Communication Design for creating Creative Circulation |...

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2012.06.27 f.labo 3rd Meeting | 第三回ミーティング 作品をオープンにするということは、作品の受け手の自由度をデザインすること、作者同士のコミュニケーションをデザインすること、というテーマで

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Communication Design for creating Creative Circulation 創造の循環を生むためのコミュニケーション・デザイン2012.06.27 f.labo 第三回ミーティング

NPO法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパンhttp://creativecommons.jp

株式会社ディヴィデュアルhttp://dividual.jp

ドミニク・チェン Dominick Chen@dominickchen

自己紹介

• NPO法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事 2004~

• ライセンス&ドキュメンテーションの翻訳

• 企業、教育機関のライセンス採用コンサルティング

• シンポジウム、ワークショップ、ソフトウェア開発

• 株式会社ディヴィデュアル 共同創業 取締役 2008~

• ウェブサービス開発/企画/運営

@dominickchen

Fun Stories ⇄ Serious Problems

楽しい話 ⇄ 深刻な話

『FREE=自由』 > 『FREE=無料』

『FREE=自由』

『FREE=自由』 / 『FREE=無料』

≠∞

自由を求めるということは自由ではない状況があるということ

現在、インターネットでは他者の作品を継承して新たな創造を行うことが制限される一途にある

「著作権」の問題

「著作権」とは?

「作者」と「作品」の起源

Gutenberg Bible BY NYC Wanderer CC:BYhttp://www.flickr.com/photos/starfire2k/3631902258/活版印刷の発明により知識の伝播が爆発的に増加した

17世紀に世界初の学術雑誌がイギリスで誕生。知識や発明を個人の作者に結びつける登記簿的な役割を果たした。

18世紀初頭にイギリスで初めて本の作者の権利を認める法律が成立。

作者の利益 ∞ 社会の利益バランスを取ることが目的

「文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もって文化の発展に寄与することを目的とする」

現代日本の著作権第一条

著作権が保護する領域としない領域

パブリックドメイン(公有の領域)

著作権保護(私有の領域)

OR

現行の法的ルール

パブリックドメイン(公有の領域)

著作権保護(私有の領域)

OR

日本のパブリックドメイン的な役割の代名詞にもなっている著作権が失効した文学作品のアーカイブ。

StopOnlinePiracyAct / Protect IP Act

Research Works Act

近年、世界中のコンテンツ産業、政治家、そして政府は、インターネット上の海賊行為および著作権侵害との戦いを激化してきました。

残念ながら、この動きの中で彼らが多くの誤った選択を行った結果、強権的な法律の数々が作られ、基本的な市民権が侵害され、技術的なイノベーションもひどく阻害されてきました。

この度、歴史上多数の偉大な技術的革新を育んできた日本もまた同様に、コンテンツ産業の圧力に屈し、海賊行為と著作権侵害との戦いに邁進することを選択しました。

日本は先週、著作権で保護されたコンテンツをダウンロードしただけで、市民を最高で2年間投獄させる権利を当局に与えるという著作権法の改正を行いました。

加えて、この酷い状況を更に悪化させるかのように、コンテンツ産業は日本中のプロバイダーに対して日本中のインターネット利用者を監視するシステムを導入するように圧力をかけています。この前例のないアプローチは、法を遵守する市民が自由な社会で保障されるべきプライバシーを深く傷つけることになります。

http://prochron.tumblr.com/post/25967895592/opjapan-expect-us

法律は抑圧するばかり。と同時に、違法行為も認められない。

解決策は?

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

合法に、共有や継承を促進する仕組み

クリエイティブ・コモンズ:自由度の設計

中間領域(共有の領域)

著作権(私有の領域)

パブリックドメイン

(公有の領域)

http://thepowerofopen.org/

作品 X

未来の作品 E

過去の作品 A

過去の作品 B

過去の作品 C

未来の作品 F

未来の作品 G

過去の作品 Aの一部

過去の作品 Bの一部

過去の作品 Cの一部

作品 Xの一部

作品 Xの一部

作品 Xの一部

現在過去 未来

作品 X

未来の作品 E

過去の作品 A

過去の作品 B

過去の作品 C

未来の作品 F

未来の作品 G

過去の作品 Bの一部

過去の作品 Cの一部

現在過去 未来

© ©

作品 Xの一部

作品 Xの一部

作品 Xの一部

過去の作品 Aの一部

作品 X

未来の作品 E

過去の作品 A

過去の作品 B

過去の作品 C

未来の作品 F

未来の作品 G

過去の作品 Aの一部

過去の作品 Bの一部

過去の作品 Cの一部

作品 Xの一部

現在過去 未来

© ©

cc

作品 Xの一部

cc

作品 Xの一部

cc

『フリー』 : 作品の利用者に自由度を与えること

• 作品をただ読んだり、聴いたり、見たりするだけではなく、

• 作品を改変、拡張、補完、改造することを

• 万人に対して、あらかじめ許可しておく。

なんのために?• 作者へのフィードバックを最大化するため

• 作品を複製してシェアすること、

• 作者にとっての最大の失敗は「売れないこと」ではなく「知られないこと」

• 反応=意見+批判は次の制作の糧になる

• 改変(リミックス)作品は作者にとっての生態系を生み出す

コミュニケーションとしての創造行為

• 作品を「オープンにする」こと:

• 作者のコミュニケーションに他者を「招待」するための利己的なデザイン

• 他者のために善意で行う利他的な行動というよりは

•作品をシェアすることは、自身の創造=学習が進化するためのコミュニケーションの起点

自由な文化のライセンスの定義

•自由な作品が利用者に保障するべき自由度:

1. 作品を利用し、上演する自由

2. 作品を習作し、その情報を応用する自由

3. 複製を頒布する自由

4. 派生作品を頒布する自由

http://freedomdefined.org/Definition/ja

自由な文化のライセンスの定義

•自由な文化に属する作品の定義

a. ソースデータを公開している

b. 自由なファイル形式の使用している

c. 技術的な制限の禁止している

d. 追加の制限やその他の制約の禁止している

http://freedomdefined.org/Definition/ja

より自由なCCライセンス

作品 X

作品 K

作品 C

作品 E

作品 G

作品 J

作品 O

作品 I

作品 H

時間軸

作品 A

作品 B

作品 F

作品 D

作品 P

作品 M

作品 N

作品 L

作品 X

作品 K

作品 C

作品 E

作品 G

作品 J

作品 O

作品 I

作品 H

時間軸

作品 A

作品 B

作品 F

作品 D

作品 P

作品 M

作品 N

作品 L

法/ライセンス/規範

インタフェースDRM | API

履歴/バージョニング

ソースデータ

歴史

アフォーダンス

作品

法/ライセンス/規範

インタフェースDRM | API

履歴/バージョニング

ソースデータ

歴史

アフォーダンス

作品

許可

作品の操作

プロセスの学習

作品の改変最終的な表現

作品の利用者のためのクリエイティビティのシェアをデザインする

継承されるためのインタフェース

“AudioVisualMixer for INTOINFINITY”Produced by Creative Commons Japan & APPLIYA STUDIO, Developed by Kensuke SEMBO & Ages5&Up

Some Rights Reserved, Creative Commons x Dublab

Sharing Free Processes

プロセスの共有

Versioning processes of Software

ソフトウェアのバージョニングのプロセス

Editing processes on Wikipedia

ウィキペディアの編集プロセス

プロセスを含めてどう評価するか

• 「RT」や「いいね!」だけでは足りない

• 「何を作ったか」と同時に、「そこから何が生まれたか」を評価すること

• クリエイティビティのシェア:

• 次世代に価値を継承すること

• そのことを最大化するためのデザインを行い、実践する

• コミュニティ・デザインの視野とノウハウが必要になる。

• 世界+日本の事例を集めたケーススタディ集

• 無償PDFダウンロード(CCライセンス)付き

CCライセンスによる文化のオープンソース化

公式ページ

CCライセンスによる文化のオープンソース化

• 世界+日本の事例を集めたケーススタディ集

• 無償PDFダウンロード(CCライセンス)付き公式ページ

Communication Design for creating Creative Circulation 創造の循環を生むためのコミュニケーション・デザイン2012.06.27 f.labo 第三回ミーティング

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株式会社ディヴィデュアルhttp://dividual.jp

ドミニク・チェン Dominick Chen@dominickchen