平成 27 年度...

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1 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告 平成 27 年度製造基盤技術実態等調査 国内外のガラス市場の今後の需給動向等に関する調査報告書 平成 27 7 株式会社矢野経済研究所

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平成 27 年度 経済産業省委託調査報告

平成 27 年度製造基盤技術実態等調査

国内外のガラス市場の今後の需給動向等に関する調査報告書

平成 27 年 7 月

株式会社矢野経済研究所

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目 次

調査概要

第1章 国内板ガラスの需給見通し ························································· 5

1.国内板ガラス需要見通し ······························································· 5

2.国内建築用板ガラス市場 ······························································· 9

(1)将来の板ガラス需要に影響を及ぼし得る要素 ································· 9

ア.供給に関する要素 ···································································· 9

イ.需要に関する要素 ···································································· 9

(2)ベースシナリオとリスクシナリオの考慮要因の検討 ························ 10

ア.供給に関する要素 ···································································· 11

イ.需要に関する要素 ···································································· 13

(3)ベースシナリオとリスクシナリオに基づく将来の需給試算 ··············· 28

3.自動車用板ガラス市場 ·································································· 30

(1)将来の板ガラス需要に影響を及ぼし得る要素 ································· 30

ア.供給に関する要素 ···································································· 30

イ.需要に関する要素 ···································································· 32

(2)ベースシナリオとリスクシナリオの考慮要因の検討 ························ 33

ア.供給に関する要素 ···································································· 33

イ.需要に関する要素 ···································································· 34

(3)ベースシナリオとリスクシナリオに基づく将来の需給試算 ··············· 41

第2章 海外市場の需要動向・見通し ······················································ 42

1.海外市場の需要動向・見通し ························································· 42

(1)需要の将来予測の流れ ······························································· 42

ア.2013年から2023年までの需要予測

····································································································· 43

イ.2023年から2030年までの需要予測 ···································· 45

(2)世界市場における2030年までの需要予測 ································· 45

ア.北米市場における2030年までの需要予測 ································· 46

イ.西欧市場における2030年までの需要予測 ································· 48

ウ.アジア・パシフィック市場における2030年までの需要予測 ········· 50

エ.中南米市場における2030年までの需要予測 ······························ 55

オ.東欧市場における2030年までの需要予測 ································· 57

カ.アフリカ・中近東市場における2030年までの需要予測 ··············· 59

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(3)注目される国/地域の状況 ····························································· 61

ア.中国 ·························································································· 61

イ.インド ······················································································· 64

ウ.インドネシア ·············································································· 66

エ.ブラジル ···················································································· 68

オ.韓国 ·························································································· 71

カ.タイ ·························································································· 74

キ.ベトナム ···················································································· 76

参考資料:中国から日本へのガラス輸出状況 ················································· 78

1.中国から日本への建築用ガラス輸入推移(HS7003~7008)········ 79

(1)中国からの輸入推移(HS7003.12―000) ························· 79

(2)中国からの輸入推移(HS7005) ·············································· 80

(3)中国からの輸入推移(HS7007) ·············································· 81

(4)中国からの輸入推移(HS7008) ·············································· 82

2.中国から日本への自動車用ガラス輸入実態(HS7007) ··················· 83

(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010) ···· 84

(2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010) · 85

3.中国における板ガラス等の輸出状況 ···················································· 86

(1)中国における板ガラス等の直近④年間の輸出状況 ······························· 86

(2)中国における車両用強化ガラスの輸出状況 ········································· 87

(3)中国における車両用合わせガラスの輸出状況 ······································ 89

(4)中国における自動車用ガラスの輸出企業 ············································ 91

4.中国の板ガラス生産量と諸要素との関連性 ··········································· 92

(1)不動産投資額との関連性 ································································ 92

(2)不動産施工面積との関連性 ····························································· 93

(3)GDP成長率との関連性 ································································ 94

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第 1 章 国内板ガラスの需給見通し

1.国内板ガラス需要見通し

国内の板ガラス産業における今後の方向性を検討するにあたり、国内需要の大

部分を占める「建築市場」と「自動車市場」の需要、及び国内の生産能力の現状

から、建築用及び自動車用に使用される板ガラスの生産量の予測を行い、我が国

における板ガラスの将来の需給を見据える必要がある。また、海外主要国の板ガ

ラスの需要動向と今後の予測も実施した。予測の方法としては、我が国板ガラス

市場の将来の需給に影響を及ぼし得る要素を複数抽出し、それぞれがどの程度の

範囲で変わり得るかを検討した。

それぞれの要素の予測は、各方面のシンクタンク・業界団体等のデータを参

照・活用した。その上で、ベースシナリオとリスクシナリオを検討した。また、

輸入量や需要代替等我が国の板ガラスの生産量を大きく減少させる可能性が高い

ものをリスクシナリオに加えて検討し、それぞれのシナリオにおける定量的な試

算を行った。

【図1-1】国内の建築・自動車市場における板ガラスの生産量の予測

(ベースシナリオ) (単位:万t)

年度 全体 建築用 自動車用

2014

(実績) 生産数量 108 68 40

2020

(予測)

生産数量 93 58 35

2014年度比率 ▲14% ▲15% ▲11%

2030

(予測)

生産数量 82 50 32

2014年度比率 ▲24% ▲27% ▲18%

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【図1-2】国内の建築・自動車市場における板ガラスの生産量の予測

(リスクシナリオ) (単位:万t)

年度 全体 建築用 自動車用

2014

(実績) 生産数量 108 68 40

2020

(予測)

生産数量 85 55 30

2014年度比率 ▲21% ▲19% ▲23%

2030

(予測)

生産数量 64 41 23

2014年度比率 ▲40% ▲39% ▲41%

(矢野経済研究所推計)

また、経済産業省の生産能力調査及び国内板ガラス企業からのヒアリングを元

に、品種構成を考慮した生産設備(溶融窯)の能力を推計した。2014年の時

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1999

年度

2000

年度

2001

年度

2002

年度

2003

年度

2004

年度

2005

年度

2006

年度

2007

年度

2008

年度

2009

年度

2010

年度

2011

年度

2012

年度

2013

年度

2014

年度

2015

年度(予

)

2016

年度(予

)

2017

年度(予

)

2018

年度(予

)

2019

年度(予

)

2020

年度(予

)

2021

年度(予

)

2022

年度(予

)

2023

年度(予

)

2024

年度(予

)

2025

年度(予

)

2026

年度(予

)

2027

年度(予

)

2028

年度(予

)

2029

年度(予

)

2030

年度(予

)

(t)

建築(ベースシナリオ) 自動車(ベースシナリオ)

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1999

年度

2000

年度

2001

年度

2002

年度

2003

年度

2004

年度

2005

年度

2006

年度

2007

年度

2008

年度

2009

年度

2010

年度

2011

年度

2012

年度

2013

年度

2014

年度

2015

年度(予

)

2016

年度(予

)

2017

年度(予

)

2018

年度(予

)

2019

年度(予

)

2020

年度(予

)

2021

年度(予

)

2022

年度(予

)

2023

年度(予

)

2024

年度(予

)

2025

年度(予

)

2026

年度(予

)

2027

年度(予

)

2028

年度(予

)

2029

年度(予

)

2030

年度(予

)

(t)

建築(リスクシナリオ) 自動車(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所推計)

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点で、建築用・自動車用の板ガラスの生産能力は134万トン/年となっている。

2014年度の板ガラス生産量が108万トン/年とすると、稼働率が81%と

なる。

この生産能力と、今後の国内の建築・自動車市場における板ガラスの需要量の

予測(ベースシナリオ/リスクシナリオ)を踏まえて、今後の需給ギャップ(生

産能力-生産量)を推計した。

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【ベースシナリオ】

現時点の需給ギャップをみると、2020年度時点で41万トン/年(稼働率

69%)、2030年度時点で52万トン/年(稼働率61%)もの生産能力の余

剰が発生する見通しとなった。

【図1-3】ベースシナリオでの需給ギャップ

(矢野経済研究所推計)

【リスクシナリオ】

同様に2020年時度点で49万トン/年(稼働率63%)、2030年度時点

で70万トン/年(稼働率48%)もの生産能力の余剰が発生する見通しとなっ

た。

【図1-4】リスクシナリオでの需給ギャップ

(矢野経済研究所推計)

108 93 82

26 41 52

020406080

100120140

2014年度 2020年度 2030年度

余剰生産能力 生産量

(単位:万t)

108 85 64

26 49 70

020406080

100120140

2014年度 2020年度 2030年度

余剰生産能力 生産量

(単位:万t)

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2.国内建築用板ガラス市場

国内の建築市場は、板ガラス需要の国内の板ガラス需要の約6割を占めている

需要分野であるものの、既に成熟した市場であり、大きな成長を見込める市場と

は言えない。

(1)将来の板ガラス需給に影響を及ぼし得る要素

ア.供給に関する要素

(ア)国内メーカーの海外生産拠点からの輸入拡大

国内の板ガラスメーカーの海外生産拠点(中国や東南アジア)で生産された

板ガラスが輸入されることにより、国内の生産拠点の板ガラス生産量が減少す

る可能性がある。

(イ)海外メーカーからの輸入拡大

中国は板ガラスの世界の一大生産国となっており、日本をはるかに超える生

産設備があり、世界各国に輸出されている。安価な板ガラスが日本市場に流入

してくる可能性がある。

イ.需要に関する要素

(ア)新設住宅着工数の減少

人口が減少フェーズになり、2019年からは世帯数の減少フェーズとなる

との予測がある。少子化の影響で、新築を購入する中心層である1次取得層が

減少することにより、新設住宅着工数が減少する可能性がある。

また、中古住宅の流通量の拡大も、新設住宅着工数の減少の要素となる。

(イ)住宅リフォーム(窓リフォーム)の拡大

現在、国内には6,000万戸を超える住宅ストックがある(空家含む)。そ

の多くの窓ガラスは「単板ガラス」の窓である。住宅の省エネ化だけではなく、

生活する人の住環境の改善を目的とした「複層ガラス」への交換需要(窓リフ

ォーム)が拡大する可能性がある。

(ウ)非住宅分野の建築需要の停滞

非住宅分野(オフィスビル・工場・病院・学校等住宅以外の建築物)の建築

需要も停滞傾向にある。

2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会にむけた建築需要、

築年数の経過に伴う建て替え需要、高齢者向け施設など一部では需要が増加傾

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向にあるものの、非住宅分野全体では今後も停滞する可能性がある。

(エ)非住宅分野のリニューアル需要の拡大

既築の非住宅分野も窓ガラスの改修(リニューアル)需要の拡大が期待でき

る。

【図1-5】建築市場における板ガラスの将来の需要に影響を及ぼし得る要素

(矢野経済研究所作成)

(2)ベースシナリオとリスクシナリオの考慮要因の検討

建築市場を大きく4つの需要分野に分解し、それぞれの分野における市場予

測を実施した。建築市場をまず、住宅と非住宅に分類し、更に住宅分野を「新

築住宅」と「既築住宅(窓リフォーム)」、非住宅分野を「新築非住宅」と「既

築非住宅(リニューアル)」とした。また、その他建築関連の需要で使用される

ガラスについては「その他」とし、「既築非住宅」と一緒に推計している。

それぞれの分野の実績値を推計するにあたって、計算式のロジックを立てて、

その後必要な各種統計・資料等を参考にして数値を決定している。予測にあた

っては、それぞれの分野の需要増減で も影響の大きい需要要素のトレンドを

予測している。

国内需要の減少

人口・世帯数の減少/中古住宅の増加

市場が成熟

国内需要の拡大住宅・建築物の

省エネ化

新築/既築ともに省エネ対策として複層ガラスの拡大

ワールドワイドでの生産の効率化

中国の生産過剰に伴う

日本市場への流入

国内への輸入量の拡大

新設住宅着工数の減少

非住宅の建築投資の停滞

国内メーカーの海外生産拠点

から輸入

海外板ガラスメーカーからの

輸入

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ア.供給に関する要素

(ア)輸入量

日本での建築コストの増大の影響から、安価な海外建材への注目が高まって

いる。また、中国での板ガラス生産が過剰となり、安価な板ガラスが日本市場

に流入する可能性が高くなる。

2001年度以降、建築向けの板ガラス製品の輸入量のトレンドに大きな変

化はない。2001年度以降で、 大輸入量は4.6万トン(輸入比率3.6%)、

少輸入量は1.7万トン(輸入比率1.5%)となっている。

【図1-6】建築向け板ガラスの輸入重量の推移

出典:財務省 貿易統計

【図1-7】国内の板ガラス生産量と輸入比率の推移

出典:経済産業省 生産動態統計調査、財務省 貿易統計

※HS コード:

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

40,000

45,000

50,000

1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014

(t)

建築向け輸入重量

0.0%

0.5%

1.0%

1.5%

2.0%

2.5%

3.0%

3.5%

4.0%

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1,600,000

1999 20002001 20022003 20042005 20062007 20082009 20102011 20122013 2014

(t)

板ガラス国内生産量 輸入比率/国内生産量

7003.12-000   7003.30-000  

7005.10-010   7005.10-090   7005.21-010   7005.21-020   7005.21-090  

7007.19-000   7007.29-000  

7008.00-000  

建築向けとしたHSコード

 ※7007.19-000の5%を建築用とした

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【ベースシナリオ】

海外板ガラスメーカーからの輸入や国内板ガラスメーカーの海外生産による

輸入比率が、その年度の国内生産量に対して年率0.5~1.0%程度増加す

る予測をベースシナリオとした。2014年度の輸入量1.7万トンに対して、

2020年度は3.6万トン、2030年度は7.2万トンとなる。

【リスクシナリオ】

海外板ガラスメーカーからの輸入や国内板ガラスメーカーの海外生産による

輸入比率が、その年度の国内生産量に対して年率1.0~2.0%程度増加す

る予測をリスクシナリオとした。2020年度は5.2万トン、2030年度

は10.8万トンとなる。

【図1-8】板ガラスの輸入量の予測

(矢野経済研究所作成)

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

2027

2028

2029

2030

(t)

建築向け輸入重量 建築向け輸入量(ベースシナリオ) 建築向け輸入量(リスクシナリオ)

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イ.需要

(ア-

新築住

ついては

リオ/

【ベース

一般財

020年

70.

【図

※年

【リスク

株式会

場」の住

予測値の

0年度に

2.0万

要に関する

1)新設住

住宅は、国

は、2つの

リスクシナ

スシナリオ

財団法人ベ

年度には8

5万戸(2

図1-9】

年計の実績

る。数値の

にて推計し

クシナリオ

会社野村総

住宅着工数

のトレンド

には75.

万戸(20

要素

宅着工数

土交通省の

機関が予測

リオとした

ターリビン

2.5万戸

014年度

新設住宅着

値・予測値

ないところ

た。

合研究所が

の予測値を

を加味して

0万戸(2

14年度比

13

の新設住宅着

測している着

た。

ングが推計し

戸(2014

度比19.9

着工戸数の推

値ではあるが

ろは、傾きの

が2014年

を使用し、2

て、矢野経済

014年度

比40.9%

着工数を使用

着工数を活用

した住宅着工

4年度比6.

9%減)とな

推移(ベター

が、年度に読

のトレンドを

年7月に公表

2026~

済研究所にて

度比14.8

%減)となっ

用した。住

用し、それ

工数の予測

3%減)、

なっている

ーリビング

読み替えて

を均等にし

表した「2

2030年

て予測値を

8%減)、2

っている。

宅着工数の

ぞれをベー

値を使用し

2030年

予測)

予測に利用

て矢野経済

025年の

年までの予測

推計した。

030年度

の予測に

ースシナ

した。2

年度には

用してい

済研究所

の住宅市

測値は、

202

度には5

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【図

(株

まで

【図1

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000(戸

図1-10

出典:(株

株)野村総合

での傾きを活

-11】新

1999

2000

2001

2002

2003

戸数)

】新設住宅

)野村総合

合研究所で

活用し、2

新設住宅着工

2004

2005

2006

2007

2008

14

宅着工戸数の

合研究所「2

は2025

030年ま

工数のベー

※B

2009

2010

2011

2012

2013

2014

住宅着工数 B

の推移(野村

2025年の

5年までの予

までは矢野経

スシナリオ

BL予測:(一

NRI予測:

2014

2015

2016

2017

2018

2019

BL予測 NRI

村総合研究

の住宅市場

予測である

経済研究所に

オ/リスクシ

一社)ベター

(株)野村総

(矢野

2020

2021

2022

2023

2024

2025

予測

所予測)

場」2014

ため、20

にて推計し

シナリオ予測

ーリビングに

総合研究所に

野経済研究所

2025

2026

2027

2028

2029

2030

(年度)

4年7月

025年

た。

よる予測

よる予測

所作成)

2030

Page 15: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

15

(ア-2)新設住宅着工数における複層ガラスの推計

新設住宅着工数から窓面積を算出して新築住宅におけるガラス需要を推計す

る。

①新設住宅着工の総床面積

建築着工統計より、各年度の新設住宅着工の床面積データから1戸当たりの

平均床面積を算出し、過去10年の平均値(86.7 ㎡/戸)を利用して、新設住

宅着工数の予測戸数に掛けて、床面積の予測値を算出した。

②窓面積

板硝子協会や日本サッシ協会等の各種資料や統計データを活用して、窓面積

比率(床面積に対する開口部(窓のみ、戸を除く)の面積)を活用し、戸建住

宅「0.21」、共同住宅「0.14」とした。各年度ごとに戸建・共同住宅数

それぞれに窓面積比を掛けて、1999年以降の新築1戸当たりの平米あたり

窓面積比の平均値を算出した。結果、平米当たりの窓面積を「0.163㎡」

とした。

【図1-12】新築1戸あたりの窓面積比

(矢野経済研究所作成)

③複層ガラス比

新築1戸当たりの窓面積が算出できたので、使用している窓ガラスを複層ガ

ラスと普通ガラス(単板ガラス)の構成比を推計した。これは、単板ガラスか

ら複層ガラスに替わることで、ガラス重量に大きく変化するためである。複層

化率については、板硝子協会にて公表されている戸建・共同住宅の複層化率(共

同住宅の過去実績は矢野経済研究所にて推定)を活用して推計した。

新設住宅

着工戸数持家戸建 賃貸

分譲

マンション

戸建

窓面積比

0.21

共同住宅

窓面積比

0.14

新築戸あたり

窓面積比

1999 1,226,207 472,162 561,985 192,060 100,712 103,832 0.167

2000 1,213,157 434,558 560,288 218,311 92,691 107,213 0.165

2001 1,173,170 374,365 575,947 222,858 79,852 109,995 0.162

2002 1,145,553 362,571 584,550 198,432 77,336 107,817 0.162

2003 1,173,649 370,073 601,200 202,376 78,937 110,652 0.162

2004 1,193,038 364,598 620,998 207,442 77,769 114,076 0.161

2005 1,249,366 349,906 668,786 230,674 74,635 123,856 0.159

2006 1,285,246 353,543 689,877 241,826 75,411 128,296 0.158

2007 1,035,598 310,353 565,560 159,685 66,198 99,866 0.160

2008 1,039,214 309,275 565,342 164,597 65,968 100,513 0.160

2009 775,277 285,861 422,034 67,382 60,974 67,393 0.166

2010 819,020 307,178 414,085 97,757 65,521 70,481 0.166

2011 841,246 302,927 418,227 120,092 64,614 74,127 0.165

2012 893,002 313,184 455,791 124,027 66,802 79,841 0.164

2013 987,254 348,946 514,490 123,818 74,430 87,895 0.164

2014 880,470 275,052 495,203 110,215 58,669 83,366 0.161

0.163Avr.

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今後の

以降、窓

※防犯

安全

量の

④複層ガ

①~③

を推計し

■複層ガ

②の窓

留りを

一般的な

【図1

【図1

(住宅着

のトレンド

窓ガラスの

犯用の安全

全ガラスで

の推計に大

ガラス、普

③のデータ

した。

ガラス

窓面積に③

75%とし

な複層ガラ

1-13】新

1-14】新

工統計、板

として、2

複層ガラス

ガラス(強

ある製品も

きな影響が

通ガラスの

を活用して

の複層化率

て、実際に販

スである「

新設住宅

着工戸数

1999 1,226,

2000 1,213,

2001 1,173,

2002 1,145,

2003 1,173,

2004 1,193,

2005 1,249,

2006 1,285,

2007 1,035,

2008 1,039,

2009 775,

2010 819,

2011 841,

2012 893,

2013 987,

2014 880,

16

新築の窓ガ

新築の窓ガ

板硝子協会の

020年に

ス化は100

強化や合わせ

も実際には施

がないため今

のガラス重量

て、それぞれ

率を掛けて、

販売される

「3mm+空

数戸建

207 57.9%

157 66.9%

170 75.0%

553 74.5%

649 78.1%

038 81.4%

366 82.7%

246 90.6%

598 90.4%

214 91.6%

277 95.2%

020 93.8%

246 95.5%

002 96.3%

254 96.1%

470

ラスの複層

ラスの複層

のデータをも

省エネ基準

0%になるも

せガラス)や

施工されてい

今回は特に加

量の推計

れのガラス面

複層ガラス

複層ガラス

空気層+3m

% 1.0%

% 1.5%

% 2.0%

% 2.5%

% 3.0%

% 4.0%

% 5.0%

% 20.0%

% 25.0%

% 28.1%

% 39.6%

% 54.3%

% 57.7%

% 71.8%

% 73.2%

共同住宅

層化率の推移

層化率の推移

もとに矢野

準の義務化と

ものとした

や、複層ガ

いるが、板

加味してい

面積を推計

スの窓面積

スの面積を算

mm」とし

複層化率

22.9%

24.9%

25.3%

25.3%

26.7%

27.7%

26.8%

39.4%

44.6%

47.0%

60.1%

69.1%

71.3%

80.4%

81.3%

(板硝子

野経済研究所

となってい

ラスのうち

板ガラス全体

ない。

計し、そこか

積を算出し、

算出した。こ

て、1㎡あ

子協会)

所作成)

るため、

ち1枚が

体の需要

から重量

加工歩

これに、

あたり1

Page 17: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

17

5kgとしてガラス重量を算出した。

■普通ガラス

②の窓面積から複層ガラスの窓面積を除いたものを普通ガラスの面積とした。

加工歩留りを70%として、平均的な窓ガラスの厚さを5mmとして、1㎡あ

たり12.5kgとしてガラス重量を算出した。

複層ガラス重量=②窓面積×③複層化率÷歩留り75%×㎡あたり重量0.015t

普通ガラス重量=(②窓面積-複層ガラス面積) ÷歩留り70%

×㎡あたり重量0.0125t

【図1-15】新築における窓ガラスの需要量の推移(ベースシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

【図1-16】新築における窓ガラスの需要量の推移(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

400,000

450,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015(予

)2016(予

)2017(予

)2018(予

)2019(予

)2020(予

)2021(予

)2022(予

)2023(予

)2024(予

)2025(予

)2026(予

)2027(予

)2028(予

)2029(予

)2030(予

)

(ガラス重量:t)

(年度)

新築複層ガラス

重量

新築普通ガラス

重量

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

400,000

450,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015(予

)2016(予

)2017(予

)2018(予

)2019(予

)2020(予

)2021(予

)2022(予

)2023(予

)2024(予

)2025(予

)2026(予

)2027(予

)2028(予

)2029(予

)2030(予

)

(ガラス重量:t)

(年度)

新築複層ガラス

重量

新築普通ガラス

重量

Page 18: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

18

(イ-1)住宅リフォーム(窓リフォーム)

窓リフォームの予測については、総務省の住宅・土地統計調査(平成25年)

より、「二重サッシ又は複層ガラス」の設置状況から、年平均の窓リフォーム件

数を推計した。

【図1-17】二重サッシ又は複層ガラスの設置状況

出典:総務省 住宅・土地統計調査

2003年の調査より、「二重サッシ又は複層ガラス」の設置状況がわかるよ

うになったため、それ以降の調査との差分をカウントすることで、大まかな年

平均設置戸数を算出した。ただし、年間40~50万戸の複層ガラス設置戸数

が増えていることがわかるが、新築での複層ガラス設置戸数もカウントされる

ため、リフォーム施工分が把握できるように、下記推計ロジックを立てた。ま

た、住宅・土地統計調査が5年毎の調査であるため、毎年均等に増えているも

のと推定して各年度のリフォーム実施戸数として計算している。

【図1-18】リフォームによる「二重サッシ又は複層ガラス」の設置戸数の推計

出典:総務省 住宅・土地統計調査、国土交通省 建築着工統計

(矢野経済研究所作成)

計算方法:住宅ストック(戸数)数-新設住宅着工数の「複層ガラス設置戸数」

-新設住宅着工数の「普通ガラス設置戸数」-住宅ストックの普通

ガラス戸数-滅失戸数(ストック数と新築着工数の差分)

⇒「二重サッシ又は複層ガラス」の推計設置戸数(≒住宅・土地統

計調査の「二重 サッシ又は複層ガラス」の設置戸数)

住宅土地統計調査

全て 一部 設置済み 未設置 不明

2003 46,862,900 3,829,800 4,603,500 8,433,300 37,398,600 1,031,000 18.0%

2008 49,598,300 5,255,500 5,185,400 10,440,900 37,645,200 1,512,200 21.1%

2013 52,102,200 6,683,400 6,469,700 13,153,100 37,531,500 1,417,600 25.2%

調査年毎の差分

全て 一部 設置済み 未設置 不明

1998⇒2003 2,940,800

2003⇒2008 2,735,400 1,425,700 581,900 2,007,600 246,600 481,200 3.1% 401,000

2008⇒2013 2,503,900 1,427,900 1,284,300 2,712,200 -113,700 -94,600 4.2% 542,000

増減 住宅総数二重サッシ又は複層ガラスの窓

設置率年平均

設置戸数

二重サッシ又は複層ガラスの窓住宅総数 設置率

ストック増分

/新設増分

新設5年とストック増減

の差分

未設置

+不明-滅失

新設複層ガラス

有り戸数

新設複層ガラス

なし戸数

窓リフォーム

(二重+複層)

窓リフォーム増減

(二重+複層)5年平均

1999 1,226,207 280,922

2000 1,213,157 302,398

2001 1,173,170 296,7502002 1,145,553 289,690

2003 1,173,649 313,134

2004 1,193,038 329,921

2005 1,249,366 334,345

2006 1,285,246 506,651

2007 1,035,598 461,8702008 1,039,214 488,409

2009 775,277 465,949

2010 819,020 566,063

2011 841,246 599,905

2012 893,002 673,2552013 987,254 753,215

新設住宅

着工戸数

2,121,196

1,482,894

3,058,387

新築複層化

戸数

5,931,736

5,802,462

4,315,799

4,448,842 5,492,50049.6%

47.1%

58.0%

3,067,062 36,090,338

1,811,899 37,137,201

2,121,196

3,058,387

3,681,266

1,257,412

7,705,500

10,649,200

2,990,936 35,438,664 1,482,894

2,213,000

2,943,700

442,600

588,740

400,000

Page 19: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

19

【ベースシナリオ】

今後も既存住宅の省エネ化を目的とした、複層ガラス等へのリフォーム件数

が年率0.5%で増えるものと予測する。加えて2019年から総世帯数の減

少フェーズとなるため、住宅リフォームをする世帯の減少トレンドを考慮した。

2020年度には67万件(2014年度比10.2%増)、2030年度に

は64万件(2014年度比5.4%増)となっている。

【図1-19】既築住宅における省エネ窓リフォームの推移(ベースシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

【リスクシナリオ】

複層ガラス等へのリフォーム件数の増加率を考慮せず、横這いで推移するも

のと予測した。ベースシナリオと同様に、2019年から総世帯数の減少フェ

ーズとなるため、住宅リフォームをする世帯の減少トレンドを考慮した。

2020年度には65万戸(2014年度比6.8%増)、2030年度には

59万戸(2014年度比2.6%減)となっている。

【図1-20】既築住宅における省エネ窓リフォームの推移(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(予)

2015

(予)

2016

(予)

2017

(予)

2018

(予)

2019

(予)

2020

(予)

2021

(予)

2022

(予)

2023

(予)

2024

(予)

2025

(予)

2026

(予)

2027

(予)

2028

(予)

2029

(予)

2030

(予)

(エコ窓率/住宅ストック)(戸/年)

窓リフォーム

実施戸数

設置率 指数 (設置率)

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014(予

)20

15(予

)20

16(予

)20

17(予

)20

18(予

)20

19(予

)20

20(予

)20

21(予

)20

22(予

)20

23(予

)20

24(予

)20

25(予

)20

26(予

)20

27(予

)20

28(予

)20

29(予

)20

30(予

)

(エコ窓率/住宅ストック)(戸/年)

窓リフォーム

実施戸数

設置率 指数 (設置率)

Page 20: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

20

(イ-2)既築住宅(省エネ窓リフォーム)における複層ガラスの推計

省エネ窓リフォームの件数から窓面積を算出して既築住宅におけるガラス需

要を推計する。ただし、破損等による単板ガラスから単板ガラス(一般的なガ

ラス交換)におけるガラス交換需要は、ここでは含まないものとする。

①既存住宅の平均床面積

平成10年・15年・20年の住宅土地統計調査から、戸当たりの平均床

面積の統計データを活用し、3回の調査の平均値を用いた。

・平成10年 戸当たり平均床面積 92.49㎡

・平成15年 戸当たり平均床面積 92.41㎡

・平成20年 戸当たり平均床面積 92.97㎡

⇒2014年以降の戸当たり平均床面積を「92.60㎡」とした。

②窓面積

新築の窓面積(ア-2の②窓面積)を活用し、平米当たりの窓面積を「0.

163㎡」とした。

③省エネ窓リフォームにおける複層ガラス・普通ガラス利用率

省エネ窓リフォームについては、「内窓(単板ガラス)」「外窓(単板ガラス)」

「ガラス交換(複層ガラス)」と3種類ある。弊社過去調査から、それぞれの

工事種類が約1/3の工事件数があったことから、省エネ窓リフォームにお

ける複層ガラス利用率を33.3%とした。それ以外の省エネ窓リフォーム

は普通ガラスとして推計した。

また、省エネ窓リフォームの実施事例として、1戸すべての窓を省エネ窓

にはしないため、実際の実施率を戸あたり50%と推計した。普通ガラスの

推計の際の内窓・外窓の工事については、実施率を戸あたり20%と推計し

た。

④省エネ窓リフォームにおける複層ガラス、普通ガラスのガラス重量の推計

①~③のデータを活用して、それぞれのガラス面積を推計し、そこから重

量を推計した。

■複層ガラス

②の窓面積に③の複層ガラス利用率を掛けて、複層ガラスの窓面積を算出

し、加工歩留りを75%として、実際に販売される複層ガラスの面積を算出

した。これに、一般的な複層ガラスである「3mm+空気層+3mm」とし

Page 21: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

21

て、1㎡あたり15kgとしてガラス重量を算出した。

■普通ガラス

②の窓面積に③普通ガラスの窓面積を算出し、加工歩留りを70%として、

平均的な窓ガラスの厚さを3mmとして、1㎡あたり7.5kgとしてガラ

ス重量を算出した。

【図1-21】省エネ窓リフォームにおけるガラスの需要量の推移(ベースシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

【図1-21】省エネ窓リフォームにおけるガラスの需要量の推移(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(予)

2015

(予)

2016

(予)

2017

(予)

2018

(予)

2019

(予)

2020

(予)

2021

(予)

2022

(予)

2023

(予)

2024

(予)

2025

(予)

2026

(予)

2027

(予)

2028

(予)

2029

(予)

2030

(予)

(t)

複層ガラス

重量

普通ガラス

重量

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014(予

)2015(予

)2016(予

)2017(予

)2018(予

)2019(予

)2020(予

)2021(予

)2022(予

)2023(予

)2024(予

)2025(予

)2026(予

)2027(予

)2028(予

)2029(予

)2030(予

)(t)

複層ガラス

重量

普通ガラス

重量

Page 22: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

22

(ウ-1)新築の非住宅投資

新築の非住宅は、国土交通省の建設投資(名目)のうち、非住宅建設投資を

使用した。予測については、政府発表のGDPの伸び率(経済財政諮問会議)

や過去の建設投資額の平均値から推計した。

【ベースシナリオ】

非住宅への投資額は、近年の実績からGDPの一定率を非住宅投資額とした。

GDPは年率平均1.1%で上昇する予測とし、非住宅投資率を年平均1.7%

とした。

【図1-23】非住宅建築投資の推移(ベースシナリオ)

出典:内閣府 国民経済計算(GDP統計)、国土交通省 建設着工統計

【リスクシナリオ】

非住宅の投資額は、年度ごとの凸凹があるものの、近年一定水準で推移して

いる傾向がある。そこで、2000~2013年度の平均非住宅建築投資金額

の10.2兆円で推移すると予測した。

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

(予)

2016

(予)

2017

(予)

2018

(予)

2019

(予)

2020

(予)

2021

(予)

2022

(予)

2023

(予)

2024

(予)

2025

(予)

2026

(予)

2027

(予)

2028

(予)

2029

(予)

2030

(予)

(10億円)(億円)

非住宅

建築投資

実質GDP

Page 23: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

23

【図1-24】非住宅建築投資の推移(リスクシナリオ)

出典:内閣府 国民経済計算(GDP統計)、国土交通省 建設着工統計

(ウ-2)新築非住宅における複層ガラスの推計

非住宅の建築投資額から非住宅の着工床面積や非住宅における窓面積を算出

し、新築非住宅における複層ガラスを推計する。ただし、ガラスカーテンウォ

ールや内装に使用される板ガラス需要は、ここでは含まないものとする(非住

宅の開口部(窓)としての需要とする)。

①新築非住宅の床面積

直近の平米あたりの工事金額を算出し、以降年率0.5%ずつ値上がりす

るものとして推計した。ウ‐1にて算出した非住宅投資金額に対して、新築

井住宅の平米あたりの工事金額で割り、総床面積を算出。

②新築非住宅の窓面積

板硝子協会発行の「ビルと複層ガラス」に記載された建築モデルから、矢

野経済研究所にて、非住宅の建築床面積に対する窓面積を0.15㎡として

窓面積を推計した。

○窓面積率(東京)

・ビル 25.0% ・ホテル 9.5% ・病院 19.7%

③新築非住宅の普通・安全・複層ガラスの利用率

安全ガラスについては、経済産業省の生産動態統計を活用した。合わせガ

ラスについては、「自動車用」と「その他」に分類されているため、「その他」

分を100%建築用とした。また、強化ガラスについては、板ガラスメーカ

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015(予

)20

16(予

)20

17(予

)20

18(予

)20

19(予

)20

20(予

)20

21(予

)20

22(予

)20

23(予

)20

24(予

)20

25(予

)20

26(予

)20

27(予

)20

28(予

)20

29(予

)20

30(予

)

(10億円)(億円)

非住宅

建築投資

実質GDP

Page 24: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

24

ーへのヒアリングから、90%が自動車用、10%が建築用とした。住宅用

では安全ガラスをあえて使用していないものとして推計したため、全量を新

築非住宅として推計した。

複層ガラスについては、板ガラスメーカーへのヒアリングから、複層ガラ

スの全体生産量の5%程度が非住宅用として推計した。

普通ガラスについては、新築非住宅の窓面積から安全ガラス、複層ガラス

の面積を差し引いた面積として推計した。

④新築非住宅における普通・安全・複層ガラスの重量の推計

①~③のデータを活用して、それぞれのガラス面積を推計し、そこから重

量を推計した。

■普通ガラス

②の窓面積に③普通ガラスの窓面積を算出し、加工歩留りを70%として、

平均的な窓ガラスの厚さを6mmとして、1㎡あたり15kgとしてガラス

重量を算出した。

■安全ガラス

②の窓面積に②合わせガラスと強化ガラスの窓面積を算出し、加工歩留り

100%とした(現場加工が容易でないため、オーダー寸法で注文されるた

め)。3mm+3mm、強化ガラスについても6mmとしてガラス重量を算出

した。

■複層ガラス

②の窓面積に③の複層ガラス利用率を掛けて、複層ガラスの窓面積を算出

し、加工歩留りを75%として、実際に販売される複層ガラスの面積を算出

した。これに、一般的な複層ガラスである「3mm+空気層+3mm」とし

て、1㎡あたり15kgとしてガラス重量を算出した。

Page 25: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

25

【図1-25】新築非住宅におけるガラスの需要量の推移(ベースシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

【図1-26】新築非住宅におけるガラスの需要量の推移(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

(予)

2016

(予)

2017

(予)

2018

(予)

2019

(予)

2020

(予)

2021

(予)

2022

(予)

2023

(予)

2024

(予)

2025

(予)

2026

(予)

2027

(予)

2028

(予)

2029

(予)

2030

(予)

(ガラス重量:t)

新築複層ガラス

重量

安全ガラス

重量

新築普通ガラス

重量

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015(予

)20

16(予

)20

17(予

)20

18(予

)20

19(予

)20

20(予

)20

21(予

)20

22(予

)20

23(予

)20

24(予

)20

25(予

)20

26(予

)20

27(予

)20

28(予

)20

29(予

)20

30(予

)

(ガラス重量:t)

新築複層ガラス

重量

安全ガラス

重量

新築普通ガラス

重量

Page 26: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

26

(エ)既築の非住宅投資及びその他建築需要

既築の非住宅の改修(リニューアル)需要が一定量あるほか、住宅の窓ガラ

ス交換需要(単板⇒単板)、内装用(色ガラス・型板ガラス)・外装用(ガラス

カーテンウォール・防火ガラス等)、ショーケース等のガラスなどの建築関連の

需要分について、(ア)~(ウ)の合計から実績値を算出し、建築向けの板ガラ

ス量との差分を当該分野の需要量として推計した。

①生産動態統計の板ガラス生産量から、建築・自動車以外の需要用途分であ

る5~7%(板ガラスメーカーヒアリング)を除く。

②生産動態統計の板ガラス生産量から、自動車の需要用途分を除く。

1)合わせガラス(自動車用)を全量除く(統計は面積(㎡)であるため、

厚み2mm+2mm(10kg/㎡)で重量換算する)。

2)強化ガラスは、板ガラスメーカーヒアリングから95%を自動車用と

して除く(統計は面積であるため、厚み4mm(10kg/㎡)で重量

換算する)。

③板ガラスの輸出量

過去の建築用の板ガラスの輸出推移をみると、一時的に輸出量が多い時

期があるものの、板ガラスメーカーが戦略的に輸出を増やしていない。中

国という世界の一大生産地が近隣にあり、輸送コストも嵩むことから今後

も大きく増える可能性は低い。したがって、ベースシナリオ・リスクシナ

リオともに、過去3年の輸出量の平均値である4.0万トンで今後も一定

とした。

【図1-27】建築向け板ガラスの輸出重量の推移

出典:財務省 貿易統計

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

1999200020012002200320042005200620072008200920102011201220132014

(t)

建築向け輸出量

Page 27: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

27

※HS コード:

④板ガラス生産量から、①、②を除いた分を建築需要用途分とした。そこで、

(ア)新築住宅、(イ)既築住宅、(ウ)新築非住宅で推計した重量と③で推

計した輸出量を除いたものを、既築非住宅とその他建築関連の需要量とした。

【図1-28】既築非住宅及び建築関連向け板ガラスの重量の推移(ベースシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

【図1-29】既築非住宅及び建築関連向け板ガラスの重量の推移(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015(予

)2016(予

)2017(予

)2018(予

)2019(予

)2020(予

)2021(予

)2022(予

)2023(予

)2024(予

)2025(予

)2026(予

)2027(予

)2028(予

)2029(予

)2030(予

)既築非住宅・その他建築関連

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

(予)

2016

(予)

2017

(予)

2018

(予)

2019

(予)

2020

(予)

2021

(予)

2022

(予)

2023

(予)

2024

(予)

2025

(予)

2026

(予)

2027

(予)

2028

(予)

2029

(予)

2030

(予)

既築非住宅・その他建築関連

7003.12-000   7003.30-000  

7005.10-010   7005.10-090   7005.21-010   7005.21-020   7005.21-090  

7007.19-000   7007.29-000  

7008.00-000  

建築向けとしたHSコード

 ※7007.19-000の5%を建築用とした

Page 28: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

28

(3)ベースシナリオとリスクシナリオに基づく将来の需給試算

(2)で需給に関する要素におけるベースシナリオとリスクシナリオをとり

まとめて、将来の建築用の板ガラスの需給を計算した。ただし、それぞれの需

給予測に外部環境による影響(例:住宅ローン減税の中止、住宅エコポイント

の拡充、為替の大きな変動等)は考慮していない。

これらの結果、ベースシナリオにおいて、2020年度で58万t(201

4年度比15%減)、2030年度で50万t(同26%減)との予測となった。

また、リスクシナリオにおいては、2020年度で55万t(同19%減)、2

030年度で41万t(同39%減)との予測となった。

【図1-30】ベース/リスクシナリオ別建築用の板ガラス生産量の将来予測

(単位:万t)

年度 ベースシナリオ リスクシナリオ

2014

(実績) 生産数量 68

2020

(予測)

生産数量 58 55

2014年度比率 ▲15% ▲19%

2030

(予測)

生産数量 50 41

2014年度比率 ▲27% ▲39%

【図1-31】建築用の板ガラス生産量の将来予測(ベースシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

900,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

(予)

2016

(予)

2017

(予)

2018

(予)

2019

(予)

2020

(予)

2021

(予)

2022

(予)

2023

(予)

2024

(予)

2025

(予)

2026

(予)

2027

(予)

2028

(予)

2029

(予)

2030

(予)

(t)

新築住宅 既築住宅 新築非住宅 既築非住宅

/その他

Page 29: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

29

【図1-32】建築用の板ガラス生産量の将来予測(リスクシナリオ)

(矢野経済研究所作成)

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

900,000

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015(予

)

2016(予

)

2017(予

)

2018(予

)

2019(予

)

2020(予

)

2021(予

)

2022(予

)

2023(予

)

2024(予

)

2025(予

)

2026(予

)

2027(予

)

2028(予

)

2029(予

)

2030(予

)

(t)

新築住宅 既築住宅 新築非住宅 既築非住宅

/その他

Page 30: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

3.自動車用

自動車用

の影響によ

輸出につい

れほど大き

急増してお

(1)将来の

ア.供給に

(ア)国内

国内の

た自動車

る可能性

(イ)中国

中国板

国の人件

らの輸入

用板ガラス

用の板ガラ

より、今後、

いては、新

きな伸びは

おり、今後

の自動車用

に関する要

内メーカー

の板ガラス

車用ガラス

性がある。

国板ガラス

板ガラスメ

件費高騰な

入も含めて

【図1―

(主

市場

ス市場は、

国内自動車

興国の需要

期待できな

競争が益々

の板ガラス

の海外生産

メーカーの

が輸入され

メーカーか

ーカーから

どで仮に増

輸入量はあ

33】中国

主に福耀等ロ

30

人口減少、

車販売台数

要増加等もあ

ない。一方で

々激化すると

ス需給に影響

産拠点からの

の海外生産拠

れることによ

からの輸入拡

らの自動車用

増加の勢いは

ある程度増加

国からの車両

ローカルメ

少子高齢化

が減少する

あるものの、

で、中国か

と考えられる

響を及ぼし得

の輸入拡大

拠点(中国や

より、国内の

拡大

用ガラスの輸

は減少した

加すると考え

両用強化ガラ

ーカーから

化、車の使

見込みとな

、現地生産

らの自動車

る。

得る要素

や東南アジ

の生産拠点

輸入が急増

としても、

えられる。

ラスの輸入

らの輸入)

出典:

使用年数の長

なっている。

産も進んでお

車用板ガラス

ジア等)で生

の生産量が

している。

他のアジア

入推移

財務省・貿

長期化等

また、

おり、そ

ス輸入が

生産され

が減少す

今後中

ア諸国か

貿易統計

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【図1―3

【図1-

0

5,000,000

10,000,000

15,000,000

20,000,000

25,000,000

30,000,000

20

34】中国か

(主に日系ガ

35】中国

(強化

04年度 2005年度 2006

数量(㎏

金額(千

31

からの車両

ガラスメー

国からの車両

ガラス+合わ

中国からの車(HS7007.11

6年度 2007年度 2008年

㎏)

千円)

用合わせガ

カーからの

両用安全ガラ

わせガラス

車両用安全ガラスの - 010及びHS7007

年度 2009年度 2010年度

ガラスの輸入

の輸入)

出典:

ラスの輸入

出典:

の輸入推移7.21-010)

度 2011年度 2012年度

入推移

財務省・貿

入推移

財務省・貿

2013年度 2014年度

貿易統計

貿易統計

0

1,000,000

2,000,000

3,000,000

4,000,000

5,000,000

6,000,000

7,000,000

8,000,000

9,000,000

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32

イ.需要に関する要素

(ア)人口減少、少子高齢化、車の使用年数の長期化

今後日本は少子高齢化が益々進み、運転人口が減少する。また車の使用年数も

長期化しており、自動車需要は減少すると考えられる。

【図1-36】:運転人口予測(20歳‐74歳)

【図1-37】:車種別の平均使用年数推移(軽自動車を除く)

各年3月末現在 出典:一般社団法人自動車検査登録情報協会

(イ)自動車用ガラスの樹脂化

欧州においては、車体の軽量化は進んでいる。OICAの予測によると車にお

けるスチール使用率は2020年には20%近くまで減り、アルミニウムやプラ

スチックに代替されると予想している。

我が国においては、2020年度までは自動車用ガラスの樹脂グレージングは

進まないと考えられるが、2020年度以降2030年度まではリア及びサイド

ウィンドウにおいてのみ若干程度代替が進むと考えられる。

年 人口(千人) 指数 年 人口(千人) 指数2010 90,932 2021(予) 84,817 952011 90,299 2022(予) 83,758 942012 89,755 2023(予) 82,591 932013 89,273 2024(予) 81,411 922014 88,914 100 2025(予) 80,381 90

2015(予) 88,379 99 2026(予) 79,496 892016(予) 87,680 99 2027(予) 78,727 892017(予) 86,961 98 2028(予) 78,055 882018(予) 86,303 97 2029(予) 77,449 872019(予) 85,591 96 2030(予) 76,850 862020(予) 85,164 96 国立社会保障・人口問題研究所

年自動車

保有年数年

自動車保有年数

1995 9.43 2005 10.931996 9.27 2006 11.101997 9.28 2007 11.661998 9.44 2008 11.671999 9.63 2009 11.682000 9.96 2010 12.702001 10.40 2011 12.432002 10.55 2012 12.162003 10.77 2013 12.582004 10.97 2014 12.64

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(2)ベース

ア.供給に

(ア)輸入

【ベースシ

ベース

た。

その理

たためで

減がある

【図

22222222222222

スシナリオ

に関する要

入量

シナリオ】

スシナリオ

理由として

である。過

るものの大

図1-39

自2001年度2002年度2003年度2004年度2005年度2006年度2007年度2008年度2009年度2010年度2011年度2012年度2013年度2014年度

とリスクシ

としては、

為替要因に

去の実績数

きく変化し

図1-38

】:自動車輸

自動車輸出台44445665444444

33

シナリオの考

現状の輸入

によって輸入

数値を見る限

しないと想定

8】為替と輸

輸出台数、

台数 輸4,248,3924,771,4264,774,3944,978,7875,256,6376,130,4216,769,8515,602,8134,086,6314,806,0584,622,0054,658,6494,632,1784,490,724

考慮要因の検

入量が増加せ

入車の増減に

限り、今後も

定される。

輸入車/輸出

輸入車販売

輸入車販売台22222221122333

検討

せず一定で

に明確な相

も国産車/

出車相関

(出典

売台数及び為

台数 為替272,560279,381279,444268,703269,796256,415264,658199,116183,677240,178295,149321,292362,052324,087

あるとして

関は見られ

輸入車の割

典:自動車工

為替の推移

替121.5125.3115.9107.5110.2116.3117.8103.493.587.8

80.8479.897.6

105.9

て計算し

れなかっ

割合は増

工業会)

(実数)

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34

【図1-40】:自動車輸出台数、輸入車販売台数及び為替の推移(指数)

(図1-42、1-43共に 出典:自動車工業会)

【リスクシナリオ】

中国からの自動車用ガラスの輸入は年々伸びている。理由として、国内生産

の自動車用ガラスとの価格差が挙げられる。2015年度以降は、中国の生産

コストの上昇もあり、輸入量の伸びは鈍化するが、中国以外の国からの輸入分

も含め、ある程度輸入は増えていく可能性がある。

今回は、中国他からの輸入が2020年度まで毎年10%ずつ増加、その後

増加割合は減少し2030年度に増加率が0%となることをリスクシナリオと

して想定した。

イ.需要に関する要素

(ア)自動車生産台数

【ベースシナリオ】、【リスクシナリオ】共通

今回自動車用のガラスの生産数量を予測するにあたり、全体的には下図のよ

うな流れで2030年までの推計を行なった。

基本的には国内の自動車販売台数から、輸入車の販売台数を引いて、そこに

輸出台数をプラスして自動車生産台数を算出した。

そこから自動車用のガラス生産量を算出した後、リスク要因を考慮して、ベ

ースシナリオとリスクシナリオを推計した。

リスク要因としては、自動車用ガラスの樹脂化と中国からの輸入増加の2点

を考慮した。

自動車輸出台数 輸入車販売台数 為替2001年 100.0 100.0 100.02002年 112.3 102.5 103.12003年 112.4 102.5 95.42004年 117.2 98.6 88.52005年 123.7 99.0 90.72006年 144.3 94.1 95.72007年 159.4 97.1 97.02008年 131.9 73.1 85.12009年 96.2 67.4 77.02010年 113.1 88.1 72.32011年 108.8 108.3 66.52012年 109.7 117.9 65.72013年 109.0 132.8 80.32014年 105.7 118.9 87.2

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これま

その他以

は高いと

自動車用

また、

国内自

は、以下

<自動車国

まず、

c.の予

る自動車

自動

【図1-4

までの実績

以外と強化

と言える。し

用ガラスの

、自動車生

自動車販売

下のように

国内販売台

、自動車国

予測を基に

車販売台数

動車生産台

41】:自動

によると、

ガラスの9

したがって

生産数量を

産台数の推

台数の予測

実施した。

数>

内販売台数

(株)住商

の推移・予

数=国内自

35

動車用ガラス

自動車用安

0%と想定

、まずは自動

を推計した。

推計にあたり

測、輸入販売

数の予測にお

商アビーム自

予測の数字を

自動車販売台

ス需要量の

安全ガラスの

定)と自動車

動車生産台

り、下記の数

売台数の予測

おいては、H

自動車総合研

を採用し試算

台数―輸入車

将来予測の

(矢野

の生産数量

車国内生産

数の予測を

数式にて推

測、輸出台

HIS G

研究所が推

算した。

車販売台数

の流れ

野経済研究所

量(合わせガ

台数との相

を実施し、そ

推計を行った

数の予測に

lobal

推計した日本

数+輸出台数

所作成)

ガラスの

相関関係

その後、

た。

について

In

本におけ

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36

【図1-42】:自動車国内販売台数予測

HIS Global Inc.の予測を基に(株)住商アビーム自動車総合研究

所が推計

<輸入車の国内販売台数>

国内の輸入車の国内販売台数は過去の実績数字を見ると為替要因にもそれほ

ど影響なく同程度の比率となっている。

このことから、将来も一定程度の比率で輸入車販売があるとの仮定のもと、

2014年度が32万台に対して、2020年度は24万台、2030年度は

20万台と予測した。

<自動車輸出台数>

自動車輸出台数は、2030年度までは、世界市場の成長によって自動車販

売は伸びると思われる。しかし、日本からの輸出に関しては、過去の輸出実績

と世界のGDP成長率との相関は少ない。よって2020年度から2030年

度までも世界市場の成長とは関連なく、一定程度の輸出量があるもの想定され、

2014年度449万台に対して、2020年度は435万台、2030年度

は410万台と予測した。

3,000,000

4,000,000

5,000,000

6,000,000

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

2026年

2027年

2028年

2029年

2030年

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以上の推計

【図1-4

<自動車生

①19

量(合

生産台

数は

②20

③19

生産台

20

④生産数

以上の

である。

計から自動

43】:自動

生産台数と

99~20

合わせガラ

台数との相

0.75)

15~20

99~20

台数との相

30年まで

数量の面積

の推計から

車の生産台

動車国内生産

ガラス生産

14年度ま

スのその他

関関係は高

30年まで

14年度ま

関関係と、

の生産数量

から重量(

自動車生産

37

台数の予測は

産台数推移

産数量>

までの実績に

他以外と強化

高いと言える

での自動車国

までの自動車

上記②の結

量の予測を行

(t)を算出

産台数とガラ

は下図のよ

と予測

によれば、

化ガラスの

る。(199

国内生産台数

車用安全ガラ

結果をもとに

行った。

出(3.3㎡

ラス生産数量

うな推計と

(矢野

自動車用安

90%と想

9~201

数の予測を

ラスの生産

に、安全ガ

㎡=33k

量を計算す

なる。

野経済研究所

全ガラスの

定)と自動

4年までの

行った。

産数量と自動

ラスの20

g)。

すると以下の

所推計)

の生産数

動車国内

の相関係

動車国内

015~

のとおり

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38

【図1-44】自動車生産台数から算定した自動車用ガラス生産数量予測

年度

自動車国内生産台数安全ガラス

(合わせガラス/強化ガラス)

安全ガラス

(合わせガラス/強化ガラス)

(万台) 生産数量(万㎡) 生産数量(万t)

2014(実績) 959 3,952 40

2020(予測) 853 3,507 35

2030(予測) 786 3,225 32

(矢野経済研究所推計)

(イ)自動車用の板ガラスの樹脂化

【ベースシナリオ】

ガラスの樹脂グレージングは進まないことをベースシナリオとして想定した。

【リスクシナリオ】

2020年度まではガラスの樹脂グレージングは進まないと考えられるが、

2021年度以降2030年度までは若干程度代替が進むと想定した。但し、

リア及びサイドウィンドウにおいてのみと考えられ、自動車用ガラス生産量の

5%の代替可能性をリスクシナリオとして想定した。

台 生産数量(㎡) 生産数量(t)1999年 9,892,389 38,806,200 388,0622000年 10,140,796 39,622,500 396,2252001年 9,807,492 39,250,300 392,5032002年 10,323,105 42,512,100 425,1212003年 10,356,377 43,686,900 436,8692004年 10,617,038 45,001,700 450,0172005年 10,893,529 46,947,100 469,4712006年 11,501,208 48,305,800 483,0582007年 11,790,059 47,697,200 476,9722008年 10,005,637 39,855,400 398,5542009年 8,864,905 36,948,800 369,4882010年 8,993,839 39,279,000 392,7902011年 9,267,047 37,619,409 376,1942012年 9,550,883 39,080,159 390,8022013年 9,912,403 41,716,929 417,1692014年 9,590,733 39,519,148 395,191

2015年(予) 9,220,164 37,964,745 379,6472016年(予) 8,824,038 36,303,138 363,0312017年(予) 8,963,899 36,889,804 368,8982018年(予) 8,860,001 36,453,991 364,5402019年(予) 8,613,870 35,421,563 354,2162020年(予) 8,529,884 35,069,271 350,6932021年(予) 8,615,513 35,428,453 354,2852022年(予) 8,523,588 35,042,860 350,4292023年(予) 8,452,892 34,746,316 347,4632024年(予) 8,380,973 34,444,640 344,4462025年(予) 8,312,033 34,155,464 341,5552026年(予) 8,237,304 33,842,001 338,4202027年(予) 8,144,750 33,453,773 334,5382028年(予) 8,049,235 33,053,121 330,5312029年(予) 7,955,129 32,658,380 326,5842030年(予) 7,858,162 32,251,639 322,516

安全ガラス(合わせ/強化)

自動車国内生産台数

安全ガラス(合わせ/強化)

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39

【図1-45】自動車用ガラスの樹脂代替時における生産量の予測

(矢野経済研究所推計)

ベースシナリオ自動車用ガラス生産量

(合わせ/強化)樹脂グレージング

代替数量

㎡ ㎡ ㎡ t

2021年(予) 35,428,453 1,771,423 33,657,030 336,570

2022年(予) 35,042,860 1,752,143 33,290,717 332,907

2023年(予) 34,746,316 1,737,316 33,009,000 330,090

2024年(予) 34,444,640 1,722,232 32,722,408 327,224

2025年(予) 34,155,464 1,707,773 32,447,691 324,477

2026年(予) 33,842,001 1,692,100 32,149,901 321,499

2027年(予) 33,453,773 1,672,689 31,781,084 317,811

2028年(予) 33,053,121 1,652,656 31,400,465 314,005

2029年(予) 32,658,380 1,632,919 31,025,461 310,255

2030年(予) 32,251,639 1,612,582 30,639,057 306,391

リスクシナリオ(樹脂グレージング5%代替)自動車用ガラス生産量

(合わせ/強化)年度

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40

(ウ)中国からの輸入の増加

【ベースシナリオ】

中国からの輸入は進まないことをベースシナリオとして想定した。

【リスクシナリオ】

中国からの自動車用ガラスの輸入は年々伸びている。理由として、日本メー

カーの硝子との価格差が挙げられる。2015年以降は、中国の生産コストの

上昇もあり、伸びは鈍化するが、他国からの輸入分も含め、ある程度輸入は増

えていく可能性がある。したがって、中国他からの輸入が2020年まで10%、

その後減少し2030年に0%となると想定した。

【図1-46】中国からの輸入増加に伴うガラス生産数量予測

(矢野経済研究所推計)

年度ベースシナリオ生産数量(t)

中国からの輸入数量(t)

中国からの輸入比率

2014年 395,191 26,104 6.6%2015年(予) 379,647 27,409 7.6%2016年(予) 363,031 28,780 8.7%2017年(予) 368,898 30,218 9.4%2018年(予) 364,540 31,729 10.5%2019年(予) 354,216 33,316 11.9%2020年(予) 350,693 46,245 13.2%2021年(予) 354,285 36,731 14.2%2022年(予) 350,429 38,567 15.5%2023年(予) 347,463 40,496 16.8%2024年(予) 344,446 42,520 17.9%2025年(予) 341,555 44,646 19.0%2026年(予) 338,420 46,879 19.9%2027年(予) 334,538 49,223 20.8%2028年(予) 330,531 51,684 21.4%2029年(予) 326,584 54,268 21.9%2030年(予) 322,516 71,545 22.2%

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41

(3)ベースシナリオとリスクシナリオに基づく将来の需給試算

(2)の需給に関する要素におけるベースシナリオとリスクシナリオをとりま

とめて、将来の自動車用の板ガラスの需給を計算した。

これらの結果、ベースシナリオにおいて、2020年度で35万t(201

4年度比11%減)、2030年度で32万t(同18%減)との予測となった。

また、リスクシナリオにおいては、2020年度で30万t(同23%減)、2

030年度で23万t(同41%減)との予測となった。

【図1-47】ベース/リスク シナリオ別自動車用の板ガラス生産量の将来予測

(単位:万t)

年度 ベースシナリオ リスクシナリオ

2014

(実績) 生産数量 40

2020

(予測)

生産数量 35 30

2014年度比率 ▲11% ▲23%

2030

(予測)

生産数量 32 23

2014年度比率 ▲18% ▲41%

(矢野経済研究所推計)

ベースシナリオのガラス生産数量(t)

リスクシナリオのガラス生産数量(t)(樹脂化が5%、中国他からの輸入

が2020年まで10%,その後減少し2030

に0%)の場合の生産数量(t)

2015年(予) 379,647 350,9332016年(予) 363,031 331,4462017年(予) 368,898 334,1542018年(予) 364,540 326,3212019年(予) 354,216 312,1752020年(予) 350,693 304,4482021年(予) 354,285 286,1642022年(予) 350,429 278,4682023年(予) 347,463 271,8402024年(予) 344,446 265,4792025年(予) 341,555 259,6452026年(予) 338,420 254,0742027年(予) 334,538 248,3632028年(予) 330,531 243,1682029年(予) 326,584 238,7092030年(予) 322,516 234,845

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42

第2章 海外市場の需要動向・見通し

1.海外市場の需要動向・見通し

海外市場(グローバル市場)については、世界の6地域/市場及びその中でも注

目される国々についての板ガラス需要の将来予測を行うと共に、其々の市場の現

状、市場/業界の動向、今後注目すべき事項や政策等に関する情報を収集し今後の

可能性を探ることを目的として調査を行った。

世界の6地域 /市場については、① 北米市場、② 西欧市場、③ アジア・パシ

フィック市場、④ 中南米市場、⑤ 東欧市場、及び ⑥ アフリカ・中近東市場の

分類とし、注目される国/地域としては、① 中国、② インド、③ インドネシア、

④ ブラジル、及び ⑤ 東南アジア(韓国、タイ、ベトナム)についての調査と

情報収集を行った。以下、調査の具体的な方法と調査結果について報告する。

(1) 需要の将来予測の流れ

需要予測の方法は「World Flat Glass, November 2014」(米国の市場調査会社

である、The Freedonia Group の世界の板ガラス市場に関する調査報告書であり、

同社が2013年に行った市場調査に基づいている)の調査結果の予測を基にし

て矢野経済研究所が推定を行った。推定に際しては同報告書の2023年までの

予測値に各国の直近のGDP成長予測値(OECD等)による修正を加えた後に、

2018年から2023年の期間における板ガラス需要の年平均成長率予測を基

にして2030年までの需要予測をするとともに、各国別の経済情勢や 1 人当た

りの板ガラス使用状況等を考慮して予測値の妥当性を検証することとした。下図

は将来予測の方法と手順を示している。

【図2-1】需要の将来予測の流れ

(矢野経済研究所作成)

1. World Flat Glass 2014の予測値をベースにする。

2. 2023年から2030年までの予測値

1.1. 2003年から2013年までの実績値はそのまま利用する。

1.2. 2013年から2023年までの予測値

各国別の直近のGDP成長予測値(OECD)を用いて、2013年から2023年までの各国の需要予測値を修正(比例計算)を行う。

2023年の予測値をベースに推計する。2018年から2023年までの予測値の増加率(CAGR)を用いて2023年から2030年の予測値を算出1)1人当たりの板ガラス需要予測値による確認2)1人当たりGDPの水準による確認・評価

3. 2030年までの板ガラス需要予測

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43

ア.2013年から2023年までの需要予測

2003年から2013年までの実績値はそのまま利用することとし、20

13年から2023年までの需要予測については、世界の6地域/市場毎に、

各国別の直近のGDP成長予測値(OECD)を用いて、2013年から20

23年までの各国の需要予測値を修正(比例計算)した。下記は国別、市場別

の需要予測結果である。

(ア) 北米市場の需要予測

【図2‐2】北米市場の需要予測(2003~2023年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

米国 570 495 470 594 597

カナダ 75 80 90 100 109

メキシコ 70 110 120 149 173

北米合計 715 685 680 843 879

(イ) 西欧市場の需要予測

【図2‐3】北米市場の需要予測(2003~2023年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

フランス 100 110 100 118 127

ドイツ 180 190 205 218 230

イタリア 115 135 115 138 156

スペイン 100 115 85 102 113

英国 125 150 135 168 194

その他 170 205 200 226 267

合計 790 905 840 970 1087

(ウ) アジア・パシフィック市場の需要予測

【図2‐4】北米市場の需要予測(2003~2023年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

オーストラリア 35 45 50 57 69

中国 1,455 2,085 3,480 5,078 6,660

インド 125 220 295 443 619

インドネシア 30 45 75 111 146

韓国 80 95 105 121 129

タイ 40 60 75 105 139

ベトナム 25 45 55 76 94

その他 185 255 315 391 456

合計 1,975 2,850 4,450 6,382 8,312

記:日本市場を除く

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44

(エ) 中南米市場の需要予測

【図2‐5】中南米市場の需要予測(2003~2023年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

ブラジル 70 110 145 191 241

その他 65 105 125 157 181

合計 135 215 270 348 422

(オ) 東欧市場の需要予測(百万平米)

【図2‐6】東欧市場の需要予測(2003~2023 年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

ポーランド 30 55 50 58 64

ロシア 135 235 265 345 414

その他 75 125 120 151 177

合計 240 415 435 554 655

(カ) アフリカ・中近東市場の需要予測

【図2‐7】アフリカ・中近東市場の需要予測(2003~2023 年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

イラン 40 65 45 59 68

トルコ 50 90 100 143 188

その他 100 190 250 347 454

合計 190 345 395 549 710

(キ) 世界の板ガラス市場の需要予測

【図2‐8】世界の板ガラス市場の需要予測(2003~2023 年) (百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

北米市場 715 685 680 843 879

西欧市場 790 905 840 970 1,087

アジア・パシフィッ

ク市場(日本除く) 520 765 970 1,304 1,652

中国市場 1,455 2,085 3,480 5,078 6,660

中南米市場 135 215 270 348 422

東欧市場 240 415 435 554 655

アフリカ・中近東市

場 190 345 395 549 710

合計 4,045 5,415 7,070 9,646 12,065

上記(ア)~(キ)の表 出所:World Flat Glass November 2014

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45

イ.2023年から2030年までの需要予測

2023年から2030年までの需要予測については、前述の2023年ま

での需要予測結果に基づいて、2018年から2023年までの5年間の市場

別、国別予測値の年平均増加率(CAGR)を算出し、同増加率を用いて20

30年までの需要予測を行った。更に、国別の1人当たりの板ガラス使用量の

予測値による確認、及び1人当たりのGDP水準による確認と評価を行って、

年平均増加率(CAGR)による需要予測の妥当性を検証・確認した。

(2) 世界市場における2030年までの需要予測

海外市場(グローバル市場)における板ガラスの需要は、中国を中心とする

新興国等の経済発展に伴って需要が大きく増加しており、今後も成長が期待さ

れるが、北米、欧州等の先進国では市場の成熟化しており需要の伸びは鈍化し

ており、今後も同じ傾向が続くと考えられる。グローバル市場の板ガラス需要

予測について、2018年の板ガラスの需要は96億4,600万㎡、202

3年が120億6,500万㎡、2030年には166億8,300万㎡へと

堅調な伸長が予測されている。その大半は中国をはじめとする新興国等の需要

増に起因するものである。

【図2‐9】グローバル市場の板ガラス需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

北米市場 715 685 680 843 879 937

西欧市場 790 905 840 970 1,087 1,278

アジア・パシフィック

市場(日本除く) 520 765 970 1,304 1,652 2,292

中国市場 1,455 2,085 3,480 5,078 6,660 9,733

中南米市場 135 215 270 348 422 555

東欧市場 240 415 435 554 655 828

アフリカ・中近東市場 190 345 395 549 710 1,020

合計 4,045 5,415 7,070 9,646 12,065 16,643

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

アフリカ・中近東市場

東欧市場

中南米市場

中国市場

アジア・パシフィック

市場(日本除く)

西欧市場

北米市場

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46

前述のコンセプトに基づいて、各国の年平均成長率(CGAR)による国別

の2030年までの需要予測を行うと共に、国別の1人当たりの板ガラス使用

量の予測値による確認、及び1人当たりのGDP水準による確認と評価を行っ

た。以下、市場毎の需要予測の詳細をレポートする。

ア.北米市場における2030年までの需要予測

(ア) 年平均成長率(CGAR)による需要予測結果

【図2‐10】北米市場の需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

米国 570 495 470 594 597 601

カナダ 75 80 90 100 109 123

メキシコ 70 110 120 149 173 213

北米合計 715 685 680 843 879 937

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

北米市場の板ガラス需要は、2013年において6億8,000万㎡であっ

た。2030年の需要は9億3,700万㎡と推計されている。

米国、カナダにおける板ガラスの需要の伸びは限定的である。これは同市場

における住宅産業や自動車産業は成熟段階にあり、伸びが鈍化していることが

要因である。一方で、メキシコ市場は発展段階にあり、今後の需要増加が期待

できる市場である。メキシコでは北米自由貿易協定(NAFTA)の影響の下で

自動車の生産基地としての重要度を増しており、自動車生産台数も増加傾向に

ある。北米市場の中では、メキシコにおける板ガラスの需要増が期待される。

0100200300400500600700800900

1,000

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

メキシコ カナダ 米国

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47

(イ) 国別年平均成長率(CAGR)

【図2‐11】国別CAGR(2018年~23年) 2018 年 2023 年 期間(年) CAGR

米国 594 597 5 0.0010

カナダ 100 109 5 0.0174

メキシコ 149 173 5 0.0303

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

年平均成長率はメキシコが年率3.03%と も高く、米国とカナダが低い

成長率となり、仮説と一致する結果となった。

(ウ) 1人当たりの板ガラス需要予測

【図2‐12】1人当たりの板ガラス需要予測 (単位:平米 /人) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

米国 1.96 1.63 1.49 1.81 1.75

カナダ 2.37 2.41 2.58 2.74 2.87

メキシコ 0.67 0.98 1.00 1.17 1.30

出所:World Flat Glass November 2014

1 人当たりの板ガラス需要予測が1.30平米と比較的低いメキシコが も

高い年平均成長率3.03%となった。

(エ) 1人当たりGDP:2013年、米ドル

【図2‐13】1人当たりGDP(2013年)(単位:米ドル) 米国 53,042

カナダ 51,964

メキシコ 10,307

出所:World Bank

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48

イ.西欧市場における2030年までの需要予測

(ア) 年平均成長率(CGAR)による需要予測結果

西欧市場における板ガラスの需要は、2013年に8億4,000万㎡であ

り、2030年における需要は12億7,800万㎡と予測されている。

【図2‐14】西欧市場の需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

フランス 100 110 100 118 127 141

ドイツ 180 190 205 218 230 248

イタリア 115 135 115 138 156 185

スペイン 100 115 85 102 113 130

英国 125 150 135 168 194 237

その他 170 205 200 226 267 337

合計 790 905 840 970 1087 1,278

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

同市場は現在アジア・パシフィック地域に次ぐ世界第 2 位の市場であるが、

板ガラス需要は成熟期にあり、今後大きな伸長を期待することは難しい市場と

なっている。人口動態的にも成熟期にあり、住宅のストックも多く、古い住宅

やビル等を取り壊して新たに建設するよりも、古い住宅や建築物を修理・改良

しながら長期間利用するのが一般的なため、新築住宅の需要が減少している。

欧州における板ガラスの業界団体であるGlass For Europ

eでは、地球温暖化対策、CO2排出削減目標達成との関連で、住宅等の建築

物のエネルギー効率を高めることが有効であるとして、エネルギー効率の優れ

たLow-E複層(又は三層)ガラスの普及促進に向けた啓発活動を積極的に

行っている。Glass For Europeによれば、現状の複層ガラス

等の普及状況は、単板ガラスが44%、初期のコーティング無の複層ガラスが

42%、Low-E複層ガラスが12%、Low-E3層ガラスが2%となっ

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

その他

英国

スペイン

イタリア

ドイツ

フランス

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49

ており、 Low-E複層ガラスが市場に投入されてから20年近く経過して

いるが、普及は進んでいない状況である。

(イ) 国別年平均成長率(CAGR)

【図2‐15】国別CAGR(2018年~23年) 2018 年 2023 年 期間(年) CAGR

フランス 118 127 5 0.0148

ドイツ 218 230 5 0.0108

イタリア 138 156 5 0.0248

スペイン 102 113 5 0.0207

英国 168 194 5 0.0292

その他 226 267 5 0.0339

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

西欧諸国は1人当たりのGDPも高く、成熟した社会とンなっており、1人

当たりの板ガラス需要も多いので、需要の増加も緩やかになるとの期待通り、

概ね1%~2%の年平均成長率となった。

(ウ) 1人当たりの板ガラス需要予測

【図2‐16】1人当たりの板ガラス需要予測 (単位:平米/人) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

フランス 1.64 1.75 1.55 1.75 1.89

ドイツ 2.18 2.31 2.54 2.73 2.91

イタリア 1.99 2.27 1.91 2.27 2.57

スペイン 2.37 2.51 1.81 2.13 2.31

英国 2.09 2.44 2.12 2.56 2.90

その他 1.82 2.14 2.04 2.26 2.63

出所:World Flat Glass November 2014

(エ) 1人当たりGDP:2013年、米ドル

【図2‐17】1人当たりGDP(2013年)(単位:米ドル) フランス 42,560

ドイツ 46,251

イタリア 35,686

スペイン 29,882

英国 41,781

出所:World Bank

1人当たりのGDP はスペインが僅かに 3 万米ドルを割込んでいるが、他

は35,000~46,000米ドルと高い水準である。これらの国々の年平

均成長率は1.3%~2.5%弱であり、概ね仮説に合致すると考えられる。

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50

ウ.アジア・パシフィック市場における2030年までの需要予測

(ア)年平均成長率(CGAR)による需要予測結果

アジア・パシフィック市場は、板ガラスの需要が今後大きく伸長することが

期待される 大の市場である。2013年の板ガラス需要は44億5,000

万㎡であり、2030年には120億6,500万㎡まで拡大すると予想され

る。

【図2‐18】アジア・パシフィック市場の需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

オーストラリア 35 45 50 57 69 90

中国 1,455 2,085 3,480 5,078 6,660 9,733

インド 125 220 295 443 619 989

インドネシア 30 45 75 111 146 214

韓国 80 95 105 121 129 141

タイ 40 60 75 105 139 206

ベトナム 25 45 55 76 94 127

その他 185 255 315 391 456 565

合計 1,975 2,850 4,450 6,382 8,312 12,065

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

アジア・パシフィック市場に限らず、新興国では良質な住宅のストックが不

足しており、経済発展に伴い住宅や公共・商工業施設等の建設需要の高まりに

より、板ガラスの需要が増加しており、今後も堅調な伸びが期待される。自動

車産業のグローバル化、自動車メーカーによる生産拠点の戦略的な配置等によ

り、自動車用ガラスの需要が増大している国も見られる。

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

その他

ベトナム

タイ

韓国

インドネシア

インド

中国

オーストラリア

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51

(イ)国別年平均成長率(CAGR)

【図2‐19】国別CAGR(2018年~23年) 2018 年 2023 年 期間(年) CAGR

オーストラリア 57 69 5 0.0390

中国 5,078 6,660 5 0.0557

インド 443 619 5 0.0692

インドネシア 111 146 5 0.0563

韓国 121 129 5 0.0129

タイ 105 139 5 0.0577

ベトナム 76 94 5 0.0434

その他 391 456 5 0.0312

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)1人当たりの板ガラス需要予測

【図2‐20】1人当たりの板ガラス需要予測 (単位:平米/人) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

オーストラリア 1.77 2.12 2.19 2.36 2.70

中国 1.13 1.58 2.57 3.66 4.73

インド 0.12 0.19 0.24 0.34 0.45

インドネシア 0.14 0.19 0.30 0.42 0.53

韓国 1.67 1.95 2.11 2.39 2.52

タイ 0.62 0.91 1.11 1.54 2.02

ベトナム 0.31 0.52 0.61 0.80 0.96

その他 0.28 0.35 0.40 0.47 0.51

出所:World Flat Glass November 2014

1 人当たりの板ガラス需要予測が2023年時点で 1 平米未満のインド、イ

ンドネシア、ベトナムの 3 カ国の年平均成長率は、インド:6.92%、イン

ドネシア:5.63%、ベトナム:4.34%、となり、ベトナムが若干低く

感じられるものの、概ね仮説に合致すると考えられる。

(エ)1人当たりGDP:2013年、米ドル

【図2‐21】1人当たりGDP(2013年)(単位:米ドル) オーストラリア 67,463

中国 6,807

インド 1,498

インドネシア 3,475

韓国 25,977

タイ 5,779

ベトナム 1,911

出所:World Bank

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52

(オ)中国市場の動向

中国市場は世界の板ガラス生産量の約6割を占める巨大市場となっており、

今後の動向が注目されている。また、中国におけるガラスの生産量は多いもの

の、低中レベルの製品が約7割を占める状況であり、付加価値の高い加工製品

は3割にとどまっている。過剰生産能力の削減や高品質、高付加価値製品への

転換が課題となっている。

①中国におけるガラス産業の動向と政策

中国政府は2001年から板ガラスの生産能力の抑制に関する措置を講じ

ており、「板ガラス産業参入条件」、「厳格に板ガラス生産能力を抑制し、低レ

ベルの重複建設を制止する意見」などが公布された。さらに2011年に「板

ガラス産業大気汚染排出基準」、2013年には「板ガラス産業クリーン生産

基準」、2014年に「生産能力過剰矛盾の解消に関する指導意見」なども公

布されたことで、ガラス産業でみられる不必要な投資・低水準の重複建設が大

いに抑制されてきたが、生産能力過剰は未だ解消されていない。

2017年までに実施される「一部の生産能力厳重過剰産業の生産能力置換

実施弁法」や、第13回五ヵ年計画(2016年~2020年)における生産

能力の削減目標設定、環境保護基準の引き上げなどにより、今後も生産能力過

剰の解消及び産業構造転換が継続的に行われていく見通しである。

2014年における中国の建材産業(ガラス産業を含む)は深刻な生産能力

過剰・市場需要の低迷期にあるものの、全体的には微増を実現した。今後、中

国経済全体が低成長期に入り、かつ大気汚染に対応するための生産コスト増な

ど、生産コストの削減、余熱発電の利用、燃焼率の改善、ガラス原料配合の

適化、ガラス加工製品比率の向上、新機能ガラスの研究開発などの課題も多く、

大半の企業において収益増は難しいと予想されている。

こうした状況の下で、中国政府は旧式の板ガラス生産設備の削減を進めると

ともに、製品の高度化・高付加価値化に取り組んでおり、産業企画や製品認証

制度の整備を進めている。また、ガラス企業の海外進出を奨励し、融資等の面

での支援を行っている。特にガラス企業が多い河北省ではアジアをはじめ、東

欧、中東・アフリカ地域への進出と生産設備の移転をはじめている。

②中国市場の需要予測

中国市場の板ガラス需要は2013年に34億8,000万㎡であり、20

30年の需要は97億3,300万㎡と予測されている(上記、図2-18参

照)。これはアジア・パシフィック市場全体の80%、グローバル市場全体で

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の58%

ても、そ

中国市

生産量の

【図2-

ただ

板ガラス

201

している

【図2-

これは

を上回っ

%を超える

その動向を

市場におけ

の推移を見

-22】中

し、下記の

ス生産量の

1年以降は

ることがわ

-23】中

は、201

って、不動

需要量であ

注目する必

る板ガラス

見ると、下記

国における

図2-23

推移をみる

、板ガラス

かる。

国における

1年以降は

産投資額と

53

あり、市場全

必要がある。

ス需要の背景

記の図2-

不動産投資

展:中国統

3にあるよう

ると、201

スの生産量は

板ガラス生

出展:中国統

は中国の板ガ

と連動する形

全体に与える

景を探るべ

22にある

資額と板ガラ

統計データを

うに、中国に

10年までは

はGDPの実

生産量と実質

統計データを

ガラス生産量

形で増加を続

るインパク

く、不動産

様に相関関

ラス生産量

を基に矢野経

における実

は同じ様な

実質成長率

質GDP成長

を基に矢野

量が同国の

続けている

トの大きさ

産投資額と板

関係が認め

の推移

経済研究所

実質GDP成

傾向が見ら

率と同調せず

長率の推移

野経済研究所

実質GDP

ことを示し

さからし

板ガラス

られる。

所が作成

成長率と

られるが、

ずに乖離

所が作成

P成長率

している。

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54

同国における近年の不動産投資ブームともいえる建築ラッシュの結果を反映

しており、中国における不動産投資の減速が今後の板ガラス業界にとってのリ

スク要因になると考えられる。

(カ)インド市場の動向

インド市場における板ガラスの需要は2013年において2億9,500万

㎡であり、2030年には9億8,900万㎡まで伸長すると予測される巨大

市場である。2013年の同市場における一人当たりの板ガラス消費量は0.

24平方メートルであり、世界で も消費量の少ない国の一つとなっているが、

これは同国における国民一人当たりの所得の低さや多くの未開発地域の存在

がある。しかしながら、近年の急速な経済発展に伴い、板ガラスの需要も伸び

ており、2008年から2013年において中国とインドネシアに次ぐ世界第

3位の成長市場となっている。

12億人を超える人口であり、今後の経済発展に伴う住宅需要や建築需要に

伴う板ガラスの潜在的需要拡大、世界の自動車メーカーによる現地生産の拡大

等を考えれば、ポスト中国の巨大市場の可能性はある。

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55

エ.中南米市場における2030年までの需要予測

(ア)年平均成長率(CGAR)による需要予測結果

中南米市場における板ガラス需要は2013年において2億7,000万㎡

であり、2030年には需要は5億5,500万㎡と推定される。

【図2‐24】中南米市場の需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

ブラジル 70 110 145 191 241 334

その他 65 105 125 157 181 221

合計 135 215 270 348 422 555

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

中南米(ブラジル)においては、慢性的な住宅不足を背景に、今後も活発な

住宅建設が予想されており、板ガラスの需要も堅調な伸長が期待される。

ブラジルでは2000年半ばから始まった政府の「My Home, My Life」プロ

グラムにより住宅デベロッパーに対して政府の融資による中・低所得者向け住

宅の建設を促し、30年の長期住宅担保ローンの拡充を実施した事により、住

宅バブルが進行した。住宅バブルは弾けたが、ブラジルにおける住宅市場は堅

調に推移しており、住宅価格も上昇を続けている。ブラジルの住宅価格インデ

ックス「FIPEZAP」によれば2013年第4四半期は前四半期から3.

5%上昇している。

ブラジルの住宅産業は長期的には下記の2つの理由から確実な成長が見込ま

れる。一つ目は今後20年間で新たに誕生する世帯数が9,550万に達する

と見込まれること、二つ目は現在6~8百万ユニットと見積もられている住宅

の不足数が実際にはもっと多いと思われることである。実際、ブラジルの人口

の75%は住宅を保有しているが、その85%は低品質の、住宅等に住んでい

0

100

200

300

400

500

600

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年その他 ブラジル

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56

る状況であり、普及型住宅を も必要とする人々である。

また、ブラジルでは2016年のリオ・デ・ジャネイロオリンピックの経済

効果が期待される。

(イ)国別年平均成長率(CAGR)

【図2‐25】国別CAGR(2018年~23年) 2018 年 2023 年 期間(年) CAGR

ブラジル 191 241 5 0.0476

その他 157 181 5 0.0289

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

ブラジルは 1 人当たりの板ガラス需要予測、及び 1 人当たりGDPの水準か

ら予測された様に、年平均成長率が4.76%と高い伸びを示しており、今後

の発展が期待される。

(ウ)1人当たりの板ガラス需要予測

【図2‐26】1人当たりの板ガラス需要予測 (単位:平米/人) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

ブラジル 0.39 0.58 0.73 0.92 1.12

その他 0.25 0.38 0.43 0.51 0.56

出所:World Flat Glass November 2014

(エ)1人当たりGDP:2013年、米ドル

【図2‐27】1人当たりGDP(2013年)(単位:米ドル) ブラジル 11,208

出所:World Bank

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57

オ.東欧市場における2030年までの需要予測

(ア)年平均成長率(CGAR)による需要予測結果

東欧市場における板ガラス需要は2013年において4億3,500万㎡で

あり、2030年には需要は10億2,000万㎡に伸長すると推定される。

【図2‐28】中南米市場の需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

ポーランド 30 55 50 58 64 73

ロシア 135 235 265 345 414 534

その他 75 125 120 151 177 221

合計 240 415 435 554 655 828

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

東欧ではロシアの存在感が大きいが、政治的なリスク等についての配慮が必

要と考えられる。

ポーランドでは住宅の不足状態の解消に向けた建設需要が増加すると考えら

れる。ポーランドでは1990年における世帯数と利用可能な住居数のギャッ

プが約150万件であった。政治的な移行期に住宅建設が落ち込み、需給のギ

ャップが広がった。1990年の約13.4万件の新築住宅供給に対して、1

996年には6.2万件まで減少した。2004年時点でも住宅の不足は深刻

で、約200万ユニットが不足している状態であり、需給ギャップの解消に向

けたモーメンタムが働き、住宅の建設が継続するものと考えられる。

0100200300400500600700800900

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

その他 ロシア ポーランド

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58

(イ)国別年平均成長率(CAGR)

【図2‐29】国別CAGR(2018年~23年) 2018 年 2023 年 期間(年) CAGR

ポーランド 58 64 5 0.0199

ロシア 345 414 5 0.0371

その他 151 177 5 0.0323

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)1人当たりの板ガラス需要予測

【図2‐30】1人当たりの板ガラス需要予測 (単位:平米/人) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

ポーランド 0.78 1.44 1.30 1.51 1.68

ロシア 0.93 1.65 1.85 2.44 2.97

その他 0.51 0.87 0.85 1.08 1.30

出所:World Flat Glass November 2014

(エ)1人当たりGDP:2013年、米ドル

【図2‐31】1人当たりGDP(2013年)(単位:米ドル) ポーランド 13,654

ロシア 14,612

出所:World Bank

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59

カ.アフリカ・中近東市場における2030年までの需要予測

(ア)年平均成長率(CGAR)による需要予測結果

アフリカ・中近東市場における板ガラス需要は2013年において3億9,

500万㎡であり、2030年には需要は10億2,000万㎡に伸長すると

予測される。

【図2‐32】中南米市場の需要予測 (単位:百万平米) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年 2030 年

イラン 40 65 45 59 68 83

トルコ 50 90 100 143 188 276

その他 100 190 250 347 454 661

合計 190 345 395 549 710 1,020

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

アフリカ・中近東市場においては、トルコにおける板ガラスの需要が順調な

伸びを示しており、今後も需要増が期待される市場と考えられる。同国におけ

る自動車生産台数も安定的な成長軌道にあり、今後の自動車メーカー各社の戦

略にもよるが、概ね安定した成長が期待される。

イランについては、地政学的リスク等により、大きく変化する可能性もあり、

慎重な見極めが必要である。

0

200

400

600

800

1000

1200

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

その他 トルコ イラン

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60

(イ)国別年平均成長率(CAGR)

【図2‐33】国別CAGR(2018年~23年) 2018 年 2023 年 期間(年) CAGR

イラン 59 68 5 0.0288

トルコ 143 188 5 0.0562

その他 347 454 5 0.0552

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)1人当たりの板ガラス需要予測

【図2‐34】1人当たりの板ガラス需要予測 (単位:平米/人) 2003 年 2008 年 2013 年 2018 年 2023 年

イラン 0.58 0.89 0.58 0.71 0.78

トルコ 0.74 1.24 1.29 1.75 2.21

その他 0.10 0.17 0.20 0.24 0.29

出所:World Flat Glass November 2014

(エ)1人当たりGDP:2013年、米ドル

【図2‐35】1人当たりGDP(2013年)(単位:米ドル) イラン 4,763

トルコ 10,972

出所:World Bank

イランは 1 人当たりの板ガラス需要予測が2023年時点で1平米未満であ

り、2013年の 1 人当たりGDPも4,763米ドルと低い水準であるが、

2018年から2023年の年平均成長予測値は2.88%と低めになってい

る。地政学的或いは政治的な要因も考えられる

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61

(3) 注目される国/地域の状況

今後の板ガラス市場の動向を考える上で特に重要と考えられる国/地域につ

いて、板ガラス関連産業/業界の概要、トピックスについてレポートする。対象国

/地域は、①中国、②インド、③インドネシア、④ブラジル、⑤韓国、⑥タイ、

⑧ベトナムとした。

ア. 中国

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 約 960 万平方キロメートル(日本の約 26 倍) 人口 約 13 億 5,700 万人(2013 年) 民族/人種 漢民族(総人口の 92%)及び 55 の少数民族 言語 漢語(中国語) 宗教 仏教・イスラム教・キリスト教など 主要産業 繊維,食品,化学原料,機械,非金属鉱物 GDP (約 8 兆 2,502 億ドル)(2012 年)(IMF 推定値) 1 人当たりGDP 約 5,417 ドル(2011 年)(IMF)

【図2‐36】マクロ経済指標の推移

出所:World Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ) フロートガラスの生産状況

① フロートライン、フロートガラスの生産能力

中国建築玻璃与工業玻璃協会の重点監視対象となっているフロートガラス生

産企業は2014年現在で89社あり、フロートラインの総数は312ラインあ

るが、メンテナンス等で休止中のラインが66あるので、稼働中なのは246ラ

インである。

9491,042 1,135 1,274 1,490

1,731 2,0692,651

3,414 3,7494,433

5,447

6,093

6,807

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

中国の1人当たりGDPの推移:2000年~2013年単位:米ドル

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【図2‐

フロートガ

フロートラ

内、稼動

メン

フロートガ

内、稼動

メン

板ガラス生

② 地域別

地域別

体の20

【図2‐

③ 主な板

201

省エネル

の伸び率

37】フロ

ガラス生産企

ライン(本)

動中

ンテナンス・

ガラス生産能

動中

ンテナンス・

生産能力(万

別の板ガラス

別板ガラスの

.4%を占

‐38】地域

板ガラス製品

14年に板ガ

ルギーの進展

率は27.7

ロートライン

企業(社)

生産停止

能力(万換算箱

生産停止

万換算箱)

出所:中

ス生産実績

の生産実績

占めている。

域別の板ガ

品の生産実績

ガラス生産

展などにより

7%、複層ガ

62

ン、フロー

20

箱)

国建築玻璃

(2013年

ガラス生産実

産量の伸び率

り低炭素製

ガラスは7

トガラスの

012 年

86

274

213

61

107,233

88,198

19,035

璃与工業玻璃

年)をみると

実績

率が1.7%

品の伸び率

7.9%に

生産能力 2013 年

89

300

240

60

107,100

91,100

16,000

126,000

璃協会のデー

、河北省が

%と鈍化し

率は高い。例

なっている

2014 年

9

0

0

0

0 112

0 94

0 18

0 126

ータにより

が も多く、

ているが、

例えば、強化

る。

89

312

246

66

2,800

4,100

8,700

6,800

作成

中国全

建築の

化ガラス

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63

【図2‐39】主な板ガラス製品の生産実績 (単位:万㎡) 年次 強化ガラス 合わせガラス 複層ガラス

2008 年 11,890 3,101 2,275

2009 年 14,898 3,630 3,010

2010 年 22,434 4,920 3,863

2011 年 26,549 5,979 4,087

2012 年 29,474 6,133 5,051

2013 年 32,902 7,143 6,749

2014 年 42,014 8,055 12,009

出所:中国統計局のデータにより矢野経済研究所が作成

(ウ)中国からの板ガラスの輸出状況

全体からみると、中国の世界向けガラスの輸出は拡大傾向にある。これは過剰

と考えられている中国におけるフロートガラスの生産能力、及び近年の中国経済、

特に建築関連の減速傾向とも機を一にするものであり、この傾向は今後も続くも

のと考えられる。

【図2‐40】品目別輸出実績と動向 (単位:t)

出典:中国税関総署

品別 2011年 2012年 2013年 2014年 備考

HS70031200(圧延ガラス) 43,486 41,848 39,242 30,887 減少傾向にある。

HS7004(一般のガラス) 108,355 109,428 118,129 123,928

拡大傾向にある。2014年の輸出先の首位はモインド。その次はイギリス、インドネシアなど

HS7005(フロートガラス) 1,711,820 1,521,239 1,615,389 1,839,14

8変動しながら、伸び傾向にある・2014年の輸出先の首位は韓国。その次はペルー、ナイジェリア、ブラジルなど。

内、HS70051000 300,703 327,625 433,547 485,393 拡大傾向にある

HS70052100 393,429 318,418 269,258 231,035 減少傾向にある。

HS7007(安全ガラス) 1,217,732 1,322,990 1,551,504 1,785,84

2拡大傾向にある。2014年の輸出先の首位は米国。その次は日本など。

HS7008( 断熱用複層ガラス) 55,278 60,997 83,012 98,346

拡大傾向にある。2014年の輸出先の首位はオーストラリア。その次はフィリピン、シンガポール、タイ、マカオ、インドネシア、米国など。

Page 64: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

64

イ.インド

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 328 万 7,469 平方キロメートル(インド政府資料:パキスタ

ン、中国との係争地を含む)(2011 年国勢調査) 人口 12 億 1,057 万人(2011 年国勢調査) 民族/人種 インド・アーリヤ族、ドラビダ族、モンゴロイド族等

言語 連邦公用語はヒンディー語、他に憲法で公認されている州の

言語が 21

宗教 ヒンドゥー教徒 80.5%、イスラム教徒 13.4%、キリスト教徒

2.3%、シク教徒 1.9%、 仏教徒 0.8%、ジャイナ教徒 0.4%主要産業 農業、工業、鉱業、IT 産業 GDP 1 兆 8,768 億ドル(2013 年:世銀資料)(名目) 1 人当たりGDP 1,499 ドル(2013 年:世銀資料)

【図2‐41】マクロ経済指標の推移

出所:World Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ)インド市場における板ガラス需要の現状と動向

インド市場における板ガラスの需要は2013年に2億9,500万平米と

なっており、2030年の需要は9億8,900万平米と予想されている。

2013年の同市場における一人当たり(per capita)の板ガラス消費量は

0.24平方メートルであり、世界で も消費量の少ない国の一つとなってい

るが、これは同国における国民一人当たりの所得の低さや多くの未発達地域の

存在がある。 然しながら、近年の急速な経済発展に伴い、板ガラスの需要も

伸びており、2008年~2013年において中国とインドネシアに次ぐ世界

第 3 位の急速成長市場となっている。

2013年における同国内での板ガラスの出荷は1億9,500万平米であ

り、総需要の34%の不足となっている。この状態は当分の間は続くと見込ま

457 466 487565

650740

830

1069 10421147

14171509 1485 1,498

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

インドの1人当たりGDPの推移:2000年~2013年単位:米ドル

Page 65: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

65

れている

【図2‐42】インド市場における板ガラスの需要見通し (単位:百万平米)

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)インドにおけるフロートガラスの生産能力

2013年末時点で、インドにはフロートガラス製造ラインが8ラインあり、

合計の生産能力は日産4,850トンである。

【図2‐43】インドのフロートガラス生産能力(2013年末、単位:t)

記1:Sisecam が2013年6月に株式の50%を取得した

出所:World Flat Glass November 2014

125 220295

443

619

989

0

200

400

600

800

1,000

1,200

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

会社名 ライン数 合計生産能力 備考

Saint-Gobain 3 1950Asahi India Glass 2 1200Gujarat Gurdian 1 640HNG Float 1 600 記:1

Gold Plus Glass Industry 1 470合計 8 4860

Page 66: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

66

ウ.インドネシア

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 約 189 万平方キロメートル(日本の約 5 倍)

人口 約 2 億 4,900 万人(2013 年,インドネシア政府統計)

民族/人種 大半がマレー系(ジャワ,スンダ等約 300 種族)

言語 インドネシア語

宗教

イスラム教 88.1%,キリスト教 9.3%,ヒンズー教

1.8%,仏教 0.6%,儒教 0.1%,その他 0.1%

(2010 年,宗教省統計)

主要産業

製造業(23.70%):輸送機器(二輪車など),飲食品など

農林水産業(14.43%):パーム油,ゴム,米,ココア,

キャッサバ,コーヒー豆など

商業・ホテル・飲食業(14.33%)、鉱業(11.24%)、建

設(9.99%)、運輸・通信(7.01%)、金融・不動産・企

業サービス(7.52%)、サービス(11.02%)

(カッコ内は 2013 年における実質 GDP 構成比)(インド

ネシア政府統計)

GDP 8,696 億ドル(2013 年:インドネシア政府統計)(名目)

1 人当たりGDP 3,500 ドル(2013 年:インドネシア政府統計)(名目)

【図2‐44】マクロ経済指標の推移

出所:World Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ)インドネシア市場における板ガラス需要の現状と動向

インドネシア市場における板ガラスの需要は2013年に7,500万平米

となっており、2030年時点での需要は2億1,400万平米と推定されてい

る。

2013年時点での1人当たり(per capita)の板ガラス消費量は0.30

平方メートルと極めて低い水準である。これは同国における経済が未発達な状況

や自動車の保有率の低さ等によるものである。 然しながら、 2008年~2

790 757 910 1,076 1,161 1,2741,601

1,8712,178 2,272

2,947

3,470 3,551 3,475

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

インドネシアの1人当たりGDPの推移:2000年~2013年単位:米ドル

Page 67: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

67

013年においては、自動車生産台数の倍増にも支えられ、同国の板ガラスの需

要は世界でもトップクラスの伸びを示している。

【図2‐45】インドネシア市場における板ガラス需要の見通し

(単位:百万平米)

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)フロートガラスの生産能力

2013年における同国のフロートガラス生産能力は合計8ラインで、日産

2,400トンとなっている。

2013年における同国内での板ガラスの出荷は1億平米であり、生産量の

25%が需要を上回っており、輸出に向けられている。 急速に成長するアジア

諸国に近いという地理的な優位性もあり、比較的安価な価格での輸出が可能であ

り、インド、マレーシア、韓国、ベトナムにかなりの数量を輸出している。

【図2‐46】インドネシアのフロートガラス生産能力

(2013年末 単位:t)

記1:Asahi Glass が株式の44%を保有している。

出所:World Flat Glass November 2014

3045

75

111

146

214

0

50

100

150

200

250

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

会社名 ライン数 合計生産能力 備考

Asahimas Flat Glass 4 1600 記:1

Muliaglass 1 800

合計 8 2400

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68

エ.ブラジル

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 851.2 万平方キロメートル(日本の 22.5 倍)

人口 約 2 億 40 万人(ブラジル地理統計院推定、2014 年)

民族/人種

欧州系(約 48%)、アフリカ系(約 8%)、東洋系(約 1.1%)

混血(約 43%)、先住民(約 0.4%)(ブラジル地理統計院、

2010 年)

言語 ポルトガル語

宗教 カトリック約 65%、プロテスタント約 22%、無宗教 8%(ブ

ラジル地理統計院、2010 年)

主要産業 製造業、鉱業(鉄鉱石他)、農牧業(砂糖、オレンジ、コー

ヒー、大豆他)

GDP 2 兆 1,689 億米ドル(2014 年、IMF 予測)(名目)

1 人当たりGDP 10,773 米ドル(2014 年、IMF 予測)(名目)

【図2‐47】マクロ経済指標の推移

出所:World Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ)ブラジル市場における板ガラス需要の現状と動向

ブラジル市場における板ガラスの需要は2013年に1億4,500万平米と

なっており、中南米市場全体の54%を占めている。 同国の 2008年~2

013年における板ガラス需要の伸びは同地域平均を上回っているが、これは建

設投資の堅調な伸びによるものである。

3,695 3,128 2,811 3,040 3,6074,739

5,7887,194

8,623 8,374

10,978

12,57611,320 11,208

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

ブラジルの1人当たりGDPの推移:2000年~2013年単位:米ドル

Page 69: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

69

【図2‐48】ブラジル市場における板ガラス需要の見通し

(単位:百万平米)

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)フロートガラスの生産能力

2013年における、同国内での板ガラスの出荷は1億3,500万平米であ

り、需要の7%が輸入となっている。同国におけるフロートガラスの大部分は主

要な多国籍企業の子会社や合弁会社によって生産されている。

【図2‐49】ブラジルのフロートガラス生産能力(2013年末、単位:t)

記1:SNG: 50%, Saint-Goban: 50%

記2:Gurdian: 100%

記3:2013 年第 4 四半期に稼働

記4:2013 年 10 月に稼働

出所:World Flat Glass November 2014

(エ)ブラジルの住宅産業の動向

① 主要プレイヤー

ブラジルの住宅市場は比較的分散化しており、25社の上場ハウスメーカーと

多くの未上場住宅企業があるが、主要企業として下記の4社がある。

• Gafisa: ブラジルの26州の内の20州、99都市で事業を展開。Gafisa,

Alphaville, 及び Tendaのブランドで幅広い世帯収入セグメントに住宅を供

給している。低所得者向け住宅にも注力。

70110

145191

241

334

0

50

100

150

200

250

300

350

400

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

会社名 ライン数 合計生産能力 備考

Cebrace Cristal Plano 5 3600 記1

Gurdian do Brasil Vidros Planos 2 1450 記2

Companhia Brasileira de VidrosPlanos 1 900 記3

Asahi Glass 1 600 記4

合計 8 6550

Page 70: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

70

• Cyrela: 同国で も重要なサンパウロで10%、リオデジャネイロで25%

の市場シェアを確保している。2016年のオリンピックの予定地に多くの

土地を有しており、恩恵が期待されている。

• MRV Engenharia: ブラジルで上場しているハウスメーカーの中で、普及型住

宅に特化している唯一の企業である。

• PDG Realty: 2010年に不動産会社、Agre を買収。Agre は貧しいが急速

に発展しているブラジルの北東部で重要な位置を占めている。

出所:BRIC Spotlight, Brazil Housing Sector/Thomas White

② 住宅需要の動向

ブラジル経済の過熱を危惧した中央銀行が2011年に経済の引締めに転じ、

与信残高の増加を持続可能なレベルに引き下げる施策を実施した。5 回以上の指

標金利引上げを行い、銀行の資本要件の強化を行ったが、目立った成果は出てい

ない。銀行のローン残高は2010年の21%増加に比べて、2011年にも1

5%~20%の伸びが見込まれている。

低所得者向け住宅の需要が顕著だが、大部分のハウスメーカーは中・高額所得

者向け住宅に注力している。高い利益率とリスクが低いと考えられている。然し、

インフレ圧力の中で、低所得者向け住宅の価格が所得の伸びを上回って上昇する

傾向があり、需要の割に販売が伸びない状況もある。

■中・長期予想:

ブラジルの住宅産業は長期的には下記の2つの理由から確実な成長が見込ま

れる。一つは今後20年間で新たに誕生する世帯数が9,550万に達すると見

込まれること、今一つは現在6~8百万ユニットと見積もられている住宅の不足

数が実際にはもっと多いと思われることである。実際、ブラジルの人口の75%

は住宅を保有しているが、その85%は低品質の、自分で建てた、一間きりの、

主にスラム街の掘立小屋に住んでいる状況であり、普及型住宅を も必要とする

人々である。

出所:BRIC Spotlight, Brazil Housing Sector/Thomas White

Page 71: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

71

オ.韓国

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 約 10 万平方キロメートル(朝鮮半島全体の 45%,日本の約 4 分

の 1)

人口 約 5,000 万人(2013 年現在)

民族/人種 韓民族

言語 韓国語

宗教

宗教人口比率 53.1% (うち仏教:42.9%,プロテスタント:34.5%,カトリック:

20.6%,その他:2.0%) 社会・文化に儒教の影響を色濃く受ける。

主要産業 電気・電子機器,自動車,鉄鋼,石油化学,造船

GDP 1 兆 3,046 億ドル(2013 年)(名目) 1 人当たりGD

P 25,975.24 米ドル(2013 年)(IMF)

【図2‐50】マクロ経済指標の推移

出所:World Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ)韓国市場における板ガラス需要の現状と動向

韓国市場における板ガラスの需要は2013年に1億500万トンとなって

おり、アジア・パシフィック市場においては中国、インド、日本に次ぐ、4番目

に大きな市場となっている。2013年における1人当たりの板ガラス消費量は

2.11平米となり、世界の平均、アジア・パシフィックの平均を大幅に上回っ

ている。韓国の高度な製造環境により、特に自動車や電子産業むけの高品質な板

ガラスが求められている。

11,948 11,25612,789

14,21915,922

18,65820,917

23,10120,475

18,339

22,15124,156 24,454

25,977

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

韓国の1人当たりGDPの推移:2000年~2013年単位:米ドル

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72

【図2‐51】韓国市場における板ガラス需要の見通し(単位:百万平米)

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)フロートガラスの生産能力

2013年におけるブラジルのフロートガラス生産能力は合計6ラインで、日

産3,050トンである。同年における同国内での板ガラスの出荷は8,500

万平米であり、需要の20%程度が輸入となっている。

【図2‐52】韓国のフロートガラス生産能力(2013年末 単位:t)

記1:Saint-Gobain: 77%, HanGlass: 23%

出所:World Flat Glass November 2014

(エ)韓国の自動車産業の動向

韓国には乗用車メーカー5 社、バス及びトラックメーカーが其々1社の7社の

自動車メーカーが存在しており、韓国の自動車業界は2012年に点で世界の自

動車生産台数の5.3%を占める、第5位に位置している。国内市場は141万

台で世界10位、輸出は315万台で世界4位である。

Hyundai 及び KIA Motors は近年、世界市場におけるイメージの大幅な向上

を達成しており、中型や大型乗用車及び中型SUVの分野で大きな強みを持って

いると評価されている。以前の小型乗用車で価格的競争力の評価から大幅な成長

を遂げている。

8095

105121

129141

0

20

40

60

80

100

120

140

160

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

会社名 ライン数 合計生産能力 備考

Hankuk Glass Industries 4 2050KCC 2 1000 記1

合計 6 3050

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自動車

る。また

済の牽引

【図2‐

車産業は韓国

同産業から

役となるこ

53】韓国

国 大の産業

らの税収は国

ことが期待さ

国の自動車生

73

業であり、韓

国の税収の

されている。

生産、国内販

韓国の輸出

14.7%

販売&輸出

総額の13

に達してお

出台数推移

.1%を占

おり、今後も

(単位:千台

占めてい

も韓国経

台)

Page 74: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

74

カ.タイ

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 51 万 4,000 平方キロメートル(日本の約 1.4 倍)

人口 6,593 万人(2010 年)(タイ国勢調査)

民族/人種 大多数がタイ族。その他 華人,マレー族等

言語 タイ語

国土面積 51 万 4,000 平方キロメートル(日本の約 1.4 倍)

人口 6,593 万人(2010 年)(タイ国勢調査)

民族/人種 大多数がタイ族。その他 華人,マレー族等

言語 タイ語

【図2‐54】マクロ経済指標の推移

出所:Workd Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ)タイ市場における板ガラス需要の現状と動向

タイ市場においては、自動車向け板ガラスの需要が大半を占めており、201

8年には加工板ガラスの総需要の59%になると推定されている。自動車の生産

基地としての市場の特性が表れている。

また、旺盛な建築用板ガラスの需要に加えて、液晶用の需要も急速な伸びを示

している。

1,969 1,832 1,989 2,2122,479 2,690

3,1433,738

4,118 3,979

4,8035,192

5,4805,779

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

タイの1人当たりGDPの推移:2000年~2013年単位:米ドル

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75

【図2‐55】タイ市場における板ガラス需要の見通し(単位:百万平米)

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)フロートガラスの生産能力

2013年における、同国内での板ガラスの出荷は1億1,000万平米であ

り、生産量のおよそ30%が輸出に向けられている状況である。同国におけるフ

ロートガラスの大部分は日系の Asahi Glass と米国系の Gurdian Industries に

よって生産されている。

【図2‐56】タイのフロートガラス生産能力(2013年末 単位:t)

記1:2014 年に新型の超薄型フロートラインか稼働

出所:World Flat Glass November 2014

40 6075

105

139

206

0

50

100

150

200

250

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

会社名 ライン数 合計生産能力 備考

Asahi Glass 3 1500 記1

Gurdian Industries 2 1000合計 5 2500

Page 76: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

76

キ.ベトナム

(ア)概要(基礎的情報)

国土面積 32 万 9,241 平方キロメートル

人口 約 9,170 万人(2013 年時点、国連人口計画推計) 民族/人種 キン族(越人)約 86%、他に 53 の少数民族 言語 ベトナム語 宗教 仏教、カトリック、カオダイ教他 主要産業 農林水産業、鉱業、軽工業 GDP 約 1,700 億米ドル (2013 年、IMF) 1 人当たりGD

P 1,896 米ドル (2013 年、IMF)

【図2‐57】マクロ経済指標の推移

出所:World Bank のデータに基づいて矢野経済研究所が作成

(イ)ベトナム市場における板ガラス需要の現状と動向

ベトナム市場における板ガラスの需要は2013年に5,500万平米となり、

アジア・パシフィック市場全体の1%のシェアとなった。2030年における需

要は1億2,700万トンと推定されている。

1人当たりの板ガラス使用量はかなり低いレベルにある。ベトナムの板ガラス

市場の世界の大部分の市場と同じ様に2008年~2013年の期間は建築業

界の落込みの影響を受けたが、他の産業の発展に助けられて若干のプラス成長が

確保された。

433 449 477 531 607 700 797919

1165 12321334

15431755

1911

0

500

1000

1500

2000

2500

2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

ベトナムの1人当たりGDPの推移:2000年~2015年単位:米ドル

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77

【図2‐58】ベトナム市場における板ガラス需要の見通し(単位:百万平米)

出所:World Flat Glass November 2014 を基に矢野経済研究所が推計

(ウ)フロートガラスの生産能力

ベトナムにおける板ガラスの生産は2013年に5,500万平米を達成し、

国内の需要を賄うレベルとなっている。

【図2‐59】ベトナムのフロートガラス生産能力(2013年末、単位:t)

記1:NSG: 55%, Viglacera: 30%, Toyota Tsusho: 15%

出所:World Flat Glass November 2014

25

45

55

7694

127

0

20

40

60

80

100

120

140

2003年 2008年 2013年 2018年 2023年 2030年

会社名 ライン数 合計生産能力 備考

Chu Lai Float Glass 1 900Viglacera 1 600Vietnam Float Glass 1 500 記1

合計 3 2000

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78

参考資料:中国から日本へのガラス輸出状況

1.中国から日本への建築用ガラス輸入実態(HS7003~7008)

下図に示すように、2014年に中国からの建築用ガラスは約2.5万トンと

推定する。なお、中国の国内ガラス生産能力の過剰による価格競争などを背景に、

輸出方針としては基本的に維持+増加と推察できる。

【図3‐1】中国から日本への建築用ガラスの輸入推移

出典:財務省貿易統計

※:HS7005.10 及び 7005.21 フロートガラスの輸入量単位は㎡であるが、中国

の輸出統計で㎏が用いられている。同コードで、は換算値(1 ㎡=8.41 ㎏)

を用いて換算している。

14,315

5,271

23,992 21,122

44,994

56,964

34,908

25,622

117,611

22,464

64,657 28.131.2

34.531.5

19.518.6

56.8

33.3

19.8

8.0

13.6

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

(t)

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

(億円)

輸入量

輸入額

輸入量(㎏) 輸入額(千円) 輸入量(㎡) 輸入額(千円) 輸入量(㎏) 輸入額(千円) 輸入量(㎏) 輸入額(千円)2004年 780,007 302,598 1,411,564 786,942 683,887 105,127 724,696 115,4312005年 693,503 76,573 214,836 309,353 892,245 137,392 1,306,694 160,8872006年 774,632 38,465 1,928,764 830,429 2,550,737 422,579 3,299,756 485,6202007年 689,272 36,568 6,918,750 2,337,457 2,724,797 443,294 2,248,243 356,6712008年 534,704 21,097 13,067,985 4,474,540 2,927,176 492,442 2,769,420 433,9592009年 1,689,190 54,857 1,582,712 630,180 2,100,906 319,530 3,072,235 564,2492010年 3,663,567 155,348 747,951 360,526 3,071,230 508,606 2,068,553 286,2542011年 2,966,633 138,841 3,210,758 1,185,189 1,941,036 306,283 2,661,240 406,1432012年 1,410,097 51,436 4,659,265 1,546,299 2,427,527 338,631 2,766,740 444,3032013年 1,385,007 52,363 1,520,888 585,255 2,300,393 408,593 2,287,659 445,3052014年 1,658,928 79,043 541,523 280,925 1,804,689 445,229 1,315,351 315,460

7008.00-000 断熱用複層ガラス年次

7003.12-000 板ガラス 7005.10及び7005.21フロートガラス 7007.29-000その他の合わせガラス

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79

(1)中国からの輸入推移(HS7003.12-000)

ア.定義

HS7003.12-000:鋳込み法またはロール法により製造した板ガラスで、かつ色

つきのもの、不透明のもの、色きせのもの及び吸収層、反射層または無反射層を

有するものをさす。

イ.輸入実態

2014年における中国からの輸入量は約18万㎡(約1,700トンと推定)

で、日本の同品目輸入全体の87.6%を占めている。2010年のピーク時に

比べてみると、輸入量は2倍以上も減少した。ただし、2013年から回復傾向

を示している。

【図3‐2】中国から日本への建築用ガラスの輸入推移(HS7003.12-000)

出典:財務省貿易統計

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

3,500,000

4,000,000

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

(㎏)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

(千円)

輸入量

輸入額

年次 輸入量(㎡) 輸入量(㎏) 輸入額(千円)

2004年 128,873 780,007 302,598

2005年 88,475 693,503 76,573

2006年 85,229 774,632 38,465

2007年 75,285 689,272 36,568

2008年 61,551 534,704 21,097

2009年 180,310 1,689,190 54,857

2010年 411,852 3,663,567 155,348

2011年 333,133 2,966,633 138,841

2012年 151,602 1,410,097 51,436

2013年 142,716 1,385,007 52,363

2014年 180,648 1,658,928 79,043 

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80

(2)中国からの輸入推移(HS7005)

ア.定義

HS7005.10:フロートガラス及び磨きガラスで、かつ金属の線または網を入れ

ていないガラスで吸収層、反射層または無反射層を有するものをさす。

HS7005.21:フロートガラス及び磨きガラスで、かつ金属の線または網を入れ

ていないその他のガラスで色つきのもの、不透明のもの、色きせのもの及び単面

に表面を粗く磨いたものをさす。

イ.輸入実態

2014年における中国からの輸入量は約54万㎡(約4,549トンと推定)

で、日本の同品目輸入全体の69.8%を占めている。2008年のピーク時に

比べてみると、輸入量は25倍弱減少した。

【図3‐3】中国から日本への建築用ガラスの輸入推移(HS7005)

出典:財務省貿易統計

0

2,000,000

4,000,000

6,000,000

8,000,000

10,000,000

12,000,000

14,000,000

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

(㎡)

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

3,500,000

4,000,000

4,500,000

5,000,000(千円)

輸入量

輸入額

輸入量(㎡) 輸入額(千円) 輸入量(㎡) 輸入額(千円) 輸入量(㎡) 輸入額(千円) 輸入量(㎡) 輸入額(千円) 輸入量(㎡) 輸入額(千円)

2004年 0 0 10,790 16,066 1,398,558 764,311 2,216 6,565 1,411,564 786,942

2005年 0 0 107,591 165,086 104,898 131,984 2,347 12,283 214,836 309,353

2006年 2,457 2,211 68,803 88,761 1,672,880 625,747 184,624 113,710 1,928,764 830,429

2007年 4,422 25,864 43,569 39,613 6,702,226 2,168,679 168,533 103,301 6,918,750 2,337,457

2008年 1,184 3,851 53,860 73,155 12,738,405 4,196,244 274,536 201,290 13,067,985 4,474,540

2009年 0 0 88,476 94,093 1,443,086 469,109 51,150 66,978 1,582,712 630,180

2010年 3,298 7,329 109,248 127,752 574,282 165,754 61,123 59,691 747,951 360,526

2011年 1,492 1,503 316,305 258,150 2,787,573 849,432 105,388 76,104 3,210,758 1,185,189

2012年 2,817 2,778 39,778 40,358 4,450,281 1,399,131 166,389 104,032 4,659,265 1,546,299

2013年 1,112 2,287 15,721 25,415 1,484,683 543,173 19,372 14,380 1,520,888 585,255

2014年 974 3,126 91,917 99,993 426,422 155,500 22,210 22,306 541,523 280,925

7005.21-090   計年次

7005.10-010   7005.10-090   7005.21-010  

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81

(3)中国からの輸入推移(HS7007)

ア.定義

HS7007.19:安全ガラスで、 その他の強化ガラスをさす(車両用、航空機用、

宇宙飛行体用または船舶用に適する寸法及び形状のものを除く)。

HS7007.29:安全ガラスで、 その他の合わせガラスをさす(車両用、航空機用、

宇宙飛行体用または船舶用に適する寸法及び形状のものを除く)

イ.輸入実態

建築用として、2014年における中国からの輸入量は約18,098トンと

推定する。下図に示すように、中国からの当該品目の輸入は、増加し続けている。

【図3‐4】中国から日本への建築用ガラスの輸入推移(HS7007)

出典:財務省貿易統計

*調査により、HS7007.19 という品目にはソーラーパネル用ガラスを主として、家

具用ガラスや冷蔵庫・クーラー用ガラス板・扉、カーテンウォール、ドア用ガラ

スなどがある。建築用としてのガラス(カーテンウォールを主とする)は 1%弱

と推定されている。

0

2,000,000

4,000,000

6,000,000

8,000,000

10,000,000

12,000,000

14,000,000

16,000,000

18,000,000

20,000,000

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

(㎏)

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

(千円)

輸入量

輸入額

輸入量(㎏) 輸入額(千円) 輸入量(㎏) 輸入額(千円) 輸入量(㎏) 輸入額(千円)2004年 269,156 47,251 683,887 105,127 953,043 152,3782005年 574,306 114,672 892,245 137,392 1,466,551 252,0642006年 1,165,037 204,238 2,550,737 422,579 3,715,774 626,8172007年 877,112 155,251 2,724,797 443,294 3,601,909 598,5452008年 1,608,633 261,691 2,927,176 492,442 4,535,809 754,1332009年 2,307,037 289,898 2,100,906 319,530 4,407,943 609,4282010年 6,036,168 637,944 3,071,230 508,606 9,107,398 1,146,5502011年 10,454,986 1,109,207 1,941,036 306,283 12,396,022 1,415,4902012年 11,222,074 1,073,753 2,427,527 338,631 13,649,601 1,412,3842013年 16,158,992 1,631,412 2,300,393 408,593 18,459,385 2,040,0052014年 16,294,032 1,690,061 1,804,689 445,229 18,098,721 2,135,290

年次7007.19-000(建築用としての一部) 7007.29-000 計

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82

(4)中国からの輸入推移(HS7008)

ア.定義

HS7008:断熱用複層ガラス

イ.輸入実態

2014年における中国からの輸入量は1,315トンで、日本の同品目輸入

全体の60.9%を占めている。ただし、この2年間で減少傾向を呈している。

【図3‐5】中国から日本への建築用ガラスの輸入推移(HS7008)

出典:財務省貿易統計

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

3,500,000

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

(㎏)

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000(千円)

輸入量

輸入額

年次 輸入量(㎏) 輸入額(千円)

2004年 724,696 115,431

2005年 1,306,694 160,887

2006年 3,299,756 485,620

2007年 2,248,243 356,671

2008年 2,769,420 433,959

2009年 3,072,235 564,249

2010年 2,068,553 286,254

2011年 2,661,240 406,143

2012年 2,766,740 444,303

2013年 2,287,659 445,305

2014年 1,315,351 315,460 

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83

2.中国から日本への自動車用ガラス輸入実態(HS7007)

下図に示すように、2014年に中国からの自動車用ガラスは約2.6万トン

と推定する。

中国から日本への自動車用強化ガラスの主力輸出企業はFUYAOで、中国か

ら同品目輸出全体の約4割を占めている。また、中国から日本への自動車用合わ

せガラスの主力輸出企業は旭硝子で、中国から同品目輸出全体の約半分を占めて

いる。

【図3‐6】中国から日本への自動車用ガラスの輸入推移

出典:財務省貿易統計

0

5,000,000

10,000,000

15,000,000

20,000,000

25,000,000

30,000,000

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年

(㎏)

0

1,000,000

2,000,000

3,000,000

4,000,000

5,000,000

6,000,000

7,000,000

8,000,000

9,000,000(千円)

輸入量

輸入額

輸入量(㎏) 輸入額(千円) 輸入量(㎏) 輸入額(千円) 輸入量(㎏) 輸入額(千円)2004年 75,633 31,529 2,578,653 859,226 2,654,286 890,7552005年 352,694 146,804 3,743,286 1,147,856 4,095,980 1,294,6602006年 1,026,988 305,716 8,485,124 2,370,969 9,512,112 2,676,6852007年 1,440,535 490,153 10,103,255 2,762,829 11,543,790 3,252,9822008年 1,177,378 382,379 12,904,134 3,500,440 14,081,512 3,882,8192009年 1,454,345 397,182 7,472,204 1,905,656 8,926,549 2,302,8382010年 2,090,159 502,224 9,935,183 2,254,099 12,025,342 2,756,3232011年 3,207,657 708,290 8,329,324 1,646,654 11,536,981 2,354,9442012年 8,495,867 2,049,999 11,976,118 2,649,037 20,471,985 4,699,0362013年 8,577,613 2,696,001 13,812,001 3,658,337 22,389,614 6,354,3382014年 8,270,945 2,802,460 18,100,708 5,241,301 26,371,653 8,043,761

年次HS7007.11 - 010 HS7007.21-010 計(車両用安全ガラス)

Page 84: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

(kg

(1)日本の

ア.定義

HS7007.

は船舶用に

イ.輸入実

日本の車

だが、金額

の輸出入で

いる。

また、輸

占める。

輸出

輸入

輸入対輸出比

g)

の車両用強

11 – 010

に適する寸

実態

車両用強化

額ベースで

では、単価

輸入先につ

【図3‐7】

<数量ベ

比率(%)

化ガラスの

:強化ガラス

法及び形状

ガラスの輸

はむしろ輸

の高いもの

いては数量

日本の車両

ース>

数量(㎏

4,23

13,35

84

の輸出入状況

スで、かつ

状のものをさ

輸出入につい

輸出のほうが

のを輸出し、

量及び金額ベ

両用強化ガ

㎏) 金

33,029

53,906

315.5

(% )

況(HS7007.

つ車両用、航

さす。

いて、数量ベ

が若干多い。

単価の安い

ベースで 多

ラスの輸入

金額(千円)

4,995,

4,213,

84

(kg)

.11 – 010)

航空機用、宇

ベースでは

。従って、

い物を輸入

多は中国。

入先国構成比

<金額ベー

平均単

685

500

4.3

)(2014 年)

宇宙飛行体

輸入が輸出

車両用強化

入する構造に

輸入全体の

比(2014 年)

ス>

単価(千円/

0

体用また

出の3倍

化ガラス

になって

の6割を

㎏)

1.1801

0.3155

(% )

Page 85: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

(

(2)日本の

ア.定義

HS7007.

は船舶用に

イ.輸入実

日本の車

倍弱だが、

出し、単価

また、輸

を占める。

【図

<数量

輸出

輸入

輸入対輸出比

(kg)

の車両用合

21-010:合

に適する寸

実態

車両用合わ

、金額ベー

価の安い物

輸入先につ

図3‐8】

量ベース>

比率(%)

わせガラス

合わせガラス

法及び形状

せガラスの

スではほぼ

を輸入する

いては数量

日本の車両

数量(㎏

5,74

22,87

85

スの輸出入状

スで、かつ

状のものをさ

の輸出入につ

ぼ同じ。従っ

る構造になっ

量及び金額ベ

用合わせガ

㎏) 金

48,337

78,295

398.0

(% )

状況(HS700

つ車両用、航

さす。

ついて、数量

って、輸出入

っている。

ベースで 多

ガラス輸入先

<金額ベ

金額(千円)

7,183,

7,921,

11

(kg)

07.11 – 01

航空機用、宇

量ベースで

入では、単

多は中国。

先国構成比

ベース>

平均単

890

122

0.3

10)(2014 年

宇宙飛行体

は輸入が輸

単価の高いも

輸入全体の

(2014 年)

単価(千円/

0

年)

体用また

輸出の4

ものを輸

の約7割

㎏)

1.2497

0.3462

(% )

Page 86: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

86

3.中国における板ガラス等の輸出状況

(1)中国における板ガラス等の直近4年間の輸出状況

中国の板ガラス等輸出全体からみると、中国から世界への輸出は拡大傾向にある。

【図3‐9】中国における板ガラス等の輸出推移

出典:中国税関総署

2011年 2012年 2013年 2014年  備考 

43,486 41,848 39,242 30,887 減少傾向

108,355 109,428 118,129 123,928拡大傾向2014年輸出先首位はインド。その次はイギリス、インドネシア等

1,711,820 1,521,239 1,615,389 1,839,148変動しながら、伸び傾向にある。2014年輸出先首位は韓国。その次はペルー、ナイジェリア、ブラジル等

内、HS70051000 300,703 327,625 433,547 485,393 拡大傾向

  HS70052100 393,429 318,418 269,258 231,035 減少傾向

1,217,732 1,322,990 1,551,504 1,785,842拡大傾向2014年の輸出先の首位は米国。その次は日本等

55,278 60,997 83,012 98,346

拡大傾向2014年輸出先首位はオーストラリア。その次はフィリピン、シンガポール、タイ、マカオ、インドネシア、米国等

HS7008(断熱用複層ガラス)

HS7007(安全ガラス)

HS7005(フロートガラス)

HS7004(一般的なガラス)

品別

HS70031200(圧延ガラス)

Page 87: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

87

(2)中国における車両用強化ガラスの輸出状況

中国で車両用強化ガラスの HS コードは「70071190」。車両用に適する寸法及

び形状のもので、宇宙・航空・船舶用を除く。

2014 年における中国の車両用強化ガラスの輸出量は 110,084,996 ㎏、輸出金額

は 70,342,441 米ドル(約 3,231,943 万円)。輸出先国・地区は 185 箇所。

一方、日本の車両用強化ガラスの輸出先は 74 箇所と中国に比べ約半分になっ

ている。日本は「強い地域でさらに強く」(例米国、タイ等の既存地域)、「新

しい地域の開拓」等の輸出戦略が必要といえる。

【図3‐10】中国における車両用強化ガラスの輸出状況(2014年)

<車両用強化ガラスの輸出先国トップ 20(金額順)>(HS 70071190)

出典:中国税関総署

輸出量 輸出額

(㎏) (米ドル) 数量 金額

米国 25,219,297 61,078,553 22.9 22.6

日本 10,395,900 32,402,791 9.4 12.0

ドイツ 13,954,127 27,607,792 12.7 10.2

韓国 11,566,536 23,893,991 10.5 8.8

スロバキア 4,288,870 14,422,595 3.9 5.3

カナダ 3,792,917 8,082,674 3.4 3.0

ブラジル 3,835,122 7,920,814 3.5 2.9

ロシア 1,501,268 4,962,880 1.4 1.8

英国 1,359,604 4,452,704 1.2 1.6

オーストラリア 1,882,177 4,202,069 1.7 1.6

イタリア 2,010,554 4,121,161 1.8 1.5

南アフリカ 2,174,167 4,080,577 2.0 1.5

ベトナム 295,050 3,090,045 0.3 1.1

メキシコ 1,819,721 3,065,533 1.7 1.1

ナイジェリア 1,495,718 3,060,378 1.4 1.1

ハンガリー 307,668 2,881,269 0.3 1.1

サウジアラビア 1,365,037 2,762,727 1.2 1.0

ポルトガル 413,021 2,616,842 0.4 1.0

マレーシア 1,019,658 2,610,649 0.9 1.0

スペイン 760,097 2,542,191 0.7 0.9

その他 20,628,487 50,484,206 18.7 18.7

合計 110,084,996 270,342,441 100.0 100.0

順位同品目が輸出全体に占める割合(%)

Page 88: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

88

【図3‐11】日本における車両用強化ガラスの輸出状況(2014年)

<車両用強化ガラスの輸出先国トップ 20(金額順)>(HS 700711010)

出典:財務省貿易統計

輸出量 輸出額

(㎏) (米ドル) 数量 金額

米国 1,240,516 1,079,410 29.3 21.6

中国 485,602 583,084 11.5 11.7

ロシア 329,253 507,651 7.8 10.2

オランダ 141,129 378,324 3.3 7.6

ベルギー 318,453 304,127 7.5 6.1

台湾 152,451 291,963 3.6 5.8

タイ 210,599 278,635 5.0 5.6

オーストラリア 209,098 162,686 4.9 3.3

オマーン 93,988 154,742 2.2 3.1

カナダ 207,877 145,691 4.9 2.9

パキスタン 74,836 130,446 1.8 2.6

ベトナム 236,791 115,834 5.6 2.3

インドネシア 52,063 109,722 1.2 2.2

アラブ首長国連邦 65,800 105,063 1.6 2.1

サウジアラビア 58,913 99,703 1.4 2.0

シンガポール 35,067 79,347 0.8 1.6

南アフリカ共和国 36,772 54,789 0.9 1.1

メキシコ 21,652 52,843 0.5 1.1

マレーシア 57,410 50,546 1.4 1.0

クウェート 21,300 33,535 0.5 0.7

その他 183,459 277,544 4.3 5.6

合計 4,233,029 4,995,685 100.0 100.0

順位同品目が輸出全体に占める割合(%)

Page 89: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

89

(3)中国における車両用合わせガラスの輸出状況

2014 年における中国の車両用合わせガラスの輸出量は 322,588,663 ㎏、輸出金

額は 648,571,876 米ドル(約 7,719,302 万円)。輸出先国・地区は174箇所であ

る。一方、日本の車両用合わせガラス(車両・航空・宇宙用)の輸出先は96箇所で、

中国に比べ約半分。

【図3‐12】中国における車両用合わせガラスの輸出状況(2014年)

<車両用合わせガラスの輸出先国トップ 20(金額順)>(HS 70072190)

出典:中国税関総署

輸出量 輸出額

(㎏) (米ドル) 数量 金額

米国 112,072,565 229,993,993 34.7 35.5

日本 18,175,682 46,471,249 5.6 7.2

カナダ 16,994,786 31,265,518 5.3 4.8

ブラジル 16,276,129 28,000,154 5.0 4.3

オーストラリア 12,363,002 23,425,603 3.8 3.6

英国 9,441,988 20,780,992 2.9 3.2

ドイツ 7,062,098 20,220,204 2.2 3.1

韓国 7,398,255 18,673,393 2.3 2.9

ロシア 8,275,407 16,180,285 2.6 2.5

ナイジェリア 6,599,284 11,446,321 2.0 1.8

南アフリカ 6,160,995 11,295,558 1.9 1.7

サウジアラビア 6,811,273 10,208,706 2.1 1.6

香港 4,363,515 7,785,264 1.4 1.2

ポンランド 3,393,606 7,723,489 1.1 1.2

インド 4,686,379 7,432,709 1.5 1.1

フランス 2,902,767 7,264,815 0.9 1.1

ベニズエア 3,535,825 6,624,318 1.1 1.0

アラブ 4,009,829 6,551,031 1.2 1.0

ニュージーランド 3,225,688 6,239,025 1.0 1.0

チリ 3,143,066 5,662,565 1.0 0.9

その他 65,696,524 125,326,684 20.4 19.3

合計 322,588,663 648,571,876 100.0 100.0

順位同品目が輸出全体に占める割合(%)

Page 90: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

90

【図3‐13】日本における車両用合わせガラスの輸出状況(2014年)

<車両用合わせガラスの輸出先国トップ 20(金額順)>(HS 700721000)

出典:財務省貿易統計

輸出量 輸出額

(㎏) (米ドル) 数量 金額

ベルギー 2,076,634 2,253,513 36.1 31.4

米国 959,225 968,399 16.7 13.5

中国 326,563 695,428 5.7 9.7

オマーン 399,561 473,832 7.0 6.6

オランダ 172,296 334,996 3.0 4.7

ロシア 237,326 327,663 4.1 4.6

アラブ 221,107 294,297 3.8 4.1

サウジアラビア 179,199 234,305 3.1 3.3

クウェート 133,389 176,380 2.3 2.5

シンガポール 63,384 153,508 1.1 2.1

南アフリカ 65,691 95,857 1.1 1.3

マレーシア 78,777 93,183 1.4 1.3

タイ 63,044 91,188 1.1 1.3

フランス 48,258 79,754 0.8 1.1

チリ 48,261 73,880 0.8 1.0

カタール 52,557 69,518 0.9 1.0

オーストラリア 37,107 65,087 0.6 0.9

ブラジル 61,350 60,018 1.1 0.8

台湾 34,422 58,633 0.6 0.8

エチオピア 30,550 50,167 0.5 0.7

その他 459,636 534,284 8.0 7.4

合計 5,748,337 7,183,890 100.0 100.0

順位同品目が輸出全体に占める割合(%)

Page 91: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

91

(4)中国における自動車用ガラスの輸出企業

2014年における中国の車両用強化ガラス輸出企業は1,360社ある。数

量及び金額ベースにおいても福耀集団(FUYAO)がこの品目の輸出全体の約

6割を占めている。

また、車両用合わせガラス輸出企業は約750社ある。数量及び金額ベースに

おいても福耀集団(FUYAO)及び信儀(XINYI)がトップで、当該品目

の2社合計は輸出全体の7割を占めている。

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92

4.中国の板ガラス生産量と諸要素との関連性

(1)不動産投資額との関連性

下図に示すように、中国における板ガラス生産量の伸び率は不動産投資額伸び

率とほぼ同じ動きを示していることが判明した。

【図3‐14】中国における板ガラス生産量・不動産投資額の推移

【図3‐15】中国における板ガラス生産量・不動産投資額の対前年比の推移

出典:中国統計局

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

100,000

板ガラス生産量(万換算箱) 不動産投資額(億元)

0

20

40

60

80

100

120

140

160

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(%) 板ガラス生産量の対前年比

不動産投資額の対前年比

板ガラス生産量 板ガラス生産量

(万換算箱) (万換算箱)

1998年 17,194 3,614 2007年 53,918 25,289

1999年 17,420 4,103 2008年 59,890 31,203

2000年 18,352 4,984 2009年 58,574 36,242

2001年 20,964 6,344 2010年 66,331 48,259

2002年 23,446 7,791 2011年 79,108 61,797

2003年 27,703 10,154 2012年 75,051 71,804

2004年 37,026 13,158 2013年 77,898 86,013

2005年 40,210 15,909 2014年 79,262 95,036

2006年 46,575 19,423

年次不動産投資額(億元)

年次不動産投資額(億元 )

Page 93: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

93

(2)不動産施工面積との関連性

中国における板ガラス生産量の伸び率は、不動産施工面積伸び率とほぼ同じ動

きを示していることが判明した。

【図3‐16】中国における板ガラス生産量・不動産施工面積の推移

【図3‐17】中国における板ガラス生産量・不動産施工面積の対前年比の推移

出典:中国統計局

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(万換算箱)

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000(億元)

板ガラス生産量

不動産施工面積

0

20

40

60

80

100

120

140

160

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(%) 板ガラス生産量の対前年比

不動産施工面積の対前年比

板ガラス生産量 不動産施工面積 板ガラス生産量 不動産施工面積

(万換算箱) (万㎡) (万換算箱) (万㎡ )2001年 20,964 77,213 2008年 59,890 274,149

2002年 23,446 92,757 2009年 58,574 319,650

2003年 27,703 116,907 2010年 66,331 405,539

2004年 37,026 140,451 2011年 79,108 507,959

2005年 40,210 164,445 2012年 75,051 573,418

2006年 46,575 194,090 2013年 77,898 665,572

2007年 53,918 235,882 2014年 79,262 726,482

年次 年次

Page 94: 平成 27 年度 経済産業省委託調査報告(1)日本の車両用強化ガラスの輸出入状況(HS7007.11-010)···· 84 (2)日本の車両用合わせガラスの輸出入状況(HS7007.21-010)

94

(3)GDP成長率との関連性

2010年まで、中国における板ガラスの生産量はGDP成長率と同じ動きを

示しているが、2011年から板ガラスの生産量はGDP成長率と同調していな

いことが分かった。従って、板ガラスの生産量は一定規模になると、GDP成長

率がすこし緩やかになっていても、本来の発展すべき方向に向かう可能性が高い

と考えられる。

【図3‐18】中国における板ガラス生産量・実質GDP成長率の推移

出典:中国統計局

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(万換算箱)

0

2

4

6

8

10

12

14

16

(%)板ガラス生産量

実質GDP成長率

実質GDP成長率 実質GDP成長率

(%)  (%)

1998年 17,194 7.8 2007年 53,918 14.2

1999年 17,420 7.6 2008年 59,890 9.6

2000年 18,352 8.4 2009年 58,574 9.2

2001年 20,964 8.3 2010年 66,331 10.6

2002年 23,446 9.1 2011年 79,108 9.5

2003年 27,703 10 2012年 75,051 7.7

2004年 37,026 10.1 2013年 77,898 7.7

2005年 40,210 11.3 2014年 79,262 7.4

2006年 46,575 12.7

板ガラス生産量(万換算箱)

年次板ガラス生産量(万換算箱)

年次