『AirLapse』 ~FlashAirを使った定点撮影サービス~

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『 AirLapse』~FlashAirを使った定点撮影サービス~2017 年 2 月 19 日

高瀬 秀樹

高瀬 秀樹 自己紹介 所属

(株)タイプ・アール 取締役副社長その他関連組織

一般社団法人 LegalPark  理事 コミュニティ活動

IoT ALGYAN 運営委員 SAKURA ボードユーザ会

カレー部・バーガー部趣 味

スキー・ AV ・アマチュア無線

Twitter:@hide_tks

開発の背景 きっかけは3・11

東日本大震災で広範囲に壊滅的に街が無くなった 電力やネット回線が確保できない環境で、 10 年以上かかりそうな大規模な復興の様子を記録出来ないか?

Project 始動 2011 年秋に研究開発がスタート 定点撮影は、古くからある技術なので、既製品が有るはずと調査 完全自立の製品が無い!! じゃあ開発するしかない!

開発目標 Web カメラでなく、 4K 以上の画質で撮影する

広角で撮って後で各所を Zoom して編集したい 電源、有線ネットワーク回線が無い環境で 10 年以上稼働する

今後、発生しうる大災害等ですぐに設置したい リモートで、映像の確認が出来る

正常動作の確認、早期の障害発見したい。 極力メンテナンスフリーとする

遠隔地で、簡単にメンテナンスが出来なので、

開発ターゲット 実証実験として以下の 3 つをターゲットに選定しました。

スマートホン 低~中画質・中解像度・低コスト

コンパクトデジタルカメラ 中画質・中解像度・中コスト

一眼レフカメラ 高画質・高解像度・高コスト

スマートホン メリット

Internet アクセスが容易 手軽にアプリが書ける オールインワン 低コスト

デメリット 熱に弱い 電源が落ちると自動起動が出来ない 消費電力が高い

コンパクトデジタルカメラ メリット

コンパクト デメリット

コストがやや高い コントローラが必要 レリーズ端子が無いので本体の改造が必要 ズームの制御が必要 消費電力が一眼レフより多い

一眼レフカメラ メリット

高画質・高解像度 消費電力が低い

デメリット コストが高い コントローラが必要

次々と問題が、発生Eye-Fi の仕様上の問題や、モバイルルータの故障、電力不足等々様々な問題が発生して、

年間 4 回程度メンテに行くことに! 電力問題

撮影データの伝送も1日1度まとめて行い省電力を心がけて設計したが、東北の冬場は、積雪や日照時間が短いので、 12W程度のソーラーパネルだと充電が追い付かない 結露問題

温度差によって、ガラスに結露が発生するので、シリカゲルが必須です。 ハードウェアの故障

Wi-Fi Router の故障以外は、ほぼ無い 回線問題

3G 回線が混んでいると転送速度がかなり低く転送出来ない状態が発生

システム構成

南三陸 志津川町の設置例 HD の動画生成も可能

クラウドへの画像 Upload      もう一つの課題である、クラウドへの Upload方法の検討

Eye-FiWi- Fi内蔵で、対応カメラなら手軽に撮影した画像を転送可能な SD カード

手軽に使えるが、プログラミングは出来ない 障害発生→半年程度運用すると映像を Upload してこなくなる

ファイル数が多くなると処理が重たくなり、送信開始する前にカメラの電源が落ち送信を開始できない

FlashAir とは

いつでも、どこでも、その場でつながる、共有できる!

FlashAir = メモリ + Web サーバ + 無線 LAN機能 Wi-Fi搭載機器から FlashAir に保存されたファイルにワイヤレスでアクセスすることができます。

FlashAir とは

IEEE802.11b/g/n(2.4GHz, SISO, 20MHz)

FlashAir の応用 FlashAir はマイコンなどの機器に対する無線ソリューション! 色々持っている API

SD スロット側 API ( SD カードスロットのある機器側の API )「 iSDIO 規格」 無線 LAN側 API (タブレット、スマホ等の機器側の API ) CGI,WEBDAV カードの中でユーザーが作成した Lua スクリプトも実行可能。

詳しくは、 FlashAir Developers サイトへ ( https://flashair-developers.com/)

Micro Computer

Flash Memory

Wireless LAN

SD HostDevice

Wi-FiDevice

SD

HTTP

SD Card Slot Wireless LAN

クラウドへの画像 Upload      FlashAir

Wi-Fi内蔵のプログラミング可能な SD カード「 FlashAir」での開発 Web サーバを内蔵している設計で、 PC やスマホから SD内映像を取得出来るが、送信できない FlashAir 自体の電源制御が出来ないので、消費電力が抑えられない 2013 年 11 月東芝様の FlashAir チームに Eye-Fi の様な機能を実装できるようにならないかを相談 2014 年から Lua を使って各種実験を開始 2015 年外部電力供給が可能な現場でテスト運用を開始 2016 年 Eye-Fi機能を実装する事が発表された

メリット 不必要な映像を送らない、制御データの送信が出来る

クラウドへの画像 Upload      FlashAir

問題点 ファイル転送終了後にカメラの電源を落とすことが出来ない FlashAir は、 Wi-Fi OFF することで、 30mA まで落とすことが出来るが、電源制御ができない

W03 消費電力実測値

それ以上、消費電力が抑えられない ⇒ 自立稼働できない ⇒ 被災地で使えない 次期 FlashAir で実装予定の EyeFi モードでは、カメラの電源制御ができる!

ファイル転送終了後カメラの電源を切れるので、 FlashAirも落ちるので消費電力問題は解決! 

基本 30mAWiFi 90mA合計 120mA

ALハウジング当初海外製品を使用してましたが、問題が多く開発する事そして、

マサル工業さんに協力いただき、共同開発しております。 取り付けの問題 調整

マウント 空け方

Ver.1 Ver.2 Ver.3

ALハウジング ガラス

光触媒の効果

それでも、ヒサシは必要ですね!

2016 年 11 月 1 日 12 時

2016 年 10 月 29 日 10時

2016 年 11 月 1 日 13 時

2016 年 11 月 1 日 14 時

2016 年 11 月 2 日 9 時

実績と、今後の展開 実績

被災地復興 陸前高田・南三陸

農業 サクランボ農場(緑クラウド IoT 連携)・ワイナリー 葡萄

建築 大規模開発・戸建住宅

各種イベント 今後の展開どなたでも手軽に定点撮影を行ってい頂ける「 AirLapse」としてサービスしております。

      http://airlapse.jp/まだまだ、被災地の復興も続いていきますので、引き続き運用と開発を続けてまいります。

Web 画面 サービス画面を見てみましょう

AirLapse

おまけ 建築現場では、セキュリティカメラの需要が多い

Network カメラとのハイブリット化を実現 Network カメラの問題点

データ量が多く通信費が膨大になるそこで! Upload 無制限 SIM

CAMCAST7 CamCast Mobile http://www.camcast.jp/ccm/

ありがとうございました。展示エリアに実機と様々な映像を用意しています。

是非お立ち寄りください。