アプリゲーム業界 5forces

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ゲームアプリ業界 経済学部経営学科 3 水谷太志
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Page 1: アプリゲーム業界 5forces

ゲームアプリ業界

経済学部経営学科3年 水谷太志

Page 2: アプリゲーム業界 5forces

• ゲームアプリ

--- 定義 / 業界情報 --- ビジネスモデル

• 5forces分析

--- 同業他社との競合 --- 売り手の交渉力 --- 買い手の交渉力

--- 新規参入の脅威 ---代替品の脅威

• 企業について

--- 基本情報 --- コンテンツ分析

--- マーケティング戦略 --- 企業の5forces分析 --- 問題提起 / 考察

Agenda

Page 3: アプリゲーム業界 5forces

ゲームアプリとは、ゲームに分類されるアプリケーションの総称である。

特にスマートフォン向けのアプリを指す。

ゲームアプリは、スマートアプリの中でも主要なジャンルの一つとなっており、

ゲームアプリの開発を専門とする企業(デベロッパー)も多い。

例として、Zynga、Playfish、DeNAの子会社となったngmocoなどがある。

ゲームアプリとは

Page 4: アプリゲーム業界 5forces

市場規模 : 6584億円(2014)

利益率 : 29.4% (以下企業平均)

ガンホー : 54.5%mixi : 52.0%コロプラ : 44.1%DeNA : 9.0%gumi : 1.5%Klab : 32.2%Cyber : 19.1%Ateam : 22.7%

ゲームアプリ業界

Page 5: アプリゲーム業界 5forces

モバイルアプリにおけるゲーム提供会社の取り分は「70%」

アップル、グーグルが運営する公式ストアではアプリの売上の「30%」が

運営元に徴収される仕組み

ビジネスモデル

Page 6: アプリゲーム業界 5forces

5forces分析

Page 7: アプリゲーム業界 5forces

アプリゲーム業界

買い手の交渉力

新規参入の脅威

代替品の脅威

売り手の交渉力 同業他社との競合

ゲーム提供会社

???

???

ア プ リ マ ー ケ ッ ト ユーザー

Page 8: アプリゲーム業界 5forces

1.同業他社との競合

Page 9: アプリゲーム業界 5forces

(左図) 今年9月のトップセールスアプリランキング

(上図) 上位3社でシェア約50%…○(?)

でも、この業界においてはそうでもない

同業他社との競合 (業界シェア)

Page 10: アプリゲーム業界 5forces

業界の成長は早い

⇒ 市場規模は上がっているが、安定企業はない

スマホ普及率は右肩上がり

⇒ 若年層の普及率は2014年70%超え....○

同業他社との競合 (業界の成長)

Page 11: アプリゲーム業界 5forces

製作費用は規模によるが、ユーザーも目が肥えてきて、ユーザーは安い作りのゲームには見向きもしない⇒ 費用がかかる…△

初期開発費:1000万円~8000万円スタッフ人数:4人~10人(外注グラフィッカー含む)開発期間:3ヶ月~4ヶ月運営費:月100万円~300万円(人件費)サーバー代:月20万円~300万円宣伝費:月100万円~3000万円売上:月5万~3億円

ヒット製品をつくるなら最低でも1800万かかる

同業他社との競合

Page 12: アプリゲーム業界 5forces

製品の差別化は難しい⇒コンテンツそのものでの勝負は難しい…×

⇒価格も無料が多く、ユーザー層も被る…×

製品開発は常に行われているが99%は闇に葬られる

⇒過剰生産

⇒適切な生産はなされていない…×

同業他社との競合

Page 13: アプリゲーム業界 5forces

ひとつの戦略による成果は莫大

⇒ mixiは売上1,129億円(前期121億円)、営業利益526億円(前期4億円)ともうアレ...×

同業他社との競合

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2.売り手の交渉力

Page 15: アプリゲーム業界 5forces

売り手はこの2社のみ…×

ゲーム業界は重要顧客とは言い切れない⇒上2社にとっての顧客はアプリ全般…×

ストアにアプリを出すには審査が必要⇒理不尽にも落とされること多々…×

ストアに出せてもルールに引っかかる恐れが出た瞬間即削除…×

売り手の交渉力

= 最強

××× ×××

Page 16: アプリゲーム業界 5forces

3.買い手の交渉力

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ユーザー(課金対象者)は幅広くいる…○

買い手が川上統合に対して意欲を持たない…○

買い手が十分な情報を持たない…○

買い手の交渉力

Page 18: アプリゲーム業界 5forces

ユーザーは平均3本のソーシャルゲームを

並行して遊んでいる

⇒面白ければ併用する…○

⇒スイッチングコストなし…×

⇒課金や愛着によるロイヤリティ関係…○

良くも悪くも運営(ゲーム提供者)の提供する

世界の中のため、ユーザーの交渉力は低い

買い手の交渉力

Page 19: アプリゲーム業界 5forces

4.新規参入の脅威

Page 20: アプリゲーム業界 5forces

コンテンツにブランド名は必要ない...×

ヒットを狙うなら製作費用は先述通りそれなりにかかる...△

ノウハウは必要だが、外注でも可能...△

参入するために巨額の投資が必要ない(スタートアップ企業多い)...×

新規参入の脅威

Page 21: アプリゲーム業界 5forces

5.代替品の脅威

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~代替品に選んだ理由~

代替品は主に他の娯楽産業が当てはまるが、iPhoneなどのiOS端末ではiTunes Storeと

同じ会計システムをとっている(例えば、ゲームアプリを売っているApp Storeと、音楽を扱う

iTunes Storeは、プリペイドカードが共用できる)など、顧客層的に被る部分が多いと思われるため。

また、同じ端末の画面上のタップもしくはクリックで購入できるため、比較的購入しやすいという

意味でも両者は共通している。つまり、毎月の予算が決まっている場合、音楽を買うかゲームなどの

コンテンツで使うかという問題が起きやすい。

実際に、こうした競合で、削られている課金費用は少なからずあると思われる。

代替品=音楽配信アプリ

Page 23: アプリゲーム業界 5forces

コストパフォーマンスはサービスのため比較できない

⇒ ユーザーの感度(気分)に依存する...○

(LINE、CyberAgentにおいては自社内で音楽配信アプリを製作している)

代替品の脅威

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アプリゲーム業界5forces 結果

買い手の交渉力

新規参入の脅威

代替品の脅威

売り手の交渉力 同業他社との競合

ゲーム提供会社

ITベンチャー

音楽アプリ

ア プ リ マ ー ケ ッ ト ユーザー△×

○×㉓

Page 25: アプリゲーム業界 5forces

企業分析

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ガンホーの基本情報

商号 : ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社

設立 : 1998年7月1日

資本金 : 5,338百万円

従業員数 : 1005名(連結)

子会社 : 4社

コンテンツ一部 : パズル&ドラゴンズ ケリ姫スイーツ モジポップン...

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《 パズドラが占める割合 》

2013年 : 91.1%

2014年 : 91.5%

《 パズドラリリース効果 》

売上高1572,4億円増 (前年度比772.5%)

営業利益934,5億円増 (前年度比975.2%)

ガンホーの基本情報

Page 28: アプリゲーム業界 5forces

コンテンツ別売上高(2014)

91.5% 8.5%

※一部

Page 29: アプリゲーム業界 5forces

パズドラの人気

2012年の年末辺りからDL数

が急激に増え、その後も安定的にDL数を積み上げている。(2015/5/15 3600万DL突破)

①テレビCM②レビュー評価の高さや口コミ③2ストアで上位表示された

以上の施策の影響で一気に人気に火がついた!

Page 30: アプリゲーム業界 5forces

パズドラが人気な理由

"パズルという単調作業にRPG要素を追加“ーーー 日本人が大好きなRPG要素も根幹的システムとして組み込まれている

"動作の安定性・優れたグラフィック“ーーー パズドラは「テトリス」のような手軽さで操作性もよく、デザインも細かい

"無課金で長く遊べる“ーーー レベルデザインが工夫されており課金しなくても長時間遊べる

"マメなイベント開催“ーーー 多すぎず少なすぎない、またライトユーザー向けからヘビーユーザー向けまで幅広く

Page 31: アプリゲーム業界 5forces

クリエイティブのインパクト(認知・興味の最大化)

露出面の拡大(多角的アプローチ・導線の整備)

マーケティング戦略

Page 32: アプリゲーム業界 5forces

CM制作の言葉一つ一つを自社内で決める(視聴者に伝えたいこと)

『ケリ姫スイーツ』のゲーム性(コア・メッセージ)

■ 『蹴って、飛ばして、倒す快感』■ 『簡単に遊べる』

CMに反応するような仕掛け

クリエイティブのインパクト

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CMに反応するような仕掛けづくり

『意外性』+『季節感』+『みんな知ってる感』上記をクリエイティブに加えることで、

CMに対して「驚き」と「親近感」を持たせることで

CM全体の「インパクト」を醸成(「仕掛け」の要素)

■ 日常生活に「姫」が乱入する非日常間

■ 「夏休み」や「夏の休日」の雰囲気

■ 「缶ケリ」体験

クリエイティブのインパクト

Page 34: アプリゲーム業界 5forces

露出面の拡大に向けて

CM単体での効果(DL数)から、露出面(接触回数)を拡大することで、

どこまで効果を最大化できるかが鍵。

~ガンホーの主な露出場所~

マーケット(ランキング・検索)コラボレーション

WEB広告(アドネットワーク・ブースト)WEBメディア(リリース・攻略記事)

紙媒体(ゲーム専門誌・雑誌)その他(パブリシティ)

露出面の拡大

Page 35: アプリゲーム業界 5forces

ガンホー5forces 結果

買い手の交渉力

新規参入の脅威

代替品の脅威

売り手の交渉力 同業他社との競合

ガンホー

ITベンチャー

音楽アプリ

ア プ リ マ ー ケ ッ ト ユーザー△○

○×

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アプリゲーム業界5forces 結果

買い手の交渉力

新規参入の脅威

代替品の脅威

売り手の交渉力 同業他社との競合

ゲーム提供会社

ITベンチャー

音楽アプリ

ア プ リ マ ー ケ ッ ト ユーザー△×

○×㉓

Page 37: アプリゲーム業界 5forces

問題提起

Q. これから、ガンホーが新規事業を始めるならば何をすべきか?

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考察

ゲーミフィケーション分野の新規事業はどうか?学生には勉学を妨げるように見えるゲームではあるが逆に勉学の励みになるようにできるのではないかと考えている。例えば「パズル」部分をクイズにして、正解すると攻撃が加えられるなどの手法を取り入れられればゲーム感覚で勉強をしていることにつながるのではないだろうか?

問題はビジネスモデルである。ゲームの収益性は非常に高く、それは「パズル」と「ゲーム」の組み合わせにより成立しており「ブランドマーケティング」や「勉学」の要素を入れると収益性の低下を招きかねない。

しかし、ゲーミフィケーションの可能性としてそれらを上手くバランスさせるモデルを構築できれば強い。教育に役立つゲームを開発すれば短期的に爆発する収益を得ることは

難しいかもしれないが、長期的に安定収益を得ることが可能かもしれない。

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ご静聴、ありがとうございました