® á + ¯ ¡ Ë pokumuraseikei.com/okucms/wp-content/uploads/2016/10/...2016/08/31  · ; ó ÿ <...

1
月8日「骨と関節の日」 移動機能低下「ロコモ度」チェック・予防をパンフで 「運動器」維持で 延びる健康寿命 使 平均年齢 歳のニュージーランドの ダンスグループ「ヒップ・オペレーシ ョン・クルー」のメンバーらが今月、 東京都江東区の特別養護老人ホームカ メリアを訪れた。 東京で上映中の映画「はじまりはヒ ップホップ」 (ブリン・エバンス監督) に関連した交流イベント。同グループ はニュージーランド東部ワイへキ島の 高齢者らで4年前に結成。映画ではヒ ップホップでダンスの世界大会出場に 挑む姿などを追っている。 メンバー7人のうちジャック・ロン グさん( )‖写真・前列左、妻のブレ ンダさん()‖同・前列左から2人目 ‖ら5人が来日。ダンス指導者のHA NA(本名・深澤きよ美)さんのレク チャーがあり、その後、得意のヒップ ホップを披露した。 ブレンダさんは「ステップはシニア 流。でもヒップホップのおかげで仲間 ができ、さまざまな人と知り合え、毎 日が楽しい」と声を弾ませる。ホーム を運営する社会福祉法人カメリア会理 事長で来日をサポートした湖山泰成さ ん()は「これからも高齢者と若者が 共に輝ける機会をつくっていきたい」 と話していた。 映画はシネスイッチ銀座で。9月 日からは横浜でも上映。 病気の予防に役立ててもらおうと 「ファンケル予防医療ミュージアム」 (東京都中央区銀座、ファンケル銀座 スクエア8階)では加齢とともにリス クが高まる病気やその予防対策を紹介 している。 脳の老化や動脈硬化、メタボリック シンドロームや運動器の障害による移 動機能の低下を表すロコモティブシン ドロームについて模型などを用いて解 説。生活習慣病の予防に必要な知識や 栄養の問題にも触れている。 「大人の体力測定」のコーナーでは、 来場者が体の柔軟性や姿勢のバラン ス、握力などを測り‖写真、自分の「体 力年齢」を知ることができる。買い物 の途中で立ち 寄った女性 ( )は「運動 と栄養のバラ ンスが取れた 食事は健康を 保つうえで不 可欠ですね」。 健康ドリン ク(有料)の カウンターでは青汁と豆乳などオリジ ナルレシピによる飲み物を提供。毎月 第2、4土曜はファンケル総合研究所 の研究員による「健康プチセミナー」 を開いている(1日2回、各回先着 人)。ファンケル銀座スクエア副館長 の遠藤慎一さん()は「病気の予防に 対する『気づき』のきっかけになれば」 と話す。開館時間は午前 時~午後7 時。入場無料。問い合わせは同ミュー ジアム( ・5537・0232)。 自分の体力年齢は ファンケル 予防医療ミュージアム 平均年齢 NZダンスグループ 東京都内の特養訪問 寿 寿 寿 寿 姿 東京都臨床整形外科医会会長 奥村栄次郎さん おくむら・えいじろう 1955年東京都生まれ 年日本大学医学部卒2003年 奥村整形外科(東京都板橋区)開業同大医学部整形外 科兼任講師 5月 東京都臨床整形外科医会会長就任。 姿 もり・たけお 1944年生まれ。東京大学医学部卒。 年、都立駒込病院(現がん感染 症センター都立駒込病院)に勤務。 2003~ 年 同病院院長 現在は東 京都武蔵野市の吉祥寺南病院の顧 問を務める傍ら途上国での医療支 援に携わる。近著 メスとパレッ トⅣ (婦人之友社)には旅先での 水彩画と組み合わせて医師として の考え方や生き方がつづられる。 (平成 年) 8 31日(水) 13版 〔第3種郵便物認可〕 (平成 年) 8 31日(水) 13版 〔第3種郵便物認可〕

Transcript of ® á + ¯ ¡ Ë pokumuraseikei.com/okucms/wp-content/uploads/2016/10/...2016/08/31  · ; ó ÿ <...

Page 1: ® á + ¯ ¡ Ë pokumuraseikei.com/okucms/wp-content/uploads/2016/10/...2016/08/31  · ; ó ÿ < ® é ¯ Þ S ¯ ½ £ ¿ « ~ ' w Í ï Ñ pbQ D Ô ® q w Ô ¯ ® á + ¯ ¡ Ë

月8日「骨と関節の日」移動機能低下「ロコモ度」チェック・予防をパンフで

「運動器」維持で

延びる健康寿命

月8日は「骨と関節

の日」。東京都臨床整形

外科医会では、それにち

なんだ都民公開講座を

日、東京都千代田区

の毎日新聞社内「毎日ホ

ール」で開催する。

当日は「ロコモティブ

シンドローム」を予防す

る体操の紹介や

代から

の運動器の障害、転倒予

防について専門医が解説

する。申し込み方法など

は後日、発表する。

運動器の障害で、立つ、

歩く、走る、座るなどの

移動機能が低下する状態

は「ロコモティブシンド

ローム」(運動器症候群)

と呼ばれており、日本整

形外科学会ではロコモを

説明したパンフレットを

発行している‖写真。

要因は「運動習慣のな

い生活」「やせすぎや肥

満」「痛みやだるさの放

置」など。スポーツによ

る体の酷使や事故による

けがも含まれる。パンフ

では、片足または両足で

決まった高さから立ち上

がる下肢筋力のテストな

どロコモ度のチェック方

法や予防のための運動、

体操のほか、栄養摂取の

ポイントなど食事のアド

バイスなどを掲載。問い

合わせはホームページ

)で。

平均年齢 歳のニュージーランドの

ダンスグループ「ヒップ・オペレーシ

ョン・クルー」のメンバーらが今月、

東京都江東区の特別養護老人ホームカ

メリアを訪れた。

東京で上映中の映画「はじまりはヒ

ップホップ」(ブリン・エバンス監督)

に関連した交流イベント。同グループ

はニュージーランド東部ワイへキ島の

高齢者らで4年前に結成。映画ではヒ

ップホップでダンスの世界大会出場に

挑む姿などを追っている。

メンバー7人のうちジャック・ロン

グさん( )‖写真・前列左、妻のブレ

ンダさん( )‖同・前列左から2人目

‖ら5人が来日。ダンス指導者のHA

NA(本名・深澤きよ美)さんのレク

チャーがあり、その後、得意のヒップ

ホップを披露した。

ブレンダさんは「ステップはシニア

流。でもヒップホップのおかげで仲間

ができ、さまざまな人と知り合え、毎

日が楽しい」と声を弾ませる。ホーム

を運営する社会福祉法人カメリア会理

事長で来日をサポートした湖山泰成さ

ん( )は「これからも高齢者と若者が

共に輝ける機会をつくっていきたい」

と話していた。

映画はシネスイッチ銀座で。9月

日からは横浜でも上映。

病気の予防に役立ててもらおうと

「ファンケル予防医療ミュージアム」

(東京都中央区銀座、ファンケル銀座

スクエア8階)では加齢とともにリス

クが高まる病気やその予防対策を紹介

している。

脳の老化や動脈硬化、メタボリック

シンドロームや運動器の障害による移

動機能の低下を表すロコモティブシン

ドロームについて模型などを用いて解

説。生活習慣病の予防に必要な知識や

栄養の問題にも触れている。

「大人の体力測定」のコーナーでは、

来場者が体の柔軟性や姿勢のバラン

ス、握力などを測り‖写真、自分の「体

力年齢」を知ることができる。買い物

の途中で立ち

寄った女性

( )は「運動

と栄養のバラ

ンスが取れた

食事は健康を

保つうえで不

可欠ですね」。

健康ドリン

ク(有料)の

カウンターでは青汁と豆乳などオリジ

ナルレシピによる飲み物を提供。毎月

第2、4土曜はファンケル総合研究所

の研究員による「健康プチセミナー」

を開いている(1日2回、各回先着

人)。ファンケル銀座スクエア副館長

の遠藤慎一さん( )は「病気の予防に

対する『気づき』のきっかけになれば」

と話す。開館時間は午前 時~午後7

時。入場無料。問い合わせは同ミュー

ジアム( ・5537・0232)。

自分の体力年齢は

ファンケル

予防医療ミュージアム

平均年齢 歳

NZダンスグループ東京都内の特養訪問

日本は男女とも平均寿命が世界でトップクラスの長寿国だ。年

を重ねても介護が必要なく、自立した生活を送ることは、クオリ

ティー・オブ・ライフ(生活の質、QOL)と密接に関連する。

東京都臨床整形外科医会の奥村栄次郎会長は、「私たちの体を動

かすための『運動器』の障害を予防して、健康寿命を延ばそう」

と提唱する。

【明珍美紀

写真も】

寝たきり予防

運動器とは

骨や関節

筋肉や

神経で構成され

「そのどれか一

つでも支障を来すと体がうまく

動かなくなる」と奥村さんは説

明する。健康上の問題がなく生

活できる健康寿命を延ばすに

寝たきりの予防が重要だ

「寝たきりの要因には脳血管障

害や認知症などがあるが、運動

器に障害が起きて要支援、要介

護となる高齢者は、それらとほ

ぼ同じぐらいの割合で、全体の

4分の1程度に及ぶ」という。

骨や筋肉の量のピークは

代。気をつけたいのは、体の

衰えによる運動器の障害だ。「た

とえばちょっとしたことで転ん

で骨折した場合、なぜ転んだか

を考えると体のバランス力の低

下、筋力の衰えや骨粗しょう症

などが考えられる」。体を支え

る背骨はどうか。「これは日ご

ろの姿勢に関係する。いつも背

を丸めている人は要注意」

歩く習慣を

関節の加齢による障害は変形

性関節症といい、関節軟骨のす

り減りが生じる結果、運動時に

痛みが生じ、曲げ伸ばしが十分

にできなくなる。「筋肉も

を過ぎると年々、量が減少する。

こうした状態を『サルコぺニア』

といい、これも運動と食事の生

活習慣で進行を防ぐことができ

る」という。

運動器の障害を防ぐのに最も

重要なのは若いうちから運動習

慣をつけることだ。ウオーキン

グや一つ手前のバス停で降りて

歩くなど、自分の体の状態に適

した運動を続けていく。奥村さ

ん自身は「月に計

㌔のランニ

ング」を心がけ

「具体的には1

日5㌔のランニングを1カ月の

うち8日、というイメージ。だ

らだら続けることですね」。

体に痛みがあるときは自分の

判断で運動を継続するのは危険

だ。整形外科を受診して運動器

の疾患があるかどうかの診断を

受け、治療やその後の運動プラ

ンを相談するといい。

「まずは自分の体に関心を持

つこと。

代、

代の運動、食

事を含めた生活習慣はその次の

年の豊かな生活に結びつく」

と奥村さんは説く。

東京都臨床整形外科医会会長

奥村栄次郎さんおくむら・えいじろう

1955年東京都生まれ 年 日本大学医学部卒2003年

奥村整形外科(東京都板橋区)開業 同大医学部整形外

科兼任講師 5月 東京都臨床整形外科医会会長就任。

日々の暮らしを充実させ、自分らしく生きることは、QOLの向上に役立

つ。医療や健康関連の分野で活動する人々は、生活の質や豊かさについてど

う考え、実践しているのか。がん・感染症センター都立駒込病院の名誉院長

で、外科医の森武生さんに聞いた。

末期がん患者の夢実現に一役

「相手の身になって考える医療」徹底

「人情と思いやり」が森さんのモッ

トーだ。「そのままでは失われる命を、

自分が手を尽くすことによって生の世

界に引き戻す。それには患者さんのバ

ックグラウンドを知り、会話を重ね、

適切な治療法を選んでいく」

とはいえ、すでに病状が進み、回復

を望めないときがある。

大腸がんが肝臓に転移して末期を迎

えた

歳の男性は、米大リーグのファ

ン。「一度でいいから(ロサンゼルス

の)ドジャースタジアムに行き、この

目でドジャースの試合を見たい」と切

望していた。学会参加のためカナダに

行く予定があった森さんは「帰りに自

分もロスに寄る。そのとき観戦しよう」

と米国行きを許可。「彼は最初から最

後まで試合を満喫したようだった」。

患者に寄り添い、QOLを高めること

は「私の問題でもある」という。

子どものときは新聞記者に憧れた。

中学では弁護士。「高校3年になり、

進路を決めるころは歴史学者、裁判官、

医者のどれかになりたいと思った。こ

の三つは命という点で共通する」。歴

史学者はいにしえの人々の命。裁判官

は社会的な命。結局、命そのものと向

き合う医学の道に入った。「医師とし

ての心構えは駒込病院に赴任した当時

の副院長、伊藤一二先生に学んだ。『な

せば成る』と全力を尽くす姿勢に影響

を受けた」と振り返る。

もう一つ、肝に銘じているのが「相

手の身になって考える」。幼いころか

ら母親に言われ、それが「患者の身に

なって考える」という信念に。母は「も

ったいない」という言葉もよく口に

していた。「米粒を残したときなどに

ね。1粒の米には農家の思いが込め

られ、ある意味で米を擬人化したよう

な表現」。生き物以外の「物の命」に

思いをはせることの大事さを含んでい

る。消

化器がん、とりわけ大腸がんの権

威として知られるが、好きな絵にも打

ち込み、手術の指導などで海外を巡る

ときは必ず水彩絵の具を持参。空いた

時間に風景を描き、その街と自分の感

情を表現する。「どこでも絵を描き、

友人らと酒を酌み交わし、患者と会話

する。そうした日常が、私の心を豊か

にしてくれる」と言葉に力を込めた。

がん・感染症センター

都立駒込病院名誉院長

森武生さん

もり・たけお

1944年生まれ。東京大学医学部卒。

年、都立駒込病院(現がん 感染

症センター都立駒込病院)に勤務。

2003~ 年 同病院院長 現在は東

京都武蔵野市の吉祥寺南病院の顧

問を務める傍ら途上国での医療支

援に携わる。近著 メスとパレッ

トⅣ(婦人之友社)には旅先での

水彩画と組み合わせて医師として

の考え方や生き方がつづられる。

年(平成 年)8月31日(水)  13版 〔第3種郵便物認可〕 年(平成 年)8月31日(水)  13版 〔第3種郵便物認可〕