはお金が必要であるという金銭の価値についても指導する。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 乗降口から乗り降 イ.乗降口から乗り降りする(電

りする ロ.乗り口から乗り、降り口から降りる(バ

整理券や切符を扱 イ.乗り込む際に、整理券機から整理券を取る(バ

う ロ.降りる際に、運賃箱に整理券を入れる(バ

ハ.降りる際に、運賃箱に回数券を入れる(バ

ニ.乗る駅の改札口で、切符を駅員に渡して、受け取る(電

ホ.乗る駅の改札口で、切符を自動改札機に入れ、受け取る(電

ヘ.降りる駅の改札口で、切符を駅員に渡す(電

ト.降りる駅の改札口で、切符を自動改札機に入れる(電

金銭の使用・ ICカードを扱う イ.乗り込む際に、読み取り機にICカードをかざす(バ電

管理 ロ.降りる際に、読み取り機にICカードをかざす(バ電

運賃を払う イ.用意しているお金を運賃箱に入れる(バ

*「空いた席に座る」、「吊り革につかまる」、「車内で静かにする」などについての指導は、配慮的

に指導する。

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・仕事先や友だちの家など(市内及び市近郊)の行き帰りに、バスや電車を一人で利用する

○バスや電車を一人で利用するときに、まず、最初にできてほしいことは、目的地で降りることである。

その後、切符を買ったり(電車)、運賃を払える(バス)ようにしていく。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 目的地で合図をし イ.車内放送を聞き取り、降車ボタンを押して降りる(バ

て降りる ロ.車内放送を聞き取り、降りる(電

切符を買いに行く イ.切符を買いに自動券売機を探して行く(電

ロ.切符を買いに窓口に行く (電

ハ.ICカードのチャージをする

金銭の使用・ 運賃をそろえて払 イ.財布からお金を出し、バスや電車の運賃をそろえて払う

管理 う

表示の理解 表示を見て運賃を イ.自動券売機の運賃表示を見て目的のボタンを見つける (電

調べる ロ.運賃表から、運賃を読み取る(バ

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ハ.運賃表を見て、目的地までの運賃を見つける(電

目的の乗り場やバ イ.行き先の表示や時刻表を見てバス停を探す

スを探す ロ.行き先の表示や番号を見て乗るバスを探す

応 対 窓口で行き先を告 イ.行き先を表示したメモを出して「切符を下さい」と告げる

げる (電

ロ.目的の駅名や枚数を告げる(電

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・時刻・時間、または、料金などを考えて計画的に乗り物を利用する

○仕組みを理解して一人で乗れるようになっているので、時間や金銭の事を考えて計画的に乗れるよう

する。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の使用 持ち金の中から、 イ.料金表の運賃を持ち金の中からちょうどそろえて払う

料金を払う ロ.両替機を利用して料金をそろえる

ハ.自動券売機にちょうどの金額を入れ、券を買う

ニ.自動券売機にお金を入れ、券を買い、おつりを取る

ホ.残金が少なくなったら、ICカードにチャージする

表示の理解 運賃を調べて券を イ.路線図式の運賃表から運賃を探し、自動券売機や窓口に行く

買う

路線や乗り場、乗 イ.路線図を見て、乗り降りするバス停や駅を探す

り物を探す ロ.路線図を見て、利用する路線やバス、電車を探す

ハ.車両表示から、乗る電車を読み取る

ニ.電光掲示板、モニター表示などから乗り場(ホーム)を探す

時刻・時間 発車時刻を調べる イ.時刻表と時計を見比べ発車時刻を読み取る

時刻に応じた活動 イ.決まった時刻に出発する

をする ロ.発車までの時間を考え、出発する

ハ.待ち時間を調べる

応 対 目的地までの行き イ.行き先、ホ-ム、降りる駅を聞く

方を尋ねる ロ.発車時刻や所要時間を聞く

ハ.料金を聞く

ニ.交通手段や乗り場を聞く

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〈日程の計画〉

◆Ⅰ段階の児童生徒は、将来的に見ても日程の計画を立てて生活するということは考えにくいので、指

導内容としては設定しないことにしている。

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・退勤後や休日、長期的な日程の計画において、するべきことやしたいことを、日常生活の流れ

やこれまでの経験から、活動に優先順位をつけ、日程の計画を立てる

指 導 項 目 指 導 内 容 具 体 内 容

時刻・時間 決まった活動(起 イ.日常生活の流れやこれまでの経験から、開始の時刻を決める

床や出発など)の

開始の時刻を決め

目的に応じ 朝食、身支度など イ.日常生活の流れやこれまでの経験から、しなければならない

た 準備・ しなければいけな 活動を考える

計画 い活動を考える

決まった活動の順 イ.日常生活の流れやこれまでの経験から、活動の順番を決める

番を決める

空いた時間に、し イ.興味・関心から、したいことを考える

たいことを考える

(余暇)

出勤日と休日を調 イ.勤務表とカレンダーを見て調べる

べる

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・退勤後や休日、長期的な日程の計画において、するべきことやしたいことを、これまでの経験や

情報を収集し、活動の優先順位や活動及び移動等にかかる時間、他者の事情等も考慮し、日程の

計画を立てる

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指 導 項 目 指 導 内 容 具 体 内 容

時刻・時間 活動の開始の時刻 イ.活動を順番に並べて、開始の時刻を決める

を決める ロ.移動の際に、交通機関の時刻表を基に、開始の時刻を決める

活動にかかる時間 イ.これまでの経験から、活動にかかる時間を考える

を考える ロ.開始時刻、終了時刻などから、活動にかかる時間を考える

ハ.活動の量から、かかる時間を考える

ニ.集めた情報から、かかる時間を考える

移動にかかる時間 イ.これまでの経験から、移動にかかる時間を考える

を考える ロ.出発時刻、到着時刻などから移動にかかる時間を考える

ハ.移動の量で、移動にかかる時間を考える

ニ.交通機関の時刻表を基に、移動にかかる時間を考える

目的に応じ 予定や目的に合わ イ.家事の中で、家事の進み具合から、しなければいけない活動

た 準備・ せた活動を考える を考える

計画 ロ.優先順位をつけてすることと、しないことを考える

活動の順番を決め イ.時間がかからない順番で、決める

る ロ.金額がかからない順番で、決める

ハ.利用先の事情等を考慮して、順番を決める

空いた時間からで イ.時間や小遣いに応じて、したいことを考える

きることを考えて

決める(余暇)

したいことから目 イ.これまでの経験から、目的地を決める

的地を決める ロ.パンフレットやホームページなどから情報を集めて、目的地

を決める

目的地までの移動 イ.パンフレットやホームページなどを見て、バスや電車の利用

手段(活動と順 が可能か考え、決める

番)を決める ロ.地図を見て、移動の手段を決める

ハ.地図や交通機関の路線図をもとに、バスや電車の利用が可能か

考え、決める

したいこと(娯 イ.したいことのかかる時間をもとに、いつするか決める

楽)をいつするか

決める

変更(急用など) イ.急用が入ったら、予定を中止する

があれば、延期し ロ.急用が入ったら、いつするか決める

たり、中止したり

する

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〈金銭の計画〉

◆Ⅰ段階の児童生徒は、将来的に見ても金銭の計画を立てて生活するということは考えにくいので、指

導内容としては設定しないことにしている。

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・もらった給料(お小遣い)から、必要な物、欲しい物を考え、場合によっては貯めて、予算の

範囲内で、買う物の計画を立てる

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の使用 前月の繰り越しと給料 イ.前月の繰り越しと収入の金額を計算する

・管理 (お小遣い)の収入の

金額を計算する

予算内かどうか判断す イ.必要な数買った場合に合計の金額がいくらになるか計算し、

る 予算内かどうか判断する

収支を記録する イ.給料明細やレシートを見て、収入や支出の金額を記録する

ロ.毎月、収入や支出の合計を計算し、記録する

表示の理解 商品の値段を想定した イ.お店に行って、品物の値段を調べる

り、調べたりする ロ.広告を見て、品物の値段を調べる

ハ.インターネットで、品物の値段を調べる

目的に応じ 買う物の優先順位(本 イ.必要な物やしたいことが、残金や必要性から、本当に必要か

た 準備・ 当に必要な物かの判断 決める

計画 も含む)を付ける ロ.必要な物やしたいことの中で、優先順位をつける

残金は貯金したり翌月 イ.全体の収支を見て、貯金するか繰り越すか決める

に繰り越したりす る

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Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・もらった給料から、支出の内訳を考え、内訳ごとにどのくらいいるか予算を立て、予算の範囲

内で、何をどのくらい買うか計画を立てる

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の使用 支出に必要な内訳を イ.市販の家計簿などを見て、決める

・管理 決める ロ.前月の支出から内訳を決める

必ず必要な経費の部 イ.決まった額(家賃、利用料等)の予算を立てる

分の予算を立てる ロ.水道代や電気代、電話代など、請求書を見て予算を立てる

食費や生活用品費等 イ.食費や生活用品費など、前月の支出からどのくらいかかるか

の予算を立てる 調べる

ロ.週当たりや日当たりで必要な金額を計算する

貯金と娯楽費の予算 イ.必要な経費や食費、生活用品費などを除いた金額を計算する

を立てる ロ.貯金と娯楽費の予算を立てる

予算に応じた計画を イ.優先順位(好み・質・内容量など)をつけ、品物を選ぶ

立てる ロ.予算を超える場合は、優先順位の中で、安い品物に変更する

ハ.予算を超える場合は、優先順の中で、買うことをあきらめ、

お金を貯めておく

ニ.予算を超える場合は、優先順位の中で、買う数(量)を減ら

ホ.予算を超える場合は、優先順位の中で、買う種類を減らす

収支を内訳ごとに記 イ.給料明細でレシートを見て、内訳ごとに、収入や支出の金額

録する を記録する

ロ.毎月、収入や支出の合計を内訳ごとに計算し記録する

目的に応じ 目的や必要に応じ イ.したいことに応じて、何がどれくらい必要か決める

た 準備・ て、何をどれだけ買 ロ.家庭にあるもの、ないもので買う物や数(量)を決める

計画 うかを決める ハ.一つ当たりの値段や複数回使うことも考えて、買う数(量)を決

める

ニ.単価や使う頻度を考えて、買う数(量)を決める

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〈○○会への参加〉

◆「○○会への参加」は、他の9つの生活場面とは、質がずいぶんと異なったものとなっている。とい

うのは、他の9つは「それぞれの生活場面における一連の活動」が、ほぼ決まっているのに対し、

「○○会への参加」は、「○○会」がどんな催しであるかによって活動が様々に変化するからである。

そのため、指導内容表作成に際しては、他の生活場面のように細かな「具体内容」まで設定すること

が困難なので、指導内容のみ記述している。

Ⅰ段階の児童生徒に望む姿

・家族や教師、友だちなどと一緒に会に参加したり、家族や教師と一緒に自分の役割を果たした

りする

○家族や教師と一緒に、会に参加する、友だちと行動をともにする、簡単な分担の役割や仕事を教師

(家族)の指示に従ってするように指導したい。

指導項目 指 導 内 容

応 対 ・教師(家族)の誘いに応じて、教師(家族)と一緒に、会に参加する

・教師(家族)の誘いに応じて、友だちと一緒に会に参加する

分担・協力 ・分担した役割や仕事を、教師(家族)と一緒にしたり、部分的に一人でしたりする

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・自分から進んで会に参加したり、友だちと話し合って仕事を分担したり、自分の役割や仕事を

最後までしたりする

○自分から進んで会に参加し、分担した役割や仕事を果たす、友だちと話し合うなかで、自分の希望や

意見を少しでも述べる、目的の活動に必要なものを選んで準備することなどを指導する。

指導項目 指 導 内 容

分担・ 協力 ・分担した役割や仕事を理解して、進んで取り組み、最後まできちんとする

応 対 ・話し合いの時は、自分の希望や意見などを言う

目的に応じた ・目的の活動に必要なものを選んで準備する

計画・準備

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Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・友だちと話し合ってどんな会にするか計画を立てたり、目的の活動に必要なものの準備を分担

したりする。また、分担に沿って協力したり、仕方を工夫したりしながら仕事を進める

○友だちと話し合って、仕事や役割を分担し協力して進める、友だちと話し合って目的に応じた活動の

計画を立てる、全体のことを考えて、希望を主張したり譲り合って折り合いをつけたりすることなど

を指導する。

指導項目 指 導 内 容

応 対 ・自分の意見や希望などを相手に分かるように、理由を述べるなどきちんと言う

・会のためのいろいろな役割や仕事を、友だちと話し合って分担して行う

分担・ 協力 ・全体のことを考えて、意見を主張したり、譲り合ったりして決める

・自分の分担した仕事などを、仕方を考えたり、工夫したりして行う

目的に応じた ・会の目的に沿ってどんなことをしたらよいかを考え、友だちと話し合って決める

準備・計画 ・目的の活動に沿ってどんな物を準備すればよいかを考えて準備する

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〈飲食店の利用〉

◆飲食店の仕組みや注文・支払いの仕方は様々であり、ファミリーレストラン、大規模商業施設内にあ

るフードコート、ファストフード店、ビュッフェ形式の飲食店、回転寿司店、喫茶店、食券の購入を

必要とする飲食店、セルフサービスの飲食店等を想定し、それらの飲食店の仕組みや注文・支払いの

仕方等を網羅するように指導内容、具体内容を設定した。

Ⅰ段階の児童生徒に望む姿

・家の人や教師と一緒に飲食店に行き、見本を見ながら食べたいものを選んだ後、財布からお金

を出し、食券を求める

・自分の食べたいものを見本やメニュ-(写真付)から選んで、指差す

*お金は、あらかじめ見合う分が用意されている

○まず、飲食店ではお金が必要だということを指導していきたい。あわせて、利用の手順を指導する。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の 食券や料理と引替に イ.「○○円です」と言われたら、財布からお金をだして渡す

使用・管理 お金を払ったり、受 ロ.差し出されたおつりを受け取る

け取ったりする ハ.受け取ったおつりを財布に入れる

ICカード を扱う イ.「○○円です」と言われたら、ICカードを財布から出し

て、読み取り機にかざす

仕組みの 食券や料理を取り、 イ.食券(チャイム)を受け取り、テーブルの上に置く

理解 テーブルの上に置く (食券の購入を必要とする飲食店、フードコート)

ロ.料理を受け取り、テーブルの上に置く

(ファストフード店、セルフサービスの飲食店)

ハ.料理を取り、テーブルの上に置く

(ビュッフェ形式の飲食店、回転寿司店)

応 対 食べたいものを選ぶ イ.食べたいものを見本から選んで指差す

ロ.食べたいものをメニューから選んで指差す

*「渡されたお金を、財布に入れて持つ」「空いているテ-ブルにすわる」「店内で走り回ったり、騒

いだりしない」などは、配慮的に指導する

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Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・家の人や教師と一緒に行って、利用する

・見本やメニュ-を見ながら食べたいものを選んだ後、食券売場に行き、「OOを下さい」と店

員に告げたり、計算書をレジに持っていき、支払いをしたりすることができる

*お金は、あらかじめ見合う分が用意されている

○注文や支払いができるように、仕組の理解と応対を指導する。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 注文、支払いの仕方 イ.券売機に行き、見本を見て食券を求め、テ-ブルに行

や食券の買い方がわか き、店員に渡す (食券の購入を必要とする飲食店)

り、食事をする ロ.メニュ-を見て注文し、食べ終わったら、計算書をレジ

に持って行き、お金を払う (ファミリーレストラン)

ハ.食べたい物を選んで取り、食べ終わったら計算書をレジ

に持って行き、お金を払う (回転寿司店)

応 対 店員に料理名を伝える イ.店員に「○○を下さい」と食べたいものを言う

店員に会計を伝える ロ.店員に「会計をお願いします」と、会計を伝える

*「金銭の使用・管理」については、Ⅰ段階の内容の定着指導を行う

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・一人で飲食店を利用する

・自分の持っているお金を考え、予算の範囲内におさまるように、料金表示を見て食べるものを

決める

○Ⅱ段階の指導で、仕組みを理解して一応利用できるようになっているので、Ⅲ段階では、計画的な金

銭使用を取り上げる。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の 言われた金額に見合う イ.ちょうどのお金を払う

使用・管理 お金を払う ロ.多目の金額を考えて払い、おつりをもらう

予算や予定に合わせて イ.持ち金の範囲内で食べるものを決める

食べるものを決める ロ.食事以外の出費を除いた残金で、食べるものを決める

表示の理解 見本やメニューの料金 イ.見本の料金表示を見て、料金を調べる

表示を見て調べる ロ.メニューの料金表示を見て、料金を調べる

応 対 食べたいものを正確に イ.食べたいものを、正確に店員に伝える

伝えたり、わからない ロ.食べたいものがあるかどうかや値段について尋ねる

ことを尋ねたりする ハ.丁寧な言い方で伝えたり、尋ねたりする

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〈娯楽施設の利用〉

◆娯楽施設は多様化しており、利用したい施設は人それぞれであるが、遊園地、ボウリング場、カラオ

ケ店、温泉施設、体育館、プール、映画館、水族館、美術館、博物館、図書館等を想定し、それら娯

楽施設の仕組みや支払いの仕方等を網羅するように指導内容、具体内容を設定した。

Ⅰ段階の児童生徒に望む姿

・家の人や教師と一緒に娯楽施設の窓口まで行き、お金を支払い利用する

*お金は、用意されたものを持っている

○施設を利用するには、お金が必要なことを指導したいが、“券”を媒介としている場合が多いので、

券が必要なことを指導してから、お金が必要なことを理解できるようにしていきたいと考えた。そこ

で、まず、仕組みの理解を先に取り上げたい。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 券やお金を係員に イ.券を係員に渡して、入場する

渡して、入場する ロ.お金を係員に渡して、入場する

券売機や窓口で券 イ.券売機にお金を入れ、出てきた券を取る

を買う ロ.受付で係員にお金を渡し、券を受け取る

金銭の 券売機や窓口で券 イ.券売機にお金を入れる

使用・管理 を買ったり、受け ロ.窓口にお金を払う

取ったりする ハ.券売機から出てきたおつりを取り、財布に入れる

ニ.差し出されたおつりを取り、財布に入れる

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・娯楽施設の近くに家の人や教師がいて、券を買う、お金を渡す、申込書に記入して渡すなどし

て利用する

・簡単な施設(トイレ等)を探し、利用する

○施設の利用の手順は理解できていると思われるので、まず、値段表示を見てお金をそろえることを取

り上げる。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 券売機の使い方を理解 イ.券売機にお金を投入した後、選択ボタンを押して、

して券を買う 出てきた券を取る

申込書を記入して、申し イ.申込書に必要事項を記入し、係員に渡す

込む

表示の理解 表示を見て料金やサービ イ.値段表示を見て、利用料等の金額を調べる

スの内容を調べたり、ト ロ.表示を見て、サービスの内容を調べる

イレや目的の場所等を探 ハ.インターネットで料金やサービスの内容を調べる

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したりする ニ.表示を見て、トイレや目的の場所等に行く

金銭の 必要なお金をそろえ、利 イ.料金に見合ったお金をそろえる

使用・管理 用する

応 対 したいことを告げたり、 イ.したいことを告げる

相手の質問に応じて答え ロ.相手の質問に応じ、利用人数や時間等を告げる

たりする

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・近くにある遊園地や映画館、美術館などに友達と一緒に行き、遊ぶ

・持ち金(使えるお金)の範囲内で遊んだり、所要時間を考えたりするなどして行動する

○児童生徒によって、最初に取り上げる指導項目は変わってくるだろう。しかし、まず、計画的な金銭

使用を取り上げることが望ましいと考える。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

金銭の 予算や予定に応じ、 イ.料金体系(フリーパスや回数券等)を理解し、残金や予算に

使用・管理 計画的にお金を使う 応じて買う

ロ.料金体系(フリーパスや回数券等)を理解し、予定に応じて

買う

表示の理解 表示を見て、位置を イ.案内図を見て、目的の場所を探して行く

調べて行く ロ.案内板に従い、目的の場所へ行く

ハ.順路の表示に従い、鑑賞する

時刻・時間 時刻や時間を考えて イ.開園(館・店)時間、閉園(館・店)時間、遊ぶ時間などを、

遊ぶ 考えて1日の予定を立てる

ロ.バスや電車の時刻に間に合うように出発する

ハ.ショーやイベント、待ち時間等を考えて、効率よく遊ぶ

応 対 わからないときは、 イ.料金体系、利用方法、場所などを尋ねる

人に尋ねる ロ.丁寧な言い方で尋ねる

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〈電話の利用〉

◆Ⅰ段階の児童生徒は、将来的にみても電話を使って生活するということは考えにくいので、指導内容

としては設定しないことにしている。

◆固定電話と携帯電話での、基本的な通話及びメールの送受信の仕方を扱うようにする。

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・電話に出て受け答えをし、場合によっては、家の人にとりつぐ

・身近な人に電話をかけ、簡単な用件を相手に伝える

・受信したメールを読む

・受信したメールに返信して、簡単な用件を伝える

○上記のような電話の利用ができるようにするためには、まず、電話の基本的な応対の仕方を身につけ

るようにする。次に、電話のかけ方(仕組みの理解)を理解できるようにし、電話を使うことに慣れ

るようにする。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

応 対 基本的な電話 イ.電話のベルが鳴ったら、受話器をとって、自分の姓を名乗り、

の応対をし、 相手の名前を尋ねる

電話をとりつ ロ.自分にかかった時以外は、かかった人に、誰からか伝えてとり

ぐ つぐ

仕組みの理解 電話番号を、 イ.『(受話器をとって発信音を確かめる)→ 相手の電話番号を

押して電話を 順番に押す(電話帳で相手の電話番号を検索する)→(オフフ

かける ックボタンを押す)→ 呼び出し音がしたら、相手が出るまで

待つ』という手順で電話をかける

ロ.話し中の時は、受話器を置き(オンフックボタンを押して)、

しばらくしてからかけ直す

メールを読む イ.メールのボタンやアイコンを押し、受信メールを開いて読む

メールに返信 イ.返信メールのボタンやアイコンを押し、メールを作成し、送信

する する

メモの活用 メモを書いた イ.かける前に、相手の番号をメモする

り、見たりし ロ.番号を書いたメモを見て、ボタンを押す

て電話をする

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Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・メモを活用するなどして要領良く用件を伝える

・電話を受け、かかってきた人が留守の時は相手の名前と電話番号を尋ねてメモしてから電話

を切り、帰ったらメモを渡して伝える

・電話番号が分からない時は番号を調べてメモをする

・電話帳を利用して、発信したり、メールを送信したりして、用件を伝える

○上記のような電話の利用ができるようにするためには、電話を受けた場合の適切な応対の仕方やメモ

の活用、番号やアドレスの調べ方などを指導していくことにしている。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 番号が分からない イ.電話帳で番号を調べる

ときは、調べる ロ.インターネットで電話番号を調べる

電話帳に電話番号 イ.着信履歴等から、電話番号を登録する

やアドレスを登録 ロ.受信メール等から、メールアドレスを登録する

する

着信履歴やアドレ イ.着信履歴やアドレス帳を開き、発信する

ス帳から、電話を

発信する

メールを送信する イ.新規メールの作成画面を開き、アドレス帳や履歴からアドレ

スを記入し、メールを作成して、送信する

応 対 時と場合に応じ イ.かかってきた人が不在の時は、留守であることを告げて相手

て、適切な応対を の名前と電話番号を丁寧に尋ねる

する ロ.用件を相手に分かるように、簡潔に話す

ハ.知りたい相手の名前を告げて、電話番号の問い合わせをする

メモの活用 必要に応じてメモ イ.必要に応じて相手の名前や電話番号をメモしておく

を書いたり、見た ロ.用件をメモしておき、それを見ながら要領よく話す

りして電話する

*利用料金や使用マナー、トラブル防止に関することも、配慮的に指導する。

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〈郵便の利用〉

◆Ⅰ段階の児童生徒は、将来的にみても、郵便を利用して生活するということは考えにくいので、指導

内容としては設定しないことにしている。

Ⅱ段階の児童生徒に望む姿

・葉書や手紙に宛名などを書き、切手を貼ってポストに投函する

○葉書や手紙を出すときの基本的な仕組みを指導し、利用できるようにする。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 郵便利用の基本 イ.葉書や封筒の所定の位置に、差出人や宛先の名前、住所、郵

的な決まりを守 便番号などを書く

って手紙や葉書 ロ.所定の位置に切手を貼り、ポストを見つけて投函する

を出す

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・郵便物に応じた切手を買って使い、手紙や葉書を出す

・郵便番号が分からないときは調べる

○郵便物によって料金が違うことを指導し、手紙と葉書を見分けて切手を貼れるようにする。次に、ポ

ストの投函口を見分けるなどの表示の理解を取り上げるとともに、切手の入手方法についても指導す

る。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 郵便物に合った イ.郵便物に見合った金額の切手を選んで貼る

切手を、貼って ロ.郵便局や商店で、郵便物に見合った金額の切手を購入して貼る

出す

郵便番号を、調 イ.ぽすたるガイドで、郵便番号を調べる

べて書く ロ.郵便局員に尋ねて、郵便番号を調べる

ハ.インターネットで、郵便番号を調べる

表示の理解 郵便にかかわる イ.ポストの「普通」と書いた投函口に、投函する

表示を見分けて ロ. 〒の印を手がかりに、郵便局を見つける

利用する ハ. 〒の印を手がかりに、切手類を売っている商店を見つける

応 対 必要なことをき イ.切手や葉書を買うときには、その種類や枚数を郵便局員や店員

ちんと告げて、 に告げる

郵便を利用する ロ.料金がよく分からないときは、郵便局で係員に尋ねる

*児童生徒の実態と使用頻度を考慮し、速達や小包については指導しない。

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〈銀行の利用〉

◆将来、銀行を利用する際、直接に受付を通す場合と自動支払機を使う場合が考えられるが、どちらも

学校での指導が可能であるので、二つの場合を指導する。

◆Ⅰ段階,Ⅱ段階の児童生徒には、将来的に銀行を利用することが考えにくいので、指導内容としては

設定していない。

Ⅲ段階の児童生徒に望む姿

・家の人から頼まれて、○○円をキャッシュカードでおろしてくる

・自分でいくらお金がいるかを考えて、銀行へ行き、キャッシュカードや通帳でお金を引き出

したり、もらった給料を銀行に入金したりする

○まず、利用ができるように、表示の理解と仕組みの理解、金銭の使用・管理を取り上げるようにする。

次に、困ったときの対応として、応対を取り上げる。さらに、よりよい利用の仕方ということで、時

刻・時間を最後に取り上げるようにする。また、通帳の記載内容の意味など、配慮的に指導する。

指導項目 指 導 内 容 具 体 内 容

仕組みの理解 お金を預けたり イ.ATMの画面の指示に従って、キ-を操作してお金を預ける

必要に応じて、 ロ.ATMの画面の指示に従って、キ-を操作してお金を引き出す

引き出したりす ハ.入金伝票に必要なことを記入して、窓口でお金を預ける

る ニ.支払い伝票に必要なことを記入して、窓口でお金を引き出す

金銭の 金額を確かめて イ.扱うお金の金額を確かめる

使用・管理 預けたり、引き ロ.通帳や伝票の記載事項を確かめる

出したりする ハ.残高を確かめて、引き出す金額を決める

表示の理解 表示を見て、目 イ.引き出しや入金の窓口を探して行く

的に応じた場所 ロ.ATMを探して行く

に行く

応 対 係員に質問した イ.係員に記入上分からないことを尋ねる

り、答えたりす ロ.係員から記入上の不備について質問されて、答える

時刻・時間 利用時間に合わ イ.営業時間内に窓口に行く

せて銀行に行く ロ.曜日を考え、利用時間内にATMヘ行く

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平成25年 3月

大分大学教育福祉科学部附属特別支援学校

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◇指導内容設定の立場◇将来の生徒の働く姿を考えるとき、望まれているものは、“自分から取り組むこと”“きちんと作業をする

こと”“はやくたくさん作業をすること”“職場の中で明るくとけ込んでいくこと”などである。したがって、ただ作業が“できる”という姿ではなく、“作業の意欲や態度”にかかわるものを、作業学習で中心に指導する指導内容とすることにしている。

◇指導内容の設定にあたって◇作業学習で中心にねらっているものは“作業の意欲や態度”にかかわるものである。文部科学省から出さ

れている「指導要領解説」「作業学習の手引き」などを参考に、次のような観点から、作業学習で中心に指導する内容を整理した。

○卒業後の生活で、子どもたちに望まれている「自分から作業に取り組む」「きちんと作業をする」ことなど必要なものは何か

○どの作業にも共通し、中学部・高等部での6年間の指導で、系統的に発展させてしていくものは何か

このようにして、まとめたものを「要素」と呼び、次の7つを作業学習で中心に指導する内容とした。

【7つの要素】

○自主・持続性 ~ 自分から進んで作業に取り組み、最後までしてしまうこと○確 実 性 ~ 確かできちんとした作業をすること○安 全 性 ~ 自分や周りの人の安全を考えて作業をすること○協 調 性 ~ 周りの人と協力して作業をすること○計 画 性 ~ 製品のでき高や時間などを見通して作業をすること○創 造 性 ~ 自分の作業の仕方をよりよい方向へ変えていくこと○経 済 性 ~ 原料や部品、道具や機械を無駄なく使うこと

【要素ごとのつけたい力】要 素 つ け た い 力

自主・持続性 興味・関心 成功感 成就感 責任感確 実 性 模倣力 注意力 理解力 判断力 洞察力 応用力安 全 性 注意力 理解力 判断力協 調 性 注意力 理解力 判断力 洞察力 責任感計 画 性 理解力 判断力 洞察力 応用力創 造 性 理解力 判断力 洞察力 応用力経 済 性 理解力 判断力 洞察力

【各段階の視点】Ⅰ段階 Ⅱ段階 Ⅲ段階 Ⅳ段階 Ⅴ段階

教師の指示などの 簡単な事柄を理解 自分のした活動とそ 理解したことを関 理解した事柄を幅手助けによって、 し、自分で判断して の結果を理解し、自 連させて新しい視 広く関連させて、判活動の仕方などを 活動する段階 分で仕方を判断して 点に目を向けたり 断したり、見通した理解する段階 活動する段階 気づいたりして早く りして活動する段

活動する段階 階・興味・関心 ・興味・関心 ・成功感 ・注意力 ・注意力・成功感 ・成功感 ・成就感 ・理解力 ・理解力・成就感 ・成就感 ・注意力 ・判断力 ・判断力・注意力 ・注意力 ・理解力 ・洞察力 ・洞察力・理解力 ・理解力 ・判断力 ・応用力・模倣力 ・判断力

自分の活動に目を向ける段階 全体的な活動にも目を向ける段階

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1111....自主自主自主自主・・・・持続性持続性持続性持続性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】「自主性」とは、一般的には『他人からさしずされたり、他の力を借りたりせずに、自分から進んでやろう

ということすること』をいう。「持続性」とは、一般的には『ある状態がそのまま続くこと。また、保ち続けること。継続』をいう。【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】『作業学習』を通して育てようとする、〈自主的・持続的に仕事をする〉子どもとは、《意欲を持って、自ら仕

事に取り組む》子どもである。自主的に仕事をするかどうかは、将来の職業生活を営む前提となるものととらえている。周りの人から、

仕事をするように指示を受けたりするようでは、いかなる職業生活においても、自立はおぼつかない。そのため、『作業学習』においては、勤労を重んずる態度を養うこともねらいの一つとして指導が行なわれる。【【【【自主自主自主自主・・・・持続性持続性持続性持続性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】《意欲を持って、自ら仕事に取り組む》子どもとは、具体的には、以下の視点で考えている。

・自分から必要な材料や道具を準備し、仕事に取り組むこと・決まった数の仕事や与えられた仕事をしてしまうこと・仕事が終わったら報告したり、分からないときには、質問したりして、仕事を続けてすること など

【【【【自主自主自主自主・・・・持続性持続性持続性持続性をををを身身身身につけるためににつけるためににつけるためににつけるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】『作業学習』において、「自主的に仕事を進める」ようになるためには、仕事をなし遂げた喜び(成就感)

や製品がうまくできた喜び(成功感)を味わわせたり、仕事に対する興味・関心を持たせたりして、仕事の楽しさを知らせていくことが大切になる。さらに、自分が任せられた仕事を最後までしてしまうなどの責任感を持たせたりすることが必要であろうと考えている。これらの取り組みは、授業の中で絶えず考慮しておこなうべきであり、子どもが仕事に興味を持ち、成就

感・成功感を味わったり、責任を持って仕事をしたりするような方法は、一人ひとりの子どもの実態に即して工夫される必要がある。また、作り方や仕方の理解不足から確実な作業ができないために、「自主的・持続的に仕事をする」姿が

見られないことがある。しかし、これは、理解力を育て「確実性」高めることにより解消できるものであろうと考えられる。 このように、自主的に仕事をしない原因は何であるかを見極めることが大切であり、他の要素と関連している場合もある。なお、段階毎に必要な力については次のように考えている。

段階 必 要 な 力

Ⅰ・製品や仕事ができた喜び(成功感)や作業をしたことを周りから認められる喜び(成就感・達成感)

Ⅱ ・渡された数(量)の仕事をしてしまったり、任された仕事ができた「成功感」や「成就感」Ⅲ ・みんなと一緒に作業する「成就感」 ・家族の一員として認められる「成就感」Ⅳ ・担当した(任された)仕事を最後まで仕上げる「責任感」 ・自分のすべき仕事に移る「判断力」Ⅴ ・周りの状況を理解しする「理解力」や「洞察力」 ・自分のすべき仕事に移る「判断力」指導内容を作る際には、上記のような視点に沿って、《どのように自主的・持続的な作業を進めるか》を

整理し、『指導内容段階化の視点』に沿って振り分けた。

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自主自主自主自主・・・・持続性持続性持続性持続性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容段階

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ場面

○作業着に着 ○作業の開始を聞 ○時計を見たりし ○時計を見たりし替えるよう き、作業場所に て作業の時間に て、作業時間に間計に誘われて、 行く なったら、作業 に合うように着替作業着に着 場所へ行く え、作業場に行く画替える

○作業に行く ○担当した仕事を ○作業場に行った -・ことを聞い 言われて、必要 ら、自分の担当て 、 集合場 な道具と材料を した仕事に必要準所や仕事場 準備し、仕事に な道具・材料をに集まる 取りかかる 準備して、仕事備

に取りかかる○時計を見たり、 ○時間や天候を見て声をかけられた 家事に取りかかるりして、任された仕事(家事)に取りかかる

○誘われて道 ○渡された量(数) ○材料がなくなっ ○自分に与えられた具や材料を の仕事をしてし たら取りに行き、 仕事が終わるま取りに行き、 まう 時間や頼まれた で、必要な材料を仕事(家事) ○頼まれた簡単な 仕事が終わるま 取りに行き、仕事

作 に取りかか 家事(「○○を で、言われた仕 をしてしまうる 持ってきて」な 事をする ○自分の仕事が終

ど)を一人です わったら、報告した業 る ○任された仕事が り、わからないこ

終わったら、次 とがあったら質問の作業に移る したりして、仕事を

中 する○相手の動きや様子 ○周りの状況やから自分のする仕 同僚の動きな事を決めて取り組 どいくつかのむ 視点で、自分

のする仕事を決めて取りかかる

○仕事が終わ ○仕事の終わりを ○使った道具や材 ○使った道具や材料

片ることを聞 聞き、自分の使 料の片づけが終 の片づけが終わっ

づき、持ち物を った道具や材料 わったら、自分 たら作業場所全体 -

け持って、名札 を片づける の作業場所の掃 の掃除をするを返して退 除をする出する

ア…段階とつけたい力との関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

興味・関心 興味・関心 成功感ア 成功感 成功感 成就感・達成感 責任感 責任感

成就感 成就感・達成感 洞察力イ 自分の範囲 全体の範囲

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2222....確実性確実性確実性確実性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】「確実」とは、一般的には、『変更、間違い、失敗などのない様子・確かで疑うことができないこと。確か

で、危なげのないこと。また、その度合い。』を意味する【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】『作業学習』において、「確実性」を身につけた子どもとは、『一つひとつの作業をきちんとする子ども』であるととらえている。将来の職業生活を営む上において、確実な仕事ができるかどうかは、対外的な信用にもつながる極めて

重要な問題であり、子どもたちの進路先を想定する上においても、その判断材料として、大きなウェイトを占めるものである。また、・家事労働においても、きちんとできることで本人の役割として家事が位置付いてくる。・事務作業やメンテナンス作業では、任された仕事をきちんと進めることや自分の仕事の確かめをしながら仕事を進めることが大切である。・接客作業では、相手の気持ちを考えて、接客の仕方を決めたり、その仕方を守って仕事を進めることが大切である。

そのため、『作業学習』で育てようとする要素の中でも、「確実性」は、特に重点を置いて指導すべきものととらえている。【【【【確実性確実性確実性確実性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】作業を行なう上で、《一つひとつの作業をきちんとする》とは、具体的には、以下の視点で考えている。

・一連の手順を決まった順番通りに作業すること・基準となるものに合っているかなどを確かめたり、修正したりしながら作業すること・製品や作業などのでき具合を確かめたり、修正したりしながら作業すること

など

【【【【確実性確実性確実性確実性をををを身身身身につけるためににつけるためににつけるためににつけるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】『作業学習』において、確実な仕事ができるようになるためには、生産までの様々な活動にかかわる模倣

力、注意力、理解力、判断力、洞察力、応用力といった力を身につけさせることが大切である。また、確実にできるようになると任された作業を責任を持って進めるようになると考えている。各段階の必要な力は、次のように考えている。

段階 必 要 な 力Ⅰ ・作業を進める順番や仕方仕方仕方仕方ががががわかる「理解力」Ⅱ ・作業の進み具合を見て、次の作業に移る「判断力」Ⅲ ・理解した事実をもとに、決まった仕方や順番で作業を進める「判断力」Ⅳ ・理解した事実をもとに、はやく、正確に見直しや修正をして作業を進める「判断力」Ⅴ ・できた製品を、理解した事実を応用して見直し、作業の仕方のまずかった部分を見極める「洞察

力」指導内容表を作る際には、上記のような視点に沿って、《どのように確実な作業を進めるのか》を整理

し、『指導内容段階化の視点』に沿って振り分けた。

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確実性確実性確実性確実性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容段階

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ場面

○指示を聞い ○必要な道具 ○必要な道具 ○道具や材料を確 ○分担箇所に応じて計て、作業に必 や材料を自分 や材料を自分 かめて、よい物を 必要な道具や材画要な道具や の持ち場に準 の持ち場の所 選び、所定の場 料を点検し、よい・材 料 を一 つ 備する 定の位置に準 所に準備する 物を所定の場所に準ひとつ準備す 備する 準備する備る

○仕事内容を一 ○表裏(2面) ○表裏・側面(4 ○基準にあってい ○製品(作業)全体つひとつ聞い 上下、順番な ~6面) るか、部品や半製 がきちんとできて

作て作業をする どに気をつけ 上下・左右、重 品がきちんとで いるかなどに気を

て作業をする さや長さに気 きているかなど つけて、いくつかをつけて作業 に気をつけて、2 の視点で見直し、

業をする ~3の視点から見 必要に応じて修正

○マナーなどか 直し、必要に応じ して作業をするら作業の仕方 て修正して作業

中 を決めて作業 をするをする

○自分の作業し ○きちんと見直し・た結果を数や 修正をして作業向き、状態な をするどの決まった視点から確かめて作業を進める

○指示を聞い ○使った物を所 ○使った物を位 ○使った道具や機 ○使った道具や機械

片 て、使った物 定の場所に片 置や向きに気 械の点検・手入れ の点検・修理をし

づ を所定の場所 づける をつけ、所定 をして片づける て片づける

け に片づける の場所に片づける

ア…段階とつけたい力との関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

注意力 注意力注意力 注意力

ア 注意力 理解力 理解力 理解力 理解力理解力

判断力 判断力判断力 判断力洞察力 洞察力

イ 自分の範囲 全体の範囲

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3333....安全性安全性安全性安全性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】「安全性」とは、一般的に「身体に危険を受けるおそれがないこと、物に損傷や損害を受けることのない

こと」という。

【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】子どもの就職先や現場実習、家庭で行う家事などでは、様々な用具や器具、機械を使う。また、仕事によ

っては、材料や原料などにも、安全に配慮しなければならない物を扱うこともある。そして、それらを用いた大勢の人たちと働く環境にある。そうした意味で作業学習では、「自分や他人、物などに配慮して作業をする子ども」であることが望まれる。用具や器具、材料・原料をいかに安全に扱うか、また、周りの人に危険を負わせない、自ら危険を負わないように注意をはらって作業することは、作業活動を一人で進めるためには基本になる。

【【【【安全性安全性安全性安全性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】作業を行なう上で、《安全に作業を進める》とは、具体的には、以下の視点で考えている。

・用具や材料の扱いを理解して、安全に作業する・作業内容や仕方を理解して、安全に気をつけて作業をする・周囲の人の動きや状況を理解して、安全に気をつけて作業をする

など

【【【【安全性安全性安全性安全性をををを身身身身につけるためににつけるためににつけるためににつけるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】『作業学習』において、安全な仕事ができるようになるためには、様々な活動にかかわるときに気をつけ

ることの理解力、注意力、判断力といった力を身につけさせることが大切である。また、安全に作業が進められることで、任された作業を一人で進めることができるようになると考えている。各段階の必要な力は、次のように考えている。

段階 必 要 な 力Ⅰ ・道具などの安全な使い方がわかる「注意力」Ⅱ ・安全な作業の仕方がわかる「理解力」Ⅲ ・安全な作業の仕方や道具の使い方に気をつける「注意力」Ⅳ ・作業の状況や周りの状況を見て安全な仕方で進める「判断力」指導内容表を作る際には、上記のような視点で《どのように安全に作業を進めるのか》を『指導内容段階

化の視点』に沿って振り分けた。

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安全性安全性安全性安全性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容段階

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ場面

○教師と一緒 ○教師の指示を聞 ○決められ危険のな ○危険のない仕計に危険な部 いて、危険のな い仕方で、道具や 方で、道具・機械画分に気をつ い持ち方や運 材料を準備する ・材料を用意す・けて、道具や び方で道具や ○決められた安全の る準材料を準備 材料を準備する ために必要なもの ○安全のために必 -備する ○教師の指示を聞 を身につける 要なものを身に

いて、安全のた つけるめに必要な物を ○道具や材料な身につける ど周りや状況を

見て、置く場所や配置を決める

○指示に従っ ○道具や材料の ○危険のない道具・ ○周りの状況などて 、安全な 安全な取り扱い 機械・材料の取り に気をつけて危

作道具や材料 方に注意して作 扱い、火気・換気に 険のない道具・の取り扱い 業をする 注意して作業をす 機械・材料の取 -

業で作業をす る り扱い方で作業る をする

中 ○周りの状況や様子に気をつけて、行動(作業)する

○教師と一緒 ○教師の指示を聞 ○決められ危険のな ○危険のない仕

片に危険な部 いて、危険のな い仕方で、道具や 方で、道具・機械

づ分に気をつ い持ち方や運 材料の片づけ、整 ・材料の片づけ、

けけて、道具や び方で道具や 理・整頓をしたり、 整理・整頓をし材料を片づ 材料を片づけた 決められた仕方で たり、安全のた -ける り整理・整頓した 安全のために必要 めに必要な清掃

りする な清掃をしたりす をしたりするる

※Ⅳ段階までに安全に作業が進められるようになってほしいと考えているので、Ⅴ段階には、指導内容は設定していない。

ア…段階とつけたい力との関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

注意力 注意力注意力

ア 注意力理解力 理解力

理解力理解力

判断力 判断力判断力洞察力

イ 自分の範囲 全体の範囲

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4444....協調性協調性協調性協調性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】協調性とは「異なった環境や立場に存する複数の者が互いに助け合ったり譲り合ったりしながら同じ目

標に向かって任務を遂行する素質」という。

【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】作業学習では、作業活動を中心とする実際的な経験を通して、将来、職業生活及び家庭生活に必要な基

礎的・基本的な知識・技能、労働を重んじる態度を育てるものであり、進んで社会生活に参加していく態度を培うことを意図している。作業学習で「協調性のある子ども」とは、このような職場や家庭で複数の人(職場の組織)の中で、作業中のルールや決まりを守って作業を進めたり、作業をスムーズに遂行される、作業を手伝ったり、協力して作業を進めたりすることととらえている。特にチームプレイで目標を達成する、接客サービスやメンテナンス作業においては、個人の能力だけでなくチームへの協調も求められることから、子どもには指導すべきものである。

【【【【協調性協調性協調性協調性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】「協調性のある子ども」とは、作業中のルールや決まりを守って作業を進めることが前提になる。たとえ

ば、自分の仕事場を離れずに作業をする、時間になったら作業を始めるなと゛作業をスムーズに進めるためには必要なことであり、個人に任された作業をまずは遂行することが協調性の前提になる。その上で、自分が属する作業班に任された作業全体を理解し、お互いに助け合ったり譲り合ったりしながら,同じ目標に向かって協力して作業活動に取り組む姿であり、同僚から手助けを頼まれたら、手伝ったり、任された仕事が終わったら仕事の進み具合や作業時間を見通して、自分のできる作業に取りかかったり、同僚の作業を手伝ったりして協力して作業を進めることととらえている。そこで《協調性のある子ども》とは、具体的には、以下のように考えている。

・手助けを求められて、作業を手伝う・自分の作業が終わったら、次にする作業の指示をあおいで取り組む・自分の作業が終わったら、自分のチームの作業を手伝う・自分の作業が終わったら、作業の遅れている仕事を手伝う・周りの状況から自分の仕事を考えて取り組む

など、任された作業や全体の作業の進み具合に目を向けて協力して作業を進める子ども

【【【【協調性協調性協調性協調性をををを身身身身につけるためににつけるためににつけるためににつけるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】このような「協調性」を育てていくためには、自分の担当した作業を進める理解力はもちろんのこと、自

分の仕事や周りの仕事の状況を見て自分のすべきことを考える観察力や判断力、仕事全体の進み具合から手伝う仕事を考える洞察力などが必要になる。これらの必要な力を各段階毎に整理すると以下のようになる。

段階 必 要 な 力Ⅰ ・自分の持ち場で作業に取り組む「理解力」「判断力」Ⅱ ・自分の仕事の必要性を知り、 自分の作業に取り組む「理解力」「判断力」Ⅲ ・みんなと一緒に作業する「成就感」 ・家族の一員として認められる「成就感」Ⅳ ・周りの仕事の様子や状況を見て取りかかる「理解力」や「判断力」Ⅴ ・作業全体を見通して自分のすべきことを考える「洞察力」や「責任感」

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協調性協調性協調性協調性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤⅠ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

○仲間と相談しな計 がら分担して道画 具の材料をそろ・ - - - える -準備

○教師と一緒 ○みんなと同 ○作業場の決まり ○相手の動きを見 ○できたものや道具・に作業を進 じ場所で作 を守って作業を て、自分の作業の 材料などを次の人める 業に取り組 する 動きを決めて作 が使いやすいよう

作 む 業をする に配置したり、邪魔にならないように

業作業したりする

○声をかけられ ○遅れている作業 ○同僚の仕事の状況

中 て、他の人の作 や一人でできな から自分のできる業を手伝う い仕事などを手 仕事を手伝って作

伝って作業をす 業をするる

○担当した仕事を ○作業の進み具合や一緒にする人と 作業時間から、全体お互いの仕事の の作業で自分がす進み具合を伝え べき仕事を考えて、あいながら作業 次の仕事に移るをする

片○声をかけられて ○自分の片づけが

づ他の場所の片 終わったら遅れ

けづけを手伝う ているところを

手伝って片づける

ア…段階とつけたい力との関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

注意力 注意力 注意力 注意力ア 注意力

理解力 理解力理解力 理解力

理解力判断力 判断力

判断力 判断力洞察力 洞察力

イ 自分の範囲 全体の範囲

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5555....計画性計画性計画性計画性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】「計画性」とは、一般的に「ある事を行うために、あらかじめ方法や順序などを考えること。また、その考

えの内容・プラン」をいう。

【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】作業活動を中心に行う『作業学習』において、「計画性」とは、作業を始めるにあたって、はやく作る・はやくたくさん作るなど時間に目を向けて、作業の仕方を考えたり、分担箇所を考え作業計画を立てたりすることととらえている。将来の職業生活を営む上においても、確実に作業するだけでなく、営利を目的とする事業所などでは、

たくさんのものをはやく作る、決められた時間や納期までに作る、決められた時間までに作業をしてしまう、短時間で作業をすませるなど「計画的に仕事をする」ことは必要であり、確実に仕事を進めることができる子どもには指導すべきものである。

【【【【計画性計画性計画性計画性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】この「計画性」の具体的な内容は、作業にかかる時間に目を向けさせることから、「準備や作業の効率的

な作業の仕方を工夫する」、全体の仕事の進み具合から、「遅れている分担箇所やたくさん作らなければならない分担箇所を考えて、自分のする仕事を決めて作業する」など、作業を効率よく進めることが考えられる。そこで《計画的に仕事をする子ども》とは、具体的には、以下のように考えている。

・作業を始める前に、はやく、たくさんできるようにどの分担箇所から始めればよいか考えて作業に取りかかる・はやく、たくさんできるように同じ仕事をまとめてする・はやく、たくさんできるように道具や材料を配置する

など、時間に目を向けて効率的に作業を進める子ども

【【【【計画性計画性計画性計画性をををを身身身身につけるためににつけるためににつけるためににつけるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】このような「計画性」を育てていくためには、「はやくする(作る)」「たくさん作る」ことの必要性や「同じ

仕事をまとめる」「たくさんする」ことやそのよさを理解する「理解力」と自分の分担(担当)した作業や次の人の作業、あるいは全体の作業の進み具合などを見通す「洞察力」を高めていくことが大切になってくる。これらの必要な力を各段階毎に整理すると以下のようになる。

段階 必 要 な 力・“同じ仕事”“まとめてする”ことがわかる「理解力」・まとめてするよさがわかる「理解力」

Ⅳ・自分の担当した範囲の作業で、同じ場所、同じ仕事や道具を使った作業がどこにあるかを見通す「洞察力」・自分の担当した範囲で製品や半製品などを仕上げるのに必要な材料の量や時間を見通す「洞察力」

・複数の作業を進める時の仕方(同じ仕事を一緒にする・お互いに違う仕事をするなど)を理解する「理解力」

Ⅴ・自分と同じ担当の人数を考えて、はやく仕事が進む仕方を見通す「洞察力」・自分と同じ分担箇所の人数や、前後の工程(仕事)の作業の進み具合などから、はやく仕事が進む仕方を見通す「洞察力」・残った半製品などの量から次の作業時間に何から始めるか作業の順番を見通す「洞察力」・次の作業時間に必要な半製品などの量を残った半製品などの量から見通す「洞察力」

指導にあたっては、作業の進め方や仕方をはやさに目を向けさて考えることになるので子どもに与える「課題」が重要になる

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計画性計画性計画性計画性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容段階

Ⅳ ⅤⅣ ⅤⅣ ⅤⅣ Ⅴ場面

○準備にかかる時間を見通して、同じ方向にあ ○作業に必要な時間や原材料・部品の量、人計る道具や材料をまとめて準備をする 数などの状況を見通して、分担箇所を決め画

○自分の分担した作業で、できた製品や部品の る・数や作業にかかる時間などを見通して、遅れ ○自分の担当する作業や、前後の工程の部品準ている作業から始めるなど仕事の順番を決 の残量や作業する人数などを見通して、遅備めて作業に取りかかる れている作業から始めるなど自分のする

仕事や順番を決めて作業に取りかかる○天候や時刻を見通して、自分の作業の順番を決めて取りかかる

○自分の分担した作業で、できた製品(部品)の ○時間が空いているときに、必要なものを準

作 量や作業にかかる時間などを見通して、同じ 備したり、片づけたりして作業を進める仕事をまとめて作業を進める

○自分の分担した作業で、作業にかかる時間や

業手間などを見通して、道具や材料をはやくできる配置にして作業を進める

○自分の分担した作業で、作業にかかる時間や

中待ち時間などを見通して、仕事の順番を決めて作業を進める

○はやく、きちんとできるように仕事の順番や仕方を決めて作業をする

片○片づけにかかる時間を見通して、同じ方向に ○次の時間の作業準備にかかる時間を見通

づある道具や材料をまとめて片づける して、道具や材料の置き場を変えたり整理

けしたりして、片づける

「計画性」は、「確実性」の段階と照らし合わせて(確実な作業を進めることが前提となることから)、自分の作業を確実に進められるⅣ段階・Ⅴ段階に設定している。

ア…段階とつけたい力の関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅳ Ⅴア 理解力・洞察力 理解力・洞察力・応用力イ 自分の仕事の範囲 作業全体の範囲

《段階化の視点》Ⅳ Ⅴ

○自分の担当した作業の範囲を見通して活動 ○自分の担当した作業の前後や作業全体の作視 する 業の流れの範囲を見通して作業をする

・自分の担当した範囲の作業の仕方を見通して ・自分の担当した範囲で、必要な半製品の量や点 活動する 時間を見通して活動する

・自分の担当した範囲で、必要な作業時間を見 ・自分の担当した範囲の前後の工程(作業)の通して活動する 作業量を見通して活動する

・次の作業時間の作業の仕方を見通して活動する・次の作業時間に必要な半製品の量を見通して活動する

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6666....創造性創造性創造性創造性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】「創造性」とは、一般的に「それまでなかったものを初めてつくり出すこと」をいう。しかし、ここでいう創

造性とは目的ではなく、何をするための(何のために)、その新しいことが必要なのかによって、その作り出されたものが評価するものである。

【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】作業学習では、製品を作り上げる作業では、ある程度仕方は決まっており、新たに作り出すことはない。

しかし、自分の作業の仕方を見直すと何度も同じことを繰り返して、時間がかかりすぎていたり、手間がかかったりする場合がある。 また、喫茶などの作業では、自分の作業のしやすさではなく、相手の立場に立った作業の仕方を考えて作業をする必要がある。このように「手間がかからないように仕方を工夫する」「相手の気持ちやしやすさから作業の仕方を工夫すること」など作業の仕方を考えることをさす。

【【【【創造性創造性創造性創造性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】この「創造性」の具体的な内容は、作業の手間やしやすさから、「仕事の順番や配置を工夫する」、自分の

仕事の仕方を相手の立場から考えて「迷惑にならない仕方やしやすい仕方を決めて作業する」なと゜作業の仕方を工夫して作業を進めることが考えられる。そこで《創造的に仕事をする子ども》とは、具体的には、以下のように考えている。

・手間などから仕事の仕方を工夫する・使いやすいように道具や材料を配置する・同じ道具を使う作業をまとめてする・仕上がり具合から、仕事の順番を決めて作業する・自分の作業量からまとめて材料を運んで、取りかかる・チームや相手の気持やしやすさを考えて作業をする

など、自分の仕事への取り組み方を見直して、作業を進める子ども

【【【【創造性創造性創造性創造性をををを身身身身につけるためににつけるためににつけるためににつけるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】このような「創造性」を育てていくためには、「手際よく作業をする」「はやくすませる」ことの必要性や

「配置や仕方によって作業の効率が変わるなどよさを理解する「理解力」が必要になる。また、自分の仕方を相手の立場に立って考える「観察力」やその仕方でしたときの結果を考える「洞察力」「推理力」を高めていくことが大切になってくる。これらの必要な力を各段階毎に整理すると以下のようになる。

段階 必 要 な 力・作業内容や出来具合を見通す「洞察力」

Ⅳ ・作業の順番や道具の配置からしやすさを考える「理解力」・相手の様子を見る「観察力」や自分の行動から相手の気持ちを推し量る「洞察力」・状況を見る「観察力」「理解力」

Ⅴ ・状況を見てどうするかを考える「洞察力」と「判断力」・状況に応じて活動を決める「応用力」

指導にあたっては、作業のしやすさや相手の立場など目を向けさせて考えることになるので子どもに与える「課題」が重要になる

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創造性創造性創造性創造性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容段階

Ⅳ ⅤⅣ ⅤⅣ ⅤⅣ Ⅴ場面

計画・ - -準備

○同じ作業を繰り返さないように、仕方や順番 ○仕事の進み具合や状況に応じて、自分のす

作を決めて作業をする る作業を考えて進める

業 ○自分や一緒に仕事をする人のしやすさ、使い ○状況と相手の気持を考えて、 自分のする

中やすさから、道具の配置を決めて作業をする 作業を考えて進める

○相手の使いやすさやしやすさを考えて仕方を決めて、作業をする

○相手の気持ち(快・不快)を考えて仕方を決めて、作業をする

片づけ

- -

「創造性」は、「確実性」の段階と照らし合わせて(確実な作業を進めることが前提となることから)、自分の作業を確実に進められるⅣ段階・Ⅴ段階に設定している。

ア…段階とつけたい力の関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅳ Ⅴア 理解力・洞察力 理解力・洞察力・応用力イ 自分の仕事の範囲 作業全体の範囲

《段階化の視点》Ⅳ Ⅴ

○自分の担当した作業の範囲を見通して活動 ○自分の担当した作業の前後や作業全体の作視 する 業の流れの範囲を見通して作業をする

・自分の担当した範囲の作業の仕方を見通して ・仕事の優先順位を考えて活動する点 活動する ・自分の担当した範囲の前後の工程(作業)

を見通して活動する・相手の気持や仕事を考えて活動する

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7777....経済性経済性経済性経済性【【【【一般的一般的一般的一般的にはにはにはには】】】】一般的に「経済性」とは、「希少な資源を有効に使うこと。費用に比して得られる収益が大きいこと、費用

や手間のかからないこと、うまく節約すること」とされている【【【【本校作業学習本校作業学習本校作業学習本校作業学習ではではではでは】】】】作業活動を中心に行う作業学習において、「経済性」とは、作業を始めるにあたって、原材料や消耗品を

無駄なく使えるように作業の仕方を考えたり、原材料などを捨てずに片づけるなど処理を考えたりして作業を進めることをさしている。将来の職業生活を営む上においても、確実に作業するだけでなく、営利を目的にする事業所などでは、

原材料などを大切に扱う、無駄なく使って作業を進めるなど「経済的に作業を進める」ことは必要になってくる。また、家庭生活においても、食品や消耗品を無駄なく使うことは生活をおくる上には大切なことになる。【【【【経済性経済性経済性経済性をををを身身身身につけたにつけたにつけたにつけた子子子子どもとはどもとはどもとはどもとは】】】】この「経済性」の具体的な内容には、原材料の数や大きさなどと部品や製品の出来高に目を向けさせる

ことから、「原材料を効率的に使う、作業の仕方を工夫する」、製品や原材料の性質に目を向けさせることから、「製品や材料の取り扱い方や使う順番を工夫する」など、原材料を無駄なく効率的に使い作業を進めることが考えられる。そこで「経済的に仕事を進める子ども」とは具体的には、以下のように考える。

・原材料を落としたり、こぼしたりしないようにして、無駄なく使う・原材料の使える部分を全部使って無駄なく作業をする・部品の種類や材料の大きさから計画を立てて、大きな部品から取ったり、組み合わせて取ったりして材料取りをする・賞味期限が近いものから使う

など、無駄なく効率的に作業をする子ども

【【【【経済性経済性経済性経済性をををを身身身身につけさせるためににつけさせるためににつけさせるためににつけさせるために必要必要必要必要なななな力力力力】】】】このような「経済性」を育てていくためには、「無駄なく使う」「一つの材料からたくさんの部品をとる」

ことの必要性や「大きな材料からとる」「端から順番にとる」ことのよさを理解する「理解力」と原材料の量や大きさ、性質などから材料取りの仕方や原材料の取り扱いを見通す「洞察力」を高めていくことが必要になってくる。ところで、「経済的に仕事をする」ためには、確実に作業を進めることができることが前提になる。「経済

性」は、「確実性」の段階と照らして、Ⅳ段階・Ⅴ段階に指導内容を設定している。これらの必要な力を各段階毎に整理すると以下のようになる。

段階 必 要 な 力・材料や消耗品などにお金がかる、無駄に使わないことなどの「理解力」

Ⅳ・無駄にしない使い方を考える「判断力」・材料の取り方で 取り高が変わることを見通す「洞察力」Ⅴ・材料の状況に応じて使い方を決める「応用力」

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経済性経済性経済性経済性のののの指導内容指導内容指導内容指導内容段階

Ⅳ ⅤⅣ ⅤⅣ ⅤⅣ Ⅴ場面

○材料の中から使える材料を選ぶ計画

-・準備

○使える材料(部品)か確かめて作業を進める ○材料や部品の大きさなどから、工夫して材料

作 ○原材料を無駄のないように使う を使う

業○賞味期限や使用期限などの表示を見て、使

中う消耗品や材料の順番を決めて使う

片○使える材料と使えない材料を分けてしまう

づ-

ア…段階とつけたい力の関連 イ…目を向ける仕事の範囲段階 Ⅳ Ⅴア 理解力・判断力 理解力・洞察力・応用力イ 自分の仕事の範囲 作業全体の範囲

《段階化の視点》Ⅳ Ⅴ

○自分の担当した作業の範囲を見通して活動 ○自分の担当した作業の前後や作業全体の作視 する 業範囲を見通して作業をする

・自分の担当した範囲の作業の仕方を見通して ・たくさんとれる、無駄のない仕方を考えて活点 活動する 動する