免疫を高める効果が期待される素材の探究...

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免疫を高める効果が期待される素材の探究-新しい免疫力評価法を用いたヒト試験-

株式会社オルトメディコ

河崎祐樹

本日の話の流れ

1.オルトメディコのご紹介

2.食品の安全性・機能性を証明するために

3.食品の免疫力賦活効果を示すためにー総合的免疫力定量評価法についてー

本日の話の流れ

1.オルトメディコのご紹介

2.食品の安全性・機能性を証明するために

3.食品の免疫力賦活効果を示すためにー総合的免疫力定量評価法についてー

食品・健康食品等の安全性・有効性試験の依頼

試験のご提案試験報告学会発表論文発表

・モニター募集、同意書の取得・倫理委員会開催・試験スケジュール管理・検体サンプリング・結果データの集計・統計解析

モニター

クリニック

オルトメディコ

・独自の募集サイト「Go106」

・内科・皮膚科・眼科・婦人科・形成外科・歯科

食品企業

オルトメディコのご紹介

オルトメディコの特徴

東京医科歯科大学

知的財産本部医師学研究科(臨床・基礎研究)

•優秀な人材の確保•新しい評価法の導入•新しい分析法の導入•学会発表・論文発表

•企業との共同研究•有効性試験の受託

株式会社オルトメディコ(東京医科歯科大学内オープンラボ)

新技術の紹介

活用結果のフィードバック 共同研究

CRO事業班 共同研究班学術・技術的サポート

試験データ

モニター募集はGO106から

www.monitor-touroku.jp/

過去に行った有効性ヒト試験例

1. 免疫賦活効果検証試験

2. 抗酸化効果検証試験

3. 疲労回復効果検証試験

4. ストレス軽減効果検証試験

5. 腸内環境改善効果検証試験

6. 便秘改善効果検証試験

7. ドライアイ改善効果検証試験

8. 肝機能改善効果検証試験

9. 肌改善効果検証試験

10.アトピー改善効果検証試験

11.アルコール代謝促進効果検証試験

12.脂質代謝改善効果検証試験

13.膝関節痛改善効果検証試験

14.体臭改善効果検証試験

他、多数

βグルカンの機能性

本日の話の流れ

1.オルトメディコのご紹介

2.食品の安全性・機能性を証明するために

3.食品の免疫力賦活効果を示すためにー総合的免疫力測定評価法についてー

機能性食品の一般的定義

①第一次機能 栄養素としての働き

②第二次機能 人間の五感に訴える働き

③第三次機能 人間の健康、身体能力、心理状態に好ましい影響を与える働き

長谷川・茂木 (2002) によると、食品には以下の3つの機能があるとされている

消化器系、循環器系、内分泌系、免疫系などの生理系統を調節して、健康の維持や回復に好ましい効果を及ぼす働き

機能性食品

本当に機能性食品って、効果あるの?

食品の機能性評価方法

機能性食品が本当に効果があるのか、

どの程度効果があるのか、

安全なのかを、データとして示さなければならない

ex. β グルカンサプリメントを摂取しても安全なのか?

β グルカンサプリメントを摂取すると、免疫力が上がるのか?

In vitro

培養細胞

動物実験

マウス・ラット

ウサギなど

ヒト試験

安全性・有効性試験

食品の

•安全性

•機能性・有効性

を示す

安全性・有効性試験

食品の

•安全性

•機能性・有効性

を示す

安全性の評価手順①

In vitro試験

培養細胞試験

遺伝毒性試験

細菌を用いて、ある食品が遺伝子変異を引き起こす可能性がないことを示す。

染色体異常試験

ハムスターやヒトの培養細胞を用いて、染色体の構造異常や数的異常がおこる頻度を明らかにする。

安全性の評価手順②

動物実験

マウス・ハムスター

ウサギ

など

急性毒性試験

ある食品を投与し、その後2週間にわたり動物の一般状態や体重の推移などを観察

28日間または90日間反復経口投与試験

28日または90日間連続で摂取させ、体調や体重、死亡率など経過観察する

安全性の評価手順③

ヒト試験

単回摂取試験

食品摂取後の血中濃度・血中濃度時間曲線面積(AUC)消失半減期・排便などを確認する。

反復摂取試験

1~4週間程度で継続的に摂取させ、採血し、

異常が起こっていないかを示す。

過剰摂取試験

ある食品を3~5倍量摂取し、その後2週間にわたり一般状態や体重の推移などを観察

長期摂取試験

28日または90日間連続で摂取させ、体調や体重、血液検査などで安全性を示す

安全性・有効性試験

食品の

•安全性

•機能性・有効性

を示す

ヒト試験の流れ

試験計画期間 試験実施期間データ解析発表期間

計画

プロトコール作成

モニター

データ集計・分析

会・論文

本日の話の流れ

1.オルトメディコのご紹介

2.食品の安全性・機能性を証明するために

3.食品の免疫力賦活効果を示すためにー総合的免疫力定量評価法についてー

Βグルカンの有効性についての過去の報告

過去にin vitro試験・動物実験によって、βグルカンの免疫への影響について多くの研究

βグルカンが免疫系のレセプター(Dectin-1, 補体受容体(CR3), TLR-2/6)へ働き掛け、マクロファージ、NK細胞、好中球などの免疫細胞を活性化

動物実験では、経口摂取後、βグルカンの1-3結合が消化されないまま腸へと運ばれる→ マクロファージによって輸送され、様々な免疫応答を引き起こす

“免疫力”はどうやって定量するのか?

自然免疫

体液性・化学的障壁• 炎症

• 補体系

細胞障壁

適応免疫 (獲得免疫)

リンパ球• キラーT細胞

• ヘルパーT細胞

• γσT細胞

• Bリンパ球と抗体

http://ja.wikipedia.org/wiki/免疫

免疫に関わる因子はとても多い

“免疫力”はどうやって定量するのか?

キラーT細胞 白血球

リンパ球NK細胞

“免疫力”はどうやって定量するのか?

キラーT細胞 白血球

リンパ球NK細胞

非常に多くの因子があるため、試験の前後で

増加するもの

減少するもの

見られる

結局、トータルで免疫力賦活が起ったのか?

総合的免疫力定量評価法

東京医科歯科大学廣川名誉教授・宇津山講師が開発された特許技術

加齢・ストレス・病気などの因子とともに低下するヒトの免疫力を評価する方法

総合的免疫力定量評価法

総合的な免疫力

(スコア化)

T細胞数 CD8+CD28+T細胞数

CD4/CD28 T細胞数比

ナイーブT細胞数

ナイーブ/メモリーT細胞数比

NK細胞数B細胞数

免疫力スコアの計算手順

測定項目のうち5~8検査項目を1-3点の点数付け

点数を加算する15点満点~24点満点

グレード化

総合的免疫力定量評価法ー検査結果例

免疫力スコア複数の免疫に関わる因子を15~24点満点のスコアとして表現する

Tリンパ球年齢

CD8+CD28+T細胞数の値と年齢の相関からTリンパ球年齢を算出する方法

Tリンパ球年齢ー検査結果例

T-リンパ球年齢実年齢と比較してT-リンパ球数の多少を、年齢でわかりやすく表現

総合的免疫力定量評価法-検査結果例

総合的免疫力定量評価法コースご紹介

T

( )

T

13 ✔ 15 ✔

19 ✔ 21 ✔

21 ✔ 24 ✔ ✔ ✔

34 ✔ 24 ✔ ✔ ✔ ✔

免疫賦活効果検証試験

6週間

摂取前検査

摂取開始

摂取6週目検査

βグルカンを摂取することで免疫賦活が起こるか?

疲れやすい成人男女40名

→ βグルカン摂取群 20名

プラセボ(偽薬)摂取群 20名

ランダム化二重盲検並行群間比較試験

6週間

免疫力スコア、Tリンパ球年齢などを比較

目的

試験デザイン

被験者

試験期間

免疫賦活効果検証試験

試験開始前 試験終了時0

T細胞数Βグルカン摂取群

プラセボ摂取群

試験開始前 試験終了時0

ナイーブT細胞数

Βグルカン摂取でナイーブT細胞数が減少した

Βグルカン摂取でT細胞数が増加した

免疫賦活効果検証試験

試験開始前 試験終了時0

免疫力スコア Βグルカン摂取群

プラセボ摂取群

15

試験開始前 試験終了時40

50

Tリンパ球年齢

βグルカンを摂取することで免疫力スコアが上昇した

→ 免疫力が賦活されたTリンパ球年齢が低下した

→ 若返った

まとめ

1. 食の安全性・有効性を証明するためにはヒト試験が必要

2. ヒト試験には、モニターの方の協力が不可欠

3. 免疫力賦活効果を検証するためには総合的免疫力定量評価法 (免疫力スコア・Tリンパ球年齢など) が有効

参考文献

東京医科歯科大学国際公開特許WO2007/145333 A1

東京医科歯科大学国際公開特許WO2010/070908 A1

Utsuyama et al.(2009) Age-related changes in subpopulations of peripheral blood lymphocytes in healthy Japanese population. In: Handbook on immunosenescence (Eds, Fulopet al.) pp 204-218.

Hirokawa et al. (2009) Assessment of age-related decline of immunological function and possible methods for immunological restoration in elderly. In: Handbook on immunosenescence (Eds, Fulop et al.) pp 1548-1569.

yuuki@orthomedico.jp

03-3818-0610

http://www.orthomedico.jp/

総合的免疫力定量評価法

免疫に関わる因子を1~3点の点数化

点数T細胞数

T細胞増殖係数

CD4/

CD8

T細胞比率

ナイーブT細胞数

N/M

T細胞比率

B

細胞数NK

細胞数IL-2 IFN IL-4

3 >1178 > 1.68 1.3-2.6 >335 > 1.00 > 80 > 290 > 22.1 > 25.0 > 17.7

2717-

1177

0.70-

1.67

1.0-1.2

2.6-3.5

140-

334

0.43-

0.9911-79 65-289

20.0-

22.0

20.7-

24.9

14.8-

17.6

1 < 716 < 0.69< 0.99

> 3.5< 139 < 0.42 < 10 < 64 < 20.6 < 20.6 < 14.7

総合的免疫力定量評価法

総合的免疫力定量評価法

Tリンパ球年齢

Tリンパ球年齢