P2-178 DESTINY用 イオンエンジンμ20 - JAXA 宇宙 …P2-178 DESTINY用...

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P2-178 DESTINY用イオンエンジンμ20宇宙航空研究開発機構

西山和孝・細田聡史

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μ20イオンエンジン● μ10の口径を2倍にして4倍大推力化

● 黄道面脱出型太陽観測機、小天体探査機への応用を目指して研究開発を実施、DESTINY検討中

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イオンエンジンμ20の仕様

Beam Diameter (cm) 10 20 20Thrust (mN) 8 30 40Specific Impulse (s) 3000 2800 3800Beam Current (mA) 140 540 540Beam Voltage (V) 1500 1300 2300Accelerator Voltage (V) -350 -200 -350Decelerator Voltage (V) -30 -30 -30Microwave Power (W) 32 100 100System Power (W) 350 1050 1800Thrust/Power (mN/kW) 23 29 22Propellant Utilization (%) 85 70 70Required Thruster Life (h) 13000 21000 21000Ground Life Test (h) 18000, 20000 10366

~40000Start of Development 1989 2000Launch 2003TRL 8 5

μ10 (Hayabusa Model)

μ20 (Laboratory Model)

μ20 (High Isp Option)

Flight Achievement (h・units) DESTINYを含め、今後は高比推力版を主たる開発目標とする。

はやぶさμ10の5倍に大推力化

高電圧化

大電力化

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構成機器 μ20イオン源と中和器

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構成機器 C帯進行波管増幅器

Radiation-Cooled C-Band TWT→廃品種になったことが判明(後述)

Conduction-Cooled C-Band TWT

TWT (Traveling Wave Tube) and EPC (Electronic Power Conditioner)

●海外調達●伝導冷却方式●一台の増幅器でイオン源と中和器の必要電力(160W以上)をまかなえるかどうか→ マイクロ波供給系の構成

今回の検討対象

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構成機器 高圧直流電源・制御器

高圧直流電源 (はやぶさ)(IPPU: IES Power Processing Unit)DESTINYでは電流・電圧規模、SAPとのインターフェースなど変更点多数で完全新規開発

スラスタ制御器 (はやぶさ)(ITCU: IES Thruster Control Unit)DESTINYではインターフェースをPIMからSpaceWireに要変更

発振器 (はやぶさ、銀色の小箱)(OSC: Oscillator)DESTINYでは周波数切替などの高機能化を目指す

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イオンエンジンμ20機器系統図

DCBLK

DCBLK

DCBLK

TWT-2

TWT-1

SW

HYB CPBX

EPC-1

HLV-A

Xe Tank

HLV-B

RV-A

RV-B

FRES-A

FRES-B

AQM-I ITHV

NV-B

IFRES

NFRES-B

NEUT-A

NEUT-B

ITH

NV-A NFRES-A

マイクロ波供給系

推進剤供給系

直流電源系 IPPU

NEUT-A

NEUT-B

ITH

NEUT-A

NEUT-B

ITH

Screen

Accelerator

Decelerator

スラスタ制御器

ITCU

推力方向制御系

IPM

NLPRE

ILPRE

HPRE

EPC-2

OSC

AQM-N

CLVHLV

FDV

FDV

FDV

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NECによるμ20イオンエンジン概念検討

● μ20イオンエンジン系の概念検討

● ITCU(スラスタ制御器)の検討

– スラスタ1台対応

– SpW対応ACIM化の検討

● IPPU(直流電源)の検討

– 2400V対応のIPPUの検討

– 50V/120V入力のトレードオフ

● MSU(マイクロ波供給系)の検討

– C帯160W TWTAの開発に対する課題検討

– GaNデバイスの適合性検討

– TWTA 1台/2台のトレードオフ

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ITCU(スラスタ制御器)の検討● 1台対応

● はやぶさ2 ITCUをベースにDESTINY向けを検討した。

● 計装コネクタ6個削減1個追加。インターフェース信号削減と温度モニタ復活のため。

● 実装部品削減インターフェース信号削減による不要部品は実装しない。質量軽量化と部品費削減を図る。

● FPGA利活用制御ロジックを構成するFPGAは、はやぶさ2 ITCUで開発したものをそのまま使用する。SpW対応のため一品種のみ新規設計する。

● SpW対応● 電源追加

SpW通信用のNIC08 FPGAはI/O電圧3.3V、コア電圧1.5Vであり、これら新たに必要となる電源電圧はSpW I/F基板内で生成する。

● 板間信号上記電源追加方針により、板間信号に変更なし。電流容量を含め「はやぶさ2」のまま。

● 基板設計新規設計。基板機能ブロック図案が提示された。使用電圧6種類で、レギュレーター、レベルシフトが追加で複雑化するが部品実装は可能と考えられる。

● FPGA設計SpW I/F基板搭載は3品種3個、NIC08 FPGA (既設計)、IEC FPGA (既設計)、SWC FPGA (新規設計)

● 以上を考慮して機能ブロック図案と形状図案を作成し、質量・電力を5.19 kg、29.6 Wと見積もった。

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IPPU(直流電源)の検討

● 2400V対応のIPPUの検討

● DESTINY用IPPUの設計要求として機能の変更はないが、出力電力が約4倍となっている。搭載用部品で実現するため、電力変換部を二系統に分散する。

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IPPU(直流電源)の検討

● 2400V対応のIPPUの検討

● 入力フィルタ Lを4倍の大電流化

● プリレギュレーター バス電圧変動を75Vに安定化

● 高圧メイントランス 大電力化、質量増の実装設計詳細検討が必要

● 高圧整流部 ダイオード全波整流回路。2つの高圧メイントランスの出力電圧を直列接続。熱設計を慎重に行う必要がある。

● 形状と質量の見積もり。 355x330x70 mm, 4.95 kg

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IPPU(直流電源)の検討

● 50/120V入力のトレードオフ

● はやぶさ2はバス電圧120Vで動作。ハイパワー化にあたり、50Vと120Vのどちらが有利か?

● スイッチングMOSFETへの耐圧要求が変わるため、別の型番が候補となるが、両者によるロスには有意な差がない。

● 50Vバスの場合には、50A超の電流を扱うため特殊コネクタや機器内配線にバスバーを用いたりする必要があるなど特別なケアが必要。120Vバスの場合は23A程度でありリスクが低い。

● 総合的に判断するとバス電圧を高くしてハンドリング電流を小さく抑えるほうが有利である。

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MSU(マイクロ波供給系)の検討

● C帯160W TWTAの開発に対する課題検討

● 160W出力のTWTAであれば、単独でイオン源と中和器に分配供給が可能であり軽量化の可能性あり。

● しかし、国内唯一のメーカーNETCOMSECは需要が少ないため開発を行わない方針。

● 海外製米国L3 (~135W)、ドイツTESAT (~125W)にも開発済みの160W TWTはない。

● TESATではS帯275W, X帯160Wのものが存在するため、製作自体は可能だが需要がなかったと考えられる。

● 開発スケジュール、予算、技術的リスクを考慮して既設計の80~90W TWT2本をパワー合成して使用するのがよいと考えられる。

● ミッションモジュール熱設計への反映が必要

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MSU(マイクロ波供給系)の検討

● TWTA1台/2台のトレードオフ

● 160W(イオン源、中和器の合計), 130W(イオン源専用)のTWTAは国内外に既開発品が存在しない。130WはL3の 85100HxRが存在したが製造中止になった。

● トレードオフの結果、80W級2台束ねて使用する案5が最良。質量・形状は「はやぶさ2」と共通。マイクロ波を合成・分配するカプラーボックスが新規開発となる。

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中和器耐久試験準備中

中和器真空チャンバー2箇所増設 中和器とターゲット陽極

中和器(供試体2, ISAS製)カーボンオリフィスつき

中和器(供試体1, NEC製)DubaiSat2予備品

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