みんなのそろばん 予選資料

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第23回全国高等専門学校プログラミングコンテスト 自由部門 長野高専の「みんなのそろばん」の予選資料です。

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そろばんを楽しく、手軽に習得しよう。

あなたは「そろばん」を使ったことはありますか?「そろばん」の歴史は非常に長く、日本の歴史の中では1592年頃の「陣中そろばん」というものが最古のものであると考えられています。*1 しかし、この歴史の長さと比べるとほんの僅かな期間にコンピュータが普及し、それと共にそろばんを使う機会はほとんど無くなってしまいました。

しかし、コンピュータが普及した現在でも小学校の学習指導要領でそろばんの授業が必修になっている通り、教育面においてのそろばんの利点や効用などは高く評価されています。日本の子どもの学力低下が問題視されている今、そろばん学習の普及で明るい未来を築くことができるのではないでしょうか?

*1 日本珠算連盟HPより http://www.shuzan.jp/gakushu/history/denrai/

持続しないと効果が現れない利点の多いそろばんですが、一方でそろばん学習は単調な練習の繰り返しとなりがちで、飽きてしまう人も少なくありません。また、そろばん塾に通う子どもたちは「友達と一緒に遊ぶ時間が少なくなる」とも言っています。そろばん学習を普及させるためにはこれらの問題の解決が必要ではないでしょうか?

そろばんより友達と遊びたい

飽きやすい

暗算が速く!

集中力が上がる

イメージやひらめく力の向上

記憶力の向上

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• そろばん学習を持続させるために、そろばん学習を楽しいものにする。• そろばん学習にゲーム要素をつけることで、入門者から熟練者まで楽しみながら学習できる様にする。• そろばん初心者がそろばんの使い方や、計算の仕方を学べる様にする。• 友達とインターネットを通して一緒にそろばん学習ができる様にする。• ゲームだけに留まらず実際の検定試験の練習もできる様にし、実力を身につけられる。

遊びながらそろばんを楽しめる!楽しい要素- joyful -

• そろばんを使うゲームで遊びながら楽しくそろばん学習

• 友達とインターネット越しで一緒に協力・対戦できる

計算法などの興味深い面白さを大切に面白い要素- interesting -

• そろばんの計算テクニックの様な興味深い面白さを学習できる

ただの計算だけでなく、

実生活に役立つ様な内容を充実させる実践的要素- practical -

• 商店の店員になって販売体験

• 検定試験などの練習もゲームの一部でできる

そろばんの上達度や練習量を実感しやすく実感できる要素- realizable -

• 上達度グラフで自分の成長が見える

• 段位や称号ごとのネットランキングで自分のレベルが分かる

そこで私たちは、遊びながら楽しく学習できる「ゲーム型そろばん学習システム」を提案します!勉強は何時間も続かないのに、ゲームならいくらでも続いてしまうという経験はありませんか?本システムでは、「遊び」と「真面目さ」をバランスよく利用者に提供することで、そろばん学習をより楽しいものにして、なおかつそろばんの力も身につけることができます。

このシステムでは以下の要素を取り入れることで、そろばん学習をより楽しいものにします。

対象者:そろばん入門者,そろばん学習をしている子どもや大人

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ゲームの基本的な流れ

「お仕事」を通してポイントを貯める

ポイントを使って村を発展させる

新しい「お仕事」が増える

• 本システムでは「お仕事」と呼ばれるそろばんミニゲームで得られるポイント(お金)を用いて村を発展させていきます。発展に合わせてできる仕事が増えていくと同時に、ゲーム自体の難易度も徐々に上昇していき、村の発展に合わせて利用者も楽しみながら順を追って成長することができます。

• ゲームの舞台となる村にはオンライン対戦などといった学習のサポートとなる様々な機能を持つ施設があります。

舞台は江戸時代のとある村。あなたは村を発展させるため、そろばんを使って村のあちこちで働くことになりました。働くことでお金をためて、そのお金で様々な施設などを建てることで、村が発展していきます。

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本システムではそろばん学習をサポートするゲームの展開として村を発展させるという形を取ることによって、飽きない学習を提供します。

村には「お仕事」で貯めたポイントを使って自由に建物を配置することができ、自分だけの村を作っていくことができます。また、作った村はオンラインに公開して多くの人に見てもらうこともできます。

お仕事はそろばんを使った学習ミニゲームでクリアするとポイントを貰えます。様々な種類のお仕事を用意してあり、例えば

• 商店の店員(お会計)• 測量(面積や長さの計算)

などと言った、ただ計算するだけではない実践的な使い方の学習をすることができます。

楽しい要素- joyful -

楽しい要素- joyful -

実践的要素- practical -

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「寺子屋」は村に初めからある施設で学習をサポートする3つの機能を持っています。

面白い要素- interesting -

面白い要素- interesting -

実感できる要素- realizable -

実践的要素- practical -

実践的要素- practical -

• 初めてそろばんに触った人向けにこの機能ではそろばんの珠の動かし方から四則演算などのやり方をレクチャーします。

• ゲーム初回起動時にはこの機能を行うかを選ぶことができ、ゲーム中に計算の仕方がわからなくなった時は何度でも確認することができます。

• チュートリアルで学んだことは何もしなければ上達しません。この機能で、百ます計算などの基本的な計算問題でのトレーニングすることができます。

• タイムアタックやフラッシュ暗算など、実際の検定を意識したトレーニングもすることができます。

• 一定の条件を達成することで独自階級の昇段試験に挑戦することができ、クリアすると称号を得られます。これによりトレーニングの成果を知り自身の実力が確かなものだと確認することができます。

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村に初めからある施設で対戦などオンライン関係の機能を持っています。

楽しい要素- joyful -

実感できる要素- realizable -

実感できる要素- realizable -

• 一対一の対戦形式でミニゲームや計算問題を同時に解き速さを競いあいます。これによって、利用者同士で実力を伸ばし合う事ができます。

• 対戦相手は実力関係なくランダムに選んだり、同じ腕前の相手を選んだりできます。

• サーバー側で定期的に大きな大会を開き、大規模なネット対戦を展開します。上位者にはゲーム内で使用できるアイテムや称号などを授与します。

• 大会はそろばんの腕前別に行われ、初心者から上級者まで楽しめます。

• ゲーム内の称号などで区分けされたランキングで自分の実力を確認することができます。• 自分の実力を知り他者と競い合うことで一人では得られない学習の達成感を知ることができます。

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本システムでは図1の様な独自で製作したそろばんコントローラを使用します。 図3の様に実際のそろばんにセンサを付けるので、普通のそろばんと使用感は同じです。図2の様にフォトリフレクタを用いて珠の状態を読み取ります。読み取った値はArduinoで処理され、USBシリアル通信でコンピュータへと盤面の情報が転送されます。

図1 そろばんコントローラの外観(上部)図2 珠の状態を読み取る機構

図3 そろばんコントローラの外観(側部,珠部のみ)

そろばんコントローラパソコン

USBケーブル

この図の様に「そろばんコントローラ」と「パソコン」は1本のUSBケーブルで簡単に接続することができます。

そろばん部分

センサ部分

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• 実際のそろばんを使って学習できる。(独自のそろばんコントローラ)• 単なる「計算練習」では無く、楽しみながら学習できる。(ゲーム要素)• 上達度が目に見える。(村の発展やネットランキング)• 様々な練習モードで飽きさせない。(寺子屋やお仕事などの豊富なミニゲーム)• 友達とインターネット越しで一緒に楽しめる。(番付屋,ネット対戦,ネット大会)• ホンモノのチカラが身に付く。(昇段試験)

• 「そろばんのマスター」を楽しくするための様々な機能があります。

• 実際のそろばんを使うので体がそろばんを覚えます。• 「楽しいから続けられる。続けていたらそろばんができる様になっていた」本システムではこの自然なプロセスを実現できます。

「ひゃくmath. ネット」(2005年プロコン入賞作品)

この作品では計算力の向上に重点を置いており、そろばんをマスターするためのシステムではありません。

「そろばんDS」(任天堂 DSソフト)

実際にそろばんを弾かないので、珠算検定などを受検するときに実力を発揮できない可能性があります。

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ネット対戦機能 ネット対戦サービス

SQL Serverユーザ認証

Webページ, Web API

・ユーザ管理・認証・ランキング情報の提供

ネット大会通信

Socket通信

HTTPS通信

Web Browser

・会員登録・ランキング閲覧

みんなのそろばん・クライアント みんなのそろばん・サーバ

そろばんコントローラ

入力モジュール

ユーザ情報通信部

リアルタイム通信部

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メインシステム

データ保存

画面描画

ログイン情報

成績情報

セーブデータ

対戦通信

USB-シリアル通信

利用者1

みんなのそろばん・クライアント

利用者2

Socket通信

ネット対戦

登録・閲覧

ネット対戦ではSocket通信によるサーバ経由のリアルタイム通信を行います。

ユーザ認証やセーブデータなどのリアルタイム性を要求されないデータのやりとりは、WebAPI方式をとることで実装を容易にします。

当チームではタスク管理ツールを使用し、開発計画、現在の進行状況、各個人の負担状況などを把握しやすくすることでプロジェクトマネージャの意思決定をサポートします。

1ヶ月単位での開発計画は以下の表の通りで計画しています。

6月 詳細な内容決定・設計

7月 分析・設計8月 開発9月 テスト・バグ修正・資料作

成10月 発表準備

現段階での詳細な開発計画は以下の図の通りで計画しています。

OS Windows7(32/64bit)

使用言語 C#(.NET Framework 4, XNA), Arduino

開発環境 Visual Studio 2010(Professional), Arduino IDE

マイコン 自作Arduinoボード

OS Windows7(32/64bit), Windows Server 2008 R2

使用言語 C#(.NET Framework 4, ASP.NET)

DBMS Microsoft SQL Server Express

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