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物理学Ⅰ- 第 13 回 -
前回のまとめ
流体
圧力傾度力、浮力、揚力
単振動
微小な振動は単振動で近似できる
減衰振動
振幅が次第に小さくなりながら振動
強制振動・共鳴
固有振動数と同じ振動数で強制すると共鳴が起きる 2
目標1:いろいろな運動、いろいろな波動現象を基本法則から理解
波動現象
波動分野を学ぶ上でのポイント
1.波動現象の本質を理解する
2.波動現象の基本法則が何かを理解する
3.波動現象に共通する性質を基本法則から理解する
波って何? 波はどうやって起こるの?
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第12章 波の物理
この章のポイント
1.波動現象の理解波とは何か、どのような波があるか、波の起こる理由
2.波の式と重ね合わせの原理この章に含まれる「基本法則」に相当
3.波の干渉と定常波重ね合わせの原理で理解できる波に共通する現象
教科書は現象記述的
12章 主に1次元の波13章、14章 空間を伝わる波の代表例として
音と光をとりあげる
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今日の内容第12章 波の物理
1.波とは?
2.さまざまな波
3.波の式と正弦波
4.重ねあわせの原理(1次元)
次回続き
4.重ねあわせの原理と波の干渉(続)
5.波の反射と定常波
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§1 波とは?
ある場所での変化が周りに伝わっていく現象
波源(波動源)-最初に変化が起きた場所
例1 ロープを振る例2 地震
震源で断層のずれ
遠くまで揺れが伝わる
⇒
(12-1、2、3)
ある場所の変化が隣の変化を誘導・・・物質間の力
波源の変化に対して復元力が働いて振動する場合が多い
例3 池に石を投げる ⇒ 波紋が広がる
湧き水で広がる波紋
例4 話す ⇒ 離れたところで声が聞こえる
声帯を震わす
音
例5 携帯電話で通話 アンテナから電波
太陽からの光・・・8分20秒 光
電磁波
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☆波動現象の基本
ある場所での変化が周りに伝わっていく現象
川の流れのように物が流れるのとは違う
点Pは上下に変化するが右に流れていく訳ではない
他の例・・・海に浮かぶボート-上下に揺れるだけ
海流で流されるのは別
変化を伝えていくもの・・・媒質
エネルギーは流れている
波源のエネルギーが運ばれる
進行波
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☆弦を伝わる波による波動現象の理解
エネルギーは流れている
のところに力学的エネルギー
垂直方向の運動の運動エネルギー
弦の伸びによる弾性的P.E.ポテンシャルエネルギー
弦の張力が変化を伝える要因
力学的波・・・力学で理解できる
変化が伝わる速さ
張力大⇒速さ大・・・加速度大
線密度大⇒速さ小・・・加速度小
弦の単位長さあたりの質量∝「隣の部分」の質量
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補足 弦を伝わる波の力学的理解
そもそも何故振動が周りに伝わるのか?変位の分布に対応する力の分布が存在する。
力により、変位の速度の分布が作られる(変位を作る速さ)
それにより変位の分布が変わる。
変位の分布が変わると力の分布も変わる。
それにより速さの分布も変わる
⇒ 運動方程式で理解できる
変位(実線)に伴う力(点線)は変位の曲率を小さくする方向曲率正であれば、力は正の方向曲率負であれば、力は負の方向
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実線:変位点線:変位に伴う変位の方向の加速度
(単位質量当たりの力)一点鎖線:変位の方向の速度
加速度(力)は変位によって決まる。速度は加速度の方向に変化する。変位は速度の方向に変化する。
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§2 さまざまな波 (12-1、2、6 +α)
波動現象は多種多様
⇒ いろいろな視点から分類ができる
にも関わらず、多様な波が共通する性質を示すという
ことを理解するのが大事
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☆自然界の波
1.力学的波
物質が媒質となり媒質に働く力が波を生む
弦を伝わる波、水面の波、地震波、音 など
2.電磁波
電磁気学を学ぶと電場、磁場が波動現象を生むことがわかる・・・物理学Ⅱ
光は電磁波の一種
電場と磁場の波なので媒質がなくても伝わる
3.物質波
量子力学を学ぶとミクロの粒子(電子、原子など)は波の性質を持つことが分かる・・・媒質はない
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これら3種類の波の本質は全く異なる
しかし、
力学
電磁気学
量子力学
波動現象を記述する方程式
方程式の共通性から波動現象の普遍性が生じる
講義では方程式から導かれる基本的性質を
「波の基本法則」として波動現象が示す性質の
普遍性を理解する
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☆波のタイプによる分類 「変化が伝わる」といっても様々
1)波源の変化の仕方
断続的変化 → パルス波
連続的振動 → 連続波
2)変化の向き
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横波と縦波
横波:横ずれが伝わる 縦波:疎密が伝わる
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3)伝わる範囲
1次元の波
2次元の波
3次元の波
大気中を伝わる音や光
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4)拡がり方
球面波(円形波)
平面波
波が伝えるエネルギーが
薄まるので波源から離れると
波はだんだん弱くなる
波が弱まりにくい
摩擦や抵抗でゆっくり弱まる
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§3 波の式と正弦波 (12-4、5、6)
波・・・ある場所での変化が周りに伝わっていく現象
式で表現するには二つの視点
1.現象記述的・・・高校、教科書(アメリカ流)
2.波の物理の本来の立場
波を観測
波の波形が移動していく・・・これを式で表現
波源の変化が伝わっていく・・・これが本質
波源の変化を式で書く⇒これが伝わることを表現
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1.現象記述的表現
時刻 における波形
波を観測するとこの波形が移動していく
スピード で右に移動すると
時刻 に波形を表す関数は
関数の平行移動
の位置が に移動する
同様にして左に移動するときは
波の式(右に伝わる場合)
時刻 、位置 の変位 20
2.波の物理に基づく表現
波源( )における変化(位置の時間変化)
振動をイメージするとよい
この変化がスピード で右に伝わる
⇒ 位置 に変化が伝わるのにかかる時間は
⇒ 位置 では の時間だけ遅れて同じ変化をする
⇒ 位置 における変化を表す式は
と捉えればよい
右に伝わる波は の関数
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☆正弦波
波といった場合には、峰と谷が繰り返すようなものが多い。例えば、海岸に打ち寄せる波。寄せては引いて…このような波を表すものが正弦波である。
波波する理由。
〇波源が振動。
例:音叉による音波、水面に石を落とした時の波紋
〇波の発生が流れの不安定による場合。
例:高気圧・低気圧の繰り返し
〇波の伝播速度が波長に依存する場合、波源から離れると正弦波型になる (分散性波動)
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☆正弦波
ここでは、波源の単振動が伝わって生じる波
講義では2.の視点で説明・・・教科書とは相補的
物理的理解としてはこちらのほうが良い
原点(波源)が単振動・・・ 周期 、振幅
11章ではcosを用いたが、ここではsinで表現
・・・ に振動の中心にいる場合を表す
負号は教科書と対応がつく振動を考えるため
振動数
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時刻 、位置 の変位・・・ の時間だけ遅れて振動
原点の単振動
決まった時刻の波形
ごとに山となる正弦関数
波形も正弦関数・・・視点1.ではこの点が天下り
:波長
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波が伝わる様子
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時刻 での波形
時刻 、位置 での変位
微小な振動は単振動で近似できる
⇒ 正弦波は波の基本となる⇒ 正弦波の式を波の式と捉えてもよい
:波数
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☆縦波の場合
正弦波の式は同じ-変位の向きが違うだけ
この時刻でのこれらの点の動いている方向
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§4 重ね合わせの原理と波の干渉 (12-9、11)
☆ 重ね合わせの原理
2つの波が同時にきたときの媒質の変位
それぞれの波だけの場合の変位を 、
足し合わさるだけで互いに影響しない
ぶつかっても素通り
正確には振幅が小さい場合だけ
重ね合わせの原理
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高校の教科書の資料からもう少し詳しく様子を見ると
ウェーブマシン
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波が出会うときの様子
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別の例
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多数の波がある場合・・・波源が多数あると考えよ
媒質の変位を
それぞれの波だけの場合の変位を 、
重ね合わせの原理
より一般的には
複数の効果を単純な足し算で加え合わせるだけで
よいときに重ね合わせの原理が成り立つという
相乗効果がない
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今日のまとめ波とは
波源の変化が回りに伝わっていく現象
多様な波があるが、媒質を伝わる波は媒質の
力学で理解できる
波の式
正弦波
波源の単振動が伝わってできる波
時刻 、位置 の変位
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今日のまとめ(2)
波の重ね合わせ
複数の波があるとき、実際の変位はそれぞれの波の変位の重ね合わせ(足し算)で表現できる。変位が逆な場合、重ね合わせると,変位が消える。