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マーケットデザインセンター 東京大学 The University of Tokyo Market Design Center

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マーケットデザインセンター東京大学

The University of Tokyo Market Design Center

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センター長よりご挨拶

人々の幸せのために社会のしくみをどう作るか。これは太古の昔から人類が追い求めてきた壮大なテーマですが、いまだに答えが見つからない未解決問題でもあります。最近になり経済学の中に隆盛した「マーケットデザイン」という研究分野が、この課題に果敢に挑んでいます。

マーケットデザインは経済学やコンピュータサイエンスなどのコラボレーションにより、良いしくみを理論的に見つけるだけでなく社会実装まで行う実学です。私の前任校であるスタンフォード大学をはじめアメリカを中心に多くの社会実装が成功し発展してきましたが、日本ではまだあまりなじみがない分野でもあると思います。本センターはこのような状況を変えるべく行動していきます。本センターでは基礎研究を行い、得られた知見を社会実装につなげ、そして実社会からのフィードバックにより基礎研究を深めるという三位一体の事業をミッションに掲げています。

もしこの文章を読んだあなたが社会のしくみを変えたいと思ったら、私達にぜひ連絡して下さい。「社会のしくみ」なんていう仰々しいことを書きましたが、もちろん身近な問題で良いのです。センターでは就活や待機児童や災害救助のように身近な問題や、ブロックチェーンのような近未来感のある話題も研究しています。少しでも興味が湧いたら、ぜひホームページを眺めてみてください。そしてもし私達に相談したくなったら、軽い気持ちで連絡してください。企業や自治体など諸機関とのコラボレーション(共同研究や社会実装など)やスポンサーシップ(寄附)も募集しています。

我々の活動にぜひご期待ください!

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センター長 小島 武仁

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 東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)には、ノーベル経済学賞受賞者の Roth教授をはじめ、国内外の研究者約 30名(2021年 1月現在)が研究員として在籍しています。 最新の研究員情報はこちら https://www.mdc.e.u-tokyo.ac.jp/member/

写真:AP/アフロ

Alvin E. Roth 教授からのメッセージ

Alvin E. Roth スタンフォード大学経済学部教授

マッチング理論の国際的な権威であり、2012年にノーベル経済学賞を受賞。UTMD招聘研究員。

 マーケットデザインは経済学で最もエキサイティングな分野の一つで、研究者と実務家が協力して多くの社会実装を成功裏に行ってきました。私はトウダイのマーケットデザインセンターに大いに期待しています。というのも、(小島)フヒトは世界最高の研究者の一人であり、また豊かなインスピレーションをもち、周囲をインスパイアできるリーダーだからです。いいかえれば、このセンターが成功するための条件がすべて揃っているのです。 これから彼を始めセンターとのコラボレーションを末永く行えることをとても楽しみにしています。

センター長・副センター長紹介

       小島 武仁 KOJIMA, Fuhito東京大学大学院経済学研究科 教授

スタンフォード大学教授を経て現職。マッチング制度の研究で世界をリードする研究者で、女性の社会進出、地方の医師不足の解消、待機児童数の減少などの重要な社会問題に取り組む。多くのトップ国際学術誌に論文を多く発表し、受賞多数。

        松島 斉 MATSUSHIMA, Hitoshi東京大学大学院経済学研究科 教授

日本経済学会中原賞受賞者、エコノメトリックソサエティ終身特別会員。メカニズムデザインおよび繰り返しゲームに主要な貢献がある。オークション・マーケットデザインフォーラム代表。「持続的発展のための制度設計」分科会委員長。

        神取 道宏 KANDORI, Michihiro東京大学大学院経済学研究科 教授/東京大学 特別教授

日本経済学会中原賞受賞者、エコノメトリックソサエティ終身特別会員、ゲームセオリーソサエティ副会長。社会規範、進化ゲーム、くり返しゲーム等の先駆的研究で知られる。東京大学大学院経済学研究科で初の特別教授に就任。

センター長

副センター長

副センター長

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マッチング理論▪法律や倫理的問題などにより、 お金のやり取りのできない状況を扱う▪腎交換ネットワークや研修医配属等に活用▪直近では 2012年度ノーベル経済学賞の 受賞理由に

オークション理論▪お金のやり取りによるインセンティブの 調整ができる状況を扱う▪周波数帯や空港の発着枠の売買等に活用▪直近では 2020年度ノーベル経済学賞の 受賞理由に

マーケットデザインとは 経済学の一分野であるゲーム理論では、人々の利害関係を分析する方法を開発し様々な社会・経済の問題に適用してきました。その積み重ねにより、研究者たちは「与えられた制度=ゲームのルールのもとで人々がどう行動するか」について多くの知見を蓄積してきました。 このように、ゲーム理論が現実を説明する「理学」として成熟するに従って、今度はこのアプローチを逆転させ人々にとって望ましい結果を得るにはどのような制度=ゲームのルールをデザインすればよいかという形で、理論による制度設計を現実問題に実装する「工学」的な応用を目指す領域が発展しています。この領域が「マーケットデザイン」という学問です。 夢のまた夢と思われていた社会科学理論の工学的応用がついに実現しつつあり、世界の研究者を魅了する最先端の研究課題となっているのです。

 UTMDではこうした工学的発想のもと、人材や資源を最適に配分するための具体的で詳細な手続き(プロトコル、アルゴリズム)を設計することを目指します。この設計を支えるのが、「マッチング理論」と「オークション理論」の二つの基礎理論です。

制度(ルール)

ゲーム理論 制度のもとで、人々はどう行動するだろうか?

マーケットデザインゲーム理論の分析を踏まえると、どのような制度を作れば、よりよい世の中になるだろうか?

 これらの基礎理論を用い、また必要に応じ発展させつつ、マーケットデザイン研究の実社会への周知や社会実装までおこなう新しいタイプの機関として UTMDは誕生しました。 マーケットデザインはこれまでにどのような場面で活用されているのか、そして今後どのような場面での実装を目指していくのか。UTMDが重点的に取り組む 4つのプロジェクト、「労働市場」「教育・保育」「オークション」「災害・医療」に沿ってご紹介します。

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労働市場

 少子高齢化による労働人口の減少や就活ルールの変更などの社会変化を受け、制度設計による労働市場の改善は喫緊の課題です。例えば研修医の配属制度については研究所メンバーによる具体的な改善案が既に存在し、関係機関との協働によりさらなる研究や実装を目指します。就職活動の過度な早期化の是正、中途採用や定年後再雇用制度の改善、ハイキャリアを目指す中途退職者市場整備(キャリアマーケットデザイン)、また企業など組織内人事の効率化なども視野に入れており、官民の様々な組織と共同研究を行う予定です。

マーケットデザイン活用事例

人事制度を改良し、社内異動を活性化 Google社では、社内のある組織において部署間異動制度を用意していたものの、その制度の利用者が極めて少ないという問題を抱えていました。意識改革や機械学習の活用など、様々な手段で異動促進方法を検討したものの、いずれも実現せず頓挫していました。 そこで、Google社内の経済学者によるチームが、マーケットデザインの主要な研究成果として知られる「DAアルゴリズム」を活用した新たな部署間異動制度を開発し、運用を開始しました。

 すると、運用前は 0%だった異動率が 20%まで上昇。また、実際に異動には至らずとも、他の部署に対して理解を深めたり、異動も視野に入れることでパフォーマンスが向上したりする社員が増えるなど、様々な面で良い効果が現れました。 制度によって人々のより良い意思決定を後押しし、より良いコミュニティの形成に貢献する-マーケットデザインにはその力があります。

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教育・保育

 現代社会における教育の重要性は改めて指摘するまでもありませんが、稀少な教育資源をなるべく効率的かつ公平に配分するかは本センターの重要な研究課題です。例えば保育園のいわゆる「待機児童問題」を解決するために自治体の協力を得て現在行なっている研究をさらに進め、実装を目指します。他にも公立小中学校のいわゆる学校選択、高校・大学入試、東大の進学選択制度や研究室配属のような教育機関内のマッチング問題などを応用先として想定しており、これらに関して制度的知識を蓄えつつ実装を視野に入れた共同研究を目指します。

マーケットデザイン活用事例

割り当て制度の工夫で待機児童数を削減 保育園の受入可能人数が需要に対応しきれないことで発生する「待機児童問題」が昨今話題になっていますが、マーケットデザイン研究の成果を活用することで、待機児童を減らすことができます。 UTMDセンター長小島教授と UTMD研究員鎌田教授の最新の研究 *では、年齢層ごとの保育園ニーズを踏まえ柔軟に定員枠を調整する新たなマッチング手法を提案しています。この手法を山形市のデータに適用すると、従来の手法と比べ待機児童が約 63%減少し、かつ第一希望の保育園に預けられる子供の数が 13%増えることが判明しました。 UTMDは各自治体と提携し、世界で最先端のアルゴリズムを提供することで待機児童問題解決に貢献します。 アルゴリズム設計の例

(Kamada and Kojima (2020)* より)

*Kamada, Yuichiro, and Fuhito Kojima (2020) . “ Matching under Constraints: Theory and Applications.” Review of Economic Studies, forthcoming

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オークション

 このプロジェクトでは、制度設計に金銭の移転を組み込むことによる望ましいプラットホーム設計を考案します。人類は古来せり上げなどのオークションを活用してきましたが、本プロジェクトは、既存のルールの利点と欠点を解明し、より良い設計を状況に即して提案します。具体的には、広範囲の事業利用が期待される電波周波数帯の配分および再配分のルール設計、仮想通貨を利用することでスタートアップを促進させるブロックチェーンプラットホーム開発、などが対象です。農産物市場オンライン化、空港発着枠配分、電力市場、金融システムなども考察対象にします。

マーケットデザイン活用事例

2020 年度のノーベル経済学賞も「オークション」

2020年度のノーベル経済学賞を受賞したミルグロム教授(左)ウィルソン教授(右)

© Nobel Media. Ill. Niklas Elmehed.

 「電波の周波数の割り当てなど、従来の方法では売ることが難しかったモノやサービスに使われる新たなオークションの制度設計を行い、世界中の納税者などの利益につながった」(スウェーデン王立アカデミー)ことから、ミルグロム教授とウィルソン教授の両氏がノーベル経済学賞を受賞しました。 オークション理論は目覚ましい発展を続けており、例えば「同時に複数のアイテムを売るが、人によって欲しい組み合わせやその価値が違う」といった複雑な状況にも対応可能な方式が、制度への需要に合わせて開発されています。 電波等の貴重な公共資源の割り当てはもちろんのこと、不動産等の民間における取引、また近年では検索エンジンの広告枠割り当てにもオークション理論の知見が活用されるなど、確かな理論的裏付けに基づく「良い制度」への注目が高まっています。

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災害・医療

 地震や洪水などの災害大国であり少子高齢化の最も進んだ国である日本にとって、災害・医療・介護などに関する諸制度の重要性は増すばかりです。またコロナウイルスに代表される感染症の脅威に対して有効な制度を作ることが強く求められています。このプロジェクトでは日本以外において進んだ臓器移植ネットワークの制度設計の実装、パンデミック対策としてのワクチンや検査キット・治療薬の配分、さらには検査と入院治療の優先付けや、いわゆる「トリアージ」の在り方など医療資源の望ましい配分方法の開発などを目指します。また災害に関しては救援物資の配分や(仮設)住宅と被災者のマッチング、被災直後に急増するボランティアを異なる被災地域に最適に配分するための制度作りなどを研究対象とします。さらには高齢者の特養への入居決定やいわゆる「フードバンク」の食品振り分けなど、広く社会のセーフティネットを改善するための制度設計研究を行う予定です。

マーケットデザイン活用事例

コロナ治療薬の配給を、マーケットデザインで 新型コロナウイルスの流行が深刻なアメリカにおいて、「限られた治療薬をどのような優先順位で、どのように配給するか」は重大な問題でした。 米ピッツバーグ大学医療センターでは、治療薬の配給ルールをUTMD研究員でもある Pathak教授らによるチームが設計。先進的な成功事例として注目を集めています。

 本研究について、Pathak教授自身が UTMDキックオフシンポジウムにて解説 しています。右の QRコードから録画を 閲覧できます。

Parag A. Pathakマサチューセッツ工科大学教授UTMD 研究員

「ノーベル賞に一番近い賞」と言われる J.B.クラーク賞受賞者。ワクチンなどの重要な医療資源の配給にマーケットデザインのアイデアを適用する研究プログラムを立ち上げ、ピッツバーグ大学医療センターにおける抗ウイルス薬「レムデシビル」の配給に貢献した。

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UTMD研究を社会実装に、社会実装を研究に還元する 我々 UTMDは、人々が幸せになれる制度を作る方法を研究しています。これらの研究は、実際に社会に実装され、より良い結びつきを実現してこそ意味を持ちます。 また、社会実装から得た知見を活用し理論そのものを発展させることで、研究機関としての使命を果たしていきます。このように、UTMDは理論研究と社会実装を両輪として活動を進めて参ります。

マーケットデザイン研究の発展

社会の課題 社会の課題

研究成果

実装     フィードバック    実装      フィードバック

研究成果

研究機関としての特徴 UTMDには、オークション理論・マッチング理論の領域において国際的にも優れた研究成果を挙げているメンバーをはじめ、労働経済学等の近隣領域におけるエキスパートや、高いデータ処理・コーディング能力を有する人材まで多様なメンバーが参画しており、単なるマーケットデザイン理論の研究機関にとどまらず、以下の特徴も有しています。

計算機科学等との学際的なコラボレーション マーケットデザインのキーワードは「適材適所」であり、適材適所の資源配分を行うには実務に耐えうる仕組みを作ることが不可欠です。たとえば実際の応用で具体的に「なにを・誰をどう組み合わせるか」という数学的な問題を現実的な時間内に解く必要があり、これには計算機科学の知見が必須です。このため、本センターでは伝統的な経済学だけではなく計算機科学などの関係領域との学際的なコラボレーションを行い、これらの関係領域との高い次元での真に有機的な融合を実現します。

ソフトウェア・Webサービス等の工学的な実装 本センターでは理論から得られる知見の社会実装を行います。また、一定の汎用性があり、ユーザーが必要に応じてカスタマイズ可能なソフトウェアを開発し、Webサービスなどとして提供します。

の特徴

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学術的な貢献 実社会への貢献

UTMDの「両輪」

理論研究▪従来の理論研究の発展▪社会からの要請に応じた 新たな研究領域の開拓etc.

社会実装▪企業等との共同研究▪企業等からの受託研究▪企業等への学術指導etc.

学際的な取り組み

周知活動

関連領域との共同研究▪実装上の問題に焦点を 当てた計算機科学との 共同研究の推進etc.

ソフトウェア等の開発▪マーケットデザインの 知見を容易に導入できる システムの提供etc.

研究者向け周知活動▪ワークショップの開催▪ワーキングペーパーの 公開etc.

一般向け周知活動▪コラム等の執筆▪シンポジウムの開催▪企業等での講演etc.

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官公庁・企業との連携 官公庁や企業等、実際に「制度の力で解決し得る社会問題」に直面している機関とのコラボレーションは UTMDの最優先事項です。 「労働市場」「教育・保育」「オークション」「災害・医療」の主要四領域はもちろんのこと、これらにカテゴライズされない領域であっても最適なチームを組んで対応いたします。 我々は「従来は主な研究対象としていないが、実は制度のあり方で大きく変わる」課題を求めています。マーケットデザインでは人と人、或いは人とモノを結びつけるありとあらゆる活動を扱えます。「もしかしたら、これってマーケットデザインで解決できるのかも」という課題がございましたら、是非お気軽にご相談ください。 頂いたご依頼は、以下のように進めてまいります。

Step 1  ご依頼に基づいた状況ヒアリング

 最先端のマーケットデザイン研究の知見を有する UTMDメンバーが、ミーティングを通じてご依頼者様の抱える課題と現状をヒアリングし、考えられる解決策をご紹介いたします。 マーケットデザインのみならず、近隣領域(データ分析等)の研究も含めた幅広い解決策のご提案も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

Step 2  UTMD によるソリューションの策定

 ヒアリングをもとに、UTMD側で有効と思われるソリューションを策定いたします。状況に応じて、現有のメンバーのみならず新たなメンバーを招聘し、チームを組んで対応いたします。 UTMDでは、主に以下の 3つの形態で知見を提供いたします。詳細につきましては、東京大学産学共創推進本部のホームページをご覧ください。https://www.ducr.u-tokyo.ac.jp/rules_and_forms/index.html

共同研究

ご依頼主と UTMDが連携して研究活動を進めていく形態です。ご要望に応じまして、ご依頼主側のメンバーを研究員として受け入れることも可能です。

受託研究

UTMDが研究活動を全て担う形態です。ご依頼主側がデータ分析等の業務を行わなくても、プロジェクトを完遂させることができます。

学術指導

UTMDが有する知見・ノウハウを提供します。学術研究としての新規性が見込まれにくい場合や機密上成果を公開できない場合はこちらの形態となります。

原則として研究成果を論文等で公表 完全非公表も可能

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Step 3  研究活動の実行有無を決定

 Step 2で策定した我々のソリューションを踏まえ、ご依頼主側と協議の上、研究活動の実行判断をいたします。研究に伴い発生する費用等につきましてもここで具体的なお見積を提示致します。※ Step 3の終了時点まで、一切費用は頂戴いたしません。協議の結果研究活動を見送る場合も同様です。

Step 4  研究活動の開始

 弊学本部との申込・契約手続きが完了し次第、研究活動を開始いたします。ご参考までに、マーケットデザインの知見を活用したサービスを提供する場合のフローをご紹介します。

人事担当者等に現状をヒアリング

配属希望を正直に申告するインセンティブの欠如

インセンティブに配慮した配属アルゴリズムを設計

過去の申告データを基に改善後の配属結果を確認

一部の部署で試験的に導入

全社での導入

  現場の実態を詳細に調査1

  理論的に重要なポイントを抽出2

  2に対する理論的な解を導出3

  データに基づくシミュレーション4

  小規模のパイロット的な実装5

フルスケールの本格的な実装

サービス提供までの流れ(企業内人事制度設計を例に)

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 UTMDの一般向けイベント第一弾のシンポジウム「マーケットデザインの社会実装成功事例と日本社会への提言」(2020/10/27開催 )を公開中です。 このシンポジウムでは、五神東京大学総長、およびUTMDの国内外の研究員 5名が登壇し、東京大学にUTMDを設立した意義や UTMDが提供できる価値、そして国内外のマーケットデザインの活用事例の紹介

周知活動一般向けイベント

研究成果の発信

 2012年にマッチング理論が、2020年にオークション理論がノーベル経済学賞を受賞するなど、国際的にマーケットデザインに対する注目度は高まっています。 一方で、残念なことに、既に諸外国では経済学者が制度設計に関わり成功を収めている事例があるにもかかわらず、日本では非効率な制度が運用され続けている領域は少なからずあります。UTMDでは、マーケットデザインの認知度を向上し、その魅力を広めるための活動を行っていきます。

キックオフシンポジウムの模様を       にて無料公開中!

から日本社会への実装可能性まで、幅広くお届けしています。下記の URL、または右の QRコードよりご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=TnsW2JIJ8tU

※公開は予告なく終了する場合がございます。予めご了承ください。

 UTMDでは、研究成果を様々な形で発信しています。マーケットデザイン領域の研究者向けの情報発信のみならず、他分野の研究者にも成果を届けることで、より幅広い研究活動の展開を目指します。

2020年度の活動実績▪研究者向けワークショップの開催▪ワーキングペーパーの掲載▪一般向け研究レポートの公開etc.

時代の要請に即した一般向けレポートも発信しています。

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