暗唱のすすめ - Funabashi...暗唱のすすめ 〈古文編④〉 まくらのそうし...
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暗唱のすすめ〈古文編④〉まくらのそうしせいしょうなごん春はるはあけぼの。やうやうヨウヨウ白しろくなりゆく山やまぎはわ、少すこし明あかりて、紫むらさきだちたる雲くもの細ほそくたなびきたる。夏なつは夜よる。月つきのころはさらなり。やみもなほオ、蛍ほたるの多おおく飛とびちがひイたる。また、ただ一ひとつ二ふたつなど、ほのかにうち光ひかりて行ユくもをオかし。雨あめなど降ふるもをオかし。秋あきは夕暮ゆうぐれ。夕日ゆうひのさして山やまの端はいと近チコうウなりたるに、烏からすの、寝所ねどころへ行くとて、三みつ四よつ、二ふたつ三みつなど飛とび急いそぐさへエあはワれなり。まいて、雁かりなどの連つらねたるが、いと小ちいさく見みゆるは、いとをヲかし。日入ひいり果はてて、風かぜの音おと、虫むしの音ねなど、はた言ユふフべきにあらず。冬ふゆはつとめて。雪ゆきの降ふりたるは言ふウべきにもあらず。霜しものいと白しろきも、またさらでも、いと寒さむきに、火ひなど急いそぎおこして、炭持すみもて渡わたるも、いとつきづきし。昼ひるになりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶ひおけの火ひも、白しろき灰はいがちになりてわろし。船橋市国語力向上推進委員会
Transcript of 暗唱のすすめ - Funabashi...暗唱のすすめ 〈古文編④〉 まくらのそうし...
暗唱のすすめ
〈古文編④〉
まくらのそうし
せいしょうなごん
春はる
はあけぼの。
やうやう
ヨ
ウ
ヨ
ウ
白しろ
くなりゆく山や
ま
ぎはわ
、少す
こ
し明あ
かりて、
紫むらさき
だちたる雲く
も
の細ほ
そ
くたなびきたる。
夏なつ
は夜よ
る
。
月つき
のころはさらなり。やみもなほオ
、蛍
ほたる
の多お
お
く飛と
びちがひイ
たる。
また、ただ一ひ
と
つ二ふ
た
つなど、ほのかにうち光ひ
か
りて行ユ
くもをオ
かし。
雨あめ
など降ふ
るもをオ
かし。
秋あき
は夕暮
ゆうぐ
れ。
夕日
ゆうひ
のさして山や
ま
の端は
いと近チ
コ
うウ
なりたるに、烏
からす
の、寝所
ねどころ
へ行くとて、三み
つ四よ
つ、二ふ
た
つ三み
つなど飛と
び急い
そ
ぐさへエ
あはワ
れなり。
まいて、雁か
り
などの連つ
ら
ねたるが、いと小ち
い
さく見み
ゆるは、いとをヲ
かし。日入
ひ
い
り果は
てて、風か
ぜ
の音お
と
、虫む
し
の音ね
など、はた言ユ
ふフ
べきにあらず。
冬ふゆ
はつとめて。
雪ゆき
の降ふ
りたるは言ふウ
べきにもあらず。霜し
も
のいと白し
ろ
きも、またさらでも、いと
寒さむ
きに、火ひ
など急い
そ
ぎおこして、炭持
すみも
て渡わ
た
るも、いとつきづきし。昼ひ
る
になりて、
ぬるくゆるびもていけば、火桶
ひおけ
の火ひ
も、白し
ろ
き灰は
い
がちになりてわろし。
船橋市国語力向上推進委員会