Post on 25-Sep-2020
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4 年 「 も の の あ た た ま り 方 」
試験管に入れた水を熱して調べよう。
○実験に必要な器具等・試験管 ・試験管ばさみ ・ガラス棒・示温テープ(以下サーモテープ)・実験用ガスコンロ ・ぬれ雑巾
○実験の手順①試験管に入れた水をあたためたとき、
水全体がどのようににあたたまるか、予想させる。
②試験管に水を入れ、試験管の下の方を熱し、その際、サーモテープを貼ったガラス棒を入れておき、サーモテープの色の変化で水の温度変化を観察させる。
③サーモテープの色の変化をみて、水がどのようにあたたまると言えるかをまとめる。
④水のあたたまり方と金属のあたたまり方はどこが違うのかと問い、新たな問題作りをする。「水の下の方を熱すると、上の方からあたたまるのは、どうしてだろうか。」
⑤水が上からあたたまることについて、なぜどうなるのかを考える。
○実験の結果試験管の中に水とサーモテープを入れ、試験管の下の方を熱すると、サーモテープは上
の方から色が変化していく。 『水は、下の方を熱すると、上からあたたまる。』
○実験のポイント 豆知識~器具に関わって~<安全面> ・サーモテープは、通常 40 ℃~ 70 ℃・誤って沸騰した場合のことを考えて、試験管を ( 10 ℃刻み)の 4 種類が手に入る
のぞき込んだり、試験管の口を人のいる方向に と思うが、一番低温( 40 ℃:橙 or向けたりしないようにする。とにかく突沸にだ 赤黄)で変色するものの方が扱いやけは注意する。 すい。また、サーモインクの変色温
・実験用ガスコンロなどの使用や金属の加熱など 度が 40 ℃なので、合わせるというの実験では、やけどをしないように指導を徹底 意味でもよい。する。しかし、不慮の事故の場合は応急処置(軽 ・サーモテープは通常ガラス棒に貼り度であればとにかく10~30分程度流水で冷 付けるが、加熱によって変形する可やす)を行う。 能性のあるものには貼り付けない。
<授業の流れ> ・サーモテープは、ガラス棒の下部を・本実験は、予想を確かめる実験なので、実験を 少し空けて貼る。それは、試験管の
行う前に、金属の時と同じように、試験管の端 最下部を熱すると、熱した部分の温を熱して調べたらどうなるのかを考えさせてか 度が高くなり、サーモテープの下部ら、実験に取り組む。 の色が変わることがある。これは熱
・「水は熱した部分とは反対側から順にあたたま 伝導によるものなので、水の対流にる」と考える子どもに対しては、試験管の上の よるものとは区別して考えていく必方を熱したときの様子を調べさせるとよい。 要があるからである。
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熱せられた水が動くかどうか調べよう。
○実験に必要な器具等・ビーカー(300ml)・ガラス棒・示温インク(以下サーモインク)・実験用ガスコンロ
○実験の手順①前時までに、試験管に入れた水の下の
方を熱したとき、上の方が先にあたたかくなるわけを考え、互いに交流しておく。
②サーモインクをビーカーに入れ、あたためられた水が移動する様子を観察する。
※ビーカーにサーモインクを入れる前に、サーモインクは、普段は青いが、決まった温度になるとピンクになることを伝えておく。
③観察の結果、わかったことをまとめる。
○実験の結果あたたまってピンクになった水が、上の方に
上がっていった。時間が経つと、ピンクの水が上にたまり、だんだんその部分が厚くなっていった。 『熱せられた水は上へ動く。水は、熱せられたところの水が上の方に動いて、上から順にあたたまる。』
○実験のポイント<安全面>・実験用ガスコンロなどの使用や金属の加熱などの実験では、やけどをしないように指導
を徹底する。特のこの実験の場合は、実験用ガスコンロの五徳には十分注意すること。しかし、不慮の事故の場合は応急処置(軽度であればとにかく10~30分程度流水で冷やす)を行う。
<授業の流れ>・本実験は、ビーカーの中の水が下の方を熱しても上の方からあたたまるわけについて予
想し、その予想を確かめる実験なので、あらかじめ水が上の方からあたたまるわけを考えさせてから、実験に取り組む。
豆知識・実験2は、指導書には約30秒程度加熱すればよいとあり、この実験3の加熱時間は
2~3分程度であると書かれている。しかしながらこれは、常温を想定しているはずなので、もうすでに寒くなっている札幌(本単元の実施予定時期は11月)では必ずしも当てはまるとは言えない。水道水の温度もそれなりに低くなっているので1回の実験を、効率よく進ませるためには、くみ置きの水(室温程度の水)を用意することが一つの方法と考える。(これは筆者の経験的な私的考え)
・サーモインクを使った後の処理について…液を濾過するなどしてサーモインクを紙にしみこませた後乾燥させ、燃えるゴミとして廃棄する。なお、水に溶かしたサーモインクは、何度かは繰り返して使用することができるようであるが、時間とともに性能が劣化するので、長時間の保管は避ける。(ただし、サーモインクのラベルには「繰り返しのご使用は推奨しておりません。その都度、水に溶かしてご使用ください。」と書かれてある。
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