紘斉流 健康いちばん 14号(2012年11-12月合併号)

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http://www.umekenkyuukai.org/ 2012年11月25日発行 2011年7月25日創刊 梅の学術研究・梅知識の普及 発行 財団法人梅研究会 発行人 松本紘斉 梅研究会 検索 梅家族継続版1978年4月創刊~2011年9月vol.379まで vol. 14 2012.1112 合併号 墨絵:松本紘斉

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梅の学術研究・梅知識の普及でおなじみの財団法人梅研究会 理事長・松本紘斉がお送りする紘斉流健康法を毎月お届けします。今号は、梅酢ポリフェノールで話題の「梅酢」について特集しています。

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http://www.umekenkyuukai.org/

2012年11月25日発行2011年7月25日創刊

梅の学術研究・梅知識の普及発行 財団法人梅研究会

発行人 松本紘斉

梅研究会 検索

梅家族継続版1978年4月創刊~2011年9月vol.379まで

今こそ『梅酢』徹底解剖

今こそ『梅酢』徹底解剖

話題の梅酢ポリフェノール!

話題の梅酢ポリフェノール!

特集

商品クローズアップ

商品クローズアップ

深海ザメのすばらしい免疫力が

注目を集めています

紘斉の健康コラム

紘斉の健康コラム

今年もインフルエンザに

備える季節がやってきました

vol.142012.1112合併号

墨絵:松本紘斉

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深海ザメは水圧100t、酸素も

極端に不足した過酷な環境下でどう

やって生き抜いてきたのでしょう。

 

その秘密は、肝臓にあります。深

海ザメの代表・アイザメは、体重の

1/3が内臓で、その80~90%を肝

臓が占めています。巨大な肝臓には、

すばらしい免疫力の源となる様々な

成分が豊富に含まれているのです。

 

中国では2千年前から〝薬〟とし

て利用されてきたサメの肝油。その

代表成分といえるのがスクワレンで

す(上図参照)。

 

スクワレンの最大の作用は〝酸素

補給作用〟—

即ち、細胞に酸素を届

けて活性化する働き—

です。この作

用のおかげで、深海ザメは酸素の少

ない環境でも生き抜いてこられまし

た。さらに酸素補給作用に付随して、

血液浄化、免疫力増強などの作用

が確認されています(下図参照)。

 

サメは、鰐わ

や鱶ふ

とも呼ばれ、古

事記や風土記にも登場した古く

から私たちと縁が深い生き物で、

4億5千万年前から原形を変えずに

現在まで存続しています。水面近く

から水深1000mの超深層に生息

する種類までいますが、特に水深

200m~1000mの太陽光も届

かないところに生息するサメが深海

ザメと呼ばれています。

 

その他にもサメの肝油には、オメ

ガ3脂肪酸(EPA、DHA)やパ

ルチミン酸、スクアラミンなどの有

用な成分が含まれており、これらの

相互作用によって様々な病気に有効

に作用しています。

 

私がおすすめする鮫さ

生なま

肝かん

エキス・

マリンプレミアムは、深海ザメの肝

臓から独自の技法で抽出したエキス

を天然成分を損なわずソフトカプセ

ルに包んだ高品質の栄養補助食品で

す。そのまま飲んで健康維持に役立

てるほか、やけどや切り傷などには

カプセルの中身を直接塗って使用す

ることもできます。

 

深海ザメのパワーを是非一度お試

しいただき効果を実感してください。

細胞を活性化するスクワレン

飲んでも塗っても使える

高品質鮫生肝エキス

肝︵キモ︶がカギ

文/松本紘斉

 商品クローズアップ

close up

アップclose

up商品クローズ

深海ザメのすばらしい免疫力が

注目を集めています

サメ肝油の含有成分と主な働き

オメガ3脂肪酸・悪玉コレステロール、中性脂肪低下

(EPA、DHA)

スクワレンスクワレン・酸素補給・免疫増強

・腎臓機能改善・胃腸機能改善

パルチミン酸

・抗がん作用・殺菌作用

スクアラミン

・解熱・消炎・利尿作用

エルシン酸

・血液浄化・悪玉コレステロール低下

オレイン酸

・細胞成長増強・細胞膜補強

ビタミンA・骨や歯の形成補助・ビタミンA吸収補助

ビタミンD

・血流改善・老化予防

ビタミンE

・免疫力増強・白血球の調整

アルキルグリセロール

鮫生肝エキスの 作用7大7大1 酸素補給作用

血液中に酸素を補給し、全身に送り届けて弱ったり傷ついた細胞を改善

2 血液浄化作用血液の汚れや粘度を調整し、血栓・動脈硬化などを予防

3 免疫力増強作用免疫細胞の生成を助け、免疫細胞を活性化して病気や細菌に対する抵抗力を増強

4 細胞賦活作用細胞を活性化し、新陳代謝を高めることで疲労回復、老化予防

5 新生血管抑制作用新生血管を阻害して、がんの成長やリウマチの炎症を抑制

6 鎮痛・消炎作用細胞に酸素を速やかに送り込むことで痛みを和らげ、傷ついた細胞を修復

7 殺菌作用強い殺菌作用で水虫の白癬菌や大腸菌を殺菌

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活 用 術インフルエンザ・風邪予防に毎日のお料理に

梅酢を5~8倍に希釈してうがいします。食品だから飲んでしまっても安心。小さなお子様からご年配の方まで幅広くお試しいただきたいうがい方法です。

手水として、そのまま、または2倍程度に薄めて使います。ほのかな梅の香りと酸味が食欲をそそります。

梅酢大さじ2、サラダ油大さじ4、醤油・水大さじ1、三温糖小さじ2を混ぜ合わせる。梅肉エキス少々を加えても。お好みの野菜やお刺身にかけてどうぞ。

うがい専用に作った梅酢です。濃度を調整してあるので、そのままお使い頂けます。洗面所に常備していただくと、すぐにうがいができて便利です。

冷蔵庫に入っている野菜に重量の約20%の梅酢をかけて、30分おくとできあがり。(野菜150gに対して梅酢大さじ2が目安)出てきた水分はギュッと絞りましょう。赤梅酢で作れば、きれいなピンク色に仕上がります。

梅酢大さじ11/2、はちみつ大さじ2、水100cc、細く切った赤唐辛子1/2本、生姜1かけ、昆布5cm角を鍋に入れて火にかけ、はちみつが溶けたら冷ます。拍子切りにした野菜をさっと茹でて漬ける。30分後くらいから食べられ、5日程度冷蔵庫で保存可能。

梅酢大さじ11/2、みりん大さじ1、はちみつ小さじ1を混ぜる。ご飯2合に混ぜると、すし飯の出来上がり。

梅酢うがい梅酢おにぎり

梅酢ドレッシング

塩の代わりに

酢の代わりに

うがい用梅酢 のど梅酢即席漬け

ピクルス液

すし酢

根菜ピクルス

梅酢ちらし寿司

すし酢で

ピクルス液で

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す。このような状態を改善してくれ

るのがクエン酸です。クエン酸はエ

ネルギー生産において欠かせない物

質で、食べ物が分解されてエネル

ギーとなる過程をクエン酸サイクル

と呼びます。このクエン酸サイクル

の途中で乳酸が分解され、疲労を回

復してくれます。(左図参照)

私たちが健康であるためには、血

液を常に弱アルカリ性に保つ必要が

ありますが、現代の欧米化した食事

やストレスのたまりやすい社会環境

ンに多く含まれているイメージを持

つ方がいらっしゃるかもしれません

が、100g当たりで比べると、レ

モン2000mg、梅酢3000mgで、

梅酢の方が1.5倍も多くクエン酸が含

まれています。

クエン酸と新発見された梅酢ポリ

フェノールがそれぞれ、または相互

作用で私たちの体に良い方向に働き

かけているのです。

では、それぞれの効果についてご

紹介します。

クエン酸などの有機酸は、腸のぜ

ん動運動を活発にするので、食べ物

の消化を促進してくれます。さらに、

特に女性にお悩みが多い便秘の解消

にも効果が期待できます。

疲労のもとである乳酸は、体内に

過剰にたまると乳酸たんぱくとなっ

て肩こりなどの症状を引き起こしま

などは、血液を酸性にしてしまいま

す。前述のクエン酸サイクルには、血

液を弱アルカリ性に保つ働きがあり、

体の酸性化を防いでくれます。

カルシウムは骨を形成するのに欠

かせない成分ですが、体内での吸収

率が悪く、高齢になるほど吸収率は

さらに低下してしまいます。

梅酢に含まれるクエン酸は、カル

シウムと結合して水に溶けやすくす

るので、腸内でカルシウムがスムー

ズに吸収されるようになります。

クエン酸には体の新陳代

謝を促進し、体内に溜まった

老廃物を体外に排出する働

きがあります。また、老化の

原因となる酸性物質を除去

し、老化を予防します。

クエン酸の殺菌作用は、

大腸菌や病原性大腸菌O-

157のほか、インフルエンザウイ

ルスに対しても効果があります。梅

酢を薄めてうがいをするだけでイン

フルエンザ、風邪予防に効果があり

ます。さらに、近年冬場に流行してい

るノロウイルス。感染力が非常に強

く、少数のウイルスで感染して、下

痢、嘔吐、発熱などを引き起こす恐

ろしいウイルスですが、梅酢は、こ

のノロウイルス予防にも効果が期待

できるという報告もあります。

梅酢は調味料としても利用できま

す。塩や酢を使うように利用するだ

けで、梅の香りと酸味が爽やかなワ

ンランク上の料理に変身します。ま

た、塩の代わりに使用することで、塩

分の摂取量を控えることができます。

それでは、毎日手軽に梅酢を利用

していただけるように、梅酢の活用

術をご紹介します。

特集

今こそ『梅酢』徹底解剖

◆消化を促進

◆疲労を回復

◆体の酸性化を防止

◆カルシウムの吸収を促進

◆老化を予防

◆殺菌作用

◆料理を美味しくする

食べ物

乳 酸 脂肪酸

クエン酸

熱炭酸ガス水

コハク酸

リンゴ酸

アコニット酸 オキザロ酢酸

イソクエン酸

α-ケトグルタル酸 フマル酸

クエン酸サイクル

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7割の人がダイエットに関心があ

るといわれる現在、梅酢から、脂肪

燃焼に一役かっている新成分が今年

6月に発見されました。その新成分

の名は梅酢ポリフェノール。

梅酢ポリフェノールを摂取するこ

とによって、エネルギー生産と脂肪

燃焼に関与する遺伝子の量が増加し、

効果的に脂肪を燃焼してエネルギー

に変えていることがマウスでの実験

で明らかになりました。大変興味深

い結果ですね。詳しいメカニズムに

ついては今後の研究によって随時明

らかになることでしょう。

その他、前掲したように梅酢には

体に嬉しい効果がたくさんあります。

この効果の多くがクエン酸の働きに

よるものです。クエン酸はすっぱさ

のもととなる有機酸の一種で、レモ

まずは梅酢の実力をみていただき

ましょう。

ざっと挙げただけでもこれだけあ

ります。そして、今最も話題を集め

ているのが脂肪燃焼効果です。

梅干を作る過程でできる梅酢。

梅からしみ出た成分が豊富に含

まれる梅酢は﹆健康においても

食事においてもプラスに働く優

れた液体です。しかし﹆今ひと

つ認知度・利用度が低いのが現

状。読者の皆様の中にも使った

ことがないという方がおられる

のではないでしょうか。

今年6月には新成分も発見さ

れた梅酢のいいところ

3

3

3

3

3

を今回ご

紹介します。

すごい!﹁梅酢﹂の実力

ダイエットにも梅酢

クエン酸がカギを握る

今こそ

『梅酢』

徹底解剖

こんなにある!

梅酢の効果

◆消化を促進

◆疲労を回復

◆体の酸性化を防止

◆カルシウムの吸収を促進

◆老化を予防

◆殺菌作用

◆脂肪を燃焼

◆料理を美味しくする

特集

話題の梅酢ポリフェノール! 文/松本紘斉

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みなどで飛散したウイルスを吸い込

む経路や、ウイルスが付着した物を

直接触った手から口に移り、ウイル

スが侵入する経路があります。

潜伏期間は通常1~2日間ですが、

1週間以上の場合もあります。

インフルエンザには大きく分けて

A型、B型、C型の3つがあり、こ

のうちA型とB型が人のインフルエ

ンザの原因となります。特にA型は

鳥やブタなど、人間以外の動物にも

感染を起こしています。

通常、私たちの体内では一度か

かった感染症に対して免疫を獲得し

ます。しかし、インフルエンザウイ

ルスの場合は、同じ型であっても毎

年小さな変異があるため、免疫力が

対応できず、毎年流行するのです。

外出後はよく石鹸液を泡立てて、

15秒以上手をもみ洗いしましょう。

洗った後はしっかり乾かします。ド

アノブや手すりなどを触った後も手

洗いする習慣をつけましょう。

うがいには口腔やのどを洗浄し、

ウイルスや細菌を排出する効果があ

ります。その際、のど梅酢や梅肉エ

キスをぬるま湯で溶かしてうがいす

るのがお勧めです。

人の多い場所に外出する時は、マ

スクを着用しましょう。また、くしゃ

みや咳が出る人は他の人への感染を

防ぐためにマスクを着用しましょう。

梅肉エキスにはインフルエンザウ

イルスの感染を阻害する働きがあり

ます。さらに、免疫機能を正常化し、

免疫力を強化してくれます。ウイル

スが体内に侵入しても、免疫力が強

ければ発症しなかったり、重症化を

免れることができます。毎日梅肉エ

キスを飲んで免疫力をアップし、ウ

イルスの感染を予防しましょう。

インフルエンザの歴史は古く、古

代エジプト時代の記録にも残ってい

ます。日本では14世紀の書物﹁増ま

鏡かがみ﹂

に記録がある﹁しはぶきやみ

(咳病)﹂がインフルエンザを指して

いると考えられています。その後、

1890年の大流行の時に﹁流行性

感冒(流感)﹂と名付けられました。

風邪と違うところは、初期症状と

して悪寒があり、その後突然39℃以

上の高熱がでて数日間続きます。同

時に頭痛、関節痛、筋肉痛などの症

状がでます。また、顔が熱く紅潮し、

眼は潤んで充血します。

熱は5日程、咳は10日以上続くこ

とがあり、気道の炎症が治るまでに

6~8週間かかることもあります。

インフルエンザ患者の咳やくしゃ

◆インフルエンザの歴史

◆主な症状

◆感染経路

◆インフルエンザの種類

◆手洗い

◆うがい

◆マスクを着用する

◆梅肉エキスを飲む

毎年、11月頃から感染者が増加するインフルエンザ。普通の風邪と一緒と考えている人もいますが、重症化して肺炎などを併発し、死に至ることもある恐ろしい感染症です。正しい知識を身につけて、この冬に備えましょう。

紘斉の健康コラム

今年もインフルエンザに備える季節がやってきました

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2012年11月25日発行2011年7月25日創刊

梅の学術研究・梅知識の普及発行 財団法人梅研究会

発行人 松本紘斉

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今こそ『梅酢』徹底解剖

今こそ『梅酢』徹底解剖

話題の梅酢ポリフェノール!

話題の梅酢ポリフェノール!

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商品クローズアップ

商品クローズアップ

深海ザメのすばらしい免疫力が

注目を集めています

紘斉の健康コラム

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今年もインフルエンザに

備える季節がやってきました

vol.142012.1112合併号

墨絵:松本紘斉