免疫染色のトラブルシューティング1 第36回組織細胞化学会講習会 「組織細胞化学2011」日本組織細胞化学会編pp. 209-218, 2011 免疫染色のトラブルシューティング
食品媒介感染症と疫学調査 広域集団発生への対応
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EHEC 1999.16 2001.26全体の推移、 週- 週
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1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52
週数
報告数
199920002001
日本でも複数県集団発生の影響は大きい
例年よりの増加分関東を中心とした事例を含む
平成13年6月5日付け通知
• 食品保健部監視安全課 (依頼)関東地方1都5県における O157PFGE パターンの一致に基づく他の菌株送付の依頼
広域集団発生の存在多県協力の必要性
平成13年6月5日付け通知
• 結核感染症課(情報提供)食品担当との協力による適切な対応
複数部門協力の必要性
曝露
感染
発症
死亡 快復
7
2
5
4
3
障害
1
直接
媒介昆虫・動物
環境
拡大防止対策
O157 届け件数は減少していない
•発生源(牛)や農産物対策は?•農林部局との協力対策の進展は?
多組織間の合意、市民への説明
•標準化された指標 –菌の検出
•標準化された手法–喫食・環境調査
+ PFGE
+系統化・精緻化
多県・多組織にまたがる対策を進めるには
標準化された指標・手法による共通理解が必要
多州間集団発生対応協調・意志疎通改善のガイドライン(米
国)
• 2年以上かけ2001年完成• 目標
– 集団発生調査の前・途上・後における、協力と情報交換のモデルを示すこと
– 市民・産業界・運輸関係者に多州間集団発生調査における協力過程に関し情報提供し積極的な協力を得る
• 構成:本文2章16p、様式集・責任権限比較表・チェックリスト等17p、用語集12p等 計58p
多州間集団発生対応ガイドライン(米国)食品安全システムプロジェクト 2001.2.
第1章 多州間集団発生の探知•早期発見の指標(一部) :
–汚染段階:製造・流通の初期段階汚染–病原体:発生地での新興・稀少病原体–販売や提供場所:旅行者・空港・チェーンストア
•早期発見対策(一部):–サーベイランス報告の迅速分析と情報交換–病原体情報の交換–仮説設定のための迅速調査–周辺地域への早期警報
付録1 初期連絡用 Fax/Email様式 秘
食品/水媒介 集団発生 初期連絡 Fax/Email様式
送付先 Fax番号
発信元 電話番号
同時送付先 日時
以下は現在調査中の事例に関する初期の情報提供である
以下は暫定的結果であり秘密扱いのこと 送り手への確認無しに配布不可
類似症例のある場合は管轄の関連機関へ連絡のこと
発信元 保健部は、現在以下のアウトブレイクの調査中
食品媒介
水媒介
不明
症例数 クラスター(小さな集団発生)数
初発例の発症日 最終例の発症日
病原体/原因物質 (確定/疑い)、
製品(食品/水) (疑い、ほぼ確定、検査確定)
曝露場所
詳細
発信元への連絡先
電話番号
Fax番号
名前
初期連絡用 Fax/Email様式
• 以下は暫定的結果であり秘密扱いのこと 送り手への確認無しに配布不可 類似症例のある場合は管轄の関連機関へ連絡のこと
このような具体的準備が効果的
多州間集団発生対応ガイドライン(米国)食品安全システムプロジェクト 2001.2.
初期の連絡他組織への連絡に関するガイドライン
段階状況(集団発生の確認) レベ
ル連絡すべき機関(規制機関は病原体の特徴によって異なる)
1・地域内で食物・水起因を疑わせる複数症例が確認
郡等 ・当該郡および周辺郡・市の保健部局(疫学・救急・検査担当)・ 州の保健部局
2・複数の郡で複数症例が確認・州内での散発例の増加・PFGE、セロタイプ等の一致
郡等州
・ 周辺州の保健部局(疫学・救急・検査担当)・ CDC・連邦規制局*の地域事務所
3・複数の州で複数症例が確認・加工食品や水の関与が疑われる・州を越えて PFGE等の一致する散発例の増加
郡等州連邦
・CDC・州および地方保健部局・連邦規制局*の地域事務所・本部・必要あれば連邦組織から外国へ
*連邦規制局: FSIS食品安全監視局 ,FDA食品医薬品局 ,EPA環境保全局
多州・多組織連絡会議 初期会議の概要(米国)
• 主催 CDCあるいは州保健部局• 内容 各部局の疫学的調査段階の情報交換• CDCは、疫学調査・検査の進捗状況について助言・援助する
• 規制機関(食品保健局など)が会議に参加することで調査の手法・結果・結論を確認でき、製品の回収等の対処が迅速に行える。
多州間集団発生対応ガイドライン(米国)食品安全システムプロジェクト 2001.2.
集団食中毒症例にたいする標準的な聞き取り調査
患者名: ______________________________________________ 生年月日 : ____ / ____ /
____
年 齢 : ________ 住 所 :
___________________________________________________________
自宅の電話番号: ___________________________
親の名前(子供の患者の場合)_________________________________
職業: __________________________________________
職場の電話番号: ________________________
通 っ て い る 会 社 、 保 育 園 、 学 校 、 施 設 な ど の 名 前 と そ の 住 所 :
__________________________________________
こんにちは。私は _____________保健所の_______ (名前)と申します。最近あなた方が罹ら
れた_________________の感染症に関して、感染の原因を調べるための仕事をしております。
この地区での新たな患者さんの発生をおさえるためにも、感染の原因を見つけることは大
変大事なことです。もしよろしければ、あなたの病気の状態と、病気にかかられる前の食
事のことについていくつかの質問をさせていただき、原因をみつけるのにご協力下さいま
せんでしょうか。約 分かかりますがご協力いただけますでしょうか?
「協力できない」との返事だったら: いつかご都合のよい時間があればかけなおしますが、
いかがでしょうか 日付_________ 時間 ___:___
午前/午後
電話番号:
__________________
質問に答えてくれた人は? 患者本人 患者以外の人
“ ”知らない、思い出せない、不確かなどの返答のばあいは 不明 の項に印をつけてくださ
い
I. 臨床症状
標準的調査票(米国)
• 調査票(訳)は提供できます連絡先:松井 珠乃[email protected]
多県にまたがる集団発生への対応(日本)
•現行多県にまたがる集団発生対応は、原因施設所在地が主導している
•原因施設不明時はどうするか
•自治体としての次の一歩は?
提言
• 調査指標・手法の標準化• 関係者の協力が進むシステム
が有用
多県・多組織にまたがる集団発生対策の進展には
備え こそ 危機管理